一人では戦えない勇者

高橋

文字の大きさ
上 下
199 / 285
7章

3話  謁見の間は緊張させるようにできている

しおりを挟む
 子供の名前がアルベルトとヴィオラートに決まって三日、野営地に皇帝の遣いを名乗る騎士が来た。

 曰く、お前んとこの狼人族の女が美人って聞いたから、連れてこい。

 なんでも、謁見の名誉に与れるそうだ。
 ……迷惑。

 さすがに無視するわけにもいかない。
 翌日早朝から、ユリアーナと一緒に登城する。

 貴族街を抜け、城を覆う城壁の門を潜る。

「随分、分厚い城壁だな」

 城門はトンネルのように長かった。

「建国時代にはあったらしいけど、誰が造ったのかは諸説あるみたいね」
「縁が造った戦車砲で壊せるかな?」
「一定以上の物理エネルギーを散らす術式が刻まれているわね。ん、魔力もか。マゴイチの『偽ドラ』の全力なら、抜けるでしょ」

 僕は、レールガンでドッカーンとなるとこを見たい。
 ……『偽ドラ』でも同じか? ドッカーンってなるか?
 でも、やっぱし、戦車砲はロマンがあるから、一度はぶっぱなしたい。

 トンネルのような城門を抜けると、巨大な城があった。遠くに。
 これ、まだ歩かなきゃいけないの? 松風は城門前の厩舎に預けちゃったしなぁ。案内の騎士をほっぽって松風でお先にー、は、ダメだろうなぁ。

「尖塔が結構あるな。五、六、七本か」
「後ろにもあるわよ」

 そういえば、城門を潜る前に見えてた。

「九本か。……あのどれかに噂の傾国がいるんだよね?」

 前を歩く騎士にも聞こえているはずだけど、反応はない。職務に忠実だね。

「マゴイチは会いたいの?」
「うんにゃ。興味はあるけど、進んで会いたいわけじゃない。隣に傾国の妻がいるし」

 正直、どんなに美人でも、ユリアーナ以上に僕の好みの女性はいないだろう。
 横目でチラ見すると、傾国の正妻様が、当然とでも言うように澄まし顔だ。
 これで、尻尾が嬉しそうにブンブン振られていなければ、格好いいのに。

 実際、すれ違う人は、ユリアーナに見蕩れるか、彼女を二度見するかのどちらかだ。

 んあ? 一人、跪いて祈りを捧げてるやつがいる。〈人物鑑定〉持ちか?
 ユリアーナの第一クラスは【創造神】だから、信心深くて鑑定持ちなら、女神アガテーが降臨したって思うかもしれない。

 けど、その本性は、「謁見が終わったら帝都でデートしよう」と言われて、めさんこ上機嫌になった、ただの女の子だ。



 結構、待たされた。
 待合室みたいな部屋で、お茶も出されなかった。
 ユリアーナの貧乏ゆすりが床を突き破りそうで、少しだけハラハラしながら待つこと二時間くらいか?

 重厚な謁見の間の大扉の前でも待たされる。
 ユリアーナの足が床をトントン叩く。
 トントンがズンズンになる頃、大扉が重々しく開き、呼び出しの声がかかる。

 ここからは、元王族三人から教え込まれた礼儀作法の出番だ。

 左隣のユリアーナと歩調を合わせ、フッカフカの赤絨毯の上をゆっくり歩く。

 壇上の玉座に座る金髪イケメン皇帝が、ニヤリといやらしい笑みを浮かべた。なんか嫌な予感がする。
 四十代って聞いたけど、若く見える。二十代後半でも通じる。けど、【斧の勇者】や【拳の勇者】に通じる軽薄そうな印象が、なにも被害を受けていないのに、僕の神経を逆撫でる。

 薄くラインが走る場所まで進み、跪く。

「良い。気に入ったぞ。余の側室として召し上げてやろう」

 は? こいつ、なんてった?

