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第1章:病弱青年とある女冒険者編
第13話:冒険者初日の夜にその2【♡リズ】
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二人部屋は一人部屋より、かなり広かった。
三階にあるので、窓から見える町の景色も申し分ない。
おそらく、この宿では相当良い部屋の部類だろう。
「これで400Gはお得かもしれないな、リズ」
俺が窓からリズに目線をやると、リズはもう裸になっていた。
「え?」
ちょっと驚く俺に、リズはニッコリ微笑む。
「ねえ、洗いっこしよ……♡ 早くしないと、女将さんが夕食持ってきちゃうよ?」
淫らなリズさんが降臨されたらしい。
「分かったよ。じゃあ、まずは俺からな」
俺は、布にお湯を浸し、軽く絞った後リズの身体をしっかりと拭いていく。
ツインテールを解いた髪を布でしっかりと拭いていく。
長い髪が濡れていくことで綺麗に輝きだす。
「はー、気持ちいい……♡」
細い腕、しなやかな脚、スベスベの背中に触り心地の良いお腹と移動していくにつれて、リズの艶めかしい声が強くなっていく。
「う、ふぅ……あぁ、気持ちいい……♡」
そして、美しい形の乳房もねっとりと拭いてやる。
布越しに優しくつかむと、昨日と同じようにふにゃりと形を変える。
「ん……♡」
中央の桃色の突起をキュッと柔く摘んでやると、リズの身体がビクッと震える。
丹念に丁寧に念入りに、乳を可愛がってやると、リズの甘い声がさらに強くなる。
「ああっ……♡ ああん……♡ おっぱい……♡ ち、ちくびぃ……♡ 感じるのぉ……♡」
リズの首元を唇で吸い、右手で胸を拭きながら、左手をリズの秘所へと持っていくとヌルヌルとした愛液が指に触れる。
ジュクゥ……♡
「くぅああん……♡」
そのまま、指を蜜壺に差し込んでやると、淫らな音が立った。
それと同時に、リズが身体を震わせ、悩まし気な声を上げる。
「リズのおま○こ、もうこんなに濡れてるぞ?」
エロチックな糸が引いてビショビショになった指を見せてやると、顔を真っ赤にして、目を逸らす。
「だ……だって、レオに触られてるんだもん……そうなっちゃうよ……」
ちょっと膨れた顔で言い訳するリズ。
堪らなく愛しくなり、胸も秘部もしっかりと可愛がってやると、すぐにリズが音を上げる。
「ああっ……♡ そんなに激しくっ、おま〇こもおっぱいも……いじられたら、すぐにイッちゃう……!!」
可愛い悲鳴を上げながら、震えが強くなる。
どうやら、限界が来たようだ。
「ああぁっーーーー!! イク、イク、イックぅううううぅ……♡」
身体を反り上げて絶頂するリズ。
秘部から甘い愛液がぷしゅっと噴き出す。
その姿は淫靡で艶めかしく、そして綺麗だった。
そのままで少し待つと、リズが落ち着いてきたようだ。
「ほら、全部洗い終わったぞ」
「…………もう、エッチ」
俺の言葉に、少々むくれた顔で抗議してくるリズ。
だが、すぐに機嫌を直したようにニヤリと笑う。
「じゃあ……♡ 次はあたしの番だね、たーっぷり、お・か・え・し・してあげるから……♡」
お湯を含ませた布を持つリズが、腹を空かせた淫魔のように見えた。
リズが濡れた布で、ゆっくり俺の身体を拭いていく。
髪の毛、背中、腕、脚、胸と腹ときたら、いよいよ残されているのは男根だけだ。
「さーて、しっかり洗ってあげるねー♡ ……ん? あれあれ? なんで、もうこんなに大きくなってるのよー?」
もちろん、リズの身体を、ねちっこく拭いていたからだ。
絶対に分かっていて訊いているだろう。
「それは……くぅっ!?」
「ほらほら、ちゃんと答えないと、もっと強くしちゃうわよ……♡」
リズは肉棒を布で覆って握り、シコシコとしごきだした。
「り、リズの……リズのエロい身体を拭いてたから……リズがイッてるのを見てたから、デカくなったんだよ……!!」
