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sideジーク②

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面会を取り付け部屋でクリスティナ嬢を待っていると、年端もいかないような小さな美少女が現れた。
何事かと不信に思っていると、彼女がクリスティナ嬢本人だという。
どう見ても10歳前後くらいにしか見えない。
虐待は食事にまで及んでいるのだろう。
お辛い生活を送ってきたであろうに、健気にも「食が細い」といって夫人の虐待の事実を隠そうとされている。
こちらが事情を知っているとは思っていないのだろう。
 確かに虐待が事実なら公爵家の醜聞になりかねない。
今日会ったばかりの赤の他人の俺に話すべきではないので正しい判断だ。

しかしなんということだ。
プラチナブロンドの美しい髪に、ターコイズブルーにも見える美しい色味の瞳と、黄金律とも言える左右の均等のとれた顔立ちは絶世の美少女とも言えるほど美しい。
栄養失調が原因で顔色も悪く、身長も少女のようではあるが、瞳に秘めた生命力は強く、魂を惹きつけられるような錯覚に陥る。

 この娘は俺が助けなければ…。

元々保護したら引き渡してお終いのつもりだったのに、気がつけば庇護欲を掻き立てる容姿に惹きつけられていた。

 「貴女様のお父上から事情は聞いております。公爵家領地の屋敷の使用人より、公爵夫人のミザリー様がクリスティナ様に虐待を繰り返していると報告がありました。
お父上の強いご希望もあり、クリスティナ様の一刻も早い保護をと参った次第です。」

彼女は安堵してくれると思った。
しかしその愛らしい顔を曇らせ、戸惑っているように見える。
もしや警戒されているのだろうか?

「ロクに食事も与えられていなかったのでしょう?そんなに痩せておられて…。
公爵様の王都でのお屋敷には王宮料理人にも負けない素晴らしい腕の料理人がいると聞きます。
栄養価の高い美味しい食事が堪能できるようになりますよ。」
「保護、よろしくお願いします!(ジュルリ…)」

 ……今度は即答だった。
クリスティナ嬢の目がキラキラ、寧ろギラギラしている…。
栄養不足はかなり深刻な問題だったようだ…。
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