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第2章:ルクシアの森と奴隷暗殺者編
第12話:奴隷暗殺者シレイド
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「本日は我が商館の奴隷をお求めですかな?」
「ああ、一緒に魔物と戦ってくれる奴隷を探していて」
「さようでございますか。承知しました、戦闘奴隷を何人かご用意いたしますので、お目通しくださいませ」
「ああ、すまない。今日はあくまで見てみるだけのつもりで来たから、購入するのは後日でも構わないか?」
ローガンの口ぶりだと、今日中に購入まで流れでいってしまいそうだったが、持ち合わせが今は無い。
「もちろんでございます。とりあえず商品を見て頂きまして、予約、つまりお取り置きして頂ければと思います」
「ありがとう」
「いえいえ、それではこちらへどうぞ。戦闘奴隷を準備いたしますのでこちらの部屋で少々お待ちください」
ローガンに招かれ、ラウンジのような部屋に通される。
中には、高級そうな葡萄酒とチーズ、フルーツが机の上に置いてある。
部屋には絵画やら彫刻が置いてあり、高級感が漂っていた。
俺とリズは部屋のソファーに座り、準備が整うのを待つ。
「リズ、本当に俺の一存で決めてもいいのか?」
昨日話したが、メンバーの拡充はリーダーである俺に一任すると言われた。
もちろん、必要経費も俺が出すが、自由にメンバーを決められるのは大きい。
「うん。パーティのリーダーはレオだから、メンバーはレオが決めるべきだよ。あ! あたしに気を遣わず、可愛い子を選んじゃってもいいからね♪」
肘でわき腹を小突いてくるリズ。
おかげで少し緊張がほぐれる。
そうこうしていると部屋がノックされる。
「お客様、準備が整いました」
ローガンに案内され、廊下を歩いていくと、頑丈そうな扉が見えてくる。
入ると、黒い石造りの閑散とした部屋だった。
おそらく、奴隷を観賞するための部屋だろう。
「お客様に合いそうな戦闘奴隷を三名ご用意させていただきました。では、お目通しくださいませ」
ローガンが合図をすると、壮年の女性が奴隷を連れてくる。
一人目は、全身ムキムキの大男だった。
「彼は巨人族のクオーターでして、かなりの大柄で力も強い。前衛にすれば、かなりの実力を発揮するでしょう」
確かに、活躍してくれそうだ。
スライムくらいだったら、素手で叩き潰せるんじゃないか?
それよりも……。
「フウウウゥウゥウ……フウウウゥウゥウ……」
目が血走っている。なんか呻いてるし。
率直に言って怖い。
リズも怖がって俺の後ろに隠れてしまっている。
こいつはダメだな……。
「次の人をお願いする」
「承知しました」
ローガンは合図を送り、大男がはけていく。
入れ替わりに、二人目の奴隷が入ってきた。
少し顔色が悪いが、容姿は悪くない女性だった。
「こちらは、中級職である呪術師の女です。多数の魔物であろうと、呪詛を一言唱えるだけでコロリと倒してしまいます。戦闘奴隷としては優秀かと」
女はちらりと俺を見て、ため息をついた後、視線を下にやったまま動かない。
奴隷としての今の境遇を嘆いているのだろうか。
売れる気がないのではないかと思ってしまう。
そのくらいやる気がない。
やる気が無い者を仲間にして、戦場に出すのは危険すぎる。
いくら、魔法の腕が良かろうと、戦闘での油断は死を招くだけだ。
「次の人をお願いする」
「かしこまりました」
ローガンは再び合図をして、呪術師の女がはけていく。
入れ替わりに可愛い女の子が歩いてくる。
背はリズよりも低い。
身長140㎝ほどだろうか。
幼さの残る顔つきと雰囲気。
肩にかかるくらいのもっさりとした黒髪。
手足や腹は細身ながら、かなりの巨乳だ。
何より、赤みがかった綺麗な瞳が俺を引き付けた。
「この子は?」