「ふーん、そうなんだぁ……」
俺が答えても、しごくのを止めないリズ。
「あたしをイジメるの……楽しかった……? どうなの……♡」
耳元で、ゾクゾクするようなエロい声で、囁いてくるリズ。
根が勝ち気な分、完全にSのスイッチが入っているようだ。
「た、楽しかった……! リズが可愛かったから……!」
「ふーん♡」
リズは布を桶の中に戻して、素手で肉棒をしごきだす。
「ちゃんと、正直に答えたから……直接、シコシコしてあげるね……♡」
再び、耳元で甘い声を上げるリズ。
「リズ……!!」
「ああんっ……んちゅう、ちゅ、ちゅぱ……♡」
我慢できなくなってリズを抱きしめ、熱いキスをする。
舌をねじ込み、絡め合い、とろけるようなディープキスだ。
「んんっ、んちゅ、ちゅぱ、れろっ、ぶちゅ、ちゅぅ……♡」
俺の劣情を正面から受け止めてくれるリズ。
その手は、シコシコと俺の男根をしごき続ける。
「んちゅう……リズ……ちゅぱ!! 出るっ……!!」
「ちゅぱ、らしてぇ、ちゅ、ちゅぱ、せーえき、らしてぇえ……!!」
弧を描くように精液が飛んでいく。
俺とリズはキスを交わしたまま、それを見ていた。
「んんっ……ちゅぱっ……」
愚息がびゅるびゅると淫欲をまき散らした後、唇を離す俺とリズ。
「いっぱい出たね……レオ♡」
満面の笑みで俺に言うリズ。
もうすぐ、女将さんが夕食を持って訪ねてくるかもしれないのに。
寝間着に着替えて床に飛び散った情事の後始末をしないといけないのに。
俺は、溢れる劣情を抑え込むように、リズにもう一度、優しくキスをした。
「ふぅ、何とか間に合ったな……」
「ふふっ、そうだねぇ……ちょっと楽しみ過ぎたね♪」
俺の言葉に、無邪気に答えるリズ。
楽しく会話しながら身体を拭いてたら、いい時間になってしまった。
二人で寝間着に着替えた。
一息ついていると、コンコンと部屋をノックされた。
「あたしだよ!! 兎肉を使った美味い料理、持ってきたよ!!」
女将さんが元気よく呼びかけてくる。
ドアを開けて夕食を受け取る。
「食べ終わったら食器を部屋の前に出しといておくれ、後で取りに来るから。昨日みたいにそのまま部屋の中に置いたままにしないでおくれよ! そうだ、洗体用具はもう片付けてもいいね」
なるほど、昨日食器を取りに来た時に、リズとハッスルしていたのがバレたのか。
翌朝にすぐ持って行ったとはいえ、部屋の中に食器を置きっぱなしにしたのは少々迷惑をかけてしまったか。
女将さんが洗体用具を持って、部屋を出ていく。
「じゃあ、食べようか♪ レオ」
リズと一緒に部屋に置かれた小さなテーブルを囲む。
窓際に置かれているから、食べながら町の夜景を見ることができる。
もちろん、灯りは日本のように多くは無いが、それでもいい景色だ。
夕食は、焼いた兎肉の上にミルクベースのクリームソースがかかったソテーと、酸味とコクがある赤いスープ、飲んでみた感じトマトスープみたいだ。
この世界ではパンが主食らしく、今日もパンも添えられていた。
「うーん♡ 美味しいねー♪」
リズが幸せそうな顔で兎肉のソテーを頬張る。
「今まで、魔物を極力倒さないで野菜や魚ばっかり食べて生活してたから、肉料理を一日でこんなに食べたの初めてだよー」
「そうか、よかったな。この世界の食事では肉が出てくるのは珍しいのか?」
「そうだね、昼にもチラッと言ったけど、少なくとも野菜や魚よりは。畑で野菜や果物を作ったり水辺で魚を釣ったりするのは冒険者じゃない村人でも普通にしてるけど、山や森に入って獲物を狩る猟は魔物が出てくる分、普通の人は避けようとするからね」
俺の疑問に、リズが答えてくれる。
「そこそこお金持ちの貴族とか魔物を狩る冒険者なら毎食肉料理とかもできると思うけど、ルクシアで庶民が肉を手に入れるにはギルドに依頼するか、冒険者から肉を卸してる食材屋さんに行くしかない。値段もそこそこ張るから記念日とかじゃないと、そうそう食べないね」
なるほど、どの世界もお金がモノを言うということか。
