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学園編
閑話 リンちゃんのオルデキア王都訪問記 6
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ルジェくんが帰ってきた翌日は、リンちゃんの首輪の試着だ。試着ってことは、作ったのに似合わなかったら変えるんだろうか。
どんな高級なものが出来上がったのか、別の意味でドキドキしながら兄さんと一緒に前に採寸した部屋に向かうと、今日もきれいなドレスを着た女の人が待っていた。
「母上、おはようございます」
『キャン』
「ルジェちゃん、ウィオラス、おはよう。ジークさん、リンさん、おはようございます」
「おはようございます」
前回たくさんの布が並べられていた机の上には、出来上がった首輪が並べられている。問題はその量だ。かなりたくさんあるんだが、まさか全部リンちゃんのじゃないよな? 払えないぞ?
「さっそく、試着しましょう」
「母上、どれだけ作ったのですか?」
「だって可愛いんですもの。いろいろ試したくて。それに、ルジェちゃんとおそろいにしたいでしょう」
リンちゃんが可愛いのは事実だし、お友だちのルジェくんとおそろいも見てみたいが、それにしても多すぎだ。
執事がリンちゃんを抱き上げて、机の上に乗せると、前回の記憶があるからか、リンちゃんはそこで伏せてしまった。けれど執事は気にせずリンちゃんの胴体を持ち上げお座りにさせ、首輪を外した。
「こちらは、森の中に入られることが多いと聞きましたので、枝などに引っかからないようにぴったりしたものです」
「はあ」
そんなことまで考えたこともなかったが、たしかに引っかかると首が絞まってしまう。感心してしまって、気の抜けたような返事になってしまったけど、みんなリンちゃんに注目していて気にしていない。よかった。
つけてから、きつすぎないか、首回りを確認しているが、リンちゃんも嫌がっていないから、苦しくないんだろう。ルジェくんもリンちゃんに向かってアウワウと鳴いているから、何か確認してくれているのだと思う。
留め具が複数あって、夏になって毛が抜けたときのために、調整できるようになっているそうだ。俺の服でもそんな工夫がされているものはないのに、犬の首輪にそこまでするとは、貴族ってすごいな。
その後は街中用にルジェくんがいつもしているマフラーのようなもの、マントのようなもの、それからリュックを着けて、サイズの確認をした。きちんと測って作ったからほぼぴったりなのに、最終仕上げとして調整するそうだ。
その間に俺のマントも試着したが、軽くてしかも温かい。夏用のものもある。これ、どう見ても高級品だろう。
昨夜兄さんに、いろいろ作ってもらっても払えないから分割にしてほしいと伝えたら、料金は取らないと言われた。もらっておけばいいと言われたが、そんな気軽にもらえるものじゃないだろう。貴族って本当に分からない。でも、兄さんのお母さんがとっても楽しそうにリンちゃんの着せ替えをしているから、そういうものなんだろう。
「このマントはルジェちゃんとおそろいにしたんだけど、どうかしら? 雪と炎の刺しゅう入りよ」
『キャン!』
マントの裾に入っている刺しゅうが、それぞれの魔法属性になっている。魔法使いの使役獣のようだ。ルジェくんが着けてもらうために、リンちゃんのいる机に飛び乗った。
可愛い。おそろいの濃い緑のマントを着けて並んでいるリンちゃんとルジェくんが、可愛い。リンちゃんが世界一可愛いというのは譲れないが、ルジェくんも本当に可愛い。
「リンちゃん、ルジェくん、可愛いねえ」
「本当に。ルジェちゃん、素敵なお友だちができて、よかったわね」
『キャン』
「ジークさん、遠くからお越しいただいて、本当にありがとうございます。おかげでこんな可愛いところを見ることができました。うちの息子はそういうところのセンスがなくて、頑張り甲斐がないのですよ」
『キューン』
ルジェくんが同意するように悲しそうな声で鳴いているけど、どう答えていいか分からないことを聞かないでくれ。
反応の薄い俺のことは気にせず、リンちゃんにあれこれ着せ替えては、明日以降依頼に行くときはどれがいいか、執事と奥さんで話し合っている。こんな高そうなもの、依頼のときに着けられるかと思ったが、着けるしかなさそうだ。
そんなやり取りを、兄さんはどうでもよさそうに見ている。子どものころからいいものを身につけて育つと、あまりこだわらないのかもしれない。
ルジェくんと一緒に依頼を受けるときに使うものが決まったので、それはすぐに直して届けてもらえることになった。
「他のものはでき次第お渡ししますね。場面に合わせて使い分けてください」
「こんなにたくさん、……ありがとうございます」
他になんて言えばいいんだ。間違っても買い取りますとは言えない。多分俺のマントだけで、一年分の依頼料がなくなる気がする。全部合わせて、何年働けば返せるのか、まったく見当もつかない。
その後、ときどきルジェくんと一緒に依頼を受けて、それ以外は庭で走り回るリンちゃんとルジェくんを眺めて、のんびりと冬を過ごした。
春になればアチェーリでのピクニャーの毛刈りがあるので、そこまでの移動でまた依頼を受けることになるだろう。せっかくこうして費用の掛からない快適な寝るところを用意してもらったのだから満喫しよう。
どうせ、この滞在費用だって食費だって、俺には払えない。それが分かっているのにこうして歓迎してくれているのだから厚意に甘えようと、開き直った。
そして春も近づいてきたある日。
「ジーク、アチェーリに向かう商会の護衛に空きがあるが、参加するか?」
「それって、商会の馬車に乗って移動するんだよな?」
「ああ。リンも一緒に乗せてもらえるし、宿も商会側が用意する」
聞くと、オルデキアでも大手の商会の隊商への同行だった。以前にルジェくんと兄さんもマトゥオーソまで同行したことがある商会らしい。
護衛依頼は受けたことがないが、大手商会の護衛は楽な割に報酬がいいと人気だ。ただし、そういうところは自前で護衛を雇っていて、何かの都合で増員の声がかかるが、コネがなければ受けられない。変な者を商品に近づけるわけにはいかないから当然で、俺には関係ないものだと思っていた。途中の街にふらっと寄ることはできないが、安全にアチェーリまで移動するには、願ってもない依頼だ。
「頼んでもいいか?」
「ああ。毛刈りの街までと伝えておく」
こんな恩恵を受けられるなら、貴族のお抱えになりたい冒険者がたくさんいるのも理解できる。貴族のわがままを聞くのは面倒だし、自由がなくなると思っていたが、それを上回る恩恵があるのだ。
俺はリンちゃんのおかげで、恩恵しか受けていない。リンちゃんとルジェくんに出会えた幸運に感謝だ。
その思いは、出発のときにさらに大きくなった。
「オルデキア国内で何かあったら、私やフォロン侯爵家の名前を出してくれてかまわない」
「ジーク様、こちらは当家が後見しているという証になります。オルデキア国内でしか効力はありませんが、どうぞお持ちください」
そう言って執事が差し出したのは、兄さんのハンカチにも刺しゅうされていた紋章が掘られたペンダントだった。何もしてないのに、こんなものまでもらって、うれしいやら申し訳ないやら、感情が忙しい。
「それからこれは、リンのための干し肉だ。商会には馬車に積む許可をもらっている」
『キューン』
「えっと、この箱全部?」
「そうだ。箱ごとに肉や干し方が違う。人間も食べられるが、味は薄い」
貴族ってとんでもないな。リンちゃんのためだけに、これだけの干し肉を用意してくれるなんて。これでもルジェくんのために作られている干し肉のごくごく一部だそうで、ルジェくんは本当に可愛がられているんだな。
そうなると、まずはアチェーリでこの干し肉を預かってもらえるところを探さないといけない。こんなたくさんの箱を持っては移動できない。と思ったら、そこも解決済みだった。アチェーリの商会の倉庫を借りられるように、これから護衛する商会を通して、頼んであるそうだ。
貴族ってほんととんでもないな。
リンちゃんのための干し肉が積んである馬車で、護衛対象の商会まで送ってくれるというので乗り込むと、リンちゃんは行きたくないというように、ルジェくんに向かって鳴いている。
「またいつでも来てくれ。ルジェが喜ぶ」
『キャン!』
『ワン!』
「……考えとく。いろいろ、本当にありがとう」
来るたびにこの歓迎を受けると思うと、申し訳なさ過ぎて気軽には来られないぞ。兄さん、冒険者をやっていても、やっぱり貴族なんだな。どう考えても庶民と感覚がずれている。
だけど、そのうちリンちゃんの懇願に負けてくることになりそうだ。
リンちゃん、君のおかげでとってもいい人に知り合うことができたよ。
俺のところに来てくれて、ありがとう。これからも、よろしくね。
――――――――――――
「なあ、俺のマント、魔物の素材だよな。参考までに聞きたいんだがいくらするんだ?」
「さあ、分からない。知りたければシェリスに聞くが」
「……どうせ払えないから、聞かなくていい」
「ちなみに、リンにはそのマントより高い素材が使われている」
「は? え、どれ!? あ、やっぱりいい。聞いたら使えなくなるから、聞かないでおく」
どんな高級なものが出来上がったのか、別の意味でドキドキしながら兄さんと一緒に前に採寸した部屋に向かうと、今日もきれいなドレスを着た女の人が待っていた。
「母上、おはようございます」
『キャン』
「ルジェちゃん、ウィオラス、おはよう。ジークさん、リンさん、おはようございます」
「おはようございます」
前回たくさんの布が並べられていた机の上には、出来上がった首輪が並べられている。問題はその量だ。かなりたくさんあるんだが、まさか全部リンちゃんのじゃないよな? 払えないぞ?
「さっそく、試着しましょう」
「母上、どれだけ作ったのですか?」
「だって可愛いんですもの。いろいろ試したくて。それに、ルジェちゃんとおそろいにしたいでしょう」
リンちゃんが可愛いのは事実だし、お友だちのルジェくんとおそろいも見てみたいが、それにしても多すぎだ。
執事がリンちゃんを抱き上げて、机の上に乗せると、前回の記憶があるからか、リンちゃんはそこで伏せてしまった。けれど執事は気にせずリンちゃんの胴体を持ち上げお座りにさせ、首輪を外した。
「こちらは、森の中に入られることが多いと聞きましたので、枝などに引っかからないようにぴったりしたものです」
「はあ」
そんなことまで考えたこともなかったが、たしかに引っかかると首が絞まってしまう。感心してしまって、気の抜けたような返事になってしまったけど、みんなリンちゃんに注目していて気にしていない。よかった。
つけてから、きつすぎないか、首回りを確認しているが、リンちゃんも嫌がっていないから、苦しくないんだろう。ルジェくんもリンちゃんに向かってアウワウと鳴いているから、何か確認してくれているのだと思う。
留め具が複数あって、夏になって毛が抜けたときのために、調整できるようになっているそうだ。俺の服でもそんな工夫がされているものはないのに、犬の首輪にそこまでするとは、貴族ってすごいな。
その後は街中用にルジェくんがいつもしているマフラーのようなもの、マントのようなもの、それからリュックを着けて、サイズの確認をした。きちんと測って作ったからほぼぴったりなのに、最終仕上げとして調整するそうだ。
その間に俺のマントも試着したが、軽くてしかも温かい。夏用のものもある。これ、どう見ても高級品だろう。
昨夜兄さんに、いろいろ作ってもらっても払えないから分割にしてほしいと伝えたら、料金は取らないと言われた。もらっておけばいいと言われたが、そんな気軽にもらえるものじゃないだろう。貴族って本当に分からない。でも、兄さんのお母さんがとっても楽しそうにリンちゃんの着せ替えをしているから、そういうものなんだろう。
「このマントはルジェちゃんとおそろいにしたんだけど、どうかしら? 雪と炎の刺しゅう入りよ」
『キャン!』
マントの裾に入っている刺しゅうが、それぞれの魔法属性になっている。魔法使いの使役獣のようだ。ルジェくんが着けてもらうために、リンちゃんのいる机に飛び乗った。
可愛い。おそろいの濃い緑のマントを着けて並んでいるリンちゃんとルジェくんが、可愛い。リンちゃんが世界一可愛いというのは譲れないが、ルジェくんも本当に可愛い。
「リンちゃん、ルジェくん、可愛いねえ」
「本当に。ルジェちゃん、素敵なお友だちができて、よかったわね」
『キャン』
「ジークさん、遠くからお越しいただいて、本当にありがとうございます。おかげでこんな可愛いところを見ることができました。うちの息子はそういうところのセンスがなくて、頑張り甲斐がないのですよ」
『キューン』
ルジェくんが同意するように悲しそうな声で鳴いているけど、どう答えていいか分からないことを聞かないでくれ。
反応の薄い俺のことは気にせず、リンちゃんにあれこれ着せ替えては、明日以降依頼に行くときはどれがいいか、執事と奥さんで話し合っている。こんな高そうなもの、依頼のときに着けられるかと思ったが、着けるしかなさそうだ。
そんなやり取りを、兄さんはどうでもよさそうに見ている。子どものころからいいものを身につけて育つと、あまりこだわらないのかもしれない。
ルジェくんと一緒に依頼を受けるときに使うものが決まったので、それはすぐに直して届けてもらえることになった。
「他のものはでき次第お渡ししますね。場面に合わせて使い分けてください」
「こんなにたくさん、……ありがとうございます」
他になんて言えばいいんだ。間違っても買い取りますとは言えない。多分俺のマントだけで、一年分の依頼料がなくなる気がする。全部合わせて、何年働けば返せるのか、まったく見当もつかない。
その後、ときどきルジェくんと一緒に依頼を受けて、それ以外は庭で走り回るリンちゃんとルジェくんを眺めて、のんびりと冬を過ごした。
春になればアチェーリでのピクニャーの毛刈りがあるので、そこまでの移動でまた依頼を受けることになるだろう。せっかくこうして費用の掛からない快適な寝るところを用意してもらったのだから満喫しよう。
どうせ、この滞在費用だって食費だって、俺には払えない。それが分かっているのにこうして歓迎してくれているのだから厚意に甘えようと、開き直った。
そして春も近づいてきたある日。
「ジーク、アチェーリに向かう商会の護衛に空きがあるが、参加するか?」
「それって、商会の馬車に乗って移動するんだよな?」
「ああ。リンも一緒に乗せてもらえるし、宿も商会側が用意する」
聞くと、オルデキアでも大手の商会の隊商への同行だった。以前にルジェくんと兄さんもマトゥオーソまで同行したことがある商会らしい。
護衛依頼は受けたことがないが、大手商会の護衛は楽な割に報酬がいいと人気だ。ただし、そういうところは自前で護衛を雇っていて、何かの都合で増員の声がかかるが、コネがなければ受けられない。変な者を商品に近づけるわけにはいかないから当然で、俺には関係ないものだと思っていた。途中の街にふらっと寄ることはできないが、安全にアチェーリまで移動するには、願ってもない依頼だ。
「頼んでもいいか?」
「ああ。毛刈りの街までと伝えておく」
こんな恩恵を受けられるなら、貴族のお抱えになりたい冒険者がたくさんいるのも理解できる。貴族のわがままを聞くのは面倒だし、自由がなくなると思っていたが、それを上回る恩恵があるのだ。
俺はリンちゃんのおかげで、恩恵しか受けていない。リンちゃんとルジェくんに出会えた幸運に感謝だ。
その思いは、出発のときにさらに大きくなった。
「オルデキア国内で何かあったら、私やフォロン侯爵家の名前を出してくれてかまわない」
「ジーク様、こちらは当家が後見しているという証になります。オルデキア国内でしか効力はありませんが、どうぞお持ちください」
そう言って執事が差し出したのは、兄さんのハンカチにも刺しゅうされていた紋章が掘られたペンダントだった。何もしてないのに、こんなものまでもらって、うれしいやら申し訳ないやら、感情が忙しい。
「それからこれは、リンのための干し肉だ。商会には馬車に積む許可をもらっている」
『キューン』
「えっと、この箱全部?」
「そうだ。箱ごとに肉や干し方が違う。人間も食べられるが、味は薄い」
貴族ってとんでもないな。リンちゃんのためだけに、これだけの干し肉を用意してくれるなんて。これでもルジェくんのために作られている干し肉のごくごく一部だそうで、ルジェくんは本当に可愛がられているんだな。
そうなると、まずはアチェーリでこの干し肉を預かってもらえるところを探さないといけない。こんなたくさんの箱を持っては移動できない。と思ったら、そこも解決済みだった。アチェーリの商会の倉庫を借りられるように、これから護衛する商会を通して、頼んであるそうだ。
貴族ってほんととんでもないな。
リンちゃんのための干し肉が積んである馬車で、護衛対象の商会まで送ってくれるというので乗り込むと、リンちゃんは行きたくないというように、ルジェくんに向かって鳴いている。
「またいつでも来てくれ。ルジェが喜ぶ」
『キャン!』
『ワン!』
「……考えとく。いろいろ、本当にありがとう」
来るたびにこの歓迎を受けると思うと、申し訳なさ過ぎて気軽には来られないぞ。兄さん、冒険者をやっていても、やっぱり貴族なんだな。どう考えても庶民と感覚がずれている。
だけど、そのうちリンちゃんの懇願に負けてくることになりそうだ。
リンちゃん、君のおかげでとってもいい人に知り合うことができたよ。
俺のところに来てくれて、ありがとう。これからも、よろしくね。
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「なあ、俺のマント、魔物の素材だよな。参考までに聞きたいんだがいくらするんだ?」
「さあ、分からない。知りたければシェリスに聞くが」
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