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第4章:エルゼリアと無骨なエルフ騎士編
第36話:天界にて
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◇
「ふぅ……」
今日の転生者たちとの交信を終え、一息つくメルヴィーナ。
(毎度のことながら、朝チュンに話しかけるのは若干申し訳ない気もするなぁ)
『アルティナ』を作ったのは自分とは言え、世界の成長や発展というのは女神の裁量をも超えてしまうことがある。
魔物の出現、人々の争い、そして転生者との交信についてもそうだ。
普通、人間が接触できない天界との交信なのだから特別な力や環境が必要という事までは理解できる。
だが、その条件が『転生者と性的接触の無い者との初めての後』とは……自分で作った世界とはいえ少し恥ずかしい気分だ。
しかし、疎かにすることはできない。
魔物や賊たちの力が強まっている今、冒険者たちに対してある種の発破をかけることはとても重要だ。
より多くの魔物を倒してもらわなければいけない。
より多くの賊たちを懲らしめなくてはいけない。
ましてや、世界に『種』がばら撒かれている状況だ。
『種』は魔物や賊が持つ『悪意』に寄生する。
魔物や賊が『種』を取り込み、それを放置してしまえば、大変なことになる。
(冒険者さんたちが、できるだけ『種』に気づいて排除してくれればいいのですが……)
女神の力を行使して、脅威を排除することはできない。
また、天界で把握できている脅威の詳細を伝えることもご法度だ。
世界の創造主はあくまで『観測者』という立場。
その権限を越えてしまえば、天界からの追放……『失楽園』となる。
(はぁ……やめ、止めです! ネガティブな感情では何も生まれません……!)
自らの頬を叩き、転がる思考を遮断する。
その時——。
コンコン! コンコン!
家のドアがノックされた。
「どなたですかぁ?」
「ディアナとウルよー。巡回ついでにお茶しに来たわー」
「あ、はーい」
メルヴィーナがドアを開けると美しい二人の女神が立っていた。
一人はディアナミーア、通称『ディアナ』と呼ばれている。
青色の髪と瞳に空色のドレスを纏い、身の丈ほどの大きな世界樹の杖を持っている。
理知的で優しく、朗らかな性格の彼女はみんなの良きお姉ちゃんといった感じだ。
もう一人はウルラウール、通称『ウル』と呼ばれている。
褐色の肌に金色の髪、スリットの入った動きやすい黒のドレスを纏い、これまた身の丈ほどの大きな弓を持っている。
二人とも、元は世界の創造主だったが、自分の世界が滅んでしまってから創造主を引退。
現在は、天界兵として天界を護っている。
「わぁ! ディアナ姉さん! ウル姉さん! ようこそー! 今、紅茶入れますねー」
「ええ、お願いするわ」
「へへへ! メルヴィの入れる紅茶は美味いからな!」
ニッコリと穏やかに微笑むディアナと、いたずらっぽい顔で笑うウル。
対照的な二人だが、境遇が似ていることもあって今ではパートナーとして動いている。
紅茶を入れ、三人で机を囲んで話す。
「元気そうでよかったよ。メルヴィ」
ウルラウールが微笑みかける。
「本当です。あなたの世界に『種』が湧いたという知らせを聞いた時は随分心配していたのですよ」
ディアナミーアも同調する。
「えへへ……正直、へこんではいますけど、ここで投げ出しちゃったら創造主として失格ですからね。世界がピンチの時こそ、創造主は強くいないと」
「へへへ、そうだな……『種』が出てきた以上、創造主にできることって言ったら最後まで見守ることぐらいだからな……大丈夫だ。メルヴィの世界の住民はそんなにヤワじゃない! 『前の世界』や、あたしらの世界みたいにはならないさ」
「ええ……私は信じてます。必ずやこの苦難をアルティナは乗り越えてくれると……」
メルヴィーナは以前、創った世界を魔物に滅ぼされてしまったことがある。
