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── 2章 ミニック編 ──
085.やり直しの協議と確執
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わたしの視界が暗転した。
<天の声保持者の大切な者の死亡を確認しました。天命を発動しますか? はい/いいえ>
「……そうきたか」
「どういうことなのです?」
「しかもミニックもいるのね」
「悪魔さんなのです?」
どうやらカイレンが死んだことで天命の発動条件を満たしてしまったらしい。
おそらくここで「はい」を選べばやり直しが発生して、「いいえ」を選べばこのままカイレンが死んだ世界が進んでいくんじゃないかな?
「説明してほしいのです」
「カイレンが死んだから、世界をやり直すかやり直さないかの選択を迫られているね」
「よくわからないのです」
「ここでやり直しを選んだらカイレンが生きている段階に時間を遡ることができる。やり直しを選ばなければこのままカイレンが死んだ世界で生きることになる」
「それならやり直しを選ぶのです!」
ミニックはすぐにやり直しに飛びついた。だけどわたしはそのつもりはない。やり直しはしない。
「一応言っておくけどやり直しは回数制限があるからね。何回もやり直すことはできないから」
実際はまだ推論の段階だけどほぼ確定だと思ってる。むやみに確認することもできないからそういうものだということにしておく。
「それでもやり直すのです! カイレンを生き返らせるのです! どうすればやり直せるのです!?」
<天命を発動しますか? やり直す場合は「はい」、そうでない場合は「いいえ」で答えてください>
早く「はい」か「いいえ」かを選べということか。
「はいなのです!」
あ、勝手に選択するな! 何度も言うけどわたしにはそのつもりはないから!
<天の声保持者による天命の発動は認められていません。選択は天の声が行ってください>
「どうやらやり直しを選べるのはわたしだけみたいだね」
「早くはいを選ぶのです!」
「そのつもりはないよ」
「なんでなのです!?」
カイレンが死んだことは確かに悲しいことかもしれない。だけどわたしにとってそれは優先度が低い事柄だ。ミニックの残機を削ってまで救いたい命ではない。それでも、ミニックの記憶も保持されるならまだすこしは考える余地はあるんだけど。
「やり直した場合はミニックの記憶はどうなるの?」
<天命が発動した場合、天の声保持者の記憶はやり直し時点まで遡ります>
やっぱりそうだよね。そううまくはいかないか。やっぱりここは「いいえ」一択だよね。カイレンは生き返らせない。
「カイレンを生き返らせてほしいのです! お願いしますなのです!」
「ダメ。やり直しはしないよ」
「いやなのです!!」
「天命はミニックを生き返らせるためにしか使う気はないから」
「お願いなのです!!」
「いいえ」
「悪魔さん!!」
<天命の発動を拒否しました。これより天の声保持者ミニックを元の世界に戻します>
洞窟の中に戻ってきた。そこにはカイレンが横たわり、リアナとホークが涙を流している。
「ごめんなのです。ぼくが不甲斐ないばっかりに」
「ミニックのせいじゃないわ」
「そうだぜ。カイレンもミニックを守れたんだから本望だったに違いないぜ」
「でもカイレンを救えたかもしれないのです」
それはわたしへの当て付けかな? 何度言われてもカイレンを助ける選択はわたしはしないけど。こんなことだったらわざわざミニックに説明するんじゃなかったかも? というかミニックに決定権がないのならわざわざミニックを協議に参加させる必要なんてなかったよね? ケイのやつは本当に底意地がわるい。
ナッツと回復したボーダンがミニックたちに近づいてくる。
「カイレンのことは残念だったな。だが冒険者は死と隣合わせだ。慣れろとは言わないがきちんと向き合えよ。今回の魔石の取り出しは俺たちでやっておく。お前らは休んでろ」
「ぼくもやるのです」
「無理しないで休んどけって」
「やるのです」
ミニックが死んだゴブリンの魔石を取り出しにいく。しばらくだまったままだったがミニックはポツリとわたしに抗議の言葉を放った。
『……悪魔さんは本当に悪魔なのです』
『そう思うならそれでいいよ。それでも契約は守ってもらうから』
◇◇◇
「じゃあミニックは次はシーピア州に向かうのね?」
「そうなるのです」
「寂しくなるぜ」
「本当に二人はついてきてくれないのです?」
「わたしたちはカイレンと過ごしたこの街に残るわ」
「だぜ。カイレンが寂しがるかもしれないからな」
ここはスタリアの街の酒場。ミニックと〈ヴェイルウォーク〉のリアナとホーク、そしてボーダンが席を並べて夕食を取っている。ミニックとカイレンの送別会だ。ミニックは今後も〈ヴェイルウォーク〉の2人と旅をしたそうな様子を見せているがリアナとホークはそれを断りこの街で冒険者を続けるようだ。
「ミニック。改めてありがとうと言わせて? あなたのおかげでわたしたち全員命を救われたわ」
「でもカイレンは──」
「辛気臭いのはなしだぜ? カイレンもそれを望んでないはずだぜ」
「そうだな。今日はおれの奢りだ。好きなだけ飲んで食べてくれや」
「さすがボーダンさんだぜ! 破産するまで食べてやるんだぜ!」
「おいおい。それはやめろよ。フリじゃないからな。本当にやめろよ?」
ホークとボーダンが暗い雰囲気を払拭するように冗談を言い合っている。
「それにしてもシーピアは人魚族の州だろ? ミニックは大丈夫なのか? 亜人は小人族を嫌悪しているからな。心配だ」
「大丈夫なのです。慣れているのです」
「慣れ? まあ、ミニックの強さなら大丈夫だとは思うけれど。辛くなったらすぐに戻ってくるのよ?」
「子供扱いしないでほしいのです」
「おいおい。まだ12歳だろうが。まだまだ子供だ」
その後ミニックたちはカイレンのことを忘れるように笑いながら食事を取っていた。楽しげな雰囲気のまま緩やかな時間が流れていく。しかしその穏やかな時間は不意に訪れたザワザワとした店の雰囲気にかき消される。
「なんだか騒がしいな?」
「入口の方みたいね」
店の入口付近から争う声が聞こえてくる。
「──だからここに小人族の冒険者はいないのかと聞いているんだ!!」
髭を生やした男が店員に怒鳴りつけてた。見たことがある顔だけど思い出せない。あいつ誰だっけ?
「お父様? なのです?」
「やっぱりいたな! ミニック! お前、Dランク冒険者になったそうだな。うちに戻ってこい!」
あーそうだった。あのうざいミニックの父親だったね。もう覚えている必要もないかと思って完全に忘れてたわ。
<天の声保持者の大切な者の死亡を確認しました。天命を発動しますか? はい/いいえ>
「……そうきたか」
「どういうことなのです?」
「しかもミニックもいるのね」
「悪魔さんなのです?」
どうやらカイレンが死んだことで天命の発動条件を満たしてしまったらしい。
おそらくここで「はい」を選べばやり直しが発生して、「いいえ」を選べばこのままカイレンが死んだ世界が進んでいくんじゃないかな?
「説明してほしいのです」
「カイレンが死んだから、世界をやり直すかやり直さないかの選択を迫られているね」
「よくわからないのです」
「ここでやり直しを選んだらカイレンが生きている段階に時間を遡ることができる。やり直しを選ばなければこのままカイレンが死んだ世界で生きることになる」
「それならやり直しを選ぶのです!」
ミニックはすぐにやり直しに飛びついた。だけどわたしはそのつもりはない。やり直しはしない。
「一応言っておくけどやり直しは回数制限があるからね。何回もやり直すことはできないから」
実際はまだ推論の段階だけどほぼ確定だと思ってる。むやみに確認することもできないからそういうものだということにしておく。
「それでもやり直すのです! カイレンを生き返らせるのです! どうすればやり直せるのです!?」
<天命を発動しますか? やり直す場合は「はい」、そうでない場合は「いいえ」で答えてください>
早く「はい」か「いいえ」かを選べということか。
「はいなのです!」
あ、勝手に選択するな! 何度も言うけどわたしにはそのつもりはないから!
<天の声保持者による天命の発動は認められていません。選択は天の声が行ってください>
「どうやらやり直しを選べるのはわたしだけみたいだね」
「早くはいを選ぶのです!」
「そのつもりはないよ」
「なんでなのです!?」
カイレンが死んだことは確かに悲しいことかもしれない。だけどわたしにとってそれは優先度が低い事柄だ。ミニックの残機を削ってまで救いたい命ではない。それでも、ミニックの記憶も保持されるならまだすこしは考える余地はあるんだけど。
「やり直した場合はミニックの記憶はどうなるの?」
<天命が発動した場合、天の声保持者の記憶はやり直し時点まで遡ります>
やっぱりそうだよね。そううまくはいかないか。やっぱりここは「いいえ」一択だよね。カイレンは生き返らせない。
「カイレンを生き返らせてほしいのです! お願いしますなのです!」
「ダメ。やり直しはしないよ」
「いやなのです!!」
「天命はミニックを生き返らせるためにしか使う気はないから」
「お願いなのです!!」
「いいえ」
「悪魔さん!!」
<天命の発動を拒否しました。これより天の声保持者ミニックを元の世界に戻します>
洞窟の中に戻ってきた。そこにはカイレンが横たわり、リアナとホークが涙を流している。
「ごめんなのです。ぼくが不甲斐ないばっかりに」
「ミニックのせいじゃないわ」
「そうだぜ。カイレンもミニックを守れたんだから本望だったに違いないぜ」
「でもカイレンを救えたかもしれないのです」
それはわたしへの当て付けかな? 何度言われてもカイレンを助ける選択はわたしはしないけど。こんなことだったらわざわざミニックに説明するんじゃなかったかも? というかミニックに決定権がないのならわざわざミニックを協議に参加させる必要なんてなかったよね? ケイのやつは本当に底意地がわるい。
ナッツと回復したボーダンがミニックたちに近づいてくる。
「カイレンのことは残念だったな。だが冒険者は死と隣合わせだ。慣れろとは言わないがきちんと向き合えよ。今回の魔石の取り出しは俺たちでやっておく。お前らは休んでろ」
「ぼくもやるのです」
「無理しないで休んどけって」
「やるのです」
ミニックが死んだゴブリンの魔石を取り出しにいく。しばらくだまったままだったがミニックはポツリとわたしに抗議の言葉を放った。
『……悪魔さんは本当に悪魔なのです』
『そう思うならそれでいいよ。それでも契約は守ってもらうから』
◇◇◇
「じゃあミニックは次はシーピア州に向かうのね?」
「そうなるのです」
「寂しくなるぜ」
「本当に二人はついてきてくれないのです?」
「わたしたちはカイレンと過ごしたこの街に残るわ」
「だぜ。カイレンが寂しがるかもしれないからな」
ここはスタリアの街の酒場。ミニックと〈ヴェイルウォーク〉のリアナとホーク、そしてボーダンが席を並べて夕食を取っている。ミニックとカイレンの送別会だ。ミニックは今後も〈ヴェイルウォーク〉の2人と旅をしたそうな様子を見せているがリアナとホークはそれを断りこの街で冒険者を続けるようだ。
「ミニック。改めてありがとうと言わせて? あなたのおかげでわたしたち全員命を救われたわ」
「でもカイレンは──」
「辛気臭いのはなしだぜ? カイレンもそれを望んでないはずだぜ」
「そうだな。今日はおれの奢りだ。好きなだけ飲んで食べてくれや」
「さすがボーダンさんだぜ! 破産するまで食べてやるんだぜ!」
「おいおい。それはやめろよ。フリじゃないからな。本当にやめろよ?」
ホークとボーダンが暗い雰囲気を払拭するように冗談を言い合っている。
「それにしてもシーピアは人魚族の州だろ? ミニックは大丈夫なのか? 亜人は小人族を嫌悪しているからな。心配だ」
「大丈夫なのです。慣れているのです」
「慣れ? まあ、ミニックの強さなら大丈夫だとは思うけれど。辛くなったらすぐに戻ってくるのよ?」
「子供扱いしないでほしいのです」
「おいおい。まだ12歳だろうが。まだまだ子供だ」
その後ミニックたちはカイレンのことを忘れるように笑いながら食事を取っていた。楽しげな雰囲気のまま緩やかな時間が流れていく。しかしその穏やかな時間は不意に訪れたザワザワとした店の雰囲気にかき消される。
「なんだか騒がしいな?」
「入口の方みたいね」
店の入口付近から争う声が聞こえてくる。
「──だからここに小人族の冒険者はいないのかと聞いているんだ!!」
髭を生やした男が店員に怒鳴りつけてた。見たことがある顔だけど思い出せない。あいつ誰だっけ?
「お父様? なのです?」
「やっぱりいたな! ミニック! お前、Dランク冒険者になったそうだな。うちに戻ってこい!」
あーそうだった。あのうざいミニックの父親だったね。もう覚えている必要もないかと思って完全に忘れてたわ。
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