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第三章【旅路】

第四十一話 黒化

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 優しくしてくれいたエリオネルが、噛んだことにもショックだったが、乳首で少しだけどイッてしまったことにもショックだった。

 エリオネルは顔を上げると、俺の乳首を優しく弄りながら上から見下ろしてくる。

「可愛いよ、マリヤ」

 エリオネルの顔に見惚れていると、彼は痛いくらいに立ち上がった先端を、ゆっくりと強めに扱いた。押しつぶされるように指で弄ばれて、今度は完全にイッてしまった。
 ぱたたっと白いお腹に自身のがかかる。

「あっ……」

 エリオネルは、近くにあった洗顔用の布でお腹のを拭ってくれた。


「マリヤ、私のも触って」

 キスをしながら、手をエリオネルのモノに持って行かれてビクッとする。
 もう何が何だかわからない。

 そのまま大きくなっている彼を握ると、エリオネルはエロいため息を吐いた。
 まだ、息は上がったままだし、余裕もないが、一生懸命手を動かすと、エリオネルがビクビクと反応するのが可愛くて夢中になる。

 エリオネルは目を瞑って、キスも忘れて俺の与える快感に身を委ねていた。

 そんな姿に興奮して、両手で彼のを握る。熱くて、ドクドクしていて、すごく凶暴だ。両手で上下に扱くと、一際大きくなった彼のモノは、俺の手の中で果てた。


 エリオネルは最後までする気はなかったらしく、そのあとは時間が来てもひたすらイチャイチャしていた。


ーーーーーー


 オーケンに近づくと、木の色が所々黒くなっているのがわかった。何かに侵食されているようにまだらで、一本丸々黒くなっている木が奥に行くにつれて多くなってくる。

「エリオネル、黒くなっている木は何?」

黒化こくかという現象を起こした木だよ。黒化している所では、魔物がよく出るから気をつけて」

「うん、わかった」

 道すがら魔物は出てきていたが、護衛の皆が強くて、俺の所には来ないから油断していた。


『うぅ……、うっ……』


 どこからか、泣き声がする。

「ねえ、エリオネル、誰かが泣いてる。馬車止めて」

 ガタガタガタン、と馬車が止まる。

「泣いてる?どこから聞こえるの?」

「待ってね」

 耳を澄ませると、黒化した森の中から聞こえるようだった。

「魔物だと思う」

「え!?でも、子どもが泣いてる声だよ?」

「マリヤ、落ち着いて聞いて、馬車の中だよ?外の音は大きくないと聞こえないよ」

 そう言われて、ゾッとした。今も泣き声は続いている。

「え……、どうしたらいいの?」

「魔物だったら、こんな街道に近い所に置いて行けないから、討伐したいんだけど、マリヤにしか声が聞こえないから」

「一緒に探せばいい?」

「うん、私と手を繋いでいればよほど危ないことはないと思うから」

「わかった」

 馬車を降りたエリオネルが、当たり前のように手を差し出してきた。最初は断っていたものの、あまりに当たり前に差し出してくるので、今では普通にその手を取るようになってしまっていた。

 そのままその手を握られて、エリオネルを声の方に連れて行く。
 二人ではなく、護衛のゴードンさんとライナーさん、アントさんが一緒だ。

 聞こえる声は一定の大きさで、ある程度行ったら皆にも聞こえるようになったようだ。

「マリヤの言った通り泣き声がする」

「消えないことから、下級悪魔ではないようですね」

 細身のライナーさんが言うと、エリオネルが頷いた。
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