【R18】異世界魔剣士のハーレム冒険譚~病弱青年は転生し、極上の冒険と性活を目指す~

泰雅

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第3章:エルフの国と優しい女王編

第35話:四人での冒険

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 どれくらい経っただろうか……俺はミレーユに抱かれながら目を覚ました。
「あら……気がついた?」
 ミレーユが優しい笑みで尋ねてくる。
「あ、ああ……俺は、どうなったんだ?」
「気絶しちゃったみたいね。声をかけても返事が無くて、少し焦っちゃったわ……まあ、息はあったから、そのまま寝かせてあげてたけど」
「そうか……悪い。心地よすぎて、吹っ飛んでたんだな」
「うふふ……私は嬉しかったわ……♪ 言ったでしょう? あなた、モテるから飽きられちゃったんじゃないかと思って心配だったの」
 ニッコリと笑いながら俺に言うミレーユ。
 そうか、それであんなに強引になったのか。
 俺を自分に夢中にさせたかったんだな。
 ミレーユは確かに大人の女性だが、嫉妬心や不安感を覚えるのは、人として当然だろう。
 俺は彼女を強く抱きしめる。
「ごめんな。しばらく、ちゃんと可愛がってやれてなくて……」
「うふふ、いいわよ……♪ 今日ので帳消しにしてあげる……私もよかったし♪ それに可愛い彼氏クンの、だらしなくて愛おしい姿も見れたしねー」
「そ、それは、忘れてもらえると助かる」
「ふふふ……イヤよ、忘れない♪ 私の心のアルバムにきっちり仕舞ってあげるから」
 軽口を叩きながら、余韻に浸る。
 教会の鐘の音が町に響き渡る。
「今、何時だ?」
「ちょうど夜中の三時ね……もう戻らなくちゃいけない?」
「ああ……大きな依頼は解決したとはいえ、形式上はエルフの国でまだ依頼を受けていることになってるからな」
「そっか……」
 少し表情を翳らせるミレーユを俺はギュッと抱きしめる。
「だけど、もう少しだけ、こうしていよう。後で怒られても、可愛い彼女のために時間を使って何が悪いんだって逆切れしてやる」
「ぷっ、うふふ……何よ、それ……」
 すっぽりと腕に収まったミレーユが苦笑する。
 そして――。
「ねえ、レオくん……」
「ん?」
「愛してるわ。他のどんな男も興味が無いくらい、世界で一番……」
「ああ。ありがとう、ミレーユ」
 ミレーユのあたたかい愛の言葉に、俺は胸を熱くするのだった。

 その後、二時間ほどミレーユと語らい、ワープを使ってエルフの国に戻った。
 帰る前に、ラズベリーとも話そうと思ったが、彼女はまだ寝ていたようなので遠慮した。
 ミレーユとの激しいカーニバルの後なので、若干、腰砕けになっているが、気分的にはスッキリとした良い心地だ。
 リズとシレイドは、まだベッドですやすやと眠っている。
 ミレーユの酒場で湯浴みはしてきたので、俺も少し眠るとしよう。
 俺はシレイドとリズを起こさないように、ベッドの端で寝転んだ。
 ウトウトとしながら、物思いに耽ける。
 レッドオークから出てきたあの水色の玉は一体何だったのだろうか。
 平原に出てきたシルバーウルフと同じで、鑑定できないアイテム。
 ウルス副団長にも話したが、ルクシアの町では聞いたことが無いと言っていた。
 ルーティアにも確認を取ったが、真っ二つになった玉はほどなくして粉々に砕け散り、砂のように消えてしまったらしい。
 貴重な素材なのだとしたら、高く売れそうなんだがな。
 まあ、そこまで脆いのなら、武具にも売り物にもならないか。
 俺は、取り留めのない考えを巡らせながら眠りについた。

 昼頃──。
 遅い起床をした俺は、リズとシレイドにギルドであったことを話す。
「ご、50万Gって……すごいね……」
「ああ、それも追加依頼されたガラテアの護衛の分が入っていないらしい」
 ウルス副団長に聞いたが、あの指名依頼三件で50万Gは高めらしい。
 通常の倍くらいの報酬金になるのだとか。
 曰く、エルフの価値観からすればお金というのは大した価値が無いらしい。
 自給自足の生活をして、武具なども自分たちで作ってしまうくらいなので、人間の世界で流通する貨幣に対しての執着が薄く、今回のように使う際にドカッと使ってしまいがちなのだという。
「さて、じゃあ、パーティでの報酬だし、とりあえず分けようか」
「シレイドはいらない……ご主人様がシレイドの分も貰うといい」
 三等分になるように渡そうとしたが、シレイドに断られてしまう。
「本当にいいのか?」
「前にも言った……シレイドはご主人様の奴隷……衣食住さえ与えて貰って、時々可愛がってもらえれば満足……」
 真顔で言っているところからすると、遠慮しているわけでは無さそうだ。
「分かった。じゃあ、リズ、半分こにしよう」
「ええ、分かったわ」
 とりあえず、俺とリズで25万Gずつ分けた。
 これで、俺とリズ、所持金はそれぞれ40万Gほどになった。
「何だか、実感が湧かないわ……レオと出会う前は一日1000Gを稼ぐのがやっとだったのに、今では大きな依頼もこなして、こんな大金も手に入れて」
 リズの言葉に、俺も感慨深くなる。
 ひ弱で、仕事も満足にできなかった半分引きこもりの貧乏ぼっちが、今や多くの彼女ができて、冒険者という仕事できっちりと稼いでいるのだから。
「まだまだ、これからだろう? もっと国中、いや、世界中に名を轟かせる冒険者になってやろう」
「くすっ……ええ! そうね!」
 俺の言葉にリズが笑って応える。
 これから先の、まだ見ぬ未来を考えたのだろう。

 昼食を食べたあと、キアラも連れて、四人で森に魔物狩りに行く。
 いくら大金が入ったからといって、働かなければ身体も心もなまってしまう。
 それに、ガラテアの護衛を頼まれた以上、ちゃんと付近の魔物を倒して脅威を減らしておかないとな。
 深淵を歩くこと十分ほど、前方に蔦が固まったような魔物が二匹現れた。
 もはや、見慣れた魔物「アイビーデビル」だ。
 こちらに気づいたようで、ウネウネと身体をくねらせて、近づいてくる。
「ファイア! ファイア!」
 火球をぶつけると。もがくようにその場でジタバタしだした。
 そこに、リズがクロスボウの矢を放って難なく倒す。
「危険度Dの魔物も、もう慣れたものだな」
 戦闘を見ていたキアラが笑顔で言う。
「ああ、指名依頼であちこち回ってたからな。この辺の魔物の特性が解るようになったし、それ以上に戦いの経験を積むことができた」
 この分だと、ルクシア周辺の魔物では物足りないくらいだろう。
 町を離れる時が来たのかもしれない。
 もとより、力がついたらルクシアよりも大きく、栄えている町エルゼリアに移住するつもりだった。
 キアラという仲間も増えたし、今が良いタイミングだろう。
 ガラテアの護衛が終わったら、みんなに相談して決めよう。
 シレイドがアイビーデビルの素材『悪魔の蔦』を剥ぎ取って持ってくる。
「リズが仕留めた……素材を受け取るといい……」
「ありがと、シレイドちゃん」
 リズはシレイドから蔦を受け取り、袋にしまう。
「深淵の魔物素材もかなり溜まってきたな」
「そうだね、なんだかんだでかなり戦ってるからね、あたしたち」
 高い適性で戦えていることもあって、俺たちの戦闘の効率はかなり良い。
 普通の冒険者に比べて戦闘回数はかなり多いだろう。
 当然、素材が貯まるスピードもすこぶる高い。
「ふふっ。ずいぶん、将来有望なパーティに入ったようだな。私は」
 キアラも嬉しそうに笑っていた。 
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