「マゴイチ、落ち着きなさい」

 ユリアーナに小声で言われ、自分の短慮に気づく。
 危ない危ない。危うく『偽パイ』を乱射するとこだった。

「陛下。発言のお許しを」

 謁見の間では、本来、自由に発言してはいけないらしい。

「なんだ? 褒美なら好きなだけくれてやろう。欲しい物を申せ」
「いえ。彼女は自分の妻ですので、陛下に差し上げるわけには参りません」

 謁見の間が静寂に包まれる。

「面白いことを言うな。良かろう。代わりの女を用意してや」
「不要です。自分の妻は彼女ですから」

 しまった。皇帝の言葉を遮ってしまった。

 さっきから静かなユリアーナを横目で見ると、口元が嬉しそうにニマニマしている。

「ならば、傭兵団ごと潰して奪うまでだ」
「それは、我らに対する宣戦布告ですか?」
「そんな大仰なものではない。ただ、蟻を踏み潰す。それだけの話だ」

 穏便に済ませたかったけど、これは無理かなぁ。いや、イケオジが教えてくれた帝都の娼館のためにも、戦争を回避しなくては。

 僕が決意を新たにしていたら、ユリアーナがスッと立ち上がる。

「マゴイチ。もう、いいわ」

 僕はその“いいわ”にどんな意味があるのかわかっているけど、意味を勘違いした皇帝が「うむ」と玉座から立ち上がり、両腕を広げる。

「あのクソ皇帝、ブッ殺そう!」

 いい笑顔だ。
 言われたクソ皇帝は、顔を真っ赤にしてプルプルしている。

「その痴れ者を殺せ! いや、待て。手足を切り落として、その蛙の前で犯してやろう」

 ああ、もう。
 これはもう、無理だ。
 謁見の間に並ぶ家臣の中から、文官が下がり、帯剣を許された一部の武官が前に出て、剣の柄に手を伸ばす。
 平和的解決を諦めて、僕も立ち上がる。

「狐と狼の一部を配置済みよ」
「では、ちょっと格好つけようか」

 右手を壇上に立つ皇帝に向ける。
 掌を上に向け、指をパチンと鳴らす。

 僕の意を汲んでくれた狐面と狼面のみんなが現れ、謁見の間にいる家臣たちの首に剣先を突き付ける。
 いきなり仮面の集団が現れるだけでもビビるのに、そいつらに剣を突き付けられるもんだから、気の弱い文官は腰を抜かしてしまう。
 一人遅れてマーヤが、皇帝の首にナイフの刃を当てる。
 遅れたのは、まだ本調子じゃないから? それとも演出?
 そういえば、ユリアーナも「まだ怠い」って言ってたな。
 ユリアーナは呼び出しの原因だからしょうがないけど、マーヤはまだ休ませるべきだった。

「んー、格好いいかしら?」

 僕なりに格好つけたつもりなんだよ。なんかこう、映画に出てくる黒幕みたいな感じ?

「なにをしている! こやつらを斬れ!」

 皇帝は、マーヤの刃が喉に食い込んでるのに叫ぶ。ああ、ほら、喉に赤い筋ができちゃったよ。普段のマーヤならあんなミスしないのに。

 それにしても、忠臣ってのはいるもんで、剣を突き付けられた状態から、勅命に従おうと抜剣する人がいる。武装した武官の中に半数くらいだ。まあ、すぐに両手首を斬り落とされ、踞っているんだけど。

「あー、皇帝陛下? 俺としても、こんな下らないことで一国を亡ぼす気はありません」

 うちの正妻様が、傾国の美女になってしまうからね。

「陛下も、こんなあっさり亡びてしまったら、先祖に申し訳がたたないでしょう」

 正直、亡ぼしても利益がないし、事後処理に手間がかかる。

「余を討ったところで、我が国は落ちんぞ」
「貴国程度の戦力は、遊び半分でも勝てますよ」

 正当な評価だけど、下された側は認めるわけにはいかないし、正当と思っていない。
 なので、当然のように罵声が飛ぶ。

 あ、文官の一人が、「蛙風情が、私が踏み潰してくれよう!」と言った瞬間にバラバラ死体になった。
 一人一撃としても、何人だ? 彼に剣を突き付けていたシャルは確実だと思う。あと、皇帝の隣にいるはずのマーヤが、一瞬見えた。残りはわからん。

「御主人様。それでしたら、ゲームをなさっては?」

 右隣からした声の主はマルレーンだ。
 軍師様? ゲーム感覚で戦争をするのは良くないよ。

「帝国の敗北条件を、“皇帝が帝都民の前で謝罪する”と定めれば、帝国は存続したまま敗北できます」

 ……そうなの? 
 んー、情けない皇帝を取っ替えるだけか。北の方で反乱が起きるかもだけど、帝国は存続するな。
 まあ、いい。問題なのは、僕らがやり過ぎてしまうことなんだけど?

「“我々が動かすのは一日に三部隊まで”とすれば、やり過ぎないかと」

 んー、それでも僕らの圧倒的有利は揺るがない。

「ゲームの開始を一ヶ月後にしよう。それだけあれば、それなりの戦力を集められるでしょ」

 その間に塩湖で魚介類を確保したいし、なにより、人生初の海水浴を楽しみたい。
 魔物がいるらしいから、魚介類の確保と平行して魔物の駆除をしよう。
 あ、それなら。

「俺たちの拠点も、帝都から少し離して、塩湖の北岸、離宮のちょっと東あたりに移動しようか」

 帝国も、その方が圧力がなくていいだろう。いや、僕らが帝国を恐れて離れたと思われるかな?

「では、纏めますと、ゲームの開始は一ヶ月後。今日が六月二十六日なので、七月二十六日の……日の出、でいいですか? はい。七月二十六日の日の出から戦争を始めます」

 マルレーンの確認に異論はないか皇帝を見ると、マーヤの〈威圧〉で膝をついていた。

「マーヤ。それでは皇帝陛下の意思確認ができないよ」

 加減ができないくらい調子悪いのか?
 それなら。

「レナータ、マーヤと交代して」

 長い黒髪と同じ色の尻尾を嬉しそうに振りながら、レナータが壇上に上がり、代わりにマーヤが降りて、彼女の定位置である僕の斜め後ろに収まる。
 いつもなら姿が見えなくなるのに、普通に歩いてきた。やっぱし調子悪いんだな。

「皇帝陛下、ここまでの話、聞いてましたか?」
「傭兵ごときの話なぎゃあぁぁっ!」

 レナータが、なんの躊躇いもなく、皇帝陛下の足に剣を突き刺した。
 話が進まないなぁ。

「まあ、いいや。重鎮がこれだけ揃ってれば、ルール説明に不都合はないだろ」

 皇帝なんて飾りなんだよ。団長並みにお飾りなんだよ。
 呻くだけの皇帝は黙っててもらって、ここからは、文官の中でも高そうな服を着たお爺さんに話をしよう。

「続けるね。俺たちは一日に三部隊しか動かさないけど、そちらは何部隊動かそうが構わない」
「それだけ聞けば、我が国が有利に聞こえますが?」

 お爺ちゃんは理性的に聞く。

「そうでもない。これでも、ハンデとして足りない。もう一つくらい……うん。うちの最大戦力であるユリアーナとマーヤを外そう」
「え? 私、戦うつもりだったよ?」
「あと、縁とロジーネ姉さんも外そう」
「ねえ? 産後の運動に丁度いいと思うの」

 本調子じゃない二人も来月には快復しているだろうから、ハンデに充分だろう。
 ロジーネ姉さんは、来月が予定日なので、来月の今頃は出産したばかりになるだろうから、戦闘から外す意味でもハンデに入れておく。
 縁? あいつは一人でも世界を亡ぼせそうだ。あいつの存在そのものがチートだよ。

「ねぇ、マゴイチ」

 無視していたら、ユリアーナが僕の耳に口を寄せる。
 誰にも聞こえない声量で。

「参戦を許可してくれたら、帝都の娼館に行っていいよ」

 と、囁かれ、僕は頭が真っ白になった。いや、違う。頭が真っピンクになった。

 ユリアーナが離れる。
 彼女は楽しそうに笑っていた。

 彼女の提案に乗れば、例の伯都にある娼館だけではなく、帝都の娼館にも行ける。

 だが、ユリアーナが参戦してしまったら、初日で終わりかねない。てか、参戦しようがしまいが、初日で終わるかもしれないけど。
 塩湖での漁より早く終わってしまうと、みんな暇になってしまう。
 暇になると、結城君がやらかすんだよなぁ……。

 うん。帝都の娼館は断腸の思いで諦めよう。

 ユリアーナの狼耳に口を寄せる。

「参戦しなかったら、一日中、ユリアーナと一緒にいられるのになぁ」

 効果は覿面だった。
 普段はピンと立った耳はヘニャっと垂れ、麗しの尻尾をブンブン振り回している。

「そうかぁ。マゴイチは私といたいかぁ」

 背中をバシバシ叩かれる度に、骨が折れる音が体の中から聞こえる。その度にマーヤの〈治癒魔法〉で治され、また、折られる。
 ちょっとした拷問だ。
 あと、マーヤの尻尾が膝裏をコスコスしてるから、後でおもっくそ構ってあげよう。

