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精霊の愛し子編
15. 家族の再会
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馬車が走り出して、しばらくは二人とも無言だった。といっても、ウィオはいつでもほぼ無言だ。
「おれがオルデキアにかえるのちょっとこわいと思ってたの、どうしてわかったの?」
「俺ではなく私だ。貴族はちょっとしたことで揚げ足を取ってくるから気をつけなさい」
「はい。私がこわいと思っていたの、どうしてわかったのですか?」
「だからカイに一緒にいて欲しかったのだろう?」
うつむいてしまった火の子の頭をひとなでして、ウィオが告げた。
「私がいる。大丈夫だ」
「ずっといっしょにいてくれますか?」
「ああ」
お兄さんは、今回の帰省をさせるべきかどうか、本当に悩んでいた。
トゥレボルで楽しく過ごしているようだから、このままトゥレボルにいたほうがいいのではないか。けれど、もし将来オルデキアの貴族として生きることがあるなら、七歳のお披露目をしないのはよくない。冷遇されていたからしてもらえなかったのではないかとか、後々いろいろと言われてしまう。だから、トゥレボルで今後も生きていくのだとしても、このお披露目だけはしてあげたい。
ただ、引き取ってすぐに家を追い出すような形になってしまったことで、実は恨んでいるかもしれないし、過去のことを思い出させることで傷つけることになるかもしれない。あのころのことをどこまで覚えているかもわからない。火の子がオルデキアの家族についてどう思っているのかは、聞いたことがない。
内密に教会から帰省の許可を取り付けた後、ウィオは火の子と二人で話をした。その内容をオレは知らない。二人だけで話したほうがいいと思ったから、オレは立ち会わなかったし、後から内容も聞かなかった。
そのときに、火の子があの家を出ることになった経緯、公爵家の横やりのことや、もう一度魔力が暴走して居場所を失くす心配をしたこと、最後までお義姉さんが反対していたことなどを話したそうだ。今なら何があったのかきちんと理解できるだろうからと。
そして、火の子はオルデキアへの帰省を決めた。
ちなみに、横やりを入れてきた公爵家は取り潰しになったから、もう心配ない。
四日間の遅れを取り戻すため、少し飛ばしている。
お兄さんに禁止されている野営もした。もちろん子どもが野営しても問題ない街の近くでだけだ。「兄上には内緒だぞ?」とちょっと悪い顔で言うウィオに、二人だけの秘密ですねと答えた火の子は、とても楽しそうだった。
四年前にこの道を逆向きに進んでいたとき、ウィオの魔法に憧れて、何度も魔法を見せてとねだっていたのを思い出す。
あのころからの気の強さは健在だが、大人への反抗心や警戒は薄れたように思う。ただ、教会内にいて不特定多数の人と会うこともないので、オルデキアで知らない大人に囲まれたらどうなるかはまだ分からない。
順調に進み、天候に恵まれたのもあって、四日の遅れを取り戻してオルデキアの王都に到着した。
王都に入る直前、火の子が意を決したような表情で、ウィオに切り出した。
「おじ上、もし私がまりょくをぼうそうさせてしまったら、止めてくれますか?」
「止めてやる。大丈夫だ。リュカは暴走させない」
火の子は魔力操作が六歳になる前にはできるようになった。そこにはお姉ちゃんを傷つけてしまった自分の力への恐怖もあったのだろう。
オルデキアではオレがいる限りそういう事態にはならないけど、でも暴走させるような、火の子が大きく感情を動かすような事態になったら、先にウィオが切れるんじゃないかな。火の精霊が何かをする前に一帯が凍りつきそうだ。
「ちち上、はは上、ただいまかえりました。おじいさま、おばあさま、おかおがみれてうれしいです。あね上、あに上、いつもおてがみありがとうございます。おじ上、はじめまして。これでだいじょうぶ?」
「ああ」
火の子は、家族に会ったときの挨拶を何度も何度も練習している。うん、大丈夫だし可愛いよ。可愛いは正義ってオレのためにある言葉だと思ってたけど、子どもが一生懸命頑張っているのは本当に可愛いねえ。これは白旗あげちゃうな。
けれど、そんな火の子も、馬車がお屋敷の敷地内に入ったところで全くしゃべらなくなった。
「リュカ、フードを脱ぎなさい。心配ない、私がついている」
小さくうなずく火の子の手が震えている。その火の子の頭をウィオがそっとなでた。
四年前には火の子の心の動きにも全く気づけなかったウィオが、今やこうして気遣いができるようになってることに少し感動した。
火の子の隣に座って手の甲をなめると、驚いてびくっとした後、おずおずとオレをなでた。
『キャン!』
「うん、だいじょうぶ。だいじょうぶ」
フードを下ろして、小さく自分に言い聞かせるように大丈夫と言う火の子を励ますようにすりすりしているうちに、お屋敷の正面に着いた。玄関の前には、家族全員がそろって待っている。
先に降りたウィオが、火の子に手を差し出し、その震える手を取った。
馬車から降りて、お父さんたちのほうへと火の子の背中をそっと押しながら進むウィオたちを、みんながじっと見ている。
あと少しのところで止まったウィオが、火の子に挨拶を促す。
「リュカ、挨拶を」
「……」
下を向いたまま緊張して言葉が出てこない火の子の、ウィオとつないでいないほうの手に、頭をすりつけて励ます。大丈夫だよ。みんな待っていたよ。
「リュカ、顔をあげて、たくさん練習したご挨拶をしよう。大丈夫だから」
「……ちち上、はは上、ただいま、かえりました」
お兄さんがうんうんとうなずいているし、お義姉さんはすでに涙目だ。
「おじいさま、おばあさま、おかおがみれてうれしいです。あね上、あに上、いつもおてがみありがとうございます。おじ上、はじめまして」
ウィオが最後まで言えた火の子の頭をなでてから手を離し、お兄さんのほうへと背中を押した。
「おかえり、リュカ。大きくなったね。よく帰ってきた。おかえり」
お兄さんがそう言って火の子をお義姉さんと一緒に抱きしめる。お義姉さんはすでに涙で言葉が出ないようで、ただただ抱きしめている。お父さんとお母さんと二番目のお兄さんは涙を浮かべてそんな三人を温かく見守っていて、子どもたちは自分たちの順番が早く来ないかなとソワソワしながら待っている。ウィオもホッとしているようだし、あ、執事さんがちょっと涙ぐんでいる。
再会の喜びをみんなで分かち合い、十分に笑って泣いて抱き合って落ち着いたところで、お部屋へ入りましょう、と執事さんが声をかけた。
その言葉にみんなで歩きだしたところで、リュカ様、お帰りなさいませ、と使用人がそろって頭を下げた。それに少し驚いた火の子は、お兄さんに促されて、かえりました、と返事をしてから、お兄さんとお義姉さんに手を引かれて建物の中へと入っていった。
『帰ってきてよかったね。護衛お疲れ様』
「ああ、ルジェもお疲れ様」
「おれがオルデキアにかえるのちょっとこわいと思ってたの、どうしてわかったの?」
「俺ではなく私だ。貴族はちょっとしたことで揚げ足を取ってくるから気をつけなさい」
「はい。私がこわいと思っていたの、どうしてわかったのですか?」
「だからカイに一緒にいて欲しかったのだろう?」
うつむいてしまった火の子の頭をひとなでして、ウィオが告げた。
「私がいる。大丈夫だ」
「ずっといっしょにいてくれますか?」
「ああ」
お兄さんは、今回の帰省をさせるべきかどうか、本当に悩んでいた。
トゥレボルで楽しく過ごしているようだから、このままトゥレボルにいたほうがいいのではないか。けれど、もし将来オルデキアの貴族として生きることがあるなら、七歳のお披露目をしないのはよくない。冷遇されていたからしてもらえなかったのではないかとか、後々いろいろと言われてしまう。だから、トゥレボルで今後も生きていくのだとしても、このお披露目だけはしてあげたい。
ただ、引き取ってすぐに家を追い出すような形になってしまったことで、実は恨んでいるかもしれないし、過去のことを思い出させることで傷つけることになるかもしれない。あのころのことをどこまで覚えているかもわからない。火の子がオルデキアの家族についてどう思っているのかは、聞いたことがない。
内密に教会から帰省の許可を取り付けた後、ウィオは火の子と二人で話をした。その内容をオレは知らない。二人だけで話したほうがいいと思ったから、オレは立ち会わなかったし、後から内容も聞かなかった。
そのときに、火の子があの家を出ることになった経緯、公爵家の横やりのことや、もう一度魔力が暴走して居場所を失くす心配をしたこと、最後までお義姉さんが反対していたことなどを話したそうだ。今なら何があったのかきちんと理解できるだろうからと。
そして、火の子はオルデキアへの帰省を決めた。
ちなみに、横やりを入れてきた公爵家は取り潰しになったから、もう心配ない。
四日間の遅れを取り戻すため、少し飛ばしている。
お兄さんに禁止されている野営もした。もちろん子どもが野営しても問題ない街の近くでだけだ。「兄上には内緒だぞ?」とちょっと悪い顔で言うウィオに、二人だけの秘密ですねと答えた火の子は、とても楽しそうだった。
四年前にこの道を逆向きに進んでいたとき、ウィオの魔法に憧れて、何度も魔法を見せてとねだっていたのを思い出す。
あのころからの気の強さは健在だが、大人への反抗心や警戒は薄れたように思う。ただ、教会内にいて不特定多数の人と会うこともないので、オルデキアで知らない大人に囲まれたらどうなるかはまだ分からない。
順調に進み、天候に恵まれたのもあって、四日の遅れを取り戻してオルデキアの王都に到着した。
王都に入る直前、火の子が意を決したような表情で、ウィオに切り出した。
「おじ上、もし私がまりょくをぼうそうさせてしまったら、止めてくれますか?」
「止めてやる。大丈夫だ。リュカは暴走させない」
火の子は魔力操作が六歳になる前にはできるようになった。そこにはお姉ちゃんを傷つけてしまった自分の力への恐怖もあったのだろう。
オルデキアではオレがいる限りそういう事態にはならないけど、でも暴走させるような、火の子が大きく感情を動かすような事態になったら、先にウィオが切れるんじゃないかな。火の精霊が何かをする前に一帯が凍りつきそうだ。
「ちち上、はは上、ただいまかえりました。おじいさま、おばあさま、おかおがみれてうれしいです。あね上、あに上、いつもおてがみありがとうございます。おじ上、はじめまして。これでだいじょうぶ?」
「ああ」
火の子は、家族に会ったときの挨拶を何度も何度も練習している。うん、大丈夫だし可愛いよ。可愛いは正義ってオレのためにある言葉だと思ってたけど、子どもが一生懸命頑張っているのは本当に可愛いねえ。これは白旗あげちゃうな。
けれど、そんな火の子も、馬車がお屋敷の敷地内に入ったところで全くしゃべらなくなった。
「リュカ、フードを脱ぎなさい。心配ない、私がついている」
小さくうなずく火の子の手が震えている。その火の子の頭をウィオがそっとなでた。
四年前には火の子の心の動きにも全く気づけなかったウィオが、今やこうして気遣いができるようになってることに少し感動した。
火の子の隣に座って手の甲をなめると、驚いてびくっとした後、おずおずとオレをなでた。
『キャン!』
「うん、だいじょうぶ。だいじょうぶ」
フードを下ろして、小さく自分に言い聞かせるように大丈夫と言う火の子を励ますようにすりすりしているうちに、お屋敷の正面に着いた。玄関の前には、家族全員がそろって待っている。
先に降りたウィオが、火の子に手を差し出し、その震える手を取った。
馬車から降りて、お父さんたちのほうへと火の子の背中をそっと押しながら進むウィオたちを、みんながじっと見ている。
あと少しのところで止まったウィオが、火の子に挨拶を促す。
「リュカ、挨拶を」
「……」
下を向いたまま緊張して言葉が出てこない火の子の、ウィオとつないでいないほうの手に、頭をすりつけて励ます。大丈夫だよ。みんな待っていたよ。
「リュカ、顔をあげて、たくさん練習したご挨拶をしよう。大丈夫だから」
「……ちち上、はは上、ただいま、かえりました」
お兄さんがうんうんとうなずいているし、お義姉さんはすでに涙目だ。
「おじいさま、おばあさま、おかおがみれてうれしいです。あね上、あに上、いつもおてがみありがとうございます。おじ上、はじめまして」
ウィオが最後まで言えた火の子の頭をなでてから手を離し、お兄さんのほうへと背中を押した。
「おかえり、リュカ。大きくなったね。よく帰ってきた。おかえり」
お兄さんがそう言って火の子をお義姉さんと一緒に抱きしめる。お義姉さんはすでに涙で言葉が出ないようで、ただただ抱きしめている。お父さんとお母さんと二番目のお兄さんは涙を浮かべてそんな三人を温かく見守っていて、子どもたちは自分たちの順番が早く来ないかなとソワソワしながら待っている。ウィオもホッとしているようだし、あ、執事さんがちょっと涙ぐんでいる。
再会の喜びをみんなで分かち合い、十分に笑って泣いて抱き合って落ち着いたところで、お部屋へ入りましょう、と執事さんが声をかけた。
その言葉にみんなで歩きだしたところで、リュカ様、お帰りなさいませ、と使用人がそろって頭を下げた。それに少し驚いた火の子は、お兄さんに促されて、かえりました、と返事をしてから、お兄さんとお義姉さんに手を引かれて建物の中へと入っていった。
『帰ってきてよかったね。護衛お疲れ様』
「ああ、ルジェもお疲れ様」
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