俺が目の前の女の子を指すと、ローガンは少し苦い顔をする。
「戦闘奴隷をご所望でしたので一応、お目通しさせていただきましたが、彼女は……少しワケありで……」
「どんなワケだ?」
俺が突っ込むと、言いにくそうにローガンが答える。
「彼女は、いわゆる裏の仕事を請け負う闇ギルドの出身の冒険者でして……」
ローガンは初めこそ躊躇していたようだが、覚悟を決めたのか淡々と話し出す。
「依頼で、ある貴族の護衛をしていたのです。その貴族がつい先日、王国に隠れて法を犯していたことが表沙汰になりまして。彼女はその貴族を護るために王国騎士数名を斬ってしまったのです」
「ほう、それで?」
「結局、貴族は牢獄行きに、斬られた騎士たちも命は助かりましたが、彼女は取り押さえられた後に裏ギルドに所属していたことがバレて、罰として奴隷落ちとなりました」
「所属していた闇ギルドと現在、関係は?」
「全くございません。闇ギルドは王国の手により解散。主要メンバーは捕えられ、末端のメンバーも離散したとのことです」
なるほど、なかなかハードな過去を持つ女の子だな。
俺は、頭の中で鑑定を唱える。
名前:シレイド・オズ
年齢:18歳
ジョブ:暗殺者Lv3
パッシブ:『鍵開け』『高速移動』『抜き足』
武器適性:短剣S
説明:キーネガス王国のスラム街で生まれる。話すことが苦手。
短剣Sランク。
これは、戦闘要員としてかなり期待できる。
暗殺者というのは気になるジョブだな。
「この子のジョブはなんだ?」
俺は悟られないようにローガンにカマをかける。
「はい、下級職の『暗殺者』でございます。たしか『採集者』から派生でジョブチェンジできる戦闘用のジョブだったかと」
ローガンは、偽りなく答えてくれる。
「容姿も戦闘力も申し分ないのですが、出自が出自ですから、寝首をかかれそうだと誰も怖がって買われないのですよ」
ローガンが愛想笑いを浮かべる。
まあ、適性がこれだけ高かったら、普通の貴族なんかじゃ太刀打ちできんだろうしな。
「少し、この子と話をさせてもらえるか?」
「ええ、もちろん」
俺は、女の子の前に立つ。
奴隷というだけあって、最低限の身だしなみしか整えてもらえないのだろう。
肌着のように薄い、汚れた浅黄色の布の服を着ている。
近くで見ると、髪も汚れてボサボサだ。
「俺はレオ。君の名前は?」
怖がらせないように、目線を合わせて優しく訊く。
「……シレイド」
女の子は真っ直ぐ俺を見つめて答える。
「こ、こら……! 敬語を使わんか……! 申し訳ございません、躾が行き届いておらず……」
「いや、構わない」
注意するローガンを手で制止する。
「俺は冒険者をやっている。君を買ったら、戦ってもらうつもりだが、魔物と戦うのは平気か?」
「うん……平気……」
女の子が再びタメ口で答えると、ローガンが顔を引きつらせている。
「どうして裏ギルドに入ったんだ? 悪いことするのは分かってただろう?」
酷だとは思ったが、ここは訊いておきたかった。
根っからの悪人を仲間にすることはできない。
俺はあくまで品行方正に生きたい。
ここに重大な齟齬が生じるようなら、購入を控えなければならない。
「シレイド、元々スラムの孤児だった……家族は流行り病で死んだ……食べ物がなかった……裏ギルドに入ったら、食べ物貰える……だから入った……」
「食べ物のため……だけか?」
「うん……仕事は楽しくない……でも、やらなきゃ食べていけない……だからやってた……」
「王国騎士の人を斬ったのはどうしてだ?」
「……仕事……だったから……悪いことした……もう、しない」
「そうか。俺に買われるのは嫌か?」
「ううん……イヤじゃない」
「後ろに立ってるお姉さんとも仲良くできるか?」
俺が目線をやると、リズが笑顔でシレイドに手を振る。
シレイドも口許を緩ませ、リズに手を振る。
「うん……仲良くできる……!」
「ちゃんと、俺や仲間の言うこと聴いてくれるか?」
