15 / 78
1章 キャプテン・ヴァージャス誕生!
15話.二人の夜
しおりを挟む
翌朝、外が騒がしいので広場に向かった。見張りの情報によると、南の聖王国レノアス側から騎士の集団が接近してきているとの事だ。
「さて、城門も無いことだしどうしたものか」
「どうしたんですか? 騎士なら問題ないのでは?」
珍しく困惑しているアーネストさんに問いかけた。
「昨日のオーク襲撃が、聖王国側の陰謀という可能性もあるのでな」
「聖王国とは仲が悪いのですか?」
「仲が悪い訳ではない。むしろ良好と言える」
「仲が良いのに何故警戒するのですか?」
「この砦の南は魔の森だった。しかし、10年前に突然聖王国が発生したのだ。何故、突如あの国が出来たのか理由が分からないのでな。どうしても不気味と感じてしまうのだ」
そういう理由であれば危険はなさそうだが、念のために警戒しておこう。近づいて来た騎士の一団は青色のラインが入った白い鎧を着ており、いかにも聖騎士といった様子だった。先頭のひと際豪華な鎧を着た青年が砦の前で騎士の集団を制止し、大声で呼びかけてきた。
「私は聖王国レノアスから来た、勇者アルバート・フォスターだ。責任者と話がしたいので入場の許可を頂きたい」
「勇者だと!」
「聖王国の聖騎士か!」
突然の大物の登場に場内が騒然となる。騒然とする場内を気にせずアーネストさんが堂々と応対する。
「見ての通り城門はないのでね。そのまま入場されよ」
律儀に許可を得た勇者一行が入場してくる。勇者と名乗った男が、馬から降りてアーネストさんに問いかける。
「貴方がこの砦の責任者ですか?」
「いかにも。私がこの砦の責任者のアーネストです」
勇者が握手を求めながら、改めて挨拶をする。
「私は勇者アルバート・フォスター。オークキングを討伐する為に来ました。対応が遅れて遅れて申し訳ない」
「他国の勇者に謝罪される謂われは御座いません」
アーネストさんが勇者の謝罪をはねのける。
「でも僕が居れば誰も死なせなかった。死者が出てしまった事を残念に思う」
「相変わらず大した自信ね勇者くん」
クロエが話に割り込む。どうやら勇者とも知り合いのようだ。勇者も転生者なのだろうか?
「やぁ、クロエか。合同軍事演習以来だね。オークキングは君が討伐したのかい?」
「残念でしたっ。討伐したのは彼よ」
クロエが突然こちらを指さす。
「君が? えっと、その格好は何かな? 武器も持っていないようだし」
勇者さんが不思議そうな顔でみている。確かに、この世界ではヴァージャススーツは浮いて見えるよな。
「彼こそタイアル王国が誇るスーパーヒーロー、キャプテン・ヴァージャスよっ!」
何故、ヴァージャスの名前で紹介する? いきなりすぎるだろ。今まで一度も僕の事をヴァージャスとは呼んでなかっただろ。
「キャプテン何っ?」
勇者さんが完全に混乱している。混乱する勇者さんに追い打ちをかけるようにクロエが畳みかける。
「この砦はキャプテン・ヴァージャスとタイアル王国の勇猛なる兵士が守ったの。勇者なんかに同情される謂われはない!」
「そうだっ! この国は俺たちが守ったんだ!」
「ヴァージャスッ! ヴァージャスッ!」
クロエの勇者を否定するかのような宣言に兵士達が同調する。
「随分嫌われたものだなぁ」
「なんかすみません」
悪気がなさそうな勇者さんが可哀想に思えて思わず謝ってしまった。
「いや、僕が無神経だったのかもしれない」
少し悲しそうに肩を落としている。クロエは毛嫌いしていたが悪い人ではないと思う。
「勇者さんは謙虚なんですね」
「君こそ。こんなに回りから持ち上げられているのに全く偉そうな所がない。それに強いんだね」
「そんな事はないですよ。本当に強かったら、貴方が言ったように誰も死なせなかった」
「オークキングを討伐出来るだけで十分強いと思うんだけどな。タイアル王国でそれが出来るのは、ショウかクロエだけと思ってたし。君が弱かったら他の冒険者は形無しだよ」
確かに、オークキングを1人で倒せる人間は殆どいないのだろう。だから強いと言われれば、嘘では無いのだろう。でも、救えなかった人達が思い出され素直に認められない。
「それでも目指していた強さには届かなかった」
「そうか……それは悔しいな」
勇者さんは、どこか遠くを見つめている。
「勇者さんも悔しい思いをした事があるのですか?」
「この世界に生まれ変わる前はそれなりにね。君とは友達になれそうだな。僕の事はアルバートと呼んでくれ」
「僕はケンです」
その後の話し合いで、今回の顛末を王都に報告する役目を僕とクロエが担う事になった。有り難い事に、聖王国側の事情を説明する為、アルバートも同行してくれる事となった。出立は明日なので、それまで部屋で休む事にした。
*
その夜、ノックの音に気付きドアを開けるとクロエがいた。僕を心配して来てくれたようだ。
「随分落ち込んでるじゃない?」
「当然だろ。大勢死んだんだぞ」
疲れたようにベッドの脇に座りこむ。
「そうね」
クロエが傍の椅子に座りながら簡素に答える。そんな簡単に答えられる事か?冷静なクロエに対して僕は苛立ちをぶつける。
「そうね? 何だよその態度は!」
「大勢死んだのは事実だから、仕方ないわね」
諦めたように肩をすくめるクロエを見て怒りが止まらない。何故平然としていられるんだ?