「では、俺たちの敗北条件は、“俺、マゴイチ・ヒラガの死亡”で、帝国の敗北条件は、“帝都平民街の中央広場で皇帝が俺に謝罪する”で、どうかな?」

 皇帝の死亡にしちゃうと、流れ弾でも死んじゃいそう。こうしておけば、みんな気をつけるでしょ。
 戦争を終わらせるために、家臣が皇帝の首を差し出すのを防げるしね。

「皇帝の首を挿げ替えられたら?」
「ああ、そっか。皇帝の名前は?」
「アンスガー・シュトルムです」

 文官のお爺ちゃんに聞いたのに、マルレーンが答えた。

「“皇帝アンスガー・シュトルムが、帝都平民街の中央広場で俺に謝罪する”でどう?」

 文官お爺ちゃんは渋い顔をして皇帝を見る。

「ああ、そうか。戦利品がユリアーナ一人だから乗り気がしないんだね。それなら……」

 僕なら、ユリアーナを奪うためだけに戦争できるけど、傾国の美女による内乱を経験したであろうお爺ちゃんたちは、美女一人に兵を動かすのに利点を見出せないのだろう。
 だから、利点をポケットから出す。
 その出した物を見て、マルレーンがニヤリと笑う。
 これは、“メーベルトの笑み”という、メーベルト家先祖代々の悪癖だそうだ。メーベルトの思い通りに事が成った時に、自然に出るのだとか。

「それなら、これを戦利品に追加する。シェーンシュテット公国公王より頂いた、旧シュトルム帝国の玉璽だ。今なら、真贋の確認をさせてあげるよ」

 ざわつく家臣たち。
 お爺ちゃんが前に出て、若い文官を招き寄せる。

「儂とこの者が確認する」

 僕が片手で気軽に渡した玉璽を、お爺ちゃんが両手で恭しく受け取る。

 待ってる間に、こちらの戦利品を決めたかったんだけどなぁ。
 お爺ちゃん抜きじゃ、決められないか。てか、このお爺ちゃんが宰相なの?

 以外と早く確認が終わり、受け取った時と同じく恭しく僕に返す。
 この家臣の態度に、皇帝はなにも言わないのかな、っとチラ見すると、なにかを叫んでいるのだけど、声が出ていない。真っ赤な顔で口をパクパクさせるだけだ。

 あれって、縁が結城君を黙らせるために作った魔法だよな。
 たしか、特定空間の空気の振動をなくす魔法だ。正式名称は『黙れ早漏の勇者』で、略称は僕が命名した『黙れ』に決定した。せめて略称だけでも、結城君の傷を抉らない名称にしたかったんだ。

「本物と確認しました」
「ん。ほんじゃあ、こちらの戦利品ね。俺たちが貰うのは、帝国内にある、全てのダンジョンコアだ」
「それは……」
「ああ、大丈夫。自分達で取りに行くから」

 要求されても取りに行ける奴がいないだろう。
 お爺ちゃんは、無理難題を押し付けられているわけではない、と理解したものの、本当に取りに行けるのか疑っているような表情で、僕を見る。

「大丈夫です。我々は、ダンジョン討伐の経験がありますから」

 それを聞いて騎士たちがざわつく。
 公国の近衛騎士と違って、帝国の近衛はダンジョン探索の経験があるようで、“ダンジョンを討伐する”ということがどういうことか、ちゃんと理解しているようだ。

 ともあれ、納得してくれたようなので、マルレーンが書面に書き起こしたルールを、僕とお爺ちゃんで改めて確認する。
 〈契約魔術〉で契約しようかと思ったけど、この場にいる人たちは、皇帝以外、ちゃんとルールを守りそうだ。てか、ユリアーナの「守らなかったら、君たちの家族から殺すから」に、みんな引いていた。

