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第3章「海と大地の箱庭」
47話 箱庭で惑う
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「……遅い」
宿屋の窓を開けてずっと外を見ているが、一向に帰ってくる気配がない。
アスタが遠出すると言って私たちから離れて、既に半日以上が経過していた。私たち四人で改めて街を回ったものの、やはり有力な手がかなりはなかった。
結局、アスタがくれた金貨だの銀貨だのを売り払い、この箱庭の通貨を手に入れた。それを使い、宿屋に泊まることになった。
私とメア、シオンとソルで一部屋ずつ使った。全然戻ってこないあいつの部屋なんかいらないよ、もう!
「ユキア、そろそろ寝ないと身体に障るぞ」
「わかってるけど……」
ベッドの上で、メアは部屋に置かれていた本を読んでいた。表紙を見た感じ、カナルの観光ガイドブックらしい。
既に夕食も摂り、お風呂にも入った。なのに、帰ってこない。あいつの姿がこの窓から見えたら、真っ先に出迎えて思いっきり怒ってやるんだ。現に、それくらい腹立ってるし。
気になるものは気になるし、このまま寝ても寝付けない気がする。
「……どこまで行ったんだろ、あいつ」
諦めて、窓を閉じた。もう待ってるのも疲れた。
メアの隣にある、もう一つのベッドにダイブする。無理やり目を閉じる。あー、全然眠くならない。諦めて目を開けた。
こういうとき、何をして暇を潰そうか……。
「……そういえば私、図書館にあれ放置したままだったな……」
「『永世翔華神物語』のことか?」
「そうそう。久々に読もうと思ったのにさー」
魔物が現れるわ、事件に巻き込まれて戻れなくなるわ、もう散々だよ。
一体、いつになったらキャッセリアに戻れるのだろう。あっちは今、どういう状況なんだろう。きっと、私たちのことを心配している者たちもいる。
「早く帰って読み返したいんだけどな……」
「何話してるの? ボクも混ぜて!」
不意に窓から声が聞こえてきて、恐る恐る振り返る。
閉じたはずの窓はいつの間にか開いていて、そこには窓枠に座っている子供が……。
「────覗き見なんて悪趣味だぞストーカー!!」
「ぎゃああぁぁぁ!?」
私から離れてすぐに魔銃を召喚し、アスタへと光線を浴びせた。
向けられた本人は叫びつつも、掠ることなく避けている。地味に身体能力高いんだよな……。
「待って待って待って、ごめんって! 窓から入ろうとしたら興味深い話題が聞こえたからついー!」
「そもそも窓から入るな!!」
魔銃で光線をバンバン撃ちまくるが、アスタが軽い身のこなしでひょいひょい避けるから終わりがない。
家具とか壊れないように狙いは定めているけれど、壁が焦げて黒い煙が上がっている。宿屋の管理者に見つかったら怒られるよ、これ……。
「おいっ、どうした!? クレーか!?」
扉を勢いよく開けて入っていたのは、肩に戦斧を担いだシオンだった。
女子の部屋に入ってくるな! って叫びそうになったけど、状況が状況だったので無理だった。
「シオン、今すぐこいつを焼くぞ! ユキアに悪影響を及ぼしかねん!」
「よしわかった、表出ろクソガキ!!」
「だからごめんってばー!!」
メアとシオンが武器を構え、窓から逃げたアスタを追い窓から飛び降りた。あの、二人とも、ここ二階なんですけど!? 大丈夫なの!?
窓を見下ろし、メアたちの姿を追おうとするも見失った。そこで、部屋の中にもう一人入ってきた。
「……ふぁ~。みんな元気だね……」
「ソル、あの壁の焦げ直せない……?」
「あー。仕方ないな、やっておくよ。〈ヴェントゥス・クリアフィールド〉……ふぁ~あ……」
魔導書を開いて、緑の魔力を充満させる。それで、部屋の中は大体元通りになった。
あくびしながら魔法を使っているのに、きちんと直せている。それはそれで恐ろしいと感じた。
ソルが眠そうにして、私も三人が戻ってくるのを待っていた。
部屋を直してもらってしばらくした後、メアとシオンが風呂に入り直してきた。
アスタは、二人の後に入りに行った。シオンと一緒に入ってくればよかったのにと言ったのだが、誰かと風呂に入るのは苦手とのこと。
おかげで全員を待っていたら結構時間が経ってしまった。
「ていうか、アスタ。遠出して、何か見つけてきたの?」
「いやー、クレーのこと見つけたから陰から追ってたんだけどね?」
「おぉ!? 優秀じゃねぇか。で、どうして戻ってきた?」
「追ってたら尾行してるのバレて、逃げられちゃった☆」
拳で軽く頭小突いて、「テヘペロ☆」と言いたげに首を傾げて舌出してる。
……殴られたいの、こいつ?
瞬時にメアが蔑み顔になり、シオンがアスタの肩を掴んでグラグラ揺らした。
「おいーーー!! ふざけんなよお前ぇぇーーー!!」
「待って揺らさないで!? 今までの方法じゃ追えなかっただけ!! あいつ神経質になってたのー!!」
「うるさい。これ以上ふざけたら頭吹き飛ばすぞ」
メア、なんでたまにそう言葉遣いが物騒になるのかなぁ……。
騒がしいあまり目が覚めたのか、ソルがシオンを羽交い絞めにして、アスタから離した。
「シオンうるさい。黙んないと首絞めるからね」
「はい……」
親友のマジトーンに青ざめ、動きが固まった。ナイス。
これ以上構っていると時間が無駄になりそうなので、再び話題を戻す。とりあえず、クレーを尾行していたけど逃げられたのはわかった。
「でも、収穫ゼロってわけじゃなかったんだよ!?」
「じゃあ何を見つけたのよ?」
「シュノーとレノも探したんだけど、この街にはいない。いるとしても、ここからもっと遠く離れたところだと思う」
やっぱり。どうりで情報が出てこなかったわけだよ……。
「遠く? そういや、この街の外って何があるんだろうな」
「周りには街がいくつか点在しているようだ。あと、ここから北の方は、山と森ばかりらしい」
メアがさっきまで読んでいた観光ガイドブックには、地図が描かれていた。確かに、この街の周囲には、小さな街が何個か点在している。ここが一番大きい都市で、しかも南の海に面しているから、観光地なのだ。
北の端は、山である。その周囲も森が広がっているだけで、何もなさそうだ。
「……街を一つ一つ巡る時間はないだろうね。クレーも動き方を変えてるみたいだし、前回のように分かれて行動するのもリスクがある」
「じゃ、やっぱ四人で動くのが一番か。でも、どうするよ?」
地図を眺めていて、ふと思う。
一番下────南側は、海がずっと広がっているようだ。しかし、地図の外はどうなっているのだろう────そんな疑問が生じた。
「ねぇ、アスタ。箱庭に端ってあるの?」
「あれ。キミたちは知らないの?」
「だって私たち、いっつも箱庭移動するとき気絶してるもん」
キャッセリアにいた頃も、箱庭には端があるのか疑問に思ったことがある。
他の神曰く、端はあるらしい。だが、実際にどんなものかは触れたことがないのでわからないと言う者がほとんどだった記憶がある。
「じゃあ明日、一緒に確かめに行こう」
「え。なんで? ここで教えてくれないの?」
「言葉だけじゃ説明が難しいんだ。百聞は一見に如かず、だよ」
まあ、アスタの説明を聞いていてもピンとこない気がするので、実際にこの目で見た方が早い気がする。
「じゃあ、今日はもう寝ようぜ。明日も早いだろ」
「そうだねー。また明日」
「おやすみ、二人とも。あとアスタ、キミはこっち」
「うえー、やだぁぁ!! ユキと寝たいー!!」
ソルが泣きわめくアスタを引っ張っていき、シオンと一緒に部屋をあとにした。
どこまでも騒がしい奴だ……。
「今日も色々あったが……とりあえず、寝ようか」
「うん。おやすみ、メア」
「おやすみ」
備え付けの寝間着に着替えて、ベッドと布団の間に潜り込む。
ついさっきまで忙しかったせいで、ちゃんと意識が落ちるまで時間がかかった。
「……遅い」
宿屋の窓を開けてずっと外を見ているが、一向に帰ってくる気配がない。
アスタが遠出すると言って私たちから離れて、既に半日以上が経過していた。私たち四人で改めて街を回ったものの、やはり有力な手がかなりはなかった。
結局、アスタがくれた金貨だの銀貨だのを売り払い、この箱庭の通貨を手に入れた。それを使い、宿屋に泊まることになった。
私とメア、シオンとソルで一部屋ずつ使った。全然戻ってこないあいつの部屋なんかいらないよ、もう!