「じゃあ、これからしばらくは兎肉を主食にするか。毎日、ホーンラビットを狩って」
「ホント!? うわぁ……♡ やっとあたしも、ちゃんとした冒険者になれた気がするよ♪」
リズが目を輝かせて喜ぶ。
そんなに感激されることではないと思うのだが、地球と異世界のギャップだろう。
ぶっちゃけ、転生するまで好きなように肉を食べてきた身としては、肉が無い食生活はキツイ。
夕食を食べ終わった俺たちは、椅子を並べて窓から見える夜景を寄り添って見ていた。
「あたし、一昨日までこんな生活になるとは思いもしてなかったよ」
リズが、幸せそうに呟く。
俺もだ。
経験値ゼロだった男が、昨日出会った女の子とその日のうちにアバンチュールしてしまって、恋人になり、今もこうして隣同士でひっついてる。
ここが現代日本なら、俺はとんでもなく軽薄で不埒な男だろう。
だが、ここは異世界だ。
転生前の常識や価値観が、ほとんど通用しない。
一見、爛れたようなこんな関係も、ごくごくありふれた普通のことなのだろう。
自分自身が変わっていってしまいそうな空恐ろしい感じもするが、俺はこの世界で生きていくしかない。
異世界アルティナに適合していくしかないのだ。
「なーに難しい顔してんのよ」
色々と思案していると、リズに頬っぺたをプニプニつつかれた。
「異界人は、前の世界と今の世界とのギャップで苦しむって、よく言われてるけど本当みたいだね……」
リズが丸く大きな目で見つめてくる。
その瞳には、慈愛のようなものが満ちていた。
「そんな難しいこと考えないでいいよ……あんたは今ここにいて、確かに生きてる」
リズは子供に語りかけるように、優しく俺に言う。
「それでもモヤモヤ考えちゃうなら……」
おもむろに、リズが膝の上にまたがってくる。
「あたしが忘れさせてあげる……」
そして、そのまま深い口づけをされる。
俺はすがるようにリズを抱きしめる。
苦悩が溶けるように解けていくのが分かった。
そうだ、俺はこの世界の冒険者の一人、それでいいじゃないか。
その夜、リズは不安を帯びる俺を一晩中抱きしめてくれた。
三階にあるので、窓から見える町の景色も申し分ない。
おそらく、この宿では相当良い部屋の部類だろう。
「これで400Gはお得かもしれないな、リズ」
俺が窓からリズに目線をやると、リズはもう裸になっていた。
「え?」
ちょっと驚く俺に、リズはニッコリ微笑む。
「ねえ、洗いっこしよ……♡ 早くしないと、女将さんが夕食持ってきちゃうよ?」
淫らなリズさんが降臨されたらしい。
「分かったよ。じゃあ、まずは俺からな」
俺は、布にお湯を浸し、軽く絞った後リズの身体をしっかりと拭いていく。
ツインテールを解いた髪を布でしっかりと拭いていく。
長い髪が濡れていくことで綺麗に輝きだす。
「はー、気持ちいい……♡」
細い腕、しなやかな脚、スベスベの背中に触り心地の良いお腹と移動していくにつれて、リズの艶めかしい声が強くなっていく。
「う、ふぅ……あぁ、気持ちいい……♡」
そして、美しい形の乳房もねっとりと拭いてやる。
布越しに優しくつかむと、昨日と同じようにふにゃりと形を変える。
「ん……♡」
中央の桃色の突起をキュッと柔く摘んでやると、リズの身体がビクッと震える。
丹念に丁寧に念入りに、乳を可愛がってやると、リズの甘い声がさらに強くなる。
「ああっ……♡ ああん……♡ おっぱい……♡ ち、ちくびぃ……♡ 感じるのぉ……♡」
リズの首元を唇で吸い、右手で胸を拭きながら、左手をリズの秘所へと持っていくとヌルヌルとした愛液が指に触れる。
ジュクゥ……♡
「くぅああん……♡」
そのまま、指を蜜壺に差し込んでやると、淫らな音が立った。
それと同時に、リズが身体を震わせ、悩まし気な声を上げる。
「リズのおま○こ、もうこんなに濡れてるぞ?」
エロチックな糸が引いてビショビショになった指を見せてやると、顔を真っ赤にして、目を逸らす。