「最後に、皇帝陛下から、なにかある?」

 『黙れ』を解いてもらうと、皇帝は軽く発声練習をしてから僕を睨み付ける。

「本気で余の国と戦うと?」
「むしろ、勝ち目がないのに挑んでいるのは、そちらですよ」

 理解してもらえないようだ。

「どなたか、〈人物鑑定〉を持ってる方はいませんかね? ユリアーナの鑑定結果を陛下に教えて差し上げてよ」
「儂が後で教えて差し上げる」

 お爺ちゃんが疲れ顔で言う。鑑定してみたら、確かに〈人物鑑定〉を持っていた。

「ユリアーナ。もう一回、鑑定してもらって」
「全部見せればいいの?」
「うん。俺もさっきからチョイチョイ鑑定されてるし、見せちゃっても問題ないんじゃないかな」

 僕が勇者ってことは、早い段階でバレているはず。謁見の間に入ってすぐに鑑定された感覚があって、いきなりでビックリして抵抗するの忘れてたし。

「では、失礼する」

 お爺ちゃんが、ユリアーナをジッと見つめる。
 お爺ちゃんの目が、クワっと見開かれた。

「そんな……なぜクラスがこんなに……それに、神、じゃと?」

 まあ、全部見たら、そうなるよね。

 お爺ちゃんの顔色が蒼白になってきたので、ユリアーナが軽く鑑定に抵抗する。

「私が何者か、後でクソ皇帝に教えてよ」

 微妙な表情で頷くお爺ちゃん。
 神として崇めるべきか、帝国の客として遇するべきか、はたまた、皇帝を愚弄する敵として矛を向けるべきか。態度を決めかねているような、そんな顔に見えた。

「ほんじゃあ、俺たちはこれで。一ヶ月以内に攻めてきた連中の死体は、皇帝陛下の寝室に放り込んでおくから」

 最後のは冗談のつもりで言ったんだけど、お爺ちゃんは神妙に頷いた。

 皇帝に背を向けると同時に、ユリアーナ以外の姿と気配が消える。
 戸惑う家臣たちの声を背中で聞きながら謁見の間を出る頃に、皇帝が「あやつらを斬れ! 今すぐだ!」と叫んでいたけど、すぐにお爺ちゃんの諌める声がしたから、大丈夫だろう。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話

妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

勇者がパーティーを追放されたので、冒険者の街で「助っ人冒険者」を始めたら……勇者だった頃よりも大忙しなのですが!?

シトラス=ライス
ファンタジー
 漆黒の勇者ノワールは、突然やってきた国の皇子ブランシュに力の証である聖剣を奪われ、追放を宣言される。 かなり不真面目なメンバーたちも、真面目なノワールが気に入らず、彼の追放に加担していたらしい。 結果ノワールは勇者にも関わらずパーティーを追い出されてしまう。 途方に暮れてたノワールは、放浪の最中にたまたまヨトンヘイム冒険者ギルドの受付嬢の「リゼ」を救出する。 すると彼女から……「とっても強いそこのあなた! 助っ人冒険者になりませんか!?」  特にやることも見つからなかったノワールは、名前を「ノルン」と変え、その誘いを受け、公僕の戦士である「助っ人冒険者」となった。  さすがは元勇者というべきか。 助っ人にも関わらず主役級の大活躍をしたり、久々に食事やお酒を楽しんだり、新人の冒険者の面倒を見たりなどなど…………あれ? 勇者だったころよりも、充実してないか?  一方その頃、勇者になりかわったブランシュは能力の代償と、その強大な力に振り回されているのだった…… *本作は以前連載をしておりました「勇者がパーティーをクビになったので、山に囲まれた田舎でスローライフを始めたら(かつて助けた村娘と共に)、最初は地元民となんやかんやとあったけど……今は、勇者だった頃よりもはるかに幸せなのですが?」のリブート作品になります。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い

平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。 かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。

嫌われ者の悪役令息に転生したのに、なぜか周りが放っておいてくれない

AteRa
ファンタジー
エロゲの太ったかませ役に転生した。 かませ役――クラウスには処刑される未来が待っている。 俺は死にたくないので、痩せて死亡フラグを回避する。 *書籍化に際してタイトルを変更いたしました!

冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい

一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。 しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。 家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。 そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。 そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。 ……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──

転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件

月風レイ
ファンタジー
 普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。    そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。  そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。  そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。  そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。  食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。  不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。  大修正中!今週中に修正終え更新していきます!

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

処理中です...