67 / 285
第3章:エルフの国と優しい女王編
第23話:キングボア
しおりを挟む
翌日、女王の間――。
「いよいよ、キングボア討伐ですね。深淵の王とも言われる魔物との戦い、これまでになく危険な戦いとなるでしょうが、気を付けてくださいね」
出発の報告をするため、ルーティア女王に謁見する。
「はい。全力を尽くして戦って参ります」
俺は頭を下げて、女王に宣言する。
リズとシレイドも、続いて頭を下げる。
「キアラ、レオ様たちの援護を怠らないように。エルフの国の代表として、しっかりと働いてきてください」
「はっ! エルフの騎士の魂に誓って!」
キアラも気合十分だ。
「では、いってらっしゃいませ。宴の準備をして待っていますわ」
女王が柔らかく微笑む。
その姿は、後光が差しているように神々しい。
潤んだ瞳で見つめられるとドキッとしてしまうのは男の性だろうか。
謁見を終えて、町に出ると住民たちが見送ってくれる。
「いよいよ、キングボアだってな! 気をつけてな!」
「冒険者様たちなら必ず倒せると信じてます!」
「戻ってきた暁には盛大にお祝いしましょう!」
初めの頃とは打って変わって、温かい言葉を投げかけてくれる。
「ふふ……よかったね、みんなに認めてもらえて♪」
リズが嬉しそうに俺にウインクする。
「おねーちゃん、これたべてがんばって!」
「ん……シレイド、頑張る」
シレイドは、エルフの子供たちから手作りクッキーを貰ったようで、張り切っている。
そうして、俺たちはキングボアの巣穴へと向かうのだった。
朝早くに出発して、森をひたすら進み、ちょうど昼頃。
途中何度か戦闘を行ったが、余力は十分だ。
キングボアの巣穴に着いた。
森にできた岩壁にぽっかりと開いた穴。
おそらく、自然にできた空洞なのだろう。
シルバーウルフの時と同じような巣穴だ。
「『エネミーカウント』……うん、穴の中に三体の魔物反応確認……! この中にいるよ!」
「キングボア一体に連れのシルバーウルフ二体……数も合致するな」
リズが魔法を使い、教えてくれる。
キアラも、槍を構えていつでも戦える状態だ。
「よし、入るぞ……」
シレイドとキアラが先頭を歩く。
その後ろに俺が続き、リズは一番後ろからランタンで巣穴の中を照らす。
「この先にいるわ……」
リズが小声で言う。
巣穴を少し進んだ所のポッカリと開いた空間。
ランタンの明かりで照らされるそこには、銀色の毛の狼が二匹と、その奥に巨大な白色の猪が確認できた。
「よく来たな……エルフと、人間……」
「ば、馬鹿な……キングボアが喋れるなんて聞いたことはないぞ……」
言葉を話す巨大な猪に、キアラが驚いている。
「フハハハハ、浅はかなエルフよ……常識で物事を捉えるから視野が狭くなるのだ……」
愉快そうに笑う巨大猪の隣で、銀狼二匹は唸りながら威嚇を続ける。
「話せるのなら聞きたいことがある……! 魔物の中でも比較的無害とされる、この森の生態系の王ともあろうキングボアのお前が、どうしてエルフを襲うのだ!」
「どこまでも浅はかな娘よ……風が変わったのだ。我が頂点の時代は終わった……我はただ魔物として命を受け、人族を滅ぼすために動いているだけのこと」
「くっ……話にならない……そんな曖昧な理由で……!」
キングボアの言葉にキアラが歯嚙みする。
喰われてしまった仲間のことを想っているのだろう。
「話はそれだけか……? ならば、始めよう……死合いをな!!」
キングボアが叫ぶと、シルバーウルフ二匹が勢いよく飛びかかってくる。
「くそおおおおお!!」
キアラが槍を振り回し、シルバーウルフの攻撃を受け止める!
もう一匹の攻撃は、俺が剣で受け止める!
受け止めて確信する。
……戦える!!
転生したての時のシルバーウルフとの戦いとは明らかに手応えが違う。
俺は、剣で受け止めた銀狼の爪を勢いよく弾き返す。
「ギャウ!?」
銀狼が仰け反る……!!
そこに、リズがクロスボウを打ち込む!
「ギャウ!! ガオッ!? グギャ!?」
一発、二発、三発と矢が突き刺さっていく。
それでも流石危険度Dと言ったところか……息絶えるまではいかない。
凄まじい目で俺を睨んでいる。
「何をしている、狼共!? さっさとそやつらを喰ろうてしまえ!!」
俺と対峙する銀狼が、キングボアの言葉に反応し、突進してくる。
「ファイア!!」
そこに最大火力の火球をぶつける!
「ギャオオオ……!!」
ダメージが蓄積されていたのかよろよろとよろめき、呆気なく倒れる。
「『エネミーカウント』……絶命確認!」
リズの言葉を聞き、もう一匹の銀狼を見る。
キアラの攻撃が確実にシルバーウルフの体力を削っている。
シレイドも素早い動きで援護し、リーチの少ないダガーで銀狼を懸命に翻弄している。
リズが、その銀狼の横っ腹に矢を放つ!
「ギャウ……!!」
銀狼が呻き声を上げ、隙を見せる。
その直後――!!
「はああああああ!!」
キアラの槍がシルバーウルフの首に突き刺さる。
シルバーウルフは声も上げずに地に沈んだ。
「残るはお前だけだ。キングボア」
ここで、無詠唱の鑑定を行う。
名前:キングボア
危険度:D+
説明:巨大な猪の魔物。森の王とも呼ばれ、人を襲うことは稀。体全体が硬い筋肉で覆われており、半端な攻撃は通らない。
素材:『王猪の毛皮』
レア素材:『王猪の大牙』
攻撃を通さない……?
どれほどなのだろうか。
「ふんっ……よもや、人族風情に後れを取るとは、森の魔物の風上にも置けぬの」
自分の命に従って戦ったシルバーウルフたちを、キングボアは嘲笑した。
「なぜ、一緒になって襲ってこなかった?」
「兵と共に白兵戦に参加する王がどこにいる?」
なるほど……プライドというやつか。
「それにだ……おぬしらは勘違いしておる……」
「何をだ?」
「我に……勝てると思っておることじゃあああああ!!」
シルバーウルフとは比べ物にならない速さで、キングボアが突進してくる。
「……!?」
その餌食になったのは、シレイドだった!
ドゴオオオン!!
凄まじい衝突音と共に、シレイドが後方に吹っ飛ぶ。
「シレイド!!」
「ぐっ……痛い……!!」
とっさに身体を逸らして、直撃は免れたようだが壁に背中をつけてへたり込んでいる。
「キアラ!! 一緒にあいつを止めるぞ!!」
「ああ!!」
俺とキアラは距離を詰めてキングボアに攻撃を加える!
だが――!!
「な、なに!?」
「刃が……! 通らない!?」
キアラの突きも、俺の斬撃も、少ししか食い込まない。
鑑定に出た通り、キングボアの筋繊維が硬すぎるのだ。
「はああああ!!」
リズが後方から、クロスボウを撃ち込む。
しかし――!!
「ふははは!! ぬるいわ!!」
刺さった矢を、キングボアは身体を震わせて振り払う。
「き、効いてない!?」
リズが、驚いた声で叫ぶ。
「そして……!! 遅い!!」
「がああああっ!?」
今度はキアラが突進で吹っ飛ぶ。
「キアラ!!」
「ぐ……大丈夫だ……」
返事をして立ち上がろうとしているものの、ふらふらとよろめいている。
なんて威力の突進だ……。
これが、ルクシアの森の生態系の頂点『キングボア』か……!!
「いよいよ、キングボア討伐ですね。深淵の王とも言われる魔物との戦い、これまでになく危険な戦いとなるでしょうが、気を付けてくださいね」
出発の報告をするため、ルーティア女王に謁見する。
「はい。全力を尽くして戦って参ります」
俺は頭を下げて、女王に宣言する。
リズとシレイドも、続いて頭を下げる。
「キアラ、レオ様たちの援護を怠らないように。エルフの国の代表として、しっかりと働いてきてください」
「はっ! エルフの騎士の魂に誓って!」
キアラも気合十分だ。
「では、いってらっしゃいませ。宴の準備をして待っていますわ」
女王が柔らかく微笑む。
その姿は、後光が差しているように神々しい。
潤んだ瞳で見つめられるとドキッとしてしまうのは男の性だろうか。
謁見を終えて、町に出ると住民たちが見送ってくれる。
「いよいよ、キングボアだってな! 気をつけてな!」
「冒険者様たちなら必ず倒せると信じてます!」
「戻ってきた暁には盛大にお祝いしましょう!」
初めの頃とは打って変わって、温かい言葉を投げかけてくれる。
「ふふ……よかったね、みんなに認めてもらえて♪」
リズが嬉しそうに俺にウインクする。
「おねーちゃん、これたべてがんばって!」
「ん……シレイド、頑張る」
シレイドは、エルフの子供たちから手作りクッキーを貰ったようで、張り切っている。
そうして、俺たちはキングボアの巣穴へと向かうのだった。
朝早くに出発して、森をひたすら進み、ちょうど昼頃。
途中何度か戦闘を行ったが、余力は十分だ。
キングボアの巣穴に着いた。
森にできた岩壁にぽっかりと開いた穴。
おそらく、自然にできた空洞なのだろう。
シルバーウルフの時と同じような巣穴だ。
「『エネミーカウント』……うん、穴の中に三体の魔物反応確認……! この中にいるよ!」
「キングボア一体に連れのシルバーウルフ二体……数も合致するな」
リズが魔法を使い、教えてくれる。
キアラも、槍を構えていつでも戦える状態だ。
「よし、入るぞ……」
シレイドとキアラが先頭を歩く。
その後ろに俺が続き、リズは一番後ろからランタンで巣穴の中を照らす。
「この先にいるわ……」
リズが小声で言う。
巣穴を少し進んだ所のポッカリと開いた空間。
ランタンの明かりで照らされるそこには、銀色の毛の狼が二匹と、その奥に巨大な白色の猪が確認できた。
「よく来たな……エルフと、人間……」
「ば、馬鹿な……キングボアが喋れるなんて聞いたことはないぞ……」
言葉を話す巨大な猪に、キアラが驚いている。
「フハハハハ、浅はかなエルフよ……常識で物事を捉えるから視野が狭くなるのだ……」
愉快そうに笑う巨大猪の隣で、銀狼二匹は唸りながら威嚇を続ける。
「話せるのなら聞きたいことがある……! 魔物の中でも比較的無害とされる、この森の生態系の王ともあろうキングボアのお前が、どうしてエルフを襲うのだ!」
「どこまでも浅はかな娘よ……風が変わったのだ。我が頂点の時代は終わった……我はただ魔物として命を受け、人族を滅ぼすために動いているだけのこと」
「くっ……話にならない……そんな曖昧な理由で……!」
キングボアの言葉にキアラが歯嚙みする。
喰われてしまった仲間のことを想っているのだろう。
「話はそれだけか……? ならば、始めよう……死合いをな!!」
キングボアが叫ぶと、シルバーウルフ二匹が勢いよく飛びかかってくる。
「くそおおおおお!!」
キアラが槍を振り回し、シルバーウルフの攻撃を受け止める!
もう一匹の攻撃は、俺が剣で受け止める!
受け止めて確信する。
……戦える!!
転生したての時のシルバーウルフとの戦いとは明らかに手応えが違う。
俺は、剣で受け止めた銀狼の爪を勢いよく弾き返す。
「ギャウ!?」
銀狼が仰け反る……!!
そこに、リズがクロスボウを打ち込む!
「ギャウ!! ガオッ!? グギャ!?」
一発、二発、三発と矢が突き刺さっていく。
それでも流石危険度Dと言ったところか……息絶えるまではいかない。
凄まじい目で俺を睨んでいる。
「何をしている、狼共!? さっさとそやつらを喰ろうてしまえ!!」
俺と対峙する銀狼が、キングボアの言葉に反応し、突進してくる。
「ファイア!!」
そこに最大火力の火球をぶつける!
「ギャオオオ……!!」
ダメージが蓄積されていたのかよろよろとよろめき、呆気なく倒れる。
「『エネミーカウント』……絶命確認!」
リズの言葉を聞き、もう一匹の銀狼を見る。
キアラの攻撃が確実にシルバーウルフの体力を削っている。
シレイドも素早い動きで援護し、リーチの少ないダガーで銀狼を懸命に翻弄している。
リズが、その銀狼の横っ腹に矢を放つ!
「ギャウ……!!」
銀狼が呻き声を上げ、隙を見せる。
その直後――!!
「はああああああ!!」
キアラの槍がシルバーウルフの首に突き刺さる。
シルバーウルフは声も上げずに地に沈んだ。
「残るはお前だけだ。キングボア」
ここで、無詠唱の鑑定を行う。
名前:キングボア
危険度:D+
説明:巨大な猪の魔物。森の王とも呼ばれ、人を襲うことは稀。体全体が硬い筋肉で覆われており、半端な攻撃は通らない。
素材:『王猪の毛皮』
レア素材:『王猪の大牙』
攻撃を通さない……?
どれほどなのだろうか。
「ふんっ……よもや、人族風情に後れを取るとは、森の魔物の風上にも置けぬの」
自分の命に従って戦ったシルバーウルフたちを、キングボアは嘲笑した。
「なぜ、一緒になって襲ってこなかった?」
「兵と共に白兵戦に参加する王がどこにいる?」
なるほど……プライドというやつか。
「それにだ……おぬしらは勘違いしておる……」
「何をだ?」
「我に……勝てると思っておることじゃあああああ!!」
シルバーウルフとは比べ物にならない速さで、キングボアが突進してくる。
「……!?」
その餌食になったのは、シレイドだった!
ドゴオオオン!!
凄まじい衝突音と共に、シレイドが後方に吹っ飛ぶ。
「シレイド!!」
「ぐっ……痛い……!!」
とっさに身体を逸らして、直撃は免れたようだが壁に背中をつけてへたり込んでいる。
「キアラ!! 一緒にあいつを止めるぞ!!」
「ああ!!」
俺とキアラは距離を詰めてキングボアに攻撃を加える!
だが――!!
「な、なに!?」
「刃が……! 通らない!?」
キアラの突きも、俺の斬撃も、少ししか食い込まない。
鑑定に出た通り、キングボアの筋繊維が硬すぎるのだ。
「はああああ!!」
リズが後方から、クロスボウを撃ち込む。
しかし――!!
「ふははは!! ぬるいわ!!」
刺さった矢を、キングボアは身体を震わせて振り払う。
「き、効いてない!?」
リズが、驚いた声で叫ぶ。
「そして……!! 遅い!!」
「がああああっ!?」
今度はキアラが突進で吹っ飛ぶ。
「キアラ!!」
「ぐ……大丈夫だ……」
返事をして立ち上がろうとしているものの、ふらふらとよろめいている。
なんて威力の突進だ……。
これが、ルクシアの森の生態系の頂点『キングボア』か……!!
311
お気に入りに追加
2,001
あなたにおすすめの小説

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
男が少ない世界に転生して
美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです!
旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします!
交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
異世界で俺だけレベルが上がらない! だけど努力したら最強になれるらしいです?
澤檸檬
ファンタジー
旧題 努力=結果
異世界の神の勝手によって異世界に転移することになった倉野。
実際に異世界で確認した常識と自分に与えられた能力が全く違うことに少しずつ気付く。
異世界の住人はレベルアップによってステータスが上がっていくようだったが、倉野にだけレベルが存在せず、行動を繰り返すことによってスキルを習得するシステムが採用されていた。
そのスキル習得システムと異世界の常識の差が倉野を最強の人間へと押し上げていく。
だが、倉野はその能力を活かして英雄になろうだとか、悪用しようだとかそういった上昇志向を見せるわけでもなく、第二の人生と割り切ってファンタジーな世界を旅することにした。
最強を隠して異世界を巡る倉野。各地での出会いと別れ、冒険と楽しみ。元居た世界にはない刺激が倉野の第二の人生を彩っていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる