知識０から創る異世界辞典（ストラペディア）～チャラ駄神を添えて～

メガネスーツ女子と死後？の世界

頁34：男だらけのおっさん祭とは ２

 　 　 　 　 







　漫画的な表現で言うならば、地面に刺さった農具ああああの先端辺りが突然光に包まれ、それが段々激しくなって、自分も周りの人達もベタフラに呑み込まれていくみたいな──────

「あ───？」

　ちゅどおぉぉぉぉぉぉぉぉん。

　もうアレだ。まさに昔のアニメそのまんま。ちゅどおぉぉぉぉぉぉぉぉんってドクロのキノコ雲付きのアレ。ワンテンポ遅れて空から土がドボドボと降って来た。
　爆発の中心で衝撃をモロに浴びたオレも爆発コントみたいな髪型で全身ドロだらけだったけど、周辺にいたおっさんズも余波を浴びてそこら中に潰れたカエルみたいなポーズでひっくり返っていた。
　人間、マジであんなポーズで吹っ飛ぶんだなあ…。ってそんな悠長ゆうちょうな事言ってる場合じゃない。

「お…おいィ…何が起きたんだ…シシバ…？」

　あ、良かった、結構無事そうだったたけしさん。

「いや…あの…オレも何が何だかサッパリ……」

　すると他のおっさんズものそのそと起き上がる。意外とみんな頑丈なのかもしれない。よかった。

「お…おい！　見ろ！？」

　おっさんズの一人がオレの立っている辺りを指差して叫ぶ。え、なになにこわい！？

「馬鹿な…！！」

　また違うおっさんが唸うなる。ちょっとなにヨやめてヨ！？

「一撃…だと…！？」
「はい？？」

　そこでやっとこさ気付いた。
　自分が立っている所の高さと、おっさんズのいる所の高さ、そしておっさんズまでの距離。
　つまりはオレを中心として大きく擂すり鉢ばち状に穴が開いていたのだ。
　ウソでしょ！？　農具ああああ一回振り下ろしただけよオレ！？
　棺桶カンオケは大分離れた場所に移動されていたから恐らくは無事だと思うケド…

　───シュウ、お前【力】使ったのか！？
　───馬鹿言うな。封じられてるだろう。
　───だったらなんで…

「な、何て奴だ…シシバぁ…！！」

　たけしさんがワナワナと震えている。あ、これはヤバい絶対にやり過ぎだ怒られるボコられる！！！　よし逃げよう！！！　あ、ちょっと待って穴から出られなくないコレぇ！！？？　シュウ様助けて！！

「うおおおおおおおおおおおお！！！　遣つかいだ！！　シシバは『　　』の遣つかいだああああああああ！！！！！」
「…へ？」
『『『うおおおおおおおおシシバァーーー！！　シ・シ・バ！！　シ・シ・バ！！！』』』

　…どうすりゃいいのヨ。

　───知るか。

　そりゃそうですよね。助けてミサキちゃん………。



　暫しばらくの間、おしっこ漏らすんじゃないかってくらいに熱狂したおっさん達の大合唱サバト祭が続くのであった。
　あの、とりあえずここから出してくれない…？








　　　（次頁／35へ続く）