一人では戦えない勇者

高橋

文字の大きさ
上 下
43 / 285
間章1

矢萩弓弦1

しおりを挟む
 どうやら僕は異世界に召喚されたらしい。

 魔王討伐とか言ってるけど嘘臭い。
 耳触りが良すぎる。
 「戦争の道具として」と言われた方が納得できる。
 それにしても、両親ですら僕の存在を見失いがちなくらい影が薄かったけど、異世界でも僕は影が薄いみたいだ。
 クラスを調べるために並んでいたのに、水晶を持った男性は僕を見逃していた。
 幸い、男性の隣にいた騎士さんが気づいてくれて、無事に僕のクラスが【弓の勇者】だとわかった。

 ……弓、触ったことないんだけどなぁ。



 蛙顔の先輩が城を出ることになった。
 あれはたぶん、自分からそう仕向けたんだと思う。無茶するなぁ。
 でも、面白そうだしあの先輩に興味があるので、その後ろについていってみる。
 こっそり謁見の間を出ても、誰も気づいていない。
 おかしいな。僕の存在感は、ここまで希薄じゃないはずなんだけど……。

 先輩が騎士さんから聞き出してくれたお陰で、魔法の使い方がわかった。
 とはいえ、〈人物鑑定〉が先か。
 自分がなんのスキルを取得したのかわからないと不便だからね。と思ってたら、すぐに取得できた。
 ついでだから、スキルレベルもカンストさせておきたい。
 先輩がこれからどうするかは気になるけど、そろそろ戻った方がいいかな。



 鑑定しながら謁見の間に戻る途中で、貴族っぽい人たちの立ち話を盗み聞きする。
 彼らが言うには、僕たちは戦争の道具として喚ばれたようだ。
 この世界には確かに魔王が存在するけど、この国にとっては対岸の火事。
 わざわざ首を突っ込む必要はない。
 予想はしていたけど、予想通り過ぎるとつまらないな。



 謁見の間に戻ったら、丁度、王様の長話が終わった所だった。
 どうやら、勇者だけ王城の中の部屋に案内されるらしい。
 召喚された時、日本は放課後だったけど、こちらでは早朝。そろそろ食事の時間なんだけど……よし。部屋に案内した後は歓迎の宴があるそうだ。

 お腹空いたから素直に案内されよう。



 歓迎の宴は勇者だけみたい。
 あまり美味しくなかったけど、腹は膨れた。
 ただ、宴で出されたワインを飲んだ【治癒の勇者】と【水の勇者】の様子がおかしかったので水を頼んだら、濁った水を出された。
 指摘したら、これがこの国の普通の水らしい。
 飲むとヤバそうだ。
 しょうがない。あの二人が飲んでるのとは別のワインを飲むことにした。



 宴はまだ続いていたけど、勝手に抜け出して城を探索する。
 途中で見つけた武器庫で、弓と矢を拝借。気が向いたら返すよ。この国に借りを作りたくないし。

 訓練所のような場所を見つけたので、そこで弓の練習をしよう。
 いや待て。ここまで誰にも咎められなかったけど、なんでだ?
 答えはすぐわかった。自分を鑑定したら、そこに答えがあった。
 〈気配希薄〉と〈隠密行動〉だ。
 なんとなくだけど、前者は召喚前から持ってたような気がする。
 後者は、ここまでの行動かな?
 こそこそしてたし〈隠密行動〉だったのかな?

 さて、弓だけど、すぐに〈弓術〉がカンストした。まあ、的に全然当たらないんだけど。
 それでも当たらないので練習を続けていたら、弓を使うのに便利なスキルをいくつか覚えた。

 〈狙撃〉は、響きの格好良さに反して使えない。
 そもそも、普通に的に当てる腕がないと意味がない。

 〈遠射〉は、将来性を感じる。
 一歩先に落ちた矢が数歩先に落ちただけなんだけど、弓の腕が上がれば、かなり使えるスキルになると思う。

 〈遠見〉は、そもそも遠くの的が見えないと狙えないから期待。
 でも、スキルレベルが3では、使えるかどうかの判断がつかない。
 ちょっと視力が良くなったかな、って程度。
 評価は保留で。

 部屋に戻る途中で、図書室的な場所を見つけたので、スキルについて少し調べた。
 知らないはずの文字が読める気持ち悪さを押し殺しながら、あると便利そうなスキルに目星をつける。

 結構な時間を読書に費やしたようで、部屋の中は暗くなっていた。
 軽く探しただけでは明かりが見つからないので、諦めよう。
 部屋に戻って休むことにした。
 〈暗視〉が生えてたけど、昼ほどはっきり見えるわけではないからね。



 異世界生活二日目。

 〈気配希薄〉が僕の邪魔をする。

 僕の朝食がなかった。
 そういえば、昨日は昼食も夕食も食べてない。厨房にあったワインを拝借して部屋で飲んだら、疲れからかすぐに寝てしまったのだから仕方ない。
 これは僕の失態だ。

 けど、朝食は?
 着替えもほしい。
 そういえば、昨日、部屋に案内された時、専属の侍女に挨拶したけど、彼女は僕のことを覚えてるかな。
 いや、起こしに来ないから、覚えてないのかも?
 あ、でも、テーブルの上に着替えが置いてある。
 なら、食事も期待できる?

 ダメでした。
 着替えて廊下に出たら、専属メイドさんが僕を探して右往左往していた。僕の目の前を。
 捕まえて、食事の用意を頼んで手を離したら、また僕を見失った。
 しょうがないから、厨房にある食材で勝手に朝食を作る。
 ついでに、昼食もお弁当にしておいた。



 訓練所に向かう途中で、宮野先生と騎士がもめているのを見かける。
 関わると面倒なことになりそうなので、遠回りして訓練所に到着。

 今日は、昨日調べたスキルを取得できないか試してみる。

 まずは〈空歩〉。
 空中にプラーナで足場を作って空を駆けるスキルだ。
 あると便利というよりも、使えたら格好いいスキルだ。
 まずは、モチベーションを上げるとこから始めよう。



 〈空歩〉は取得できた。

 けど、武器術系がダメだ。取得できない。
 近接戦のために〈剣術〉か〈短剣術〉が欲しかったのだけど、全く手応えがない。

 一旦保留して、魔術系、魔法系を攻めてみる。
 優先すべきは〈治癒魔法〉だ。
 この世界を一人で生きていこうと思っているので、これは欲しい。
 他は……〈火魔法〉か〈水魔法〉かな? 本には載ってなかったけど、〈結界魔術〉の上位に〈結界魔法〉ってあると思うから、それも欲しい。
 旅の途中で役立ちそうだ。



 残念。
 〈治癒魔法〉どころか、〈治癒魔術〉も取得できない。
 呪文さえ間違えなければ魔術は発動するんだけど、消費プラーナが多すぎるし効果も弱い。
 やっぱり、スキルがないと上手く使いこなせないようだ。

 結局、取得できた魔法スキルは、〈雷魔法〉と〈闇魔法〉だ。どちらも微妙だな。
 けど、魔術スキルは〈水魔術〉、〈火魔術〉、〈風魔術〉、〈土魔術〉の四つを取得できたので良しとしよう。
 魔法系より魔術系の方が期待値がでかい。
 ただ、残念なのは、〈結界魔術〉は取得できなかった。
 あると野宿が楽になると思ったのに。



 お弁当を食べ終わったら、弓の練習を再開する。
 しばらく続けていたら、〈魔弓術〉なるスキルを取得した。
 矢にプラーナを込めて放つスキルなんだけど……ああ、違う。これは矢に魔術、もしくは魔法を込めるスキルだ。
 〈雷魔法〉じゃわかりにくかったけど、〈闇魔法〉はわかりやすかった。
 矢が刺さった場所が黒い球体に覆われた。
 目眩ましに使えるかな?

 そもそも、数メートル先に落ちた矢が役に立つか、という問題がある。日が落ちて辺りは暗いし。
 弓はもっと練習しないと、実戦で使えそうにない。

「単純に筋力が足りないのよ」

 矢を番えようとしたタイミングで、すぐ後ろから声がした。
 ビックリして振り返ると、すっごい美少女がいた。
 驚き固まる僕の顔を見て彼女が首を傾げると、月明かりでキラキラ光る銀髪が揺れる。

「君、は……」

 緊張すると、感情が抜けたように声が平坦になってしまう。

「私は【支援の勇者】の妻、って言ったらわかるかしら?」

 平賀先輩の? ……え? 妻?

「まあ、私が何者かより、君の弓の話」

 よくよく見たら、彼女の頭に犬のような耳がある。視線を少し下げると、彼女の後ろでフサフサの尻尾が揺れている。
 書庫の本で読んだけど、獣人種って本当にいるんだ。

「筋力が足りないから、ちゃんと弓を引けないのよ。それなら、プラーナで筋力を補えばいい」

 言わんとすることは、なんとなくわかる。

「これで〈剛力法〉を取得したら、同じ方法で〈軽身法〉と〈金剛法〉も取得できるわよ」

 名前からすると、筋力強化と俊敏性強化と防御力強化、かな?

「それと、〈隠密行動〉は、これくらい使いこなせるようになるといいよ」

 彼女が言い終わると同時に、彼女の姿が消える。
 あれほど存在感を放っていた人が、今は最初から存在しなかったかのように消えた。
 周囲をキョロキョロ見渡しても、その存在の残滓すら見つからない。
 白昼夢を見た経験はないけど、こんな感じなのだろうか。

 ともかく、彼女から教わったことを試行錯誤しながら試したら、三十分ほどで一つ目の〈剛力法〉を取得。
 やり方さえわかったら、残り二つもあっさり取得できた。
 これにより、〈剛力法〉さえ使えば、面白いくらいに的の真ん中に矢が刺さるようになった。
 彼女にお礼を言いたいところだけど、お礼を望んでいる感じでもないし、いいか。

 それにしても、彼女は何者なんだろう?
 平賀先輩の妻と言っていたけど、纏った空気というか雰囲気からして、この国の兵士より強そうだった。
 先輩の能力かな?
 先輩の〈支援魔法〉で……どうやったんだろう?
 先輩は慎重そうだから、聞いても、手の内を教えてくれないだろうな。



 異世界生活三日目は、生産系のスキルを狙ってみる。

 旅先で、弓の簡単な修理くらいできた方がいいだろうと思い、城内の工房に来たんだけど、誰も僕に気づかない。
 気づいてもらえないと教えてもらえないので、仕方なく技術を見て盗むことにした。

 狙いは、弓本体の修復と矢の作成に〈木工〉を、鏃の作成に〈鍛冶〉、ってところかな?

 あ、〈調理〉は既にカンスト済みだ。
 朝御飯とお弁当を作り終わったらカンストしてた。



 タイミング良く弓を作ってる職人さんのお陰で、弓矢の作り方を知れたし、僕の〈木工〉はカンストした。
 まあ、養生の時間が必要らしいので、僕が作った弓は完成してないけどね。
 ついでに、弓の手入れの仕方も知れたのはありがたい。

 ついでのついでに、〈操糸〉というスキルを取得した。
 糸を魔力で操るスキルなんだけど……弦って糸に分類されるのか?

 木工工房から少し離れた場所にある鍛冶工房では、剣をメインに作っていた。
 鏃は弟子の仕事みたいで、隅の方で作っていたから、後ろから覗き込んで技術を盗ませてもらった。

 〈木工〉、〈鍛冶〉とすぐにレベルがカンストして昼まで時間がまだありそうなので、〈操糸〉をカンストさせがてら、〈裁縫〉を狙ってみようと思う。

 〈裁縫〉スキルもすぐにカンスト。
 ちょっと張り合いがない。
 けど、〈操糸〉がカンストして〈綱糸術〉というスキルに進化した。知らないスキルだ。
 スキルレベルが表示されてないから最上位スキルなんだろうけど、使い勝手は〈操糸〉と変わらないような気がする。



 昼過ぎには、することがなくなった。
 いや、やりたいことはある。
 僕に今足りないのは実戦だから、王都にあるらしいダンジョンに潜ってみたい。
 けど、もっとちゃんと準備した方がいいのかな?
 ……んー、でも、他に必要になりそうなスキルに心当たりがない。
 ……うん。行ってみよう。
 とりあえず浅い階層を潜って感触を掴んでから、他に必要そうなスキルを考えよう。



 というわけでダンジョン。地下五階に到着。
 本当は、冒険者として登録しないと入れないらしいけど、見張りの兵士が僕を認識できなかったからいいよね。しょうがないよね。

 さて、ダンジョンだけど、こちらもちょっと拍子抜け。
 初めて魔物を見た時はビビったけど、その魔物も僕を認識できなかったから一方的に狩れてしまった。
 でも、優れた嗅覚を持っていそうな犬っぽい魔物には察知されてしまった。
 〈魔弓術〉を試すいい機会だと思い、〈雷魔法〉を込めて打ってみる。
 これはいい。
 擦っただけなのに、バチンと音がしてそのまま倒れる。どうやら、麻痺したようだ。
 これは使える。
 一応、取得した魔法系、魔術系のスキルを一通り試してみる。
 闇は訓練所で試した通り。
 嗅覚で敵を知覚する魔物にはあまり意味がないけど、目で見る魔物には有効だった。
 まあ、込めるプラーナが多かったのか、魔物の体全部を覆いつくしてしまい、こちらからも見えなくなったけど。

 水、風、土は、予想通り使い道がなかった。
 水は、ビシャビシャになるだけ。
 風は、ちょっとだけ深く刺さったような気がするだけ。
 土は、地面に刺さったらその場がこんもり膨らんだだけ。

 使い道があるのは火だけだな。
 刺さった場所が燃えるのは使える。
 けど、矢も燃えるのはいただけない。

 金属の矢にするべきか?
 まあ、地上に戻ってから考えよう。

 そうそう、〈魔弓術〉を試した副産物として、水と火と風と土も魔法に進化した。
 実戦が進化に必要だったのかな?

 あと、いつの間にか〈遠見〉が〈千里眼〉になっていた。あ、〈聞き耳〉というスキルを取得している。
 こうなったら、〈治癒魔法〉を取得するまで粘ってみようかな。



 ダメっぽい。
 腹時計からすると、日付が変わってるであろう時間だ。
 他の魔法スキルは、実戦で試してもダメっぽい。
 代わりに、〈解体〉を取得してカンストした。
 あと、魔法技能系のスキルが統合されたんだと思うんだけど、〈魔道の極み〉という最上位スキルをいつの間にやら取得していた。
 消えたスキルから察するに、魔力技能系の統合最上位スキルだと思う。
 まあ、魔法の使い心地に変化はないから気にする必要はないだろう。

「……戻るか」

 夜食用の軽食しか用意していない。
 無理をする理由もないし城に戻ろう。



 異世界生活何日目か数えるのをやめた。

 初めてダンジョンに潜った翌日も鍛練に励んだけど、スキルは一つも取得できないし、プラーナも微量しか増えていない。
 ひょっとして、勇者の成長チートは時間制限があるのかも。
 まあ、現状で一人旅をするのに必要なスキルは揃ってるはずだ。と思う。旅に出たことがないので、根拠が想像でしかないけど。