「だ……だって、レオに触られてるんだもん……そうなっちゃうよ……」
ちょっと膨れた顔で言い訳するリズ。
堪らなく愛しくなり、胸も秘部もしっかりと可愛がってやると、すぐにリズが音を上げる。
「ああっ……♡ そんなに激しくっ、おま〇こもおっぱいも……いじられたら、すぐにイッちゃう……!!」
可愛い悲鳴を上げながら、震えが強くなる。
どうやら、限界が来たようだ。
「ああぁっーーーー!! イク、イク、イックぅううううぅ……♡」
身体を反り上げて絶頂するリズ。
秘部から甘い愛液がぷしゅっと噴き出す。
その姿は淫靡で艶めかしく、そして綺麗だった。
そのままで少し待つと、リズが落ち着いてきたようだ。
「ほら、全部洗い終わったぞ」
「…………もう、エッチ」
俺の言葉に、少々むくれた顔で抗議してくるリズ。
だが、すぐに機嫌を直したようにニヤリと笑う。
「じゃあ……♡ 次はあたしの番だね、たーっぷり、お・か・え・し・してあげるから……♡」
お湯を含ませた布を持つリズが、腹を空かせた淫魔のように見えた。
リズが濡れた布で、ゆっくり俺の身体を拭いていく。
髪の毛、背中、腕、脚、胸と腹ときたら、いよいよ残されているのは男根だけだ。
「さーて、しっかり洗ってあげるねー♡ ……ん? あれあれ? なんで、もうこんなに大きくなってるのよー?」
もちろん、リズの身体を、ねちっこく拭いていたからだ。
絶対に分かっていて訊いているだろう。
「それは……くぅっ!?」
「ほらほら、ちゃんと答えないと、もっと強くしちゃうわよ……♡」
リズは肉棒を布で覆って握り、シコシコとしごきだした。
「り、リズの……リズのエロい身体を拭いてたから……リズがイッてるのを見てたから、デカくなったんだよ……!!」
「ふーん、そうなんだぁ……」
俺が答えても、しごくのを止めないリズ。
「あたしをイジメるの……楽しかった……? どうなの……♡」
耳元で、ゾクゾクするようなエロい声で、囁いてくるリズ。
根が勝ち気な分、完全にSのスイッチが入っているようだ。
「た、楽しかった……! リズが可愛かったから……!」
「ふーん♡」
リズは布を桶の中に戻して、素手で肉棒をしごきだす。
「ちゃんと、正直に答えたから……直接、シコシコしてあげるね……♡」
再び、耳元で甘い声を上げるリズ。
「リズ……!!」
「ああんっ……んちゅう、ちゅ、ちゅぱ……♡」
我慢できなくなってリズを抱きしめ、熱いキスをする。
舌をねじ込み、絡め合い、とろけるようなディープキスだ。
「んんっ、んちゅ、ちゅぱ、れろっ、ぶちゅ、ちゅぅ……♡」
俺の劣情を正面から受け止めてくれるリズ。
その手は、シコシコと俺の男根をしごき続ける。
「んちゅう……リズ……ちゅぱ!! 出るっ……!!」
「ちゅぱ、らしてぇ、ちゅ、ちゅぱ、せーえき、らしてぇえ……!!」
弧を描くように精液が飛んでいく。
俺とリズはキスを交わしたまま、それを見ていた。
「んんっ……ちゅぱっ……」
愚息がびゅるびゅると淫欲をまき散らした後、唇を離す俺とリズ。
「いっぱい出たね……レオ♡」
満面の笑みで俺に言うリズ。
もうすぐ、女将さんが夕食を持って訪ねてくるかもしれないのに。
寝間着に着替えて床に飛び散った情事の後始末をしないといけないのに。
俺は、溢れる劣情を抑え込むように、リズにもう一度、優しくキスをした。
「ふぅ、何とか間に合ったな……」
「ふふっ、そうだねぇ……ちょっと楽しみ過ぎたね♪」
俺の言葉に、無邪気に答えるリズ。
楽しく会話しながら身体を拭いてたら、いい時間になってしまった。
二人で寝間着に着替えた。
一息ついていると、コンコンと部屋をノックされた。
「あたしだよ!! 兎肉を使った美味い料理、持ってきたよ!!」
女将さんが元気よく呼びかけてくる。
ドアを開けて夕食を受け取る。
「食べ終わったら食器を部屋の前に出しといておくれ、後で取りに来るから。昨日みたいにそのまま部屋の中に置いたままにしないでおくれよ! そうだ、洗体用具はもう片付けてもいいね」
なるほど、昨日食器を取りに来た時に、リズとハッスルしていたのがバレたのか。
翌朝にすぐ持って行ったとはいえ、部屋の中に食器を置きっぱなしにしたのは少々迷惑をかけてしまったか。
女将さんが洗体用具を持って、部屋を出ていく。
「じゃあ、食べようか♪ レオ」
リズと一緒に部屋に置かれた小さなテーブルを囲む。
窓際に置かれているから、食べながら町の夜景を見ることができる。
もちろん、灯りは日本のように多くは無いが、それでもいい景色だ。
夕食は、焼いた兎肉の上にミルクベースのクリームソースがかかったソテーと、酸味とコクがある赤いスープ、飲んでみた感じトマトスープみたいだ。
この世界ではパンが主食らしく、今日もパンも添えられていた。
「うーん♡ 美味しいねー♪」
リズが幸せそうな顔で兎肉のソテーを頬張る。
「今まで、魔物を極力倒さないで野菜や魚ばっかり食べて生活してたから、肉料理を一日でこんなに食べたの初めてだよー」
「そうか、よかったな。この世界の食事では肉が出てくるのは珍しいのか?」
「そうだね、昼にもチラッと言ったけど、少なくとも野菜や魚よりは。畑で野菜や果物を作ったり水辺で魚を釣ったりするのは冒険者じゃない村人でも普通にしてるけど、山や森に入って獲物を狩る猟は魔物が出てくる分、普通の人は避けようとするからね」
俺の疑問に、リズが答えてくれる。
「そこそこお金持ちの貴族とか魔物を狩る冒険者なら毎食肉料理とかもできると思うけど、ルクシアで庶民が肉を手に入れるにはギルドに依頼するか、冒険者から肉を卸してる食材屋さんに行くしかない。値段もそこそこ張るから記念日とかじゃないと、そうそう食べないね」
なるほど、どの世界もお金がモノを言うということか。
「じゃあ、これからしばらくは兎肉を主食にするか。毎日、ホーンラビットを狩って」
「ホント!? うわぁ……♡ やっとあたしも、ちゃんとした冒険者になれた気がするよ♪」
リズが目を輝かせて喜ぶ。
そんなに感激されることではないと思うのだが、地球と異世界のギャップだろう。
ぶっちゃけ、転生するまで好きなように肉を食べてきた身としては、肉が無い食生活はキツイ。
夕食を食べ終わった俺たちは、椅子を並べて窓から見える夜景を寄り添って見ていた。
「あたし、一昨日までこんな生活になるとは思いもしてなかったよ」
リズが、幸せそうに呟く。
俺もだ。
経験値ゼロだった男が、昨日出会った女の子とその日のうちにアバンチュールしてしまって、恋人になり、今もこうして隣同士でひっついてる。
ここが現代日本なら、俺はとんでもなく軽薄で不埒な男だろう。
だが、ここは異世界だ。
転生前の常識や価値観が、ほとんど通用しない。
一見、爛れたようなこんな関係も、ごくごくありふれた普通のことなのだろう。
自分自身が変わっていってしまいそうな空恐ろしい感じもするが、俺はこの世界で生きていくしかない。
異世界アルティナに適合していくしかないのだ。
「なーに難しい顔してんのよ」
色々と思案していると、リズに頬っぺたをプニプニつつかれた。
「異界人は、前の世界と今の世界とのギャップで苦しむって、よく言われてるけど本当みたいだね……」
リズが丸く大きな目で見つめてくる。
その瞳には、慈愛のようなものが満ちていた。
「そんな難しいこと考えないでいいよ……あんたは今ここにいて、確かに生きてる」
リズは子供に語りかけるように、優しく俺に言う。
「それでもモヤモヤ考えちゃうなら……」
おもむろに、リズが膝の上にまたがってくる。
「あたしが忘れさせてあげる……」
そして、そのまま深い口づけをされる。
俺はすがるようにリズを抱きしめる。
苦悩が溶けるように解けていくのが分かった。
そうだ、俺はこの世界の冒険者の一人、それでいいじゃないか。
その夜、リズは不安を帯びる俺を一晩中抱きしめてくれた。
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