皆、メルヴィーナを心配していたが、彼女は見事に立ち直り、もう一度、自分の世界を創造した……それが、今の『アルティナ』だった。
「本当……偉いわね。メルヴィは……。私たちは、あの気持ちをしたくなくて、世界の創造から逃げてしまったのに……」
慈しむようにディアナミーアがメルヴィーナを見つめる。
滅んだ自分の世界を思い出したのか、その目にはうっすらと涙が溜っていた。
「で……! これが、くだんの世界『アルティナ』か……」
専用の台の上で浮いている、丸い球体を見つめるウルラウール。
「確かに……いくつか『種』があるな……ん? 『女神の加護』を持ってるやつがチラホラ……それに、こいつらの生まれ……『チキュウ』って……ああっ! まさか、メルヴィーナ!」
「……そう言えば、地球の創造主が言ってましたね……自分の世界で死んだ命の数が合わない……と。まさか、こんなところにいたとは」
「え、えっと……ま、まぁ……あはは……ごめんなさい」
二人に詰められて、しゅんと項垂れるメルヴィーナ。
「まあ、エルディーテ母様は容認しているようですし、地球の創造主も『誰の仕業かは解っている』と言って笑ってましたし……良いでしょう」
「しゃーない妹だなー、もう。まあ、規範を気にしすぎて何もしなかったあたしらよりはマシかー……」
「ほっ……」
天界兵である二人に赦されて、胸を撫で下ろすメルヴィーナ。
「しかし、こうも『種』が湧くモノかね……? あたしの世界も、ディアナ姉さんの世界も『種』が原因で滅んだ……そして、大した時間も経たずに今度はメルヴィの世界に種が湧いた……これって偶然か?」
ウルラウールが首をかしげる。
「確かに変ね……通常、よっぽど悪辣とした環境でないと『種』は発生しないのに……。私の世界もそうだったけど、メルヴィの世界も魔物たちがちょっと多いくらいで、許容範囲だと思うけど」
紅茶をすすりながらディアナミーアも頷く。
何とも言えない微妙な空気が流れる。
「まあ、湧いちゃったモノは仕方ないですからねぇ……頑張って見守りますよ!」
「ええ。『転生作業』は、ほどほどに……ね」
気合を入れているところに、ディアナミーアから鋭い釘を刺されるメルヴィーナ。
そんな二人を見てウルラウールはゲラゲラと笑う。
僅かな疑念を孕みながらも、天界は今日も穏やかに時が流れていったのだった。
「ふぅ……」
今日の転生者たちとの交信を終え、一息つくメルヴィーナ。
(毎度のことながら、朝チュンに話しかけるのは若干申し訳ない気もするなぁ)
『アルティナ』を作ったのは自分とは言え、世界の成長や発展というのは女神の裁量をも超えてしまうことがある。
魔物の出現、人々の争い、そして転生者との交信についてもそうだ。
普通、人間が接触できない天界との交信なのだから特別な力や環境が必要という事までは理解できる。
だが、その条件が『転生者と性的接触の無い者との初めての後』とは……自分で作った世界とはいえ少し恥ずかしい気分だ。
しかし、疎かにすることはできない。
魔物や賊たちの力が強まっている今、冒険者たちに対してある種の発破をかけることはとても重要だ。
より多くの魔物を倒してもらわなければいけない。
より多くの賊たちを懲らしめなくてはいけない。
ましてや、世界に『種』がばら撒かれている状況だ。
『種』は魔物や賊が持つ『悪意』に寄生する。
魔物や賊が『種』を取り込み、それを放置してしまえば、大変なことになる。
(冒険者さんたちが、できるだけ『種』に気づいて排除してくれればいいのですが……)
女神の力を行使して、脅威を排除することはできない。
また、天界で把握できている脅威の詳細を伝えることもご法度だ。
世界の創造主はあくまで『観測者』という立場。
その権限を越えてしまえば、天界からの追放……『失楽園』となる。
(はぁ……やめ、止めです! ネガティブな感情では何も生まれません……!)
自らの頬を叩き、転がる思考を遮断する。
その時——。
コンコン! コンコン!
家のドアがノックされた。
「どなたですかぁ?」
「ディアナとウルよー。巡回ついでにお茶しに来たわー」
「あ、はーい」
メルヴィーナがドアを開けると美しい二人の女神が立っていた。
一人はディアナミーア、通称『ディアナ』と呼ばれている。
青色の髪と瞳に空色のドレスを纏い、身の丈ほどの大きな世界樹の杖を持っている。
理知的で優しく、朗らかな性格の彼女はみんなの良きお姉ちゃんといった感じだ。
もう一人はウルラウール、通称『ウル』と呼ばれている。
褐色の肌に金色の髪、スリットの入った動きやすい黒のドレスを纏い、これまた身の丈ほどの大きな弓を持っている。
二人とも、元は世界の創造主だったが、自分の世界が滅んでしまってから創造主を引退。
現在は、天界兵として天界を護っている。
「わぁ! ディアナ姉さん! ウル姉さん! ようこそー! 今、紅茶入れますねー」
「ええ、お願いするわ」
「へへへ! メルヴィの入れる紅茶は美味いからな!」
ニッコリと穏やかに微笑むディアナと、いたずらっぽい顔で笑うウル。
対照的な二人だが、境遇が似ていることもあって今ではパートナーとして動いている。
紅茶を入れ、三人で机を囲んで話す。
「元気そうでよかったよ。メルヴィ」
ウルラウールが微笑みかける。
「本当です。あなたの世界に『種』が湧いたという知らせを聞いた時は随分心配していたのですよ」
ディアナミーアも同調する。
「えへへ……正直、へこんではいますけど、ここで投げ出しちゃったら創造主として失格ですからね。世界がピンチの時こそ、創造主は強くいないと」
「へへへ、そうだな……『種』が出てきた以上、創造主にできることって言ったら最後まで見守ることぐらいだからな……大丈夫だ。メルヴィの世界の住民はそんなにヤワじゃない! 『前の世界』や、あたしらの世界みたいにはならないさ」
「ええ……私は信じてます。必ずやこの苦難をアルティナは乗り越えてくれると……」
メルヴィーナは以前、創った世界を魔物に滅ぼされてしまったことがある。
皆、メルヴィーナを心配していたが、彼女は見事に立ち直り、もう一度、自分の世界を創造した……それが、今の『アルティナ』だった。
「本当……偉いわね。メルヴィは……。私たちは、あの気持ちをしたくなくて、世界の創造から逃げてしまったのに……」
慈しむようにディアナミーアがメルヴィーナを見つめる。
滅んだ自分の世界を思い出したのか、その目にはうっすらと涙が溜っていた。
「で……! これが、くだんの世界『アルティナ』か……」
専用の台の上で浮いている、丸い球体を見つめるウルラウール。
「確かに……いくつか『種』があるな……ん? 『女神の加護』を持ってるやつがチラホラ……それに、こいつらの生まれ……『チキュウ』って……ああっ! まさか、メルヴィーナ!」
「……そう言えば、地球の創造主が言ってましたね……自分の世界で死んだ命の数が合わない……と。まさか、こんなところにいたとは」
「え、えっと……ま、まぁ……あはは……ごめんなさい」
二人に詰められて、しゅんと項垂れるメルヴィーナ。
「まあ、エルディーテ母様は容認しているようですし、地球の創造主も『誰の仕業かは解っている』と言って笑ってましたし……良いでしょう」
「しゃーない妹だなー、もう。まあ、規範を気にしすぎて何もしなかったあたしらよりはマシかー……」
「ほっ……」
天界兵である二人に赦されて、胸を撫で下ろすメルヴィーナ。
「しかし、こうも『種』が湧くモノかね……? あたしの世界も、ディアナ姉さんの世界も『種』が原因で滅んだ……そして、大した時間も経たずに今度はメルヴィの世界に種が湧いた……これって偶然か?」
ウルラウールが首をかしげる。
「確かに変ね……通常、よっぽど悪辣とした環境でないと『種』は発生しないのに……。私の世界もそうだったけど、メルヴィの世界も魔物たちがちょっと多いくらいで、許容範囲だと思うけど」
紅茶をすすりながらディアナミーアも頷く。
何とも言えない微妙な空気が流れる。
「まあ、湧いちゃったモノは仕方ないですからねぇ……頑張って見守りますよ!」
「ええ。『転生作業』は、ほどほどに……ね」
気合を入れているところに、ディアナミーアから鋭い釘を刺されるメルヴィーナ。
そんな二人を見てウルラウールはゲラゲラと笑う。
僅かな疑念を孕みながらも、天界は今日も穏やかに時が流れていったのだった。
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