上 下
4 / 5

4 あ、これやばいかも

しおりを挟む
片脚を持ち上げられ、くっついているだけだったミカエリスさんの凶器が割れ目を擦り上げる。太い裏筋で秘豆を押し潰されると腰から頭に電撃が走って何も考えられなくなる。

「それっ、ぁっ、あっんぁっ! やらっ、ふぁあ……きもちいよぉ……」

 くちゃくちゃ卑猥な音が響いて、凶暴なまでに浮き出た血管が押し潰したり、カリに引っ掛けて弄びながら擦り上げたり。

「ひっぅう……っ、ぁ――……っ」

 何度も甘イキを繰り返してしまい脱力しているはずの脚がびくびくと震える。

「ふふっ。気持ちよくなってくれて嬉しいです。ヒマリさんのお好きなここ、触りながらしましょうね」
「ふぇ……っあっ……ぁあっ!」

 甘やかな声で囁かれると同時に指や舌とは比べものにならない質量が内臓を押し上げた。ずぷんっ、くちゅぅっ、てもう卑猥以外で表現できない音がしてるし、視界がチカチカしているしで何が起こったかなんて言われなくたってわかった。

「ここまで入ってますよ」なんて爽やかな笑顔でお腹を撫でられればそれだけでちょっとなんかもう。

「ぁ、うそ……っ、まっ、まって」
「おや、すみません。痛みますか?」

 わざとらしい困り顔。痛くないなんて分かってるくせに。それでも緩く揺らしていた腰をピタリと止めてくれたことに優しさを感じているんだから私ってチョロいのかもしれない。

「いっ、痛くはない、けどっ、そうじゃなくてっ」
「よかった。貴女を傷つけたくはありませんからね」

 待って、と伸ばした手を絡め取られて手首にキスされる。
 その仕草と注がれる甘くて熱い視線に体の奥がぞわぞわと疼いた。
 これも聖女の本能とやらか、それとも人間の本当か。とにかくこれ以上はまずいと必死に冷静さを保とうとする。
 気持ちいい。もっと欲しい。深く、強くしてほしい。そんな言葉が矢継ぎ早に脳内を埋め尽くすからそれはもうバレないように腰を引いて抜こうとする。抜けていく刺激さえ声が出そうになるくらい気持ちいい。

「ほ、ほらっ、聖女って神聖な存在? ですよねきっと! だからこういうことってしちゃだめなんじゃ……」

 なんかよくわかんないけど、多分教会のシスターとかお寺のお坊さんとかと同じだよね? あれ?

「これこそ聖女の本業ですよ」

 バレてない。わけもなく腰を掴まれずちゅんっと奥に熱が戻される。
 お仕置きと言わんばかりにさっきより絶対に深い。

「あっ――……んぁっ!……ひぁッ!?……ぁあっあっ」

 緩く揺さぶりながら服の上から的確に胸の先を摘ままれて、今はそのもどかしい刺激が下半身に溜まっていくようで余計に怖い。

「泣かないでください。怖がらせたいわけではないのです」

 目尻に溜まった涙を元凶がキスで拭う。優しい口調とは裏腹に抽挿を始めた腰は激しく打ち付けられ肌と肌が当たる音が響く。どろどろに蕩けた内側が彼の熱を動きやすくして、もっともっとと強請るように弛緩しているのが自分でも分かる。
 無意識に浮いてしまった腰を大きな手で掴まれて目眩がするほど気持ちいいとこをガンガン突かれた。

「はっ……んぅ~~……!!」

 もう何度イッてるのか分からない。お尻の方までぐちゃぐちゃになっているのにつま先にだけ力が入って戻ってこられない感覚。ハッハッと短く呼吸を繰り返していると「おや」なんてわざとらしい困り顔が見えた。
 私はもう理解している。このミカエリスさんがその顔をするときは碌なことにならないってこと。

「腰をずっと上げているのは疲れてしまいますよね。すみません、気が利かなくて」
「へ……あ、あの……もう……」

 もう終わりにして。腰だけでなく全身が甘くしびれ続けていておかしい。
 私の戸惑いを察したミカエリスさんはにこりと微笑んだ。

「ああ、聖女様の特徴ですよ。加護をお与えになると認めた相手の魔力が満たされるまで疲労感はなく、ただずっと快楽が続くのです。簡単にいうと媚薬効果、のようなものですね」

 淡々と説明されながらくるりと体制を変えられうつ伏せにされる。ソファーに全身が深く沈んで脚はぴったりと閉じられた。その上からミカエリスさんが覆い被さると繋がったままの下半身がさっきとは違うトコロをぐっと押し上げる。

 あ、これやばいかも。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

婚約者が巨乳好きだと知ったので、お義兄様に胸を大きくしてもらいます。

恋愛
可憐な見た目とは裏腹に、突っ走りがちな令嬢のパトリシア。婚約者のフィリップが、巨乳じゃないと女として見れない、と話しているのを聞いてしまう。 パトリシアは、小さい頃に両親を亡くし、母の弟である伯爵家で、本当の娘の様に育てられた。お世話になった家族の為にも、幸せな結婚生活を送らねばならないと、兄の様に慕っているアレックスに、あるお願いをしに行く。

図書館の秘密事〜公爵様が好きになったのは、国王陛下の側妃候補の令嬢〜

狭山雪菜
恋愛
ディーナ・グリゼルダ・アチェールは、ヴィラン公国の宰相として働くアチェール公爵の次女として生まれた。 姉は王子の婚約者候補となっていたが生まれつき身体が弱く、姉が王族へ嫁ぐのに不安となっていた公爵家は、次女であるディーナが姉の代わりが務まるように、王子の第二婚約者候補として成人を迎えた。 いつからか新たな婚約者が出ないディーナに、もしかしたら王子の側妃になるんじゃないかと噂が立った。 王妃教育の他にも家庭教師をつけられ、勉強が好きになったディーナは、毎日のように図書館へと運んでいた。その時に出会ったトロッツィ公爵当主のルキアーノと出会って、いつからか彼の事を好きとなっていた… こちらの作品は「小説家になろう」にも、掲載されています。

閉じ込められて囲われて

なかな悠桃
恋愛
新藤菜乃は会社のエレベーターの故障で閉じ込められてしまう。しかも、同期で大嫌いな橋本翔真と一緒に・・・。

抱かれたい騎士No.1と抱かれたく無い騎士No.1に溺愛されてます。どうすればいいでしょうか!?

ゆきりん(安室 雪)
恋愛
ヴァンクリーフ騎士団には見目麗しい抱かれたい男No.1と、絶対零度の鋭い視線を持つ抱かれたく無い男No.1いる。 そんな騎士団の寮の厨房で働くジュリアは何故かその2人のお世話係に任命されてしまう。どうして!? 貧乏男爵令嬢ですが、家の借金返済の為に、頑張って働きますっ!

感情が色で見えてしまう伯爵令嬢は、好きな人に女として見られたい。

恋愛
伯爵令嬢のソフィアは、子供の頃から、自分へ向けられる感情が何故か色で見えてしまう。黄色やオレンジ色、朱色は親愛の色。青色は嫌悪の色。ソフィアが成長し、昔は見えなかった色が見える様になった。 それは、紫色。性的に興味のある時に見える色だ。豊満な身体つきのソフィアを見て、大抵の男性には紫色が見えてしまう。家族以外で親愛の色が見える男性は、兄の友人で、昔から本当の兄の様に慕っているアンドリューだった。 アンドリューのことが、好きだと気づいたソフィアは、アンドリューから女性として見られたいと願う様になる。

あの……殿下。私って、確か女避けのための婚約者でしたよね?

待鳥園子
恋愛
幼馴染みで従兄弟の王太子から、女避けのための婚約者になって欲しいと頼まれていた令嬢。いよいよ自分の婚期を逃してしまうと焦り、そろそろ婚約解消したいと申し込む。 女避け要員だったはずなのにつれない王太子をずっと一途に好きな伯爵令嬢と、色々と我慢しすぎて良くわからなくなっている王太子のもだもだした恋愛事情。

ヒョロガリ殿下を逞しく育てたのでお暇させていただきます!

冬見 六花
恋愛
突如自分がいる世界が前世で読んだ異世界恋愛小説の中だと気づいたエリシア。婚約者である王太子殿下と自分が死ぬ運命から逃れるため、ガリガリに痩せ細っている殿下に「逞しい体になるため鍛えてほしい」とお願いし、異世界から来る筋肉好きヒロインを迎える準備をして自分はお暇させてもらおうとするのだが……――――もちろん逃げられるわけがなかったお話。 【無自覚ヤンデレ煽りなヒロイン ✖️ ヒロインのためだけに体を鍛えたヒロイン絶対マンの腹黒ヒーロー】 ゆるゆるな世界設定です。

執着系狼獣人が子犬のような伴侶をみつけると

真木
恋愛
獣人の里で他の男の狼獣人に怯えていた、子犬のような狼獣人、ロシェ。彼女は海の向こうの狼獣人、ジェイドに奪われるように伴侶にされるが、彼は穏やかそうに見えて殊更執着の強い獣人で……。

処理中です...