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── 2章 ミニック編 ──
069.〈天秤〉
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3人の冒険者たちと手分けしてゴブリンたちから魔石を取り出した後、スタリアの街へ戻るために4人で急ぎ足で歩いていた。3人は最初はミニックのことを警戒していたようだけど作業をする間にすぐに打ち解けあった。魔石のほとんどはミニックが貰いゴブリンジェネラルの分だけ3人にわたした。3人はそれをもらうのも躊躇していたみたいだけどミニックが「みんなのおかげで倒せたのです」という言葉に抵抗するのを諦めたようだ。
「本当に助かった。まさか小人族に助けられるとは」
「噂はあてにならないわね」
「本当だぜ。小人族に助けられたなんて言ったら嘘つき呼ばわりされるかもだぜ」
助けた3人が口々にそんなことを言っている。小人族は弱いから助けられるのは珍しいということなのかな?
ちなみに助けた新人冒険者たちはそれぞれカイレン、リアナ、ホークというらしい。〈ヴェイルウォーク〉というパーティー名でFランクだそうだ。ミニックも3人に自己紹介をしていく。
「ミニックというのです。冒険者になる予定なのです。でもまだ冒険者登録はしてないのです」
「本当なの?」
「マジだぜ?」
〈ヴェイルウォーク〉の面々はミニックが冒険者ではないことに驚いてるみたい。まあ確かに自分より強い人が登録前の子供とか言われたら驚くかもね。
「まだ冒険者じゃないって本当か?」
「本当なのです。これから登録しようと思ってるのです」
「もしやと思うが登録料がないのか?」
「そうなのです。だから魔石を売るのです」
「言いにくいんだが、冒険者登録をしていないとギルドで魔石の換金はできないぞ。他の素材も買取不可だ」
「そうなのです?」
「ああ。冒険者じゃない者が魔物を狩るのは危険だからな。登録していない者からは買取りをしないんだ。しかも登録前に手に入れたものは登録しおわってからでも買い取りに出すことはできない」
そうなの? そうすると冒険者登録できなくて困るんだけど。
「困ったのです」
「もしよければオレたちが立て替えるが?」
カイレンの言葉に〈ヴェイルウォーク〉の残りの二人が頷く。渡りに船だ。カイレンたちを頼るべきだとわたしは思う。だけどミニックは首を横に振る。
「悪いのです」
「それくらいいいわよ。ミニックは命の恩人なんだからむしろそれくらいじゃ恩を返しきれないくらいだし」
「そうだぜ。他に方法もないだろ?」
「薬草があるのです。これを薬屋に売ればなんとかなるかもなのです」
3人がそう言ってくれているのにミニックは強情だ。素直に借りればいいのに。
「そうか。なら無理にとは言わない。だが何かあったら俺たちを頼ってくれ。〈ヴェイルウォーク〉は恩を絶対に返す」
カイレンがかっこいいことを言っている。ミニックはどうか知らないけどわたしは期待しちゃうからね?
◇◇◇
「じゃあ、俺たちはギルドに行く。ミニックは薬屋だから向こうだな」
「なのです。またあったらよろしくなのです」
「またすぐ会えるわよ」
「そうだぜ!」
ミニックは3人と別れて薬屋に向かった。薬屋の場所はミニックが知っているらしく慣れた足取りでどんどん進んでいく。
『薬屋はどの辺にあるの?』
『もうすぐなのです。あの石造りの家なのです』
確かに古めかしい石造りの建物が見える。その屋根には奇妙な形に装飾品がつけられていて明らかに普通じゃない風の家だ。だけどミニックは何も気にせずその中に入っていく。出迎えたのは40代くらいに見えるちょっと怪しげな雰囲気を出した男だった。
「いらっしゃ……なんだお前か。また親父の薬か?」
ミニックを見るなり薬屋の男は嫌そうな雰囲気で話しかけてくる。接客業としては失格な対応だね。
「違うのです。今日は薬草を売りにきたのです」
「薬草ね。見せてみな」
ミニックは麻袋から11束の薬草を取り出す。今日採取した全部の薬草だね。
「ふーん。アザミ草だな。下級ポーションの原料になる。一束50ニクル。全部で550ニクルだ」
「わか──」
『ちょっと待って!』
わたしはミニックが了承しようとするのを止めた。
『どうしたのです?』
確かに持ってきた大体の薬草はアザミ草だ。
だけど一束だけ違う薬草が入っていたはずなんだよね。
────────────────────
名称:トゥルシー草
上級ポーションの材料となる薬草。
────────────────────
そうそう。トゥルシー草だった。一見見分けがつかないけど上位の薬草で上級ポーションの材料になるらしい。どう考えても下級ポーションの材料になるアザミ草より買値は高くなると思う。
この薬屋の男は知らないで言っているのかな? それはそれで薬屋としてはダメな気がするけど。
よく見ると男の口元が弧を描いている。これはわかっててミニックを騙そうとしてるね。
『一番左の束以外を売って?』
『よくわからないけど、わかったのです』
「この10束だけ売るのです」
「いや待て。全部売ってくれたらおまけして600ニクルにしてやる」
『絶対売らないで』
「10束だけ売るのです」
「……なら500ニクルだ」
薬屋が少し悔しげな顔をしてそう告げる。騙している奴の利益になるようなことはしてあげないよ。
もうこの店は使わない方がいいかもしれない。信用ならないからね。
ミニックは500ニクルを受け取って薬屋を後にする。登録できるだけのお金を手に入れたから次は冒険者ギルドだね。
『どうして一束だけ売るのをやめたのです?』
ミニックがトゥルシー草を取り出してわたしに質問してくる。
『薬屋が嘘をついてたからだね。一つだけトゥルシー草っていうアザミ草より効能が高い薬草があったんだけど、アザミ草と偽って買い取ろうとしてたんだよね』
『そうなのです? でも薬草なんて持っていても仕方がないのです』
さてミニックのいう通り、薬屋にだまされるのが嫌だったからトゥルシー草を売るのはやめたけど、特に使い道はないんだよね。どうしようかな?
そうか。こういう時こそ新しい副技、〈天秤〉の出番なのでは? 持ち物と同等の価値のあるものと交換するらしいからね。何かいいものと交換できる可能性がある。
〈天秤〉発動。
<交換するアイテムを選んでください>
交換するのはトゥルシー草だね。そう念じるとミニックの持っていたトゥルシー草が目の前から消える。
『消えてしまったのです!』
『予想通りだからちょっと黙ってて』
何も知らされていないミニックが驚いていたけどわたしは黙らせて続きを見守る。
<交換アイテムの消費を確認しました。〈天秤〉を開始します……完了しました。ロイヤルゴールドキャロットと交換しました>
『にんじんが出てきたのです?』
ミニックの言う通り一本のにんじんが出てきた。
────────────────────
名称:ロイヤルゴールドキャロット
最高級のにんじん。食べると少しの間体力を向上したり、魔力を少し回復する効果がある。
────────────────────
えーっと? 食べるとバフがかかる食べ物ってことかな? またゲーム的なものが出てきたね。食べ物だしトゥルシー草よりはまだ使い道がありそう。微妙なのは否めないけど。まあ〈天秤〉は等価交換らしいし薬草と交換じゃこれくらいなのかもね。
『どう言うことなのです? 薬草がにんじんに変わってしまったのです』
『わたしが交換しただけだから気にしないで?』
『錬金術なのです?』
『まあ、そんなところ?』
『でも、薬草からにんじんが作れるものなのです?』
はてなマークが浮かんでいるミニックだけどちゃんと説明するのは面倒なのではぐらかした。ミニックが「やっぱり悪魔なのです」とか呟いているけどそれはもう諦めよう。訂正するのも面倒だし。
そうこうしているうちに冒険者ギルドに着いた。外観がエーテルウッドの街にあったギルドと同じ感じの小さなお城みたいな建物だったのですぐに分かった。
ミニックが扉に手をかける。扉を開けるとギルド内からただごとではない喧騒が伝わってくる。ミニックに複数の品定めするような視線が突き刺さる。
「小人族の坊主。今ギルドは忙しい。用事がないなら今は引っ込んでな」
ギルドに入るなり強面の男に行手を塞がれた。
「本当に助かった。まさか小人族に助けられるとは」
「噂はあてにならないわね」
「本当だぜ。小人族に助けられたなんて言ったら嘘つき呼ばわりされるかもだぜ」
助けた3人が口々にそんなことを言っている。小人族は弱いから助けられるのは珍しいということなのかな?
ちなみに助けた新人冒険者たちはそれぞれカイレン、リアナ、ホークというらしい。〈ヴェイルウォーク〉というパーティー名でFランクだそうだ。ミニックも3人に自己紹介をしていく。
「ミニックというのです。冒険者になる予定なのです。でもまだ冒険者登録はしてないのです」
「本当なの?」
「マジだぜ?」
〈ヴェイルウォーク〉の面々はミニックが冒険者ではないことに驚いてるみたい。まあ確かに自分より強い人が登録前の子供とか言われたら驚くかもね。
「まだ冒険者じゃないって本当か?」
「本当なのです。これから登録しようと思ってるのです」
「もしやと思うが登録料がないのか?」
「そうなのです。だから魔石を売るのです」
「言いにくいんだが、冒険者登録をしていないとギルドで魔石の換金はできないぞ。他の素材も買取不可だ」
「そうなのです?」
「ああ。冒険者じゃない者が魔物を狩るのは危険だからな。登録していない者からは買取りをしないんだ。しかも登録前に手に入れたものは登録しおわってからでも買い取りに出すことはできない」
そうなの? そうすると冒険者登録できなくて困るんだけど。
「困ったのです」
「もしよければオレたちが立て替えるが?」
カイレンの言葉に〈ヴェイルウォーク〉の残りの二人が頷く。渡りに船だ。カイレンたちを頼るべきだとわたしは思う。だけどミニックは首を横に振る。
「悪いのです」
「それくらいいいわよ。ミニックは命の恩人なんだからむしろそれくらいじゃ恩を返しきれないくらいだし」
「そうだぜ。他に方法もないだろ?」
「薬草があるのです。これを薬屋に売ればなんとかなるかもなのです」
3人がそう言ってくれているのにミニックは強情だ。素直に借りればいいのに。
「そうか。なら無理にとは言わない。だが何かあったら俺たちを頼ってくれ。〈ヴェイルウォーク〉は恩を絶対に返す」
カイレンがかっこいいことを言っている。ミニックはどうか知らないけどわたしは期待しちゃうからね?
◇◇◇
「じゃあ、俺たちはギルドに行く。ミニックは薬屋だから向こうだな」
「なのです。またあったらよろしくなのです」
「またすぐ会えるわよ」
「そうだぜ!」
ミニックは3人と別れて薬屋に向かった。薬屋の場所はミニックが知っているらしく慣れた足取りでどんどん進んでいく。
『薬屋はどの辺にあるの?』
『もうすぐなのです。あの石造りの家なのです』
確かに古めかしい石造りの建物が見える。その屋根には奇妙な形に装飾品がつけられていて明らかに普通じゃない風の家だ。だけどミニックは何も気にせずその中に入っていく。出迎えたのは40代くらいに見えるちょっと怪しげな雰囲気を出した男だった。
「いらっしゃ……なんだお前か。また親父の薬か?」
ミニックを見るなり薬屋の男は嫌そうな雰囲気で話しかけてくる。接客業としては失格な対応だね。
「違うのです。今日は薬草を売りにきたのです」
「薬草ね。見せてみな」
ミニックは麻袋から11束の薬草を取り出す。今日採取した全部の薬草だね。
「ふーん。アザミ草だな。下級ポーションの原料になる。一束50ニクル。全部で550ニクルだ」
「わか──」
『ちょっと待って!』
わたしはミニックが了承しようとするのを止めた。
『どうしたのです?』
確かに持ってきた大体の薬草はアザミ草だ。
だけど一束だけ違う薬草が入っていたはずなんだよね。
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名称:トゥルシー草
上級ポーションの材料となる薬草。
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そうそう。トゥルシー草だった。一見見分けがつかないけど上位の薬草で上級ポーションの材料になるらしい。どう考えても下級ポーションの材料になるアザミ草より買値は高くなると思う。
この薬屋の男は知らないで言っているのかな? それはそれで薬屋としてはダメな気がするけど。
よく見ると男の口元が弧を描いている。これはわかっててミニックを騙そうとしてるね。
『一番左の束以外を売って?』
『よくわからないけど、わかったのです』
「この10束だけ売るのです」
「いや待て。全部売ってくれたらおまけして600ニクルにしてやる」
『絶対売らないで』
「10束だけ売るのです」
「……なら500ニクルだ」
薬屋が少し悔しげな顔をしてそう告げる。騙している奴の利益になるようなことはしてあげないよ。
もうこの店は使わない方がいいかもしれない。信用ならないからね。
ミニックは500ニクルを受け取って薬屋を後にする。登録できるだけのお金を手に入れたから次は冒険者ギルドだね。
『どうして一束だけ売るのをやめたのです?』
ミニックがトゥルシー草を取り出してわたしに質問してくる。
『薬屋が嘘をついてたからだね。一つだけトゥルシー草っていうアザミ草より効能が高い薬草があったんだけど、アザミ草と偽って買い取ろうとしてたんだよね』
『そうなのです? でも薬草なんて持っていても仕方がないのです』
さてミニックのいう通り、薬屋にだまされるのが嫌だったからトゥルシー草を売るのはやめたけど、特に使い道はないんだよね。どうしようかな?
そうか。こういう時こそ新しい副技、〈天秤〉の出番なのでは? 持ち物と同等の価値のあるものと交換するらしいからね。何かいいものと交換できる可能性がある。
〈天秤〉発動。
<交換するアイテムを選んでください>
交換するのはトゥルシー草だね。そう念じるとミニックの持っていたトゥルシー草が目の前から消える。
『消えてしまったのです!』
『予想通りだからちょっと黙ってて』
何も知らされていないミニックが驚いていたけどわたしは黙らせて続きを見守る。
<交換アイテムの消費を確認しました。〈天秤〉を開始します……完了しました。ロイヤルゴールドキャロットと交換しました>
『にんじんが出てきたのです?』
ミニックの言う通り一本のにんじんが出てきた。
────────────────────
名称:ロイヤルゴールドキャロット
最高級のにんじん。食べると少しの間体力を向上したり、魔力を少し回復する効果がある。
────────────────────
えーっと? 食べるとバフがかかる食べ物ってことかな? またゲーム的なものが出てきたね。食べ物だしトゥルシー草よりはまだ使い道がありそう。微妙なのは否めないけど。まあ〈天秤〉は等価交換らしいし薬草と交換じゃこれくらいなのかもね。
『どう言うことなのです? 薬草がにんじんに変わってしまったのです』
『わたしが交換しただけだから気にしないで?』
『錬金術なのです?』
『まあ、そんなところ?』
『でも、薬草からにんじんが作れるものなのです?』
はてなマークが浮かんでいるミニックだけどちゃんと説明するのは面倒なのではぐらかした。ミニックが「やっぱり悪魔なのです」とか呟いているけどそれはもう諦めよう。訂正するのも面倒だし。
そうこうしているうちに冒険者ギルドに着いた。外観がエーテルウッドの街にあったギルドと同じ感じの小さなお城みたいな建物だったのですぐに分かった。
ミニックが扉に手をかける。扉を開けるとギルド内からただごとではない喧騒が伝わってくる。ミニックに複数の品定めするような視線が突き刺さる。
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