「仕方ないって……何で簡単に言えるんだ! 失った命はそんなに軽くは無いだろ!」
苛立つ僕とは対照的にクロエは淡々と話す。
「簡単に言えないから諦めて受け入れてるの。それとも僕が頑張っていれば全員死にませんでしたって言うつもり? アンタの頑張り程度が死んだ大勢の命と釣り合うと思っているの?」
「それは……」
クロエの指摘に何も言い返せない。
「言えないでしょう? 何を言おうと、結果が伴わなければ意味がないのよ」
その通りだな……ヴァージャスの力があれば、マンガの様に全てを救えると思っていた。異世界は漫画や小説とは違って現実なんだ。自分一人の力で全てを救える程、世の中そんなに甘くはない。
「ごめん」
「私に謝っても意味はないでしょ」
「いや、あるよ。僕が気を使わせたせいで、言いづらい事を言わせてしまった」
「別にいいわよ。本心だから。私だって出来ることなら救いたかったけど……今までだって、出来た事は自分の身を守る事だけだったしね」
「今まで? クロエでも守れなかった人がいるの? 冷徹の完遂者って呼ばれている位だから、失敗した事は無いと思ってたけど」
「そうね。任務は失敗した事はないね。任務の過程で何人死のうが、目的が達成されていれば失敗じゃないからね」
「そうか」
簡単に命を失うこの世界で、誰かの死を目の当たりにするのは普通の事。僕より長くこの世界で生きているクロエが、知り合いの死を経験していない訳がない。僕は本当に無神経な奴だな。
「あれっ。色々聞かないんだ? もう私には興味ないのかなっ?」
「なぁクロエ。僕はヴァージャスになるよ。全てを救うスーパーヒーローに。この世界の全ての悪や嘆きを消し飛ばす偉大な存在になる」
僕はクロエのおどけた質問に答えず静かに宣言した。それは本心であり、嘘でもあった。僕はもうヴァージャスにはなれない。だって、全ての命を平等に救ったヴァージャスと違って、今の僕は命に優劣をつけている。今の僕なら他の誰かよりクロエを優先するだろうから……しかし、クロエを守りたいってストレートに言えず、全てを救うって誤魔化すのはダサいな。
「あんたはブレないわね」
クロエは呆れた顔をしている。そのままの意味で受け取ってくれたみたいだ。
「流石に話し込んで疲れたから休もう」
恥ずかしさを隠すため話を切り上げる。これ以上話し込んだら、どんなボロを出すか分からない。
「そうね。お休みケン」
「お休みクロエ」
クロエが去った後、一人呟く。
「今までありがとう。そして、さよならヴァージャス」
ヴァージャス、君の様になりたくて転生した僕だったけど、他にやりたい事が出来たよ。
君が言った様に、僕は自分自身の意志で生きていくよ……
そして、クロエと2人で語り合った夜ーーサルバ砦での最後の夜は過ぎ去った。
「さて、城門も無いことだしどうしたものか」
「どうしたんですか? 騎士なら問題ないのでは?」
珍しく困惑しているアーネストさんに問いかけた。
「昨日のオーク襲撃が、聖王国側の陰謀という可能性もあるのでな」
「聖王国とは仲が悪いのですか?」
「仲が悪い訳ではない。むしろ良好と言える」
「仲が良いのに何故警戒するのですか?」
「この砦の南は魔の森だった。しかし、10年前に突然聖王国が発生したのだ。何故、突如あの国が出来たのか理由が分からないのでな。どうしても不気味と感じてしまうのだ」
そういう理由であれば危険はなさそうだが、念のために警戒しておこう。近づいて来た騎士の一団は青色のラインが入った白い鎧を着ており、いかにも聖騎士といった様子だった。先頭のひと際豪華な鎧を着た青年が砦の前で騎士の集団を制止し、大声で呼びかけてきた。
「私は聖王国レノアスから来た、勇者アルバート・フォスターだ。責任者と話がしたいので入場の許可を頂きたい」
「勇者だと!」
「聖王国の聖騎士か!」
突然の大物の登場に場内が騒然となる。騒然とする場内を気にせずアーネストさんが堂々と応対する。
「見ての通り城門はないのでね。そのまま入場されよ」
律儀に許可を得た勇者一行が入場してくる。勇者と名乗った男が、馬から降りてアーネストさんに問いかける。
「貴方がこの砦の責任者ですか?」
「いかにも。私がこの砦の責任者のアーネストです」
勇者が握手を求めながら、改めて挨拶をする。
「私は勇者アルバート・フォスター。オークキングを討伐する為に来ました。対応が遅れて遅れて申し訳ない」
「他国の勇者に謝罪される謂われは御座いません」
アーネストさんが勇者の謝罪をはねのける。
「でも僕が居れば誰も死なせなかった。死者が出てしまった事を残念に思う」
「相変わらず大した自信ね勇者くん」
クロエが話に割り込む。どうやら勇者とも知り合いのようだ。勇者も転生者なのだろうか?
「やぁ、クロエか。合同軍事演習以来だね。オークキングは君が討伐したのかい?」
「残念でしたっ。討伐したのは彼よ」
クロエが突然こちらを指さす。
「君が? えっと、その格好は何かな? 武器も持っていないようだし」
勇者さんが不思議そうな顔でみている。確かに、この世界ではヴァージャススーツは浮いて見えるよな。
「彼こそタイアル王国が誇るスーパーヒーロー、キャプテン・ヴァージャスよっ!」
何故、ヴァージャスの名前で紹介する? いきなりすぎるだろ。今まで一度も僕の事をヴァージャスとは呼んでなかっただろ。
「キャプテン何っ?」
勇者さんが完全に混乱している。混乱する勇者さんに追い打ちをかけるようにクロエが畳みかける。
「この砦はキャプテン・ヴァージャスとタイアル王国の勇猛なる兵士が守ったの。勇者なんかに同情される謂われはない!」
「そうだっ! この国は俺たちが守ったんだ!」
「ヴァージャスッ! ヴァージャスッ!」
クロエの勇者を否定するかのような宣言に兵士達が同調する。
「随分嫌われたものだなぁ」
「なんかすみません」
悪気がなさそうな勇者さんが可哀想に思えて思わず謝ってしまった。
「いや、僕が無神経だったのかもしれない」
少し悲しそうに肩を落としている。クロエは毛嫌いしていたが悪い人ではないと思う。
「勇者さんは謙虚なんですね」
「君こそ。こんなに回りから持ち上げられているのに全く偉そうな所がない。それに強いんだね」
「そんな事はないですよ。本当に強かったら、貴方が言ったように誰も死なせなかった」
「オークキングを討伐出来るだけで十分強いと思うんだけどな。タイアル王国でそれが出来るのは、ショウかクロエだけと思ってたし。君が弱かったら他の冒険者は形無しだよ」
確かに、オークキングを1人で倒せる人間は殆どいないのだろう。だから強いと言われれば、嘘では無いのだろう。でも、救えなかった人達が思い出され素直に認められない。
「それでも目指していた強さには届かなかった」
「そうか……それは悔しいな」
勇者さんは、どこか遠くを見つめている。
「勇者さんも悔しい思いをした事があるのですか?」
「この世界に生まれ変わる前はそれなりにね。君とは友達になれそうだな。僕の事はアルバートと呼んでくれ」
「僕はケンです」
その後の話し合いで、今回の顛末を王都に報告する役目を僕とクロエが担う事になった。有り難い事に、聖王国側の事情を説明する為、アルバートも同行してくれる事となった。出立は明日なので、それまで部屋で休む事にした。
*
その夜、ノックの音に気付きドアを開けるとクロエがいた。僕を心配して来てくれたようだ。
「随分落ち込んでるじゃない?」
「当然だろ。大勢死んだんだぞ」
疲れたようにベッドの脇に座りこむ。
「そうね」
クロエが傍の椅子に座りながら簡素に答える。そんな簡単に答えられる事か?冷静なクロエに対して僕は苛立ちをぶつける。
「そうね? 何だよその態度は!」
「大勢死んだのは事実だから、仕方ないわね」
諦めたように肩をすくめるクロエを見て怒りが止まらない。何故平然としていられるんだ?
