59 / 74
後悔できない立ち位置
しおりを挟む
「おはようございます。面倒なので詳しいことは省きますが、財政難です。なので交易ができる船を操縦できる人、できれば船付きを至急探してきてください。それでは日課のハチミツがありますのでこれで。」
歓迎パーティー翌朝、マクシムは俺の部屋に入ってきたかと思えば急にそんなことを言って去って行った。あまりのスピード感と一方的すぎる状況に俺は何も返せず、ただ言いたいことだけ言って去っていったマクシムの背中を見送っただけ。
財政難という割には食材でも売れば当分なんとかなるのでは、とかどこに行けばいいか目星はあるかとか聞きたいことはたくさんある。たくさんあるがもう姿が見えないし、諦めてリーナたちを呼んで作戦会議をした方が良さそうだ。
(大体なんだよ、日課のハチミツって……)
思わず長めのため息を吐きながら部屋を出た。
「というわけで交易商、できれば船付きを見つけに行かないといけないんだがどこに向かうのがいいだろうか。あと防衛設備に詳しい奴も欲しいな。」
「お姉さんだったらコリエンテにもう一度向かうわね~。あそこなんて思いっきり交易の街だもの。」
ソフィアの提案にそれもそうか、と納得する。それと同時にちょっと前のことなのにすっかりコリエンテを忘れていた自分が少し恥ずかしい。
確かに前回行ったときも交易船が多くとまっていたし、ヒンメルの船にさえ気をつければあそこほど交易商探しにうってつけのところはないだろう。
「オレ的にもコリエンテはもう一度行きたいなー! あそこの焼き魚美味かったし。てか防衛設備の方はそれこそアドラーとかアリーチェ何か知ってねぇの?」
「知ってたらここにいねぇでとっとと皇帝暗殺計画遂行してんだよ。つまりそういうことだ。」
「わたくしも同じですわ。暗殺部隊ですし、兵器に縁はありませんでしたから。」
それもそうだ。ヒンメルに対抗できる術を知っているなら知った時点で過去の俺たちが実践していたはず。それをしていないどころか、ここでどうしようか悩んでいる時点で何も手掛かりはないということ。
軍内部にいた人間が知らないとなればもう兵器オタクとか発明の天才とか、もしくは兵器なしで勝てる戦略を考えることができる軍師を探すしかない。
そう、今まで大きな戦いをしていないせいで気づかなかったが、リベラシオンには軍師がいない。この先戦っていくには必ず必要となるであろう人物がまだいないのはかなりまずい状況だろう。
「じゃあ軍師はどうだ? どこかに腕の良い軍師がいるとかいう噂を知ってたりはしないか?」
「腕の良い軍師ねぇ……。俺の部隊は俺の指揮で動いてたし、そういうのもあんまり知らねぇんだよなぁ。」
「そうか……。」
せめて軍師だけでも、と思ったがそうもいかないらしい。いくら一部隊を率いていたとはいえ、自分たちに関係ないことはやはりそう簡単に情報を手に入れることはできないのだろう。
ひとまずは交易商だけでも探しに行くか、と立ちあがろうとしたとき、アリーチェが複雑そうな声色で話し出した。
「3年前のアゲート、リンドブルム、そしてヒンメルの3カ国で勃発した大戦争。当時も軍事国家とはいえ、ヒンメルは優秀な軍師がいなかったばかりに宝の持ち腐れ状態でアゲートとリンドブルムに負けてましたわ。一瞬でその戦況をひっくり返し、ヒンメルを勝利へと導いた軍師。その人でよければ知ってますわ。」
アリーチェのその言葉に思い当たることがあったのかアドラーが頭をかきながら反応する。
「あの時は俺は暗殺部隊で動いてたから直接のやり取りはなかったが、そういや確かに急激に流れが変わったな。ま、俺には関係なかったんで詳しくは知らねぇが。」
「わたくしはあの戦争中は最高司令官であるお父様のご機嫌取りをさせられていましたから。新しい軍師だと紹介されてからほぼ毎日一緒にいましたわ。ですから腕の良さだけは超一流なのは確かです。ただ性格がたまにちょっとアレなときがあるくらいで……。でも頼めばやってくださると思いますわ!」
性格がちょっとアレというのがどういうものか気になるが、戦況を覆した実績があるならぜひともお願いしたいところだ。今はこの拠点になんの防衛設備もないし、攻められたときにどうすればいいかの最適解を導けるなら本当にありがたい。