「ユキア、そろそろ寝ないと身体に障るぞ」
「わかってるけど……」
ベッドの上で、メアは部屋に置かれていた本を読んでいた。表紙を見た感じ、カナルの観光ガイドブックらしい。
既に夕食も摂り、お風呂にも入った。なのに、帰ってこない。あいつの姿がこの窓から見えたら、真っ先に出迎えて思いっきり怒ってやるんだ。現に、それくらい腹立ってるし。
気になるものは気になるし、このまま寝ても寝付けない気がする。
「……どこまで行ったんだろ、あいつ」
諦めて、窓を閉じた。もう待ってるのも疲れた。
メアの隣にある、もう一つのベッドにダイブする。無理やり目を閉じる。あー、全然眠くならない。諦めて目を開けた。
こういうとき、何をして暇を潰そうか……。
「……そういえば私、図書館にあれ放置したままだったな……」
「『永世翔華神物語』のことか?」
「そうそう。久々に読もうと思ったのにさー」
魔物が現れるわ、事件に巻き込まれて戻れなくなるわ、もう散々だよ。
一体、いつになったらキャッセリアに戻れるのだろう。あっちは今、どういう状況なんだろう。きっと、私たちのことを心配している者たちもいる。
「早く帰って読み返したいんだけどな……」
「何話してるの? ボクも混ぜて!」
不意に窓から声が聞こえてきて、恐る恐る振り返る。
閉じたはずの窓はいつの間にか開いていて、そこには窓枠に座っている子供が……。
「────覗き見なんて悪趣味だぞストーカー!!」
「ぎゃああぁぁぁ!?」
私から離れてすぐに魔銃を召喚し、アスタへと光線を浴びせた。
向けられた本人は叫びつつも、掠ることなく避けている。地味に身体能力高いんだよな……。
「待って待って待って、ごめんって! 窓から入ろうとしたら興味深い話題が聞こえたからついー!」
「そもそも窓から入るな!!」
魔銃で光線をバンバン撃ちまくるが、アスタが軽い身のこなしでひょいひょい避けるから終わりがない。
家具とか壊れないように狙いは定めているけれど、壁が焦げて黒い煙が上がっている。宿屋の管理者に見つかったら怒られるよ、これ……。
「おいっ、どうした!? クレーか!?」
扉を勢いよく開けて入っていたのは、肩に戦斧を担いだシオンだった。
女子の部屋に入ってくるな! って叫びそうになったけど、状況が状況だったので無理だった。
「シオン、今すぐこいつを焼くぞ! ユキアに悪影響を及ぼしかねん!」
「よしわかった、表出ろクソガキ!!」
「だからごめんってばー!!」
メアとシオンが武器を構え、窓から逃げたアスタを追い窓から飛び降りた。あの、二人とも、ここ二階なんですけど!? 大丈夫なの!?
窓を見下ろし、メアたちの姿を追おうとするも見失った。そこで、部屋の中にもう一人入ってきた。
「……ふぁ~。みんな元気だね……」
「ソル、あの壁の焦げ直せない……?」
「あー。仕方ないな、やっておくよ。〈ヴェントゥス・クリアフィールド〉……ふぁ~あ……」
魔導書を開いて、緑の魔力を充満させる。それで、部屋の中は大体元通りになった。
あくびしながら魔法を使っているのに、きちんと直せている。それはそれで恐ろしいと感じた。
ソルが眠そうにして、私も三人が戻ってくるのを待っていた。
部屋を直してもらってしばらくした後、メアとシオンが風呂に入り直してきた。
アスタは、二人の後に入りに行った。シオンと一緒に入ってくればよかったのにと言ったのだが、誰かと風呂に入るのは苦手とのこと。
おかげで全員を待っていたら結構時間が経ってしまった。
「ていうか、アスタ。遠出して、何か見つけてきたの?」
「いやー、クレーのこと見つけたから陰から追ってたんだけどね?」
「おぉ!? 優秀じゃねぇか。で、どうして戻ってきた?」
「追ってたら尾行してるのバレて、逃げられちゃった☆」
拳で軽く頭小突いて、「テヘペロ☆」と言いたげに首を傾げて舌出してる。
……殴られたいの、こいつ?
瞬時にメアが蔑み顔になり、シオンがアスタの肩を掴んでグラグラ揺らした。
「おいーーー!! ふざけんなよお前ぇぇーーー!!」
「待って揺らさないで!? 今までの方法じゃ追えなかっただけ!! あいつ神経質になってたのー!!」
「うるさい。これ以上ふざけたら頭吹き飛ばすぞ」
メア、なんでたまにそう言葉遣いが物騒になるのかなぁ……。
騒がしいあまり目が覚めたのか、ソルがシオンを羽交い絞めにして、アスタから離した。
「シオンうるさい。黙んないと首絞めるからね」
「はい……」
親友のマジトーンに青ざめ、動きが固まった。ナイス。
これ以上構っていると時間が無駄になりそうなので、再び話題を戻す。とりあえず、クレーを尾行していたけど逃げられたのはわかった。
「でも、収穫ゼロってわけじゃなかったんだよ!?」
「じゃあ何を見つけたのよ?」
「シュノーとレノも探したんだけど、この街にはいない。いるとしても、ここからもっと遠く離れたところだと思う」
やっぱり。どうりで情報が出てこなかったわけだよ……。
「遠く? そういや、この街の外って何があるんだろうな」
「周りには街がいくつか点在しているようだ。あと、ここから北の方は、山と森ばかりらしい」
メアがさっきまで読んでいた観光ガイドブックには、地図が描かれていた。確かに、この街の周囲には、小さな街が何個か点在している。ここが一番大きい都市で、しかも南の海に面しているから、観光地なのだ。
北の端は、山である。その周囲も森が広がっているだけで、何もなさそうだ。
「……街を一つ一つ巡る時間はないだろうね。クレーも動き方を変えてるみたいだし、前回のように分かれて行動するのもリスクがある」
「じゃ、やっぱ四人で動くのが一番か。でも、どうするよ?」
地図を眺めていて、ふと思う。
一番下────南側は、海がずっと広がっているようだ。しかし、地図の外はどうなっているのだろう────そんな疑問が生じた。
「ねぇ、アスタ。箱庭に端ってあるの?」
「あれ。キミたちは知らないの?」
「だって私たち、いっつも箱庭移動するとき気絶してるもん」
キャッセリアにいた頃も、箱庭には端があるのか疑問に思ったことがある。
他の神曰く、端はあるらしい。だが、実際にどんなものかは触れたことがないのでわからないと言う者がほとんどだった記憶がある。
「じゃあ明日、一緒に確かめに行こう」
「え。なんで? ここで教えてくれないの?」
「言葉だけじゃ説明が難しいんだ。百聞は一見に如かず、だよ」
まあ、アスタの説明を聞いていてもピンとこない気がするので、実際にこの目で見た方が早い気がする。
「じゃあ、今日はもう寝ようぜ。明日も早いだろ」
「そうだねー。また明日」
「おやすみ、二人とも。あとアスタ、キミはこっち」
「うえー、やだぁぁ!! ユキと寝たいー!!」
ソルが泣きわめくアスタを引っ張っていき、シオンと一緒に部屋をあとにした。
どこまでも騒がしい奴だ……。
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