「うん……ご主人様と仲間の言うこと聴く……役に立てるように頑張る……!」
両手を胸の前でグッと握るシレイド。
嘘をついている目じゃない。
純粋で澄んだ瞳だ。
「ローガン、この子、いくらだ?」
「そうですな……躾も全く身につかず、こちらも扱いに困っていたくらいなので、格安の10万Gでお売りしましょう」
「分かった。最初に言ったとおり、今日は見に来ただけで手持ちがない。予約しておきたいんだが、いつまで可能だ?」
「一ヵ月までなら待ちましょう。もちろん、キャンセルも受け付けますのでご安心を」
「ああ。じゃあ、よろしく頼む」
「分かりました。お待ちしております」
ローガンが頭を下げるのを見て、シレイドもペコリと頭を下げる。
大きな胸がぶるんと震えていた。
部屋を出て、予約の手続きを済ませた後、奴隷商館を出る。
ローガンが言っていた『俺たちに合いそうな』という意味が解った。
俺たちの身なりを見て、稼ぎの少ない初級冒険者と踏んだのだろう。
その上で、俺たちが買えそうな奴隷を持ってきた。
あの三人のチョイスはあまりにも問題児ばかりの気がしたし。
見くびられたものだと思うが、場違い感が大きいのもあり、怒りよりもいい勉強をさせてもらったという方が大きい。
今度来る時は、やはりもっと高価な服装で訪れた方が良いだろう。
なんにせよ、今はシレイドのことだ。
「独断で決めちゃったけど、あの子でよかったかな? リズ?」
終始黙って俺に任せてくれていたリズに感想を尋ねる。
「うん、シレイドちゃんだったよね。ワケありって事だったけど、悪い子じゃなさそうだったしね。可愛かったし、一緒に買い物とか行きたいな♪」
リズも賛成してくれるようだ。
「よし、じゃあ、まずは10万Gを作るか」
目標は決まった。
俺とリズはそれに向かって動くのだった。
「ああ、一緒に魔物と戦ってくれる奴隷を探していて」
「さようでございますか。承知しました、戦闘奴隷を何人かご用意いたしますので、お目通しくださいませ」
「ああ、すまない。今日はあくまで見てみるだけのつもりで来たから、購入するのは後日でも構わないか?」
ローガンの口ぶりだと、今日中に購入まで流れでいってしまいそうだったが、持ち合わせが今は無い。
「もちろんでございます。とりあえず商品を見て頂きまして、予約、つまりお取り置きして頂ければと思います」
「ありがとう」
「いえいえ、それではこちらへどうぞ。戦闘奴隷を準備いたしますのでこちらの部屋で少々お待ちください」
ローガンに招かれ、ラウンジのような部屋に通される。
中には、高級そうな葡萄酒とチーズ、フルーツが机の上に置いてある。
部屋には絵画やら彫刻が置いてあり、高級感が漂っていた。
俺とリズは部屋のソファーに座り、準備が整うのを待つ。
「リズ、本当に俺の一存で決めてもいいのか?」
昨日話したが、メンバーの拡充はリーダーである俺に一任すると言われた。
もちろん、必要経費も俺が出すが、自由にメンバーを決められるのは大きい。
「うん。パーティのリーダーはレオだから、メンバーはレオが決めるべきだよ。あ! あたしに気を遣わず、可愛い子を選んじゃってもいいからね♪」
肘でわき腹を小突いてくるリズ。
おかげで少し緊張がほぐれる。
そうこうしていると部屋がノックされる。
「お客様、準備が整いました」
ローガンに案内され、廊下を歩いていくと、頑丈そうな扉が見えてくる。
入ると、黒い石造りの閑散とした部屋だった。
おそらく、奴隷を観賞するための部屋だろう。
「お客様に合いそうな戦闘奴隷を三名ご用意させていただきました。では、お目通しくださいませ」
ローガンが合図をすると、壮年の女性が奴隷を連れてくる。
一人目は、全身ムキムキの大男だった。
「彼は巨人族のクオーターでして、かなりの大柄で力も強い。前衛にすれば、かなりの実力を発揮するでしょう」
確かに、活躍してくれそうだ。
スライムくらいだったら、素手で叩き潰せるんじゃないか?
それよりも……。
「フウウウゥウゥウ……フウウウゥウゥウ……」
目が血走っている。なんか呻いてるし。
率直に言って怖い。
リズも怖がって俺の後ろに隠れてしまっている。
こいつはダメだな……。
「次の人をお願いする」
「承知しました」
ローガンは合図を送り、大男がはけていく。
入れ替わりに、二人目の奴隷が入ってきた。
少し顔色が悪いが、容姿は悪くない女性だった。
「こちらは、中級職である呪術師の女です。多数の魔物であろうと、呪詛を一言唱えるだけでコロリと倒してしまいます。戦闘奴隷としては優秀かと」
女はちらりと俺を見て、ため息をついた後、視線を下にやったまま動かない。
奴隷としての今の境遇を嘆いているのだろうか。
売れる気がないのではないかと思ってしまう。
そのくらいやる気がない。
やる気が無い者を仲間にして、戦場に出すのは危険すぎる。
いくら、魔法の腕が良かろうと、戦闘での油断は死を招くだけだ。
「次の人をお願いする」
「かしこまりました」
ローガンは再び合図をして、呪術師の女がはけていく。
入れ替わりに可愛い女の子が歩いてくる。
背はリズよりも低い。
身長140㎝ほどだろうか。
幼さの残る顔つきと雰囲気。
肩にかかるくらいのもっさりとした黒髪。
手足や腹は細身ながら、かなりの巨乳だ。
何より、赤みがかった綺麗な瞳が俺を引き付けた。
「この子は?」
俺が目の前の女の子を指すと、ローガンは少し苦い顔をする。
「戦闘奴隷をご所望でしたので一応、お目通しさせていただきましたが、彼女は……少しワケありで……」
「どんなワケだ?」
俺が突っ込むと、言いにくそうにローガンが答える。
「彼女は、いわゆる裏の仕事を請け負う闇ギルドの出身の冒険者でして……」
ローガンは初めこそ躊躇していたようだが、覚悟を決めたのか淡々と話し出す。
「依頼で、ある貴族の護衛をしていたのです。その貴族がつい先日、王国に隠れて法を犯していたことが表沙汰になりまして。彼女はその貴族を護るために王国騎士数名を斬ってしまったのです」
「ほう、それで?」
「結局、貴族は牢獄行きに、斬られた騎士たちも命は助かりましたが、彼女は取り押さえられた後に裏ギルドに所属していたことがバレて、罰として奴隷落ちとなりました」
「所属していた闇ギルドと現在、関係は?」
「全くございません。闇ギルドは王国の手により解散。主要メンバーは捕えられ、末端のメンバーも離散したとのことです」
なるほど、なかなかハードな過去を持つ女の子だな。
俺は、頭の中で鑑定を唱える。
名前:シレイド・オズ
年齢:18歳
ジョブ:暗殺者Lv3
パッシブ:『鍵開け』『高速移動』『抜き足』
武器適性:短剣S
説明:キーネガス王国のスラム街で生まれる。話すことが苦手。
短剣Sランク。
これは、戦闘要員としてかなり期待できる。
暗殺者というのは気になるジョブだな。
「この子のジョブはなんだ?」
俺は悟られないようにローガンにカマをかける。
「はい、下級職の『暗殺者』でございます。たしか『採集者』から派生でジョブチェンジできる戦闘用のジョブだったかと」
ローガンは、偽りなく答えてくれる。
「容姿も戦闘力も申し分ないのですが、出自が出自ですから、寝首をかかれそうだと誰も怖がって買われないのですよ」
ローガンが愛想笑いを浮かべる。
まあ、適性がこれだけ高かったら、普通の貴族なんかじゃ太刀打ちできんだろうしな。
「少し、この子と話をさせてもらえるか?」
「ええ、もちろん」
俺は、女の子の前に立つ。
奴隷というだけあって、最低限の身だしなみしか整えてもらえないのだろう。
肌着のように薄い、汚れた浅黄色の布の服を着ている。