「性格がちょっとアレは気になるがそうも言ってられないし、その人に軍師をお願いしよう。どこにいるかわかるか?」
そう聞くとアリーチェはさらに複雑そうな顔をしながらこちらを見た。
「後ろにいますわ。フィン、あなたの。」
「は?」
予想外の言葉に驚くも慌てて後ろを振り返る。するとそこには大量のハチミツを抱えたマクシムの姿があった。
「え、いや、え? まさか、マクシムが?」
思わず困惑して問いかけると、アリーチェは静かに頷いた。それと同時にマクシムはやれやれとハチミツを机に置いて俺の隣に座る。
「アリーチェお嬢様、なんで言っちゃうんですか。楽しようと思ってたから言わなかったというのに。」
「わたくしの知っている中だとあなた以上の軍師はおりませんから。」
そういうアリーチェにマクシムは複雑そうな表情を浮かべる。この2人にとってこの話題はどうもスッキリとしたものではないらしい。
過去のその戦争での出来事がそうさせるのか、それとも何か2人の中で秘密があるのかはわからないが、俺としてはぜひともマクシムに引き受けてもらいたいところだ。そうすれば他に探さなくて済むし、性格がちょっとアレというのもハチミツに対して異常な執着があるということだろうから安心だ。
「マクシム、軍師を頼まれてくれないか。俺としてもマクシムがやってくれるととても嬉しい。」
「……正直あまり乗り気になれません。軍師はいついかなるときもそれが最善だったと言い張らないといけません。しかしわたしはもう言い張るのに疲れてしまった。どの最善であっても人が死ぬことに変わりはないですから。」
そう言うとマクシムは俯いて口を閉じた。軍師の策で動く以上責任は重大で、それは恐らく想像以上に重くのしかかるんだろう。
それでもマクシムはここにいる。戦うという行為そのものからは逃げていない。だから俺は信じたい。リベラシオンを勝利へ導く策を練ってくれると。
「オレもマクシムがいいなー。軍師ってやっぱ何かとやりとりするしさ、オレたちと合う合わないってスゲェ大事だと思うんだよね。ハチミツ毎食食って良いから頼む!」
「その点マクシムなら安心だもんね! シンティアとマクシムはハチミツ同盟があるし! あ、このハチミツ美味しかったよほらマクシムも食べよ!」
「マクシム、わたくしからもお願いしますわ。ハチミツデザートまたたくさんお作りしますから!」
「……。わかりました。できる限り犠牲は出さないよう頑張りますが、それも限度があるということだけはご了承ください。」
みんなの必死の説得、と言う名のハチミツでの釣りにマクシムは折れてくれたようだ。ひとまずはこれで軍師の件は一件落着でいいだろう。
(あとはコリエンテで交易商探しだな。うまく見つかると良いが……)
こればかりはなんとかうまくいくことを願うしかない。今までだってなんとかなってきた、きっと大丈夫だ。
そう俺は自分に言い聞かせてコリエンテに思いを馳せた。もう少ししたら出発だ。
歓迎パーティー翌朝、マクシムは俺の部屋に入ってきたかと思えば急にそんなことを言って去って行った。あまりのスピード感と一方的すぎる状況に俺は何も返せず、ただ言いたいことだけ言って去っていったマクシムの背中を見送っただけ。
財政難という割には食材でも売れば当分なんとかなるのでは、とかどこに行けばいいか目星はあるかとか聞きたいことはたくさんある。たくさんあるがもう姿が見えないし、諦めてリーナたちを呼んで作戦会議をした方が良さそうだ。
(大体なんだよ、日課のハチミツって……)
思わず長めのため息を吐きながら部屋を出た。
「というわけで交易商、できれば船付きを見つけに行かないといけないんだがどこに向かうのがいいだろうか。あと防衛設備に詳しい奴も欲しいな。」
「お姉さんだったらコリエンテにもう一度向かうわね~。あそこなんて思いっきり交易の街だもの。」
ソフィアの提案にそれもそうか、と納得する。それと同時にちょっと前のことなのにすっかりコリエンテを忘れていた自分が少し恥ずかしい。
確かに前回行ったときも交易船が多くとまっていたし、ヒンメルの船にさえ気をつければあそこほど交易商探しにうってつけのところはないだろう。
「オレ的にもコリエンテはもう一度行きたいなー! あそこの焼き魚美味かったし。てか防衛設備の方はそれこそアドラーとかアリーチェ何か知ってねぇの?」
「知ってたらここにいねぇでとっとと皇帝暗殺計画遂行してんだよ。つまりそういうことだ。」
「わたくしも同じですわ。暗殺部隊ですし、兵器に縁はありませんでしたから。」
それもそうだ。ヒンメルに対抗できる術を知っているなら知った時点で過去の俺たちが実践していたはず。それをしていないどころか、ここでどうしようか悩んでいる時点で何も手掛かりはないということ。
軍内部にいた人間が知らないとなればもう兵器オタクとか発明の天才とか、もしくは兵器なしで勝てる戦略を考えることができる軍師を探すしかない。
そう、今まで大きな戦いをしていないせいで気づかなかったが、リベラシオンには軍師がいない。この先戦っていくには必ず必要となるであろう人物がまだいないのはかなりまずい状況だろう。
「じゃあ軍師はどうだ? どこかに腕の良い軍師がいるとかいう噂を知ってたりはしないか?」
「腕の良い軍師ねぇ……。俺の部隊は俺の指揮で動いてたし、そういうのもあんまり知らねぇんだよなぁ。」
「そうか……。」
せめて軍師だけでも、と思ったがそうもいかないらしい。いくら一部隊を率いていたとはいえ、自分たちに関係ないことはやはりそう簡単に情報を手に入れることはできないのだろう。
ひとまずは交易商だけでも探しに行くか、と立ちあがろうとしたとき、アリーチェが複雑そうな声色で話し出した。
「3年前のアゲート、リンドブルム、そしてヒンメルの3カ国で勃発した大戦争。当時も軍事国家とはいえ、ヒンメルは優秀な軍師がいなかったばかりに宝の持ち腐れ状態でアゲートとリンドブルムに負けてましたわ。一瞬でその戦況をひっくり返し、ヒンメルを勝利へと導いた軍師。その人でよければ知ってますわ。」
アリーチェのその言葉に思い当たることがあったのかアドラーが頭をかきながら反応する。
「あの時は俺は暗殺部隊で動いてたから直接のやり取りはなかったが、そういや確かに急激に流れが変わったな。ま、俺には関係なかったんで詳しくは知らねぇが。」
「わたくしはあの戦争中は最高司令官であるお父様のご機嫌取りをさせられていましたから。新しい軍師だと紹介されてからほぼ毎日一緒にいましたわ。ですから腕の良さだけは超一流なのは確かです。ただ性格がたまにちょっとアレなときがあるくらいで……。でも頼めばやってくださると思いますわ!」
性格がちょっとアレというのがどういうものか気になるが、戦況を覆した実績があるならぜひともお願いしたいところだ。今はこの拠点になんの防衛設備もないし、攻められたときにどうすればいいかの最適解を導けるなら本当にありがたい。
「性格がちょっとアレは気になるがそうも言ってられないし、その人に軍師をお願いしよう。どこにいるかわかるか?」
そう聞くとアリーチェはさらに複雑そうな顔をしながらこちらを見た。
「後ろにいますわ。フィン、あなたの。」
「は?」
予想外の言葉に驚くも慌てて後ろを振り返る。するとそこには大量のハチミツを抱えたマクシムの姿があった。
「え、いや、え? まさか、マクシムが?」
思わず困惑して問いかけると、アリーチェは静かに頷いた。それと同時にマクシムはやれやれとハチミツを机に置いて俺の隣に座る。
「アリーチェお嬢様、なんで言っちゃうんですか。楽しようと思ってたから言わなかったというのに。」
「わたくしの知っている中だとあなた以上の軍師はおりませんから。」
そういうアリーチェにマクシムは複雑そうな表情を浮かべる。この2人にとってこの話題はどうもスッキリとしたものではないらしい。
過去のその戦争での出来事がそうさせるのか、それとも何か2人の中で秘密があるのかはわからないが、俺としてはぜひともマクシムに引き受けてもらいたいところだ。そうすれば他に探さなくて済むし、性格がちょっとアレというのもハチミツに対して異常な執着があるということだろうから安心だ。
「マクシム、軍師を頼まれてくれないか。俺としてもマクシムがやってくれるととても嬉しい。」
「……正直あまり乗り気になれません。軍師はいついかなるときもそれが最善だったと言い張らないといけません。しかしわたしはもう言い張るのに疲れてしまった。どの最善であっても人が死ぬことに変わりはないですから。」
そう言うとマクシムは俯いて口を閉じた。軍師の策で動く以上責任は重大で、それは恐らく想像以上に重くのしかかるんだろう。
それでもマクシムはここにいる。戦うという行為そのものからは逃げていない。だから俺は信じたい。リベラシオンを勝利へ導く策を練ってくれると。
「オレもマクシムがいいなー。軍師ってやっぱ何かとやりとりするしさ、オレたちと合う合わないってスゲェ大事だと思うんだよね。ハチミツ毎食食って良いから頼む!」
「その点マクシムなら安心だもんね! シンティアとマクシムはハチミツ同盟があるし! あ、このハチミツ美味しかったよほらマクシムも食べよ!」
「マクシム、わたくしからもお願いしますわ。ハチミツデザートまたたくさんお作りしますから!」
「……。わかりました。できる限り犠牲は出さないよう頑張りますが、それも限度があるということだけはご了承ください。」
みんなの必死の説得、と言う名のハチミツでの釣りにマクシムは折れてくれたようだ。ひとまずはこれで軍師の件は一件落着でいいだろう。
(あとはコリエンテで交易商探しだな。うまく見つかると良いが……)
こればかりはなんとかうまくいくことを願うしかない。今までだってなんとかなってきた、きっと大丈夫だ。
そう俺は自分に言い聞かせてコリエンテに思いを馳せた。もう少ししたら出発だ。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。
飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。
ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。
そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。
しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。
自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。
アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
金貨1,000万枚貯まったので勇者辞めてハーレム作ってスローライフ送ります!!
夕凪五月雨影法師
ファンタジー
AIイラストあり! 追放された世界最強の勇者が、ハーレムの女の子たちと自由気ままなスローライフを送る、ちょっとエッチでハートフルな異世界ラブコメディ!!
国内最強の勇者パーティを率いる勇者ユーリが、突然の引退を宣言した。
幼い頃に神託を受けて勇者に選ばれて以来、寝る間も惜しんで人々を助け続けてきたユーリ。
彼はもう限界だったのだ。
「これからは好きな時に寝て、好きな時に食べて、好きな時に好きな子とエッチしてやる!! ハーレム作ってやるーーーー!!」
そんな発言に愛想を尽かし、パーティメンバーは彼の元から去っていくが……。
その引退の裏には、世界をも巻き込む大規模な陰謀が隠されていた。
その陰謀によって、ユーリは勇者引退を余儀なくされ、全てを失った……。
かのように思われた。
「はい、じゃあ僕もう勇者じゃないから、こっからは好きにやらせて貰うね」
勇者としての条約や規約に縛られていた彼は、力をセーブしたまま活動を強いられていたのだ。
本来の力を取り戻した彼は、その強大な魔力と、金貨1,000万枚にものを言わせ、好き勝手に人々を救い、気ままに高難度ダンジョンを攻略し、そして自身をざまぁした巨大な陰謀に立ち向かっていく!!
基本的には、金持ちで最強の勇者が、ハーレムの女の子たちとまったりするだけのスローライフコメディです。
異世界版の光源氏のようなストーリーです!
……やっぱりちょっと違います笑
また、AIイラストは初心者ですので、あくまでも小説のおまけ程度に考えていただければ……(震え声)
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる