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第四章【学園都市】
第五十一話 髪の色
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アイオライトくんに連れられて、次の古代言語の授業に向かう。古代言語ってなんだ。こちとら、普通の言語付け焼き刃だぞ。
まあ、日本語でノート取ればいいか。
授業をするであろう教室に入ると、ザワザワと騒がしくなった。アイオライトくんについていく。
教室は、一人一つの机ではなくて、3人座れる長机になっていた。後ろに行くほど地面が高くなっている。
「アイオライト!来たか、そっちが体験入学の子?すごい美人さんだな」
「アーサー、ちょっかい出さないでね」
アーサーと呼ばれた男の子は、少しあどけなさが残るが精悍な顔をしていた。モテそうだ。
「マリヤです。よろしくお願いします」
「アーサー・オルテガだ。砕けた感じで行こう、よろしくマリヤ」
「うん、アーサーくん」
俺が名前を呼ぶと、周りが一層ザワザワした。え、何?何か間違った?
「マリヤくん、僕は?」
「うん?アイオライトくん?もちろんよろしく」
キャーとか、オォーとか言う声が聞こえる。
「何だか騒がしいクラスだね」
「いつものことだから、あまり気にしなくていいよ」
見渡してみると、明るい髪の色が多いクラスだった。青、赤、緑、黄色、オレンジ、紫、ほぼ揃っているのでは、と思うくらい明るい。
半数は茶色が混ざっているが、それでも町行く人とは全然違う。
「マリヤくんの属性は水?」
「ううん、水と風と土だよ」
「へぇー、3属性も持ってるの?」
アイオライトくんの目がキラっと光った。とりあえず確定してる属性だけ言ったけど、説明したら面倒そうだから黙っとこ。
「アイオライトくんは?」
「見ての通り水と火だよ」
髪の毛紫だから、水→青、火→赤で混ざって紫ということかな。じゃあ、オレンジのアーサーくんは……
「アーサーくんは、火と金属性?」
「そ。俺たち珍しいの。主属性2つあるんだ」
そういえば、今髪の毛水色だけど、水って聞かれたってことは濃淡は関係ないのかもしれない。
「そうなんだ。俺、知らないこといっぱいあるから教えて」
二人に微笑むと、アーサーくんの顔が赤くなった。
見なかったことにして、髪で判別するのか、濃淡は関係ないのか、アイオライトくんに聞いてみる。
わかったことは、やっぱり髪で判別するらしく、濃淡はほぼ関係ないということだった。これは、光と闇の属性がほぼ単属性であることと関係しているらしい。
因みに瞳の色は、両親からの遺伝だそうだ。
そうこうしていると授業が始まる。古代言語だっけ?多分、全然わからないんだろうなと思っていたら、案の定全然わからなかった。古代言語は、魔法の詠唱時に使うもので、魔法は詠唱と呪文に分かれているらしかった。
俺は魔法使うときは詠唱しないで呪文だけなので、あんまり関係ない授業かもしれなかった。とりあえず話は聞いておく。
まあ、日本語でノート取ればいいか。
授業をするであろう教室に入ると、ザワザワと騒がしくなった。アイオライトくんについていく。
教室は、一人一つの机ではなくて、3人座れる長机になっていた。後ろに行くほど地面が高くなっている。
「アイオライト!来たか、そっちが体験入学の子?すごい美人さんだな」
「アーサー、ちょっかい出さないでね」
アーサーと呼ばれた男の子は、少しあどけなさが残るが精悍な顔をしていた。モテそうだ。
「マリヤです。よろしくお願いします」
「アーサー・オルテガだ。砕けた感じで行こう、よろしくマリヤ」
「うん、アーサーくん」
俺が名前を呼ぶと、周りが一層ザワザワした。え、何?何か間違った?
「マリヤくん、僕は?」
「うん?アイオライトくん?もちろんよろしく」
キャーとか、オォーとか言う声が聞こえる。
「何だか騒がしいクラスだね」
「いつものことだから、あまり気にしなくていいよ」
見渡してみると、明るい髪の色が多いクラスだった。青、赤、緑、黄色、オレンジ、紫、ほぼ揃っているのでは、と思うくらい明るい。
半数は茶色が混ざっているが、それでも町行く人とは全然違う。
「マリヤくんの属性は水?」
「ううん、水と風と土だよ」
「へぇー、3属性も持ってるの?」
アイオライトくんの目がキラっと光った。とりあえず確定してる属性だけ言ったけど、説明したら面倒そうだから黙っとこ。
「アイオライトくんは?」
「見ての通り水と火だよ」
髪の毛紫だから、水→青、火→赤で混ざって紫ということかな。じゃあ、オレンジのアーサーくんは……
「アーサーくんは、火と金属性?」
「そ。俺たち珍しいの。主属性2つあるんだ」
そういえば、今髪の毛水色だけど、水って聞かれたってことは濃淡は関係ないのかもしれない。
「そうなんだ。俺、知らないこといっぱいあるから教えて」
二人に微笑むと、アーサーくんの顔が赤くなった。
見なかったことにして、髪で判別するのか、濃淡は関係ないのか、アイオライトくんに聞いてみる。
わかったことは、やっぱり髪で判別するらしく、濃淡はほぼ関係ないということだった。これは、光と闇の属性がほぼ単属性であることと関係しているらしい。
因みに瞳の色は、両親からの遺伝だそうだ。
そうこうしていると授業が始まる。古代言語だっけ?多分、全然わからないんだろうなと思っていたら、案の定全然わからなかった。古代言語は、魔法の詠唱時に使うもので、魔法は詠唱と呪文に分かれているらしかった。
俺は魔法使うときは詠唱しないで呪文だけなので、あんまり関係ない授業かもしれなかった。とりあえず話は聞いておく。
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