 ともかく、スキルは充分だと思うので、次は路銀だ。
 手っ取り早く稼ぐために、正式に冒険者登録した。
 大手のギルドがいいだろうと思い、城から一番近くにある『漆黒の翼』という、香ばしい匂いがするギルドにした。

 少しだけ僕の黒歴史を刺激するけど、纏まった路銀を稼いでしまえば、もう用はない。
 二度と関わることはないだろう。



 ギルドに登録してから数日。
 少しばかり見通しが甘かった。
 あまり稼げていない。
 宿代や食費は城を拠点にしているから問題ないんだけど、魔物素材の買い取り額が低い。
 どうやら、僕を認識できた一等級のベテランに、パーティへ誘われたのだけど、それを断ったのが原因みたいだ。
 珍しく僕を視認できる人だったんだけど、横柄な態度が嫌だったので、丁重にお断りした。
 どうやら、彼はこのギルドの幹部だったようで、僕の買い取り額を不当に低くしているようだ。

 これは他のギルドに移籍するのも視野に入れるべきなんだけど、それでも、旅に必要な道具を買い揃えることはできた。できたけど、路銀が乏しい。

 それに、いつまでも城から拝借した装備を使うわけにはいかない。
 この国に対して義理はないけど、城から盗んだ装備で生きていくのはなんだか嫌だ。
 借りを作った気になる。

 なので、装備を買うお金も欲しい。
 ……軽く計算してみたけど、装備一式となると、結構な額になるな。
 弓は自分で作って養生中の奴を使おうと思ったら、工房に放置していたので他のと混ざってしまい、どれかわからなくなった。
 なので、弓も買うか作るかしないと。

 それにしてもこのギルドには困った。
 大手だから根拠もなく大丈夫だと思ってしまったけど、このギルドはハズレだったようだ。
 本気で移籍を考えるか?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話

妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

勇者がパーティーを追放されたので、冒険者の街で「助っ人冒険者」を始めたら……勇者だった頃よりも大忙しなのですが!?

シトラス=ライス
ファンタジー
 漆黒の勇者ノワールは、突然やってきた国の皇子ブランシュに力の証である聖剣を奪われ、追放を宣言される。 かなり不真面目なメンバーたちも、真面目なノワールが気に入らず、彼の追放に加担していたらしい。 結果ノワールは勇者にも関わらずパーティーを追い出されてしまう。 途方に暮れてたノワールは、放浪の最中にたまたまヨトンヘイム冒険者ギルドの受付嬢の「リゼ」を救出する。 すると彼女から……「とっても強いそこのあなた! 助っ人冒険者になりませんか!?」  特にやることも見つからなかったノワールは、名前を「ノルン」と変え、その誘いを受け、公僕の戦士である「助っ人冒険者」となった。  さすがは元勇者というべきか。 助っ人にも関わらず主役級の大活躍をしたり、久々に食事やお酒を楽しんだり、新人の冒険者の面倒を見たりなどなど…………あれ? 勇者だったころよりも、充実してないか?  一方その頃、勇者になりかわったブランシュは能力の代償と、その強大な力に振り回されているのだった…… *本作は以前連載をしておりました「勇者がパーティーをクビになったので、山に囲まれた田舎でスローライフを始めたら(かつて助けた村娘と共に)、最初は地元民となんやかんやとあったけど……今は、勇者だった頃よりもはるかに幸せなのですが?」のリブート作品になります。

ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い

平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。 かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。

嫌われ者の悪役令息に転生したのに、なぜか周りが放っておいてくれない

AteRa
ファンタジー
エロゲの太ったかませ役に転生した。 かませ役――クラウスには処刑される未来が待っている。 俺は死にたくないので、痩せて死亡フラグを回避する。 *書籍化に際してタイトルを変更いたしました!

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件

月風レイ
ファンタジー
 普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。    そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。  そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。  そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。  そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。  食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。  不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。  大修正中!今週中に修正終え更新していきます!

分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活

SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。 クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。 これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

処理中です...