一人では戦えない勇者

高橋

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4章

9話  探索二日目

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 フラグ回収業者は仕事しすぎだと思う。僕の理性は彼らを見倣ってほしい。

 午前中は平穏だった。
 昨晩はベッドに二人しかいなかったので、やり過ぎてしまい、イレーヌとイヴェットによる朝稽古は中止となったし、久し振りに自分で作った朝食の後の読書も、美人母娘に挟まれてまったく捗らなかったけど、平穏ではあった。

 そろそろ昼食を作ろうかと思った頃に、ユリアーナから「討伐終了。掃討戦に移行する」という簡素なメッセージが来た時も平穏だった。

 そんな平穏は、昼食を摂り終え、食器を片付けている途中に破られた。

 彼女が来た。
 ついに来た。
 トラウマの源が。
 僕が逃げ続け、目を逸らし続けてきた彼女が来てしまった。

 新人研修に参加していた彼女が、ソロでありながら、トップでここ地下十階に辿り着き、ぎこちない笑顔で僕に手を振っている。

 心臓がバクバク鳴る。
 先程食べたオークの生姜焼きが、喉まで登ってくる。
 ダメだ。胃がギュルギュルする。
 逃げたい。
 けど、視界の隅でイヴェットが心配そうに見守ってる。
 逃げたいけど、逃げられない。
 代わりとはいえ、お父さんを引き受けたからには、トラウマと向き合おうとする娘の前で、お父さんがトラウマから逃げちゃダメだ。

 歯を食いしばり、喉の生姜焼き? を飲み下す。
 長く息を吐くと、生姜焼きと胃液の臭いがする息が鼻を通り、眉をひそめた。

「大丈夫だ」

 小さく呟く。
 会釈だけして逃げようかと思ったが、踏み留まり、彼女、小田原朝霧に向き会う。

 色白で長い金髪と青い瞳。
 スレンダーで、僕より頭半分くらい高い身長。
 日本人っぽい名前からかけ離れた容姿だ。

 あれ? 彼女って黒髪じゃなかったっけ?
 染めてたのか? それとも、今、染めてるのか?
 いや、地毛が金で黒に染めていたのなら、今頃は黒髪の根元が金髪になってるはず。
 今、染めているのなら、あれだけ綺麗な染料はこの世界に出回っていないから、うちの誰かがスキルで染めたんだろう。

 うちの誰かがやったとして……誰が?
 僕の成長チートを受けてる人は、大体僕の記憶を見ているから、僕と彼女の関係を知っているはずだ。だから、彼女に協力するとは思えないんだけど……。

「お父さん。ユカリちゃんから伝言。"彼女の話を聞いてあげて"だそうよ」

 いつの間にか、真後ろにイヴェットがいた。

「あと、あれが彼女の地毛だよ」

 愛娘が痒い所を掻いてスッと立ち去る。
 金髪が地毛だったのかぁ。そういえば初めて彼女に会った時は金髪だったような……。

 そういえば、彼女は縁が鍛えたって言ってたな。なら、黒い染料を綺麗に落としたのも縁の仕業か。
 というか、二日目の昼に地下十階に辿り着けるくらい鍛えたのか。あれ? でも、クラスは【平民】のままだぞ。

「えっと……お疲れ様」

 ゆっくりと近づいてくる彼女に、なんと声をかけるか悩んだ結果、労いにした。
 実際、粗末な革鎧は所々に傷があり、服も左の二の腕と右腿が破けて素肌が見えているから、それなりに疲れていると思う。

「う、うん」

 僕も緊張してるけど、あちらも緊張しているのか、近づくにつれ表情が固くなる。

「傷は大丈夫?」
「平気。傷薬、塗っておいたから」

 ギルドの登録費用と装備品、食料と野営道具とそれらを入れる鞄。渡した準備金ではギリギリになるはずで、傷薬を買う余裕はないはずだ。

「お金、足りたの?」
「うん。料理の手伝いをして、バイト代を貰ってたから」

 由香と由希は、料理の手伝いに日本人を雇ってるって言ってたな。

「……」
「……」

 どうしよう。話すことがなくなった。
 沈黙が気まずいよ。

「あの、ま、平賀君と話したいことがあるの」

 意を決したように拳を握った彼女が、一歩踏み出し言った。
 僕は込み上げる昼食を抑えながら頷く。一回吐いてこよっかな?

 ジェスチャーで愛用のソファに座るように促し、お茶を用意するフリをして席を外して天幕の裏のトイレへ行く。

 ……スッキリした。いや、まだ、胃がギュルギュルしてるし、喉もイガイガ。
 トイレから出て、縁が作ったキッチン魔道具に行くと、心配そうなイヴェットに、コップに入れた塩水を差し出された。
 お礼を言ってうがいをすると、少しだけ喉が楽になる。

「お父さん? 私も一緒に行く?」
「いや。大丈夫だよ」

 娘同伴でトラウマに向き合うのは格好悪い。
 不安そうなイヴェットに、せめてもの強がりで、キメ顔で「行ってくる」と言ってソファに待たせた彼女の下へ向かう。

 彼女が座るお気に入りのソファの対面には、もう一つソファが出されていて、その間にはテーブルがあり、お茶の用意がされていた。
 たぶん、イレーヌが用意したんだろう。
 僕の妻たちは、性癖以外は優秀な人が多い。

 「お待たせしました」と言いながらソファに座って、一息。
 カップのお茶を一口。
 落ち着く薫りがするハーブティーだ。
 イレーヌの心遣いが嬉しい。

「それで、お話しとは?」
「わ、私の記憶を見てください!」

 話ではないの?

「えっと……理由を聞いても?」
「うん。まず、ごめんなさい。平賀君の記憶を見せてもらったの」

 なぜ、ユリアーナたちは僕の記憶を見せちゃうんだろう。僕に断りなく。

「私が平賀君のためにしてきたこと、平賀君にはただ辛いだけだったんだね」

 ……僕のため? んー、なんとなくそうなのかな、とは思っていた。そうであってほしいとも思っていた。

 イジメから助けて、イジメる側になるように言ったものの、本当にイジメる側になるとは思わなかった。
 けど、今にして思うと、彼女がイジメる側になってから、僕へのイジメが緩くなったような気がする。
 それが気のせいではないのなら、僕は彼女に感謝するべきだし、中学二年のあの日、なにがあってああなったのか聞かなければいけない。
 ああ、彼女の記憶を見れば早いのか。

「つまり、記憶を見れば全部わかる、と?」

 彼女は力強く頷き返す。

「……わかった。見せてもらうよ」

 そう言ってカップのお茶を飲み干すと、急に眠気に襲われる。
 なんだこれ? 睡眠薬? 毒は効かないはず……ああ、後ろにイレーヌの気配がある。イレーヌの魔法かな?
 記憶を見せるのに眠らせる必要があるのはわかるけど、一声ほしかったなぁ。



 お母さんの魔法でお父さんが眠った。
 アサギリ・オダワラさんの記憶を見せるためだ。
 声をかけずに眠らせたのは、昨晩の仕返しかな?
 私とお母さんの二人しかいないんだから、普段は駄馬姉妹にする、あの恥ずかしいプレイを私たちがするのはしょうがないと思うよ。
 まあどうせ、今晩、仕返しの仕返しをされるだけなんだけど……なるほど。それが狙いか。よりハードな仕返しを狙っているんだね。
 さすが、私のお母さん。私もお母さんのお相伴に与ろう。

 さて、ソファに座ったまま眠るお父さんに、アサギリさんの記憶の転写が終わったようです。
 記憶の追体験に二時間。記憶の整理に一時間くらいでしょうか。
 暇になったので、お父さんに性的なイタズラをしようかと思ったのだけど、お父さんの側で、祈るようにしてお父さんを見つめているアサギリさんに悪いので、やめておこう。

 この人は、どっかの狂信者のように、お父さんに救われて、お父さんを崇拝しているようだから、イタズラを笑って済ませてくれないかもしれない。
 狂信者とストーカーを怒らせてはいけない。彼女の沸点も、時間をかけて調べないと。

「大丈夫ですよ。お父さんなら、許してくれます」

 まあ、実際、彼女がしていたのはイジメの制御だ。
 能力が足りず、彼女が意図しない方向に向かってしまい、お父さんにトラウマを作ることになってしまったけど。
 彼女が気にしてるのは、その状況になる前に止められたのに、好きな人のアレを見たいという思春期女子の欲望に流されてしまったことだ。
 それも、彼女の記憶を見れば理解できるだろう。少なくとも、私たちは理解して共感してしまったから、お父さんが理解できなかった時は私たちでフォローするつもり。
 彼女の本質は、狂信者のマーヤさんと同じだから、お父さんに拒絶されたら生きていけないだろうからね。



 目が覚めたら、足元で小田原さんが僕に祈りを捧げていた。
 彼女の記憶を見てわかったのは、この人はマーヤの同類だ。同類だけど、マーヤよりは常識と良識を持っている。と、思いたい。

 閉じていた瞼が開き、不安に揺れる青い瞳が僕を見上げる。

「一応、君の口から聞かせてほしい。君は僕をどう思って」
「愛しています!」

 食い気味に言われた。いや、叫ばれた。

「あの日、私を助けてくれた貴方に恩返しをしたかったんです。でも、私が至らないばかりに……」

 やっぱり、そうなのか。
 彼女の記憶を見てもなお、ちょっと信じられなかった。
 こうして彼女の口から聞いても、まだ、少しだけ疑っている。
 こっそり彼女にパスを繋ぐと、感情の色は不安で塗り潰されていた。

「僕は……君の記憶を見ても、まだ、君を全面的に信じることができない」

 彼女の感情が絶望に染まる。

「でも、君が僕を助けようとしてくれたことはわかった。ありがとう」

 良かった。絶望に染まり切る前に言えた。

「全面的に信じることはできないけど、君が僕を助けようとしてくれたことは信じる。だから、君とちゃんと向き合うよ。君の気持ちに答えることはまだできないけど、君を避けたりしない。ちゃんと向き合って、ちゃんと話をしよう」

 かけ違えたボタンをちゃんと直そう。



 お父さんがアサギリさんと握手する。
 お父さんは感慨深そうにその手を見てるけど、手よりも相手の目を見た方がいいよ。
 その目は狂信者とストーカーの間くらいの目だよ。気づいて。

 ああ、でも、お父さんはトラウマと克服するつもりなんだね。
 それなら、私も向き合わないといけないんだよね。

 けど、具体的になにをすればいいのかしら。
 私が向き合うべきなのはなにかしら。なにと向き合えばいいのかな?
 〈精霊魔術〉を鍛えて〈精霊魔法〉にするのは、お父さんの成長チートがあれば簡単だ。
 一日あれば〈精霊魔法〉にできるはず。
 私が向き合うべきなのは、自分の契約精霊である火の精霊かしら?
 でも、昨日気づいたばかりだけど、私は同族が苦手みたいだ。苦手というか怖い。
 ダンジョンマスターと戦えるくらい強くなったはずなのに、【戦乙女】にすらなっていない同族に、竦み上がってしまった。

 向き合うべきは、火の精霊か、同族か。
 根本は同じような気がする。
 たぶん、自己否定だ。

 最初の契約精霊は、自らの分身である。と、教えられた。

 お母さんと真逆。お母さんの最初の契約精霊は、水の精霊だ。
 そのお母さんは、「火は焼き尽くすだけでなく、暖めてもくれる」と言ってくれた。
 けど、お母さんの半身と大森林を燃やした火が私の記憶に焼き付いている限り、そんな優しい火は生み出せないと思う。

 いや。ここで「できる」と思うことから始めなければ、先には進めない。
 自己否定をやめて、一つ一つ自己を肯定しよう。
 同族が怖いのも、お母さんと大森林を燃やした自分が怖いだけ。
 私たちを追い出したあの連中は、今では剣の一振りで殲滅できる。恐れているのは彼らではなく私自身だ。

 ……よく考えたら、私って、恐れるほどではないよね。
 狂信者が【創造神】であることよりは、怖くないはずだ。
 この世界の人は、どう思うだろう。お父さんのパンツを被って祈りを捧げる人が【創造神】って知ったら、どう思うんだろう。
 まあ、言っても信じないか。

 うん。怖くない。
 私はただの森人族の女の子だ。
 【森神】にはなったけど、ただの女の子にすぎない。
 ちょっと縛られるのが好きなだけの、ただの女の子だ。
 恐れる要素はないわね。

 うん。大丈夫。
 私は前に進める。

 あ、今後は"お父さん"って呼ぶのもやめるべきなのかな?
 んー、"マゴイチ君"とか? ……むー、しっくりこないなぁ。
 私の方が年上なんだから、こう、お姉さんっぽさが出るような……"まーくん"とか、どうかしら?

「えとね、平賀君のこと、"まーくん"って呼んでいいかな?」

 ん?
 お父さんの手を両手で包み抱き寄せるアサギリさんが、潤んだ瞳で問いかけている。
 先を越された!
 お父さん、断っ。

「いいよ」

 お父さん?

「私のことは呼び捨てでいいよ。あ、でも、朝霧って言いにくかったら、アダ名でも……」
「アダ名って言われてもなぁ」

 んー、"間女"とか? "泥棒猫"とか?
 お父さんは「アサギリ、アサ、サギリ」とブツブツ呟く。

 そういえば、お父さんに愛称で呼ばれてるのって、駄馬姉妹とミアさんだけね。沢山いる妻の中でも三人だけ。そう考えると特別感があるわね。

「んーあー……あーちゃんでいいか?」

 あれは考えるのが面倒になった顔だな。
 でも、アサギリさんはキラキラした目で「うん」と頷いた。

 ……ちょっと羨ましいかも。

 私も愛称で……いやいや。私の名前って、愛称に向いてないわ。
 イヴェットをイヴと縮めるのは安直だし、縮めるほど長くもない。発音しにくいわけでもない。
 一周回って、イヴェットでいいじゃん、になるに決まってる。

 って、私じゃなくて、お父さんの呼び方を考えてるんだった。
 今さら年上ぶっても、恥ずかしいとこを何度も見せてるからなぁ。ロジーネさんみたいになるだけだ。……あれはあれで有りか。
 いやいや。今朝もしんどかったから無しで。
 毎晩あのレベルで攻められるのはちょっと、ねえ? たまになら、ねえ?
 妊婦には加減してるみたいだけど、アレを毎日は……うん、やっぱしんどい。

 ん。そうか。"お父さん"でもいい状況にすればいいのか。
 そうだよ。赤ちゃんができれば、"お父さん"のままでもいいんだ。
 お腹の子の"お父さん"であれば、変える必要はなくなる。

 うん。早速、お母さんに相談しよう。
 ついでに、〈精霊魔術〉のことも。
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