【R18】異世界魔剣士のハーレム冒険譚~病弱青年は転生し、極上の冒険と性活を目指す~

泰雅

文字の大きさ
上 下
98 / 285
第4章:エルゼリアと無骨なエルフ騎士編

第15話:第一彼女の不安【♡リズ】

しおりを挟む
 テルマエで長旅の疲れを癒した後、宿屋に戻って食事を済ませることにする。
 食堂は結構な人で混雑していた。
 そう言えば、夜は酒場になるんだったな、ここの食堂。
「あら? おかえりなさーい!」
 バニー服姿のボニーが配膳係をしている。
 昼間のメイド服風の給仕服姿とは違い、かなり露出度も高くきわどい。
「あららー? お兄さん、どこ見てるのかなー?」
「う……ぐ、すまない……」
 ジト目で不敵な笑みを浮かべるボニー。
 なまじ可愛いから、大したことを言い返せない。
「みんな、メニュー決まったか? 俺はステーキを頼む」
「う、うん。あたし葉野菜の肉包み!」
「シレイド……オムライス!」
「私は、雷魚のから揚げを貰おう」
「はいはーい! 少々お待ちをー!」
 お尻に付けている尻尾の装飾をフリフリしながら、カウンターのシェフに注文を通す。
 くそ……見てしまう……コスプレというものに男はなぜこうも目を奪われてしまうのだろう。
「レオ……ああいう服が好みなの?」
 リズが面白くなさそうな顔で訊いてくる。
「い、いや、そんなことないぞ……長旅で色々ともやもやしてた部分があるからな」
「ふーん」
 その返事はどういう意図なんだ?
 運ばれてきた料理に舌鼓を打つ。
「おお……美味い!!」
「肉包みも最高!!」
「はぐっ! はぐっ!」
「うむ、魚もホクホクしていて美味しい!」
 エルゼリアの食事は、ルクシアのそれよりも見た目も華やかで味もいい。
 冒険者が多い都会だからか、食用肉の流通も盛んなようで、メニューには肉料理がいくつもあった。
 異世界の田舎と都会の料理にはこんなにも格差があるのか。
 シレイドに至っては何も言わずにがっつくように食べている。
 本当に、こと食事に関しては貪欲な子だな。
「明日はエルゼリアのギルドで冒険者登録を行う。それと、納品クエストを何か試しに受けられないか探すことにする。あとは、周囲のダンジョンや魔物の情報収集だ」
 ラズベリーから出発前に色々と聞いていたからな。
 その町で冒険者として活動するためには、その町のギルドに登録しなおす必要がある。
 ギルド同士で情報の共有は行っているため、俺たちのルクシアでの功績はエルゼリアのギルドでも分かるようになっているらしい。
 エルゼリアの周囲には無数のダンジョンがある。
 この町の冒険者はダンジョンに通いながらクエストを受けて魔物を倒したり、宝物を見つけて生計を立てるのが一般的らしい。
 俺たちも明日から、その仲間入りをするわけだ。
 少し不安ではあるが、俺たちのペースで高みを目指すことにしよう。

 食事が終わり、俺たちはそれぞれ宿の自室に入る。
 ダブルベッドに横になり、明日の冒険に思いを馳せる。
「……眠れないな」
 天井をボーッと見つめていると、部屋がノックされる。
 誰だろうか。
 夜伽のローテーションには新たなルールを設けた。
 俺がシたくなったらお望みの相手に、あらかじめ声をかける。
 そうでないときはその日のセックスはお休みだと。
 エルゼリアに来る前の話し合いで二人部屋にすると決まってから、ずっと考えていたことだ。
 あのままだと、毎日誰かとセックスする羽目になっていた。
 こうでもしないと、さすがに愚息が壊れてしまう。
 まあ、このルールを決める前……ルクシアにいた頃は数か月間、ほぼずっと毎日誰かとシていたわけだが。
 ともかく、今日は声をかけてないはずだけど……。
「鍵は開いてるから、入っていいぞ」
 俺が促すと、扉が遠慮気味に開かれる。
 リズだ。
「どうした?」
「ご、ごめん……ね? その、今日はお休みの日だって分かってたんだけど……そ、その、ここ二週間、全然してなかったじゃない? だから、その、あたしも何だかウズウズしちゃって……れ、レオはウズウズしてないのかなって思って……あ、あははは……」
 扉に隠れながら、苦笑いするリズ。
 どうやら、自ら強引に夜這いに来たらしい。
 可愛らしい彼女の行動に思わずクスリと笑みがこぼれた。
 まあ、仕方ないな……これも彼氏の務めだ。
「いいよ。おいで」
「あはっ! レオっ♡」
 手を広げてやると、リズは顔をパアッと明るくして飛びついてくる。
 そのままギュッと熱い抱擁をしてやる。
 テルマエでの頼もしい姿はどこへやら、今のリズは子猫のように甘えてくる。
「はぁぁ……久しぶりのレオの匂いだあぁ……」
 スンスンと俺の胸元で鼻を鳴らすリズ。
 パッと視線が合い、そのままじっくりと見つめ合い唇を重ねる。
「んっ……んちゅぅ、ちゅう♡ えろ、れろ……♡」
 舌を出して舌同士を絡め合わせる。
 甘ったるい女の子の香りが鼻に抜けてくる。
 俺はリズの胸に手をやり、サワサワと優しく愛撫する。
「んっ♡ くぅっ♡ やぁん♡ レオのエッチ……♡ んちゅ……ちゅぱ、れろっ♡」
 淡く喘ぎつつもキスをする唇は離さない。
 リズの手が俺の股間の膨らみに、いやらしく触れる。
「あはっ……♡ もう、おっきいね♡ レオの……♡ ねぇ、好きだよ、レオ♡」
 今日のリズは溜っているのもあるからだろうか、やたらと情熱的な気がする。
「俺も好きだぞ? リズ」
 そう言うと、うっとりとした目で好意を返してきて、俺の口を再び自分の唇で塞いでくる。
「んちゅ、ちゅぅ……♡ ちゅぱ、れろっ♡」
 甘い唾液を再び交換したあと銀糸でつながれた互いの糸。
 うっとりと見つめ合いながら、リズはゆっくりと言葉を紡ぐ。
「そ、その……あたしが第一彼女なんだから……ね?」
 不安そうな顔で俺を見つめるリズ。
「……ああ、そうだな。急に、どうした?」
 リズを抱擁し、そのまま尋ねてみる。
「え……? えっと、その……」
 口ごもってしまうリズ。
「お、重い女だって……思わないでね?」
 そう前置きした後で、リズがぽつぽつと言葉を続ける。
「レオ、モテモテだからさ……その、今じゃたくさん彼女いるし……これからも増えていくと思うし……でも、そうなった時、一番古い彼女であるあたしのこと、薄れちゃうんじゃないかって……不安で……きょ、今日だって……その、ボニーの姿に見とれてたし……!!」
 なるほど、ハーレムからの不安ということか……少々、ヤキモチも入っているらしい。
 複数彼女が認められているとはいえ、嫉妬という気持ちは存在する。
 これは、ハーレムを拡大していくことで必ず出てくる弊害なんだろう。
 今まで作った彼女には満遍なく愛情を注いできたつもりだ。
 もちろん、一度作った彼女をないがしろにする気は毛頭ない。
 サマンサたちのようにたまにしか会えない彼女もいるが、彼女たちもそれは了承してくれている。
 だが、リズやシレイド、キアラたちは違う。
 同じパーティで毎日顔を合わせているからこそ、俺の細かい愛情の変化を機敏に感じるんだ。
 リズはおそらく、エルゼリアに移動する二週間一度も抱いてやれなかったこと、夜伽のルールが変わって俺に声をかけられないと愛情を受けられなくなったこと、そして、俺が彼女以外の女の子に興味を示してしまったことで不安になっているようだ。
「あ、あはは……な、何言ってんだろうね! あ、あたし……えっと、その、そんなに、き、気にしないでいいから……! あたしがレオのことを誰よりも愛してるのは全然、変わらないから」
 まくしたてるように言うリズ。
 俺はそんな彼女を、強く強く抱きしめて言う。
「気にするっつーの」
「れ、レオ……」
「不安にさせたのは俺の責任でもあるからな……覚悟しろ、今日はもういいってくらい愛してやる」
「へ…………? も、もう……♡ レオぉ…………♡」
 俺の言葉にリズはまんざらでもない笑顔を浮かべる。
 よし、今日は第一彼女であるリズの不安をしっかり取り除いてやろう。
 俺は決意するのだった。
しおりを挟む
感想 29

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

男が少ない世界に転生して

美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです! 旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします! 交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜

EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」 優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。 傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。 そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。 次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。 最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。 しかし、運命がそれを許さない。 一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか? ※他サイトにも掲載中

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *無断転載、無断翻訳を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

処理中です...