「仕方ないって……何で簡単に言えるんだ! 失った命はそんなに軽くは無いだろ!」
苛立つ僕とは対照的にクロエは淡々と話す。
「簡単に言えないから諦めて受け入れてるの。それとも僕が頑張っていれば全員死にませんでしたって言うつもり? アンタの頑張り程度が死んだ大勢の命と釣り合うと思っているの?」
「それは……」
クロエの指摘に何も言い返せない。
「言えないでしょう? 何を言おうと、結果が伴わなければ意味がないのよ」
その通りだな……ヴァージャスの力があれば、マンガの様に全てを救えると思っていた。異世界は漫画や小説とは違って現実なんだ。自分一人の力で全てを救える程、世の中そんなに甘くはない。
「ごめん」
「私に謝っても意味はないでしょ」
「いや、あるよ。僕が気を使わせたせいで、言いづらい事を言わせてしまった」
「別にいいわよ。本心だから。私だって出来ることなら救いたかったけど……今までだって、出来た事は自分の身を守る事だけだったしね」
「今まで? クロエでも守れなかった人がいるの? 冷徹の完遂者って呼ばれている位だから、失敗した事は無いと思ってたけど」
「そうね。任務は失敗した事はないね。任務の過程で何人死のうが、目的が達成されていれば失敗じゃないからね」
「そうか」
簡単に命を失うこの世界で、誰かの死を目の当たりにするのは普通の事。僕より長くこの世界で生きているクロエが、知り合いの死を経験していない訳がない。僕は本当に無神経な奴だな。
「あれっ。色々聞かないんだ? もう私には興味ないのかなっ?」
「なぁクロエ。僕はヴァージャスになるよ。全てを救うスーパーヒーローに。この世界の全ての悪や嘆きを消し飛ばす偉大な存在になる」
僕はクロエのおどけた質問に答えず静かに宣言した。それは本心であり、嘘でもあった。僕はもうヴァージャスにはなれない。だって、全ての命を平等に救ったヴァージャスと違って、今の僕は命に優劣をつけている。今の僕なら他の誰かよりクロエを優先するだろうから……しかし、クロエを守りたいってストレートに言えず、全てを救うって誤魔化すのはダサいな。
「あんたはブレないわね」
クロエは呆れた顔をしている。そのままの意味で受け取ってくれたみたいだ。
「流石に話し込んで疲れたから休もう」
恥ずかしさを隠すため話を切り上げる。これ以上話し込んだら、どんなボロを出すか分からない。
「そうね。お休みケン」
「お休みクロエ」
クロエが去った後、一人呟く。
「今までありがとう。そして、さよならヴァージャス」
ヴァージャス、君の様になりたくて転生した僕だったけど、他にやりたい事が出来たよ。
君が言った様に、僕は自分自身の意志で生きていくよ……
そして、クロエと2人で語り合った夜ーーサルバ砦での最後の夜は過ぎ去った。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
公爵令嬢は薬師を目指す~悪役令嬢ってなんですの?~【短編版】
ゆうの
ファンタジー
公爵令嬢、ミネルヴァ・メディシスは時折夢に見る。「治癒の神力を授かることができなかった落ちこぼれのミネルヴァ・メディシス」が、婚約者である第一王子殿下と恋に落ちた男爵令嬢に毒を盛り、断罪される夢を。
――しかし、夢から覚めたミネルヴァは、そのたびに、思うのだ。「医者の家系《メディシス》に生まれた自分がよりによって誰かに毒を盛るなんて真似をするはずがないのに」と。
これは、「治癒の神力」を授かれなかったミネルヴァが、それでもメディシスの人間たろうと努力した、その先の話。
※ 様子見で(一応)短編として投稿します。反響次第では長編化しようかと(「その後」を含めて書きたいエピソードは山ほどある)。
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
【完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる