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学園編
86. 野良狐
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日没と同じくらいに街に着いた。冒険者としてはもう少し余裕を持った行動をしないといけないけれど、無事に帰れてよかった。
演技派のドーベルマンは、森を出てからは自分で歩いていたから、足場の悪いところを歩きたくなかっただけなのかも。甘えん坊さんだねえ。あるいは、おうちが大好きなインドア派なのかな?
もう一頭のドーベルマンがうらやましそうに見ていたけど、こちらは飼い主をだまさないだけの分別はあったらしい。街でたくさん甘やかしてもらうといいよ。
途中で掘ったショウガもどきは、オレたちのものになったから、おじいちゃん先生へのお土産にしよう。
遅くなったので、打ち上げは明日することにして、今日は解散だ。
夕暮れの街の中、宿へと歩みを進めるウィオの肩で、オレは最近のウィオとの関係を振り返っている。
意思疎通があまりうまくいっていない気がするのだ。それに、なんだかウィオがオレに対して冷たい。オレ何かしたかな。
コミュニケーション不足かもしれないから、ちゃんと話をしよう。
『あのさ、最近オレに冷たくない?』
「いや、そんなことは……」
『何か気に障ったなら言って。ちゃんと気をつけるから』
何かオレに対してがまんならないことがあるなら、ちゃんと言ってほしい。ウィオに無理をさせたいわけじゃない。
ウィオは否定していたものの、しばらく考えたあと、遠慮がちに口を開いた。
「怒らないで聞いてほしいんだが」
『それは内容によるかなあ。なあに?』
ウィオがオレを怒らせるようなことを言うとは思わないけど、だけどどんな内容でも怒らないと言えるほど、オレは人間、じゃなかった、狐ができてないからね。
「学園長になって、以前のように気ままではいられなくなった」
『責任ある立場だもんね』
「そのためにルジェに対する態度が悪かったなら、謝る」
『うーんと?』
どういうことだろう。神獣の加護を持つ学園のトップとして、注目を浴びることにはなったけれど、神獣の加護があるからこそ、だれも文句は言えないはずなのに。
だれかに何か無理を言われているなら、ささっと雪に埋めてくるよ?
「今までは旅先でルジェが何をしようが、二度と来なければいいだけで、オルデキアに帰れば父上がなんとかしてくださると思っていた」
『オレが何かする前提なのね』
「あ、いや……」
『それで?』
「今は、トラブルが学園に影響しないか心配になり、前のようには考えられない」
つまり国外でオレが何かやらかすと、学園の評判が下がるのではないかと心配しているのか。
なんでやらかす前提なのか、小一時間ほど問い詰めたいけど、ひとまずそれはおいておこう。うっかり本音を言っちゃったって感じのウィオの反応に、地味に傷つく。
「ルジェが気にすることじゃないんだ。私が責任ある立場というものに慣れていないだけだ」
『貴族で、騎士だったのに?』
「嫡子であるアディロス兄上とは周りが求めるものが違った。騎士としてはカエルラ部隊長が矢面に立ってくださった」
ウィオは精霊の愛し子として、よくも悪くも特別視されていたから、ウィオが何かをしたところでフォロン侯爵家がつぶれるようなことにはならなかった。騎士としては、上級魔法をバンバン使って実績をあげたことで、無理な要求をされることもなかった。
けれど今は、学園長としての責務がある。自分のせいで学園がつぶれれば、生徒や教師が路頭に迷う。そのプレッシャーを感じているのか。
「父上や兄上は、いつもこんな重圧と戦っていらっしゃるのだと、あらためて尊敬する」
『お父さんたちは、ウィオが魔物と戦っていることを、すごいと思っているはずだよ』
確かに王宮という魑魅魍魎がうじゃうじゃいるところで、足をすくわれないように立ち回るお父さんたちはすごいと思う。だけど、命の危険もある魔物討伐の最前線に出ていくウィオだって、十分にすごい。
『みんな得意不得意があるんだから、得意分野でがんばればいいよ』
ウィオの得意分野は、魔物と戦うこと。学園長としてはまだ駆け出しなんだから、失敗することだってある。気軽にいこうよ。
オレの得意分野は何かな。まず一番は、美味しいものを探し出すこと。その次は薬草探知。
「冷たいと感じたなら、謝る。いけないと分かっていても、どうしても人間の都合で考えてしまうことがある」
『いいよ。不安でオレにあたっちゃったってことでしょう。それくらいオレに気を許してくれているって証拠だから』
「すまない」
『いいって。相棒だもん』
いつだってオレの立場を優先して考えていたウィオが、自分の感情をオレにぶつけるようになったのだ。オレはずっとオレの感情で動いているから、これでやっと、おあいこだ。
オレの正体を知っている人が見ればあたりまえのことでも、知らない人から見ればわがままな狐に振り回されているように見えてしまう。自分の使役獣も管理できないのに学園が運営できるのかと、そう言われたことがあったのかもしれない。八つ当たりしたくなるのも、仕方ないよね。
ウィオの首筋に鼻をすりっと寄せると、くすぐったいと笑い声をあげる。なでてくれる手も優しい。よかった、いつものウィオだ。
だけど、オレはそんなにやらかしているかなあ?
今回の旅を振り返ってみよう。
出発してすぐ、珍しい魔物を街道まで引っ張りだした。うん、イエローカード一枚。
ドラゴンの街ではドラゴンが訪ねてきて大騒動になったけど、あれはドラゴンのせいだから、ノーカウント。
ウィオにちょっかいをかけてきた王族をスカイクルーズに送り出したけど、あれは向こうが悪いから、ノーカウント。
今回の森ではロボを集めてしまって、結果ドーベルマンが怪我をしちゃったから、イエローカード二枚目。
あれ? 一試合でイエローカードって何枚までいいんだっけ?
もしかしてオレ、すでに今回の旅から退場処分?
『ウィオ、捨てないで!』
「捨てたりしない」
『うそだ。我慢の限界がきて、オレのこと捨てちゃうんだ』
やだよ。野良狐にはなりたくないよー。捨てないでー。
『野良狐になったら、お風呂も、美味しいご飯もなくなっちゃう。やだー』
「私が捨てても、母上やシェリスがよろこんで引き取ると思うが」
『やっぱり捨てるんだ! ひどいよ! ちゃんと最後まで世話をするのが、飼い主の責任だよ』
捨てられないように、ここはオレのいいところをあらためて伝えなきゃ。ウィオの首に巻き付いて、もふもふアピールだ。数々の失敗を上回る、極上の手触り、どうだ!
『ほら、オレの毛は最高だよ。日々の疲れが癒されるよ。最高の飼い狐だよ』
「ふふっ。ルジェは、どこまでいってもルジェだな」
『オレだって変われるもん。ちゃんと大人しくする。言うこと聞くよ。たぶん。できるはず』
「そうじゃない。尊い存在であるはずなのに、そうやって飼い狐を目指そうとするところは、出会ったころから変わらないな」
出会ったころから比べれば、ウィオの立場も、オレたちを取り巻く環境も、大きく変わった。何より、ウィオはとても感情豊かになった。クスクス笑ないながら、「野良狐の生活はどんなものかな」とオレをからかうなんて、あのころからは考えられない。
一方のオレはどうだろう。成長できているだろうか。使役獣としては、仕事が「応援」から「薬草探知」に変わって、役に立つようにはなったはずだけど。
いろんなところへ行って、いろんな経験をした。いいことも悪いこともあったけど、過ぎてみればいい思い出だ。神罰の原因となったウィオが傷つけられたことだけは、いまだに許せないけど、あれは未熟だったオレにも原因がある。
ウィオと出会ってから作り上げた思い出は、何ものにも代えがたい宝物だ。
だけどその絆に甘えていちゃダメだよね。神獣としてだけでなく、飼い狐としてもゆずれないことはたくさんあるけど、ウィオに迷惑をかけないように、気をつけよう。
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もう一頭のドーベルマンがうらやましそうに見ていたけど、こちらは飼い主をだまさないだけの分別はあったらしい。街でたくさん甘やかしてもらうといいよ。
途中で掘ったショウガもどきは、オレたちのものになったから、おじいちゃん先生へのお土産にしよう。
遅くなったので、打ち上げは明日することにして、今日は解散だ。
夕暮れの街の中、宿へと歩みを進めるウィオの肩で、オレは最近のウィオとの関係を振り返っている。
意思疎通があまりうまくいっていない気がするのだ。それに、なんだかウィオがオレに対して冷たい。オレ何かしたかな。
コミュニケーション不足かもしれないから、ちゃんと話をしよう。
『あのさ、最近オレに冷たくない?』
「いや、そんなことは……」
『何か気に障ったなら言って。ちゃんと気をつけるから』
何かオレに対してがまんならないことがあるなら、ちゃんと言ってほしい。ウィオに無理をさせたいわけじゃない。
ウィオは否定していたものの、しばらく考えたあと、遠慮がちに口を開いた。
「怒らないで聞いてほしいんだが」
『それは内容によるかなあ。なあに?』
ウィオがオレを怒らせるようなことを言うとは思わないけど、だけどどんな内容でも怒らないと言えるほど、オレは人間、じゃなかった、狐ができてないからね。
「学園長になって、以前のように気ままではいられなくなった」
『責任ある立場だもんね』
「そのためにルジェに対する態度が悪かったなら、謝る」
『うーんと?』
どういうことだろう。神獣の加護を持つ学園のトップとして、注目を浴びることにはなったけれど、神獣の加護があるからこそ、だれも文句は言えないはずなのに。
だれかに何か無理を言われているなら、ささっと雪に埋めてくるよ?
「今までは旅先でルジェが何をしようが、二度と来なければいいだけで、オルデキアに帰れば父上がなんとかしてくださると思っていた」
『オレが何かする前提なのね』
「あ、いや……」
『それで?』
「今は、トラブルが学園に影響しないか心配になり、前のようには考えられない」
つまり国外でオレが何かやらかすと、学園の評判が下がるのではないかと心配しているのか。
なんでやらかす前提なのか、小一時間ほど問い詰めたいけど、ひとまずそれはおいておこう。うっかり本音を言っちゃったって感じのウィオの反応に、地味に傷つく。
「ルジェが気にすることじゃないんだ。私が責任ある立場というものに慣れていないだけだ」
『貴族で、騎士だったのに?』
「嫡子であるアディロス兄上とは周りが求めるものが違った。騎士としてはカエルラ部隊長が矢面に立ってくださった」
ウィオは精霊の愛し子として、よくも悪くも特別視されていたから、ウィオが何かをしたところでフォロン侯爵家がつぶれるようなことにはならなかった。騎士としては、上級魔法をバンバン使って実績をあげたことで、無理な要求をされることもなかった。
けれど今は、学園長としての責務がある。自分のせいで学園がつぶれれば、生徒や教師が路頭に迷う。そのプレッシャーを感じているのか。
「父上や兄上は、いつもこんな重圧と戦っていらっしゃるのだと、あらためて尊敬する」
『お父さんたちは、ウィオが魔物と戦っていることを、すごいと思っているはずだよ』
確かに王宮という魑魅魍魎がうじゃうじゃいるところで、足をすくわれないように立ち回るお父さんたちはすごいと思う。だけど、命の危険もある魔物討伐の最前線に出ていくウィオだって、十分にすごい。
『みんな得意不得意があるんだから、得意分野でがんばればいいよ』
ウィオの得意分野は、魔物と戦うこと。学園長としてはまだ駆け出しなんだから、失敗することだってある。気軽にいこうよ。
オレの得意分野は何かな。まず一番は、美味しいものを探し出すこと。その次は薬草探知。
「冷たいと感じたなら、謝る。いけないと分かっていても、どうしても人間の都合で考えてしまうことがある」
『いいよ。不安でオレにあたっちゃったってことでしょう。それくらいオレに気を許してくれているって証拠だから』
「すまない」
『いいって。相棒だもん』
いつだってオレの立場を優先して考えていたウィオが、自分の感情をオレにぶつけるようになったのだ。オレはずっとオレの感情で動いているから、これでやっと、おあいこだ。
オレの正体を知っている人が見ればあたりまえのことでも、知らない人から見ればわがままな狐に振り回されているように見えてしまう。自分の使役獣も管理できないのに学園が運営できるのかと、そう言われたことがあったのかもしれない。八つ当たりしたくなるのも、仕方ないよね。
ウィオの首筋に鼻をすりっと寄せると、くすぐったいと笑い声をあげる。なでてくれる手も優しい。よかった、いつものウィオだ。
だけど、オレはそんなにやらかしているかなあ?
今回の旅を振り返ってみよう。
出発してすぐ、珍しい魔物を街道まで引っ張りだした。うん、イエローカード一枚。
ドラゴンの街ではドラゴンが訪ねてきて大騒動になったけど、あれはドラゴンのせいだから、ノーカウント。
ウィオにちょっかいをかけてきた王族をスカイクルーズに送り出したけど、あれは向こうが悪いから、ノーカウント。
今回の森ではロボを集めてしまって、結果ドーベルマンが怪我をしちゃったから、イエローカード二枚目。
あれ? 一試合でイエローカードって何枚までいいんだっけ?
もしかしてオレ、すでに今回の旅から退場処分?
『ウィオ、捨てないで!』
「捨てたりしない」
『うそだ。我慢の限界がきて、オレのこと捨てちゃうんだ』
やだよ。野良狐にはなりたくないよー。捨てないでー。
『野良狐になったら、お風呂も、美味しいご飯もなくなっちゃう。やだー』
「私が捨てても、母上やシェリスがよろこんで引き取ると思うが」
『やっぱり捨てるんだ! ひどいよ! ちゃんと最後まで世話をするのが、飼い主の責任だよ』
捨てられないように、ここはオレのいいところをあらためて伝えなきゃ。ウィオの首に巻き付いて、もふもふアピールだ。数々の失敗を上回る、極上の手触り、どうだ!
『ほら、オレの毛は最高だよ。日々の疲れが癒されるよ。最高の飼い狐だよ』
「ふふっ。ルジェは、どこまでいってもルジェだな」
『オレだって変われるもん。ちゃんと大人しくする。言うこと聞くよ。たぶん。できるはず』
「そうじゃない。尊い存在であるはずなのに、そうやって飼い狐を目指そうとするところは、出会ったころから変わらないな」
出会ったころから比べれば、ウィオの立場も、オレたちを取り巻く環境も、大きく変わった。何より、ウィオはとても感情豊かになった。クスクス笑ないながら、「野良狐の生活はどんなものかな」とオレをからかうなんて、あのころからは考えられない。
一方のオレはどうだろう。成長できているだろうか。使役獣としては、仕事が「応援」から「薬草探知」に変わって、役に立つようにはなったはずだけど。
いろんなところへ行って、いろんな経験をした。いいことも悪いこともあったけど、過ぎてみればいい思い出だ。神罰の原因となったウィオが傷つけられたことだけは、いまだに許せないけど、あれは未熟だったオレにも原因がある。
ウィオと出会ってから作り上げた思い出は、何ものにも代えがたい宝物だ。
だけどその絆に甘えていちゃダメだよね。神獣としてだけでなく、飼い狐としてもゆずれないことはたくさんあるけど、ウィオに迷惑をかけないように、気をつけよう。
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