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第2章 ピスタ襲来、限界を越えたその先に
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「そっか。じゃあシルフ。お願い。私、もう一度あっちの世界に戻りたいの」
「うんうん分かってる。そう言うだろうことは。でもね、もう少し話しておくことがあるんだ」
シルフは待って待ってと言いつつ、私の顔の前まで浮き上がってきた。
ぱたぱたとはためく羽の動きが小刻みで、やっぱりかわいいなと思う。
「分かった。でも手短にね。私、正直ちょっと焦ってるの」
いくらあっちの世界と時間の流れが違うって言ったって、隼人くんたちが切羽詰まった状況だということに変わりはないだろう。
少しでも早く戻るに越したことはないはずだ。
「うん、分かるよ? けどね、これからボクは君と精霊の契約を交わすつもりなんだ。適当にするわけにはいかない。だから始めにきちんと話しておきたくてね」
「え、何? 契約って、何か特別なことが必要なの? てゆうかもうとっくに私たち、契約を結んでいるものとばかり思ってたんだけど?」
私はこれまで風の力を存分に使ってきた。
これが契約という形を成していないと言うのなら、この先どうなるというのか。
「え? もしかしてこれから何かを試されるとか、仰々しい儀式が必要とか、そういうこと!?」
焦る私にけれどシルフは両手を振り否定してきた。
「まさか! 契約は簡単なものさっ。今からボクと握手を交わす、それだけだからね」
シルフの言葉に私はほうと胸を撫で下ろす。
色々ややこしいことを求められたらどうしようかと思ったわよ。
「なんだ……ちょっと色々考えちゃったじゃない」
「ふふ……問題はそこじゃないんだ。伝えておきたいのは、君がボクと契約してどうなるかの心構えを持っておいてもらいたくてね」
「心構え?」
私の言葉にシルフは何だか得意げに微笑み腕を組み、ウインク1つにさらにおまけに小さな指をおっ立てた。
「それはね? ボクの力を自由に使えるようになるってことさ」
「……はあ」
私は彼の意図が読みきれず、間抜けな声を漏らす。
頭の上にクエスチョンマークが浮かんできてしまう。
「それだけ? ていうか今までだってけっこう使いこなせてたと思うんだけど?」
そんな私にシルフはチッチッチッと指を振り子のように動かしニヤリと笑う。
だから何でそんな得意げなの。
「ふふふ、違うんだなあ……。今までの君はボクの力のほんの一部を使っていたにすぎなかったんだよ。借り物の力みたいなものだったから燃費も悪かっただろうしね。だけどこれからはボクも完全に起きてる状態の中で、君の中に融合するような形になるから、ダイレクトにボクの力が使えるようになるっていうわけなのさっ」
シルフは私に説明するのが嬉しいのか、どうだろうっ、すごいだろうっ、とわくわくしっぱなしという感じだった。
それはそれですごくかわいいし、応えてあげたい気持ちもやぶさかではなくあるんだけど、いまいちそれがピンとこなかった。
「あの、でもさ? その力って結局魔族には通用しないんじゃないの?」
結局のところそれに尽きる。
先ほど散々魔族と戦ったけれど、魔族に風の力は効かないのだ。
物理的な攻撃方法では、奴らに有効なダメージは与えられない。
いくらシルフの力を燃費よく使えて風の力が上がったところで、その結果には大きな影響は及ぼさないのではないか。
それが私の懸念するところだった。
けれど、私のその質問に対しても、彼は得意げな表情を崩さない。
それどころかより一層深い笑みを浮かべたのだ。
「ふふふ……、それも問題ない。ボクは精神世界の住人だよ? ボクの力は魔族にだって通用する」
「えっ、そうなの!? 今まではダメだったのに!?」
流石にそれには私も驚いた。
テンションも上がって明らかに目がキラキラしてしまっているんじゃなかろうか。
シルフも私の勢いに気圧されたのか、笑みが消えて、目を丸くしている。
「だ、だから借り物の力みたいなものって言ったじゃないか。君が使っていた力は、現実世界の風を少し動かしていた程度の力だったんだよ。これからはそんな次元の話じゃなくなる」
「……ふむ、なるほど。とにかくっ、やってみないと何とも言えない。分かったからそれじゃあ行きましょ!」
結局のところ能力を口で説明されても今一ピンと来ないというのが正直なところ。
ならば早く現実世界に戻って、力を使ってみた方がいいに決まっている。
「あっ……あともう一つ言っておくことがっ……!!」
シルフの手を取ろうと伸ばした私の指先を、けれど彼はすり抜けたのだ。
そんな彼の行動に、私はちょっとやきもきしてしまう。
「え、何よ!? もういいわよっ! 別に今さ、暇じゃないんだからっ! 早くしましょうよっ! 何か段々焦ってきちゃってるのっ!」
いくらこっちと向こうで時間の流れが違うとはいえ、相当話し込んでいる気がして。
焦って手足をバタつかせる私を、シルフはジト目で見つめていた。
「シーナってせっかちだよね……ボク、初めての契約で緊張してるんだけど……」
「は!? 緊張って……そんなのお互い様でしょうに! とにかく分かったから、もういいよね!? シルフ、触るわよ!?」
「ちょっ!? 待って!」
必死に私の手から逃れるシルフに私はため息をついた。
「はあ……何なのよ」
「あの……契約すると、ボクは君の中に入ることになる。ボクの宿主になる感じかな。だから君の考えや感覚は全てボクは感じ取れるようになってしまうってこと、それを予め了承しておいてもらわないと……」
何だか指を身体の前でつんつんやりながら照れ臭そうにしているシルフ。
私はもう一度大げさにため息をついた。
「はあ……何かと思えばそんな事……どうぞ、ご勝手に」
「え!? いいの!?」
私のあっさりとした反応にシルフは驚きを隠せないようだ。
というかこの子、さっきから何で頬が赤いの。
「てゆーか今さらそんな事かまってらんないわよ。しょうがないじゃない」
「あ、うん……そうなんだけどサ……」
尚も渋るシルフに私はまたまたため息一つ。
「もうっ! 男らしく覚悟を決めなさいっ!」
そう言って右手をシルフの目の前に差し出す私。
ぴくんと震えるシルフの小さな肩。
まあこういうのってお互いの同意あってのものだというのは分からなくはない。
しゃーなしにそのまま彼が行動に移すのを待つことにした。
私が良くてもシルフ自身もしっかりその気になっての契約じゃないとフェアじゃないと、そうは思うから。
急ぎたい気持ちはあるけれど、一旦彼の行動に委ねることにした。
「……何だかおばちゃんが言ってたのと違うなー。まあいいって言ってるんだから大丈夫か……」
尚もぶつぶつと一人呟きながら、目が泳いでいるシルフ。
そんな彼の動作は子供みたいで。ほんの少し微笑ましくはある。
やがて、意を決したようにシルフが私の目を見た。
しばらく見つめ合う二人。こんな小さな生き物とこうして長々と話しているこの状況は滑稽だなどとふと思う。
それからシルフの視線は、遂に私の掌へと注がれた。
「――シーナ、じゃあ……行くよ」
「――だからいいってさっきから言ってるでしょ? いつでもどうぞ、シルフ」
互いに言葉を交わした直後。
シルフはようやく私の掌に、その小さな掌を重ねた。
二つの掌が重なりあった瞬間。眩い光が私たちの体を包み込んだ。
「――っ!!」
たちまち目の前が白く輝き、私の意識はふっとどこかへと飛んでいくように高く高く舞い上がっていったのだ。
「うんうん分かってる。そう言うだろうことは。でもね、もう少し話しておくことがあるんだ」
シルフは待って待ってと言いつつ、私の顔の前まで浮き上がってきた。
ぱたぱたとはためく羽の動きが小刻みで、やっぱりかわいいなと思う。
「分かった。でも手短にね。私、正直ちょっと焦ってるの」
いくらあっちの世界と時間の流れが違うって言ったって、隼人くんたちが切羽詰まった状況だということに変わりはないだろう。
少しでも早く戻るに越したことはないはずだ。
「うん、分かるよ? けどね、これからボクは君と精霊の契約を交わすつもりなんだ。適当にするわけにはいかない。だから始めにきちんと話しておきたくてね」
「え、何? 契約って、何か特別なことが必要なの? てゆうかもうとっくに私たち、契約を結んでいるものとばかり思ってたんだけど?」
私はこれまで風の力を存分に使ってきた。
これが契約という形を成していないと言うのなら、この先どうなるというのか。
「え? もしかしてこれから何かを試されるとか、仰々しい儀式が必要とか、そういうこと!?」
焦る私にけれどシルフは両手を振り否定してきた。
「まさか! 契約は簡単なものさっ。今からボクと握手を交わす、それだけだからね」
シルフの言葉に私はほうと胸を撫で下ろす。
色々ややこしいことを求められたらどうしようかと思ったわよ。
「なんだ……ちょっと色々考えちゃったじゃない」
「ふふ……問題はそこじゃないんだ。伝えておきたいのは、君がボクと契約してどうなるかの心構えを持っておいてもらいたくてね」
「心構え?」
私の言葉にシルフは何だか得意げに微笑み腕を組み、ウインク1つにさらにおまけに小さな指をおっ立てた。
「それはね? ボクの力を自由に使えるようになるってことさ」
「……はあ」
私は彼の意図が読みきれず、間抜けな声を漏らす。
頭の上にクエスチョンマークが浮かんできてしまう。
「それだけ? ていうか今までだってけっこう使いこなせてたと思うんだけど?」
そんな私にシルフはチッチッチッと指を振り子のように動かしニヤリと笑う。
だから何でそんな得意げなの。
