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第三章【旅路】
第三十六話 天幕
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何だか、エリオネルはさっきからずっとご機嫌で可愛い。
鼻歌歌ってるの自分で気づいてるかな?
くすくす笑っていると、何?と少し拗ねたようなエリオネルに言われた。
皆が居るのでキスはできないが、二人だったら絶対していた。
「可愛いなあと思って」
「可愛いって……初めて言われた」
「エリオネルって誰かと付き合うの初めて?」
「……そうだけど、マリヤは違いそうだね」
「あるけど、女の子とだよ。エリオネルじゃなかったら、男と付き合うことはなかったと思う」
何だか複雑そうな顔をしたエリオネルは、やっぱり拗ねたようにそっぽを向いた。
「ねぇ、エリオネル、天幕行こ?」
向こうを向いたエリオネルの耳元で囁くと、彼の耳が真っ赤になった。
それでも、嫌だと言わないエリオネルは黙って天幕までついてきた。
中に入ると、エリオネルが俺の顔に手を伸ばしてきて、あ、と思った時には唇が重なっていた。
エリオネルとのキスはとても気持ちいい。ふわふわしてて、今まで味わったことのない感覚になった。
エリオネルの首に手を回して、もどかしいキスをする彼の唇を舐める。驚いたのか、少し開いた口から舌を入れると温かいエリオネルの舌に触れた。
すると、糸が切れたのかエリオネルが俺の唇を貪り始めた。
いきなりのことに驚いて、舌を引っ込めようとすると、ついてくるように口の中に舌が入ってくる。首の後ろをいつの間にか、大きな右手が包んで、それがキスに勢いをつけているみたいだった。
目を開くと、エリオネルはまたあのギラっとした目をしていた。背筋にゾクゾクと快感が走る。
ヤバい、と思った時には、キスをしたまま抱え上げられて、天幕にあるベッドの上に横たえられた。
そこからはもうエリオネルのターンだった。息つく暇もないくらい激しいキスをされて、合間合間に変な声が出る。
「ぁ、……う、は……」
いつもの姿からは想像できないような、エリオネルの野獣のような姿に自分でもビックリするほど興奮した。
「は、マリヤ……」
やっと唇を離してくれたと思ったらそのままエリオネルは、頬にキスしながら俺の首まで頭を下げてくる。チクッとした痛みに、エリオネルは本当に初めてなのか疑問が浮かんだ。
「ね、ホントに初めてなの?」
「はっ…、初めてだよ」
息を整えながら言うエリオネルは、嘘はついてなさそうだった。
「マリヤ、綺麗だ」
顔を上げたエリオネルが眩しそうな顔でそう言う。そう言う貴方もめちゃくちゃ綺麗ですけどね。
上から見下ろすように息をついているエリオネルの色気がすごい。
「エリオネル様」
いきなりアリアムさんの声が聞こえてビックリした。飛び上がるかと思った。
「緊急の用なんだね……」
ガッカリした様子のエリオネルが、天幕の外に出る。その後を追うように、俺も天幕から出た。
鼻歌歌ってるの自分で気づいてるかな?
くすくす笑っていると、何?と少し拗ねたようなエリオネルに言われた。
皆が居るのでキスはできないが、二人だったら絶対していた。
「可愛いなあと思って」
「可愛いって……初めて言われた」
「エリオネルって誰かと付き合うの初めて?」
「……そうだけど、マリヤは違いそうだね」
「あるけど、女の子とだよ。エリオネルじゃなかったら、男と付き合うことはなかったと思う」
何だか複雑そうな顔をしたエリオネルは、やっぱり拗ねたようにそっぽを向いた。
「ねぇ、エリオネル、天幕行こ?」
向こうを向いたエリオネルの耳元で囁くと、彼の耳が真っ赤になった。
それでも、嫌だと言わないエリオネルは黙って天幕までついてきた。
中に入ると、エリオネルが俺の顔に手を伸ばしてきて、あ、と思った時には唇が重なっていた。
エリオネルとのキスはとても気持ちいい。ふわふわしてて、今まで味わったことのない感覚になった。
エリオネルの首に手を回して、もどかしいキスをする彼の唇を舐める。驚いたのか、少し開いた口から舌を入れると温かいエリオネルの舌に触れた。
すると、糸が切れたのかエリオネルが俺の唇を貪り始めた。
いきなりのことに驚いて、舌を引っ込めようとすると、ついてくるように口の中に舌が入ってくる。首の後ろをいつの間にか、大きな右手が包んで、それがキスに勢いをつけているみたいだった。
目を開くと、エリオネルはまたあのギラっとした目をしていた。背筋にゾクゾクと快感が走る。
ヤバい、と思った時には、キスをしたまま抱え上げられて、天幕にあるベッドの上に横たえられた。
そこからはもうエリオネルのターンだった。息つく暇もないくらい激しいキスをされて、合間合間に変な声が出る。
「ぁ、……う、は……」
いつもの姿からは想像できないような、エリオネルの野獣のような姿に自分でもビックリするほど興奮した。
「は、マリヤ……」
やっと唇を離してくれたと思ったらそのままエリオネルは、頬にキスしながら俺の首まで頭を下げてくる。チクッとした痛みに、エリオネルは本当に初めてなのか疑問が浮かんだ。
「ね、ホントに初めてなの?」
「はっ…、初めてだよ」
息を整えながら言うエリオネルは、嘘はついてなさそうだった。
「マリヤ、綺麗だ」
顔を上げたエリオネルが眩しそうな顔でそう言う。そう言う貴方もめちゃくちゃ綺麗ですけどね。
上から見下ろすように息をついているエリオネルの色気がすごい。
「エリオネル様」
いきなりアリアムさんの声が聞こえてビックリした。飛び上がるかと思った。
「緊急の用なんだね……」
ガッカリした様子のエリオネルが、天幕の外に出る。その後を追うように、俺も天幕から出た。
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