近くで見ると、髪も汚れてボサボサだ。
「俺はレオ。君の名前は?」
怖がらせないように、目線を合わせて優しく訊く。
「……シレイド」
女の子は真っ直ぐ俺を見つめて答える。
「こ、こら……! 敬語を使わんか……! 申し訳ございません、躾が行き届いておらず……」
「いや、構わない」
注意するローガンを手で制止する。
「俺は冒険者をやっている。君を買ったら、戦ってもらうつもりだが、魔物と戦うのは平気か?」
「うん……平気……」
女の子が再びタメ口で答えると、ローガンが顔を引きつらせている。
「どうして裏ギルドに入ったんだ? 悪いことするのは分かってただろう?」
酷だとは思ったが、ここは訊いておきたかった。
根っからの悪人を仲間にすることはできない。
俺はあくまで品行方正に生きたい。
ここに重大な齟齬が生じるようなら、購入を控えなければならない。
「シレイド、元々スラムの孤児だった……家族は流行り病で死んだ……食べ物がなかった……裏ギルドに入ったら、食べ物貰える……だから入った……」
「食べ物のため……だけか?」
「うん……仕事は楽しくない……でも、やらなきゃ食べていけない……だからやってた……」
「王国騎士の人を斬ったのはどうしてだ?」
「……仕事……だったから……悪いことした……もう、しない」
「そうか。俺に買われるのは嫌か?」
「ううん……イヤじゃない」
「後ろに立ってるお姉さんとも仲良くできるか?」
俺が目線をやると、リズが笑顔でシレイドに手を振る。
シレイドも口許を緩ませ、リズに手を振る。
「うん……仲良くできる……!」
「ちゃんと、俺や仲間の言うこと聴いてくれるか?」
「うん……ご主人様と仲間の言うこと聴く……役に立てるように頑張る……!」
両手を胸の前でグッと握るシレイド。
嘘をついている目じゃない。
純粋で澄んだ瞳だ。
「ローガン、この子、いくらだ?」
「そうですな……躾も全く身につかず、こちらも扱いに困っていたくらいなので、格安の10万Gでお売りしましょう」
「分かった。最初に言ったとおり、今日は見に来ただけで手持ちがない。予約しておきたいんだが、いつまで可能だ?」
「一ヵ月までなら待ちましょう。もちろん、キャンセルも受け付けますのでご安心を」
「ああ。じゃあ、よろしく頼む」
「分かりました。お待ちしております」
ローガンが頭を下げるのを見て、シレイドもペコリと頭を下げる。
大きな胸がぶるんと震えていた。
部屋を出て、予約の手続きを済ませた後、奴隷商館を出る。
ローガンが言っていた『俺たちに合いそうな』という意味が解った。
俺たちの身なりを見て、稼ぎの少ない初級冒険者と踏んだのだろう。
その上で、俺たちが買えそうな奴隷を持ってきた。
あの三人のチョイスはあまりにも問題児ばかりの気がしたし。
見くびられたものだと思うが、場違い感が大きいのもあり、怒りよりもいい勉強をさせてもらったという方が大きい。
今度来る時は、やはりもっと高価な服装で訪れた方が良いだろう。
なんにせよ、今はシレイドのことだ。
「独断で決めちゃったけど、あの子でよかったかな? リズ?」
終始黙って俺に任せてくれていたリズに感想を尋ねる。
「うん、シレイドちゃんだったよね。ワケありって事だったけど、悪い子じゃなさそうだったしね。可愛かったし、一緒に買い物とか行きたいな♪」
リズも賛成してくれるようだ。
「よし、じゃあ、まずは10万Gを作るか」
目標は決まった。
俺とリズはそれに向かって動くのだった。
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