「ふふふ、違うんだなあ……。今までの君はボクの力のほんの一部を使っていたにすぎなかったんだよ。借り物の力みたいなものだったから燃費も悪かっただろうしね。だけどこれからはボクも完全に起きてる状態の中で、君の中に融合するような形になるから、ダイレクトにボクの力が使えるようになるっていうわけなのさっ」
シルフは私に説明するのが嬉しいのか、どうだろうっ、すごいだろうっ、とわくわくしっぱなしという感じだった。
それはそれですごくかわいいし、応えてあげたい気持ちもやぶさかではなくあるんだけど、いまいちそれがピンとこなかった。
「あの、でもさ? その力って結局魔族には通用しないんじゃないの?」
結局のところそれに尽きる。
先ほど散々魔族と戦ったけれど、魔族に風の力は効かないのだ。
物理的な攻撃方法では、奴らに有効なダメージは与えられない。
いくらシルフの力を燃費よく使えて風の力が上がったところで、その結果には大きな影響は及ぼさないのではないか。
それが私の懸念するところだった。
けれど、私のその質問に対しても、彼は得意げな表情を崩さない。
それどころかより一層深い笑みを浮かべたのだ。
「ふふふ……、それも問題ない。ボクは精神世界の住人だよ? ボクの力は魔族にだって通用する」
「えっ、そうなの!? 今まではダメだったのに!?」
流石にそれには私も驚いた。
テンションも上がって明らかに目がキラキラしてしまっているんじゃなかろうか。
シルフも私の勢いに気圧されたのか、笑みが消えて、目を丸くしている。
「だ、だから借り物の力みたいなものって言ったじゃないか。君が使っていた力は、現実世界の風を少し動かしていた程度の力だったんだよ。これからはそんな次元の話じゃなくなる」
「……ふむ、なるほど。とにかくっ、やってみないと何とも言えない。分かったからそれじゃあ行きましょ!」
結局のところ能力を口で説明されても今一ピンと来ないというのが正直なところ。
ならば早く現実世界に戻って、力を使ってみた方がいいに決まっている。
「あっ……あともう一つ言っておくことがっ……!!」
シルフの手を取ろうと伸ばした私の指先を、けれど彼はすり抜けたのだ。
そんな彼の行動に、私はちょっとやきもきしてしまう。
「え、何よ!? もういいわよっ! 別に今さ、暇じゃないんだからっ! 早くしましょうよっ! 何か段々焦ってきちゃってるのっ!」
いくらこっちと向こうで時間の流れが違うとはいえ、相当話し込んでいる気がして。
焦って手足をバタつかせる私を、シルフはジト目で見つめていた。
「シーナってせっかちだよね……ボク、初めての契約で緊張してるんだけど……」
「は!? 緊張って……そんなのお互い様でしょうに! とにかく分かったから、もういいよね!? シルフ、触るわよ!?」
「ちょっ!? 待って!」
必死に私の手から逃れるシルフに私はため息をついた。
「はあ……何なのよ」
「あの……契約すると、ボクは君の中に入ることになる。ボクの宿主になる感じかな。だから君の考えや感覚は全てボクは感じ取れるようになってしまうってこと、それを予め了承しておいてもらわないと……」
何だか指を身体の前でつんつんやりながら照れ臭そうにしているシルフ。
私はもう一度大げさにため息をついた。
「はあ……何かと思えばそんな事……どうぞ、ご勝手に」
「え!? いいの!?」
私のあっさりとした反応にシルフは驚きを隠せないようだ。
というかこの子、さっきから何で頬が赤いの。
「てゆーか今さらそんな事かまってらんないわよ。しょうがないじゃない」
「あ、うん……そうなんだけどサ……」
尚も渋るシルフに私はまたまたため息一つ。
「もうっ! 男らしく覚悟を決めなさいっ!」
そう言って右手をシルフの目の前に差し出す私。
ぴくんと震えるシルフの小さな肩。
まあこういうのってお互いの同意あってのものだというのは分からなくはない。
しゃーなしにそのまま彼が行動に移すのを待つことにした。
私が良くてもシルフ自身もしっかりその気になっての契約じゃないとフェアじゃないと、そうは思うから。
急ぎたい気持ちはあるけれど、一旦彼の行動に委ねることにした。
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やがて、意を決したようにシルフが私の目を見た。
しばらく見つめ合う二人。こんな小さな生き物とこうして長々と話しているこの状況は滑稽だなどとふと思う。
それからシルフの視線は、遂に私の掌へと注がれた。
「――シーナ、じゃあ……行くよ」
「――だからいいってさっきから言ってるでしょ? いつでもどうぞ、シルフ」
互いに言葉を交わした直後。
シルフはようやく私の掌に、その小さな掌を重ねた。
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「――っ!!」
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