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── 2章 ミニック編 ──
064.悪魔の契約
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しばらくしてミニック少年、いやもうミニックでいいか、がトボトボと歩き出した。どこかへ向かうみたいだ。家にでも帰るのかな? いまだに泣きべそをかきながらゆっくりと道を進んでいく。
わたしはいまだにミニックに声をかけていない。だってこういう弱気でメソメソした子ってわたし苦手なんだよね。言ってしまうと嫌いまである。見ててイライラしてきちゃうんだよね。心が狭い? うん。自分でもわかってるんだけどね。
だけどわたしはミニックについていくしかない。なぜなら50メートル以上離れられないから。わざわざ引っ張られるのも癪なので大人しくついていっている。
まあそういう理由でわたしはミニックに喋りかけずにただついていく。傍目から見たら守護霊みたいな感じ? えっ? 幼児を狙う不審者みたい? そのレッテル貼りだけはやめれ。洒落になってないから。
そういえば話は変わるけど、〈天の声〉に新しい副技、〈天秤〉が追加されていた。
────────────────────
副技:天秤
〈天の声〉保持者の持ち物と同等の価値と交換する。1度交換したものは再度〈天秤〉にかけることはできない。
────────────────────
物々交換をしてくれる副技みたいだね。もし、いらないものができたら試してみてもいいのかもしれない。
それと祝福で表示されたステータス画面と〈天眼〉で表示されたステータスでは情報が違うみたいだよね。祝福時のステータスには〈天の声〉はなかったし恩恵も表示されていなかった。そう考えるとやっぱり〈天眼〉は優秀な副技なのかもしれない。
そんな割とどうでもいいことを考えながらついていくと一軒の小さな家に到着した。あっ、小さいというのは揶揄っているわけじゃなくて本当にスケールが小さいという意味だよ。扉の高さは多分1メートルちょっとくらいしかないし屋根の位置も低い。全体的に普通の人族の家を半分くらいにミニチュア化されたことを除けば普通の家だ。
ここがミニックの家みたい。だけど家の中に入ろうとしたとき髭を生やした小さな男が待ち構えていてミニックが中に入るのを妨害する。
「祝福はどうだったんだ?」
「……技能は〈全銃技〉だったのです」
「〈全銃技〉? 聞いたことないな。どうせ大したことのない技能だろう。やはり使えないな。それで魔法は?」
「……無しです」
「無しだと。……ふはは! 落ちこぼれにはふさわしいじゃないか! みんな聞いたか。魔法なしだとさ。忌子じゃないか!」
家の中からも笑い声や嘲笑が聞こえてくる。ミニックのことを庇うわけじゃないけどアルトを馬鹿にされたように感じてなんかムカついてくるね。
「……中に入れてくださいなのです」
「何を言っている。落ちこぼれで忌子のお前を家に入れるわけないだろう。落ちこぼれは我が家にはいらん。この家から出ていけ。二度とその顔を見せるんじゃない。なに、冒険者になれば食いつなぐことはできるだろう? お前でも薬草摘みくらいはできるだろうからな」
「そんな! お父様! 待ってくださいなのです!」
「うるさい。待たん! むしろ奴隷落ちにしないのだから感謝して欲しいくらいだ」
あの髭男、父親だったんだね。その父親がミニックを押し出して扉を乱暴に閉める。ミニックが道の真ん中で転げている。
あ、また泣き出した。
察するにミニックは家から破門?みたいな感じに今なったらしい。ミニックのことはまだ好きになれないけど、流石にちょっとかわいそうだと感じてしまう。
『それでこれからどうするの?』
「だ、だれなのです?」
『キミの技能の天の声だよ』
「てんの、こえ?」
『そう。キミを導くことになるみたいだね。不本意ながら』
ミニックの頭にはまだはてなマークが浮かんでいるようだ。だけど、わたしは気にしない。ミニックの事情なんてわたしには知ったことではない。
『急がないと今日の寝るところもないんじゃないの?』
「そうなのです! 誰だかわからないけどぼくを助けてくださいなのです!」
なんでいきなり助力を乞うのかな。甘えん坊か? やっぱりちょっとイラっとする。
こういう時は深呼吸だ。ふー。はー。ふー。うん。ちょっと落ち着いた。
わたしは頭の中でごちゃごちゃとしていた思考を整理した。
この際はっきり言おう。わたしの今の最優先事項はアルトを見守ることだ。そしてその次にケイから提示された報酬。ミニックについてはぶっちゃけどうなろうと知ったことではない。
だけど気がついてしまったんだよね。またアルトに会う方法を。
わたしはない頭でもう少し他の方法はないかと考えてみた。だけど他の方法は見つからない。どうにかアルトに会えないかと考えたけどこれしかないなら仕方がない。ケイはこうなることまで予測していたのかもしれないと思うとちょっと癪に触るけど。
でも、わたしは決めた。
どちらにしろわたしはミニックに着いていくしかない。ないのだからミニックにアルトのところに連れて行って貰えばいい。そうすればまたアルトに会える。
『助けてあげてもいいよ』
「本当なのです!?」
『でもその代わりわたしの願いを叶えてもらうよ』
「願い、なのです?」
なんか悪魔の契約みたいになっちゃってるけどこの際気にしない。アルトに会うためなら悪魔にだってなってやるよ。
『そう。まずはそうだね。冒険者登録してもらおうかな』
ミニックにアルトを探してもらうには冒険者になってもらうのが一番だと思う。冒険者になれば都市間の交通に税がかからないとアルトに聞いたから人探しにはちょうどいいし、ギルドに所属していた方が情報も集めやすいはずだからね。
それにアルトと一緒にいたときの傾向を考えるとわたしの能力は戦闘向きな気がするんだよね。戦闘技能の強化という意味で。だからわたしがミニックを助けると言う観点でも冒険者はちょうどよく感じる。
わたしの計画はミニックに冒険者になってもらって暮らせるだけの技術をわたしが教え込む。その代わりわたしはアルトのところに連れて行ってもらう。ギブアンドテイクの関係だ。
「冒険者登録なのです?」
『そう。キミは冒険者になってとりあえず強くなってもらおうか』
「ぼくがですか? 無理だと思うのです」
『やる前から諦めるな!』
「はっ、はい、なのです!」
『じゃあ早速冒険者ギルドに行こうか。この街に冒険者ギルドはある?』
「あ、あるのです」
よし。この街に冒険者ギルドがあるなら登録できないということはないはずだ。
他に冒険者登録に必要なものを思い出す。アルトから聞いたところによると登録料が300ニクル必要になるはずだ。
『キミお金持ってる? 300ニクルでいいんだけど』
「……ないのです」
いきなり頓挫した。まじか。
『一銭もないの?』
「いっせんって何なのです? 1ニクルも持ってないのです」
『……魔物を狩ってお金にするか』
「む、無理なのです!」
またやる前から否定! だったら代案を出してもらおうか?
『だったら何ができるの?』
「ぼくは落ちこぼれなので何もできることはないのです」
『はあ。じゃあどうするの? 親父さんが言ってたみたいに薬草摘みでもする?』
「嫌なのです! 魔法も武器もなしに街の外に出たら死んでしまうのです!」
まあ確かに今の格好だと魔物の一撃で死んでしまってもおかしくはない。だけど思うにミニックは魔法を使えると思うんだよね。まあ本当のことは教えてあげないんだけど。
『わたしの言うことを聞けば魔法を使えるようにしてあげるけど』
「えっ?」
あたかもわたしが魔法をミニックに与えるかのように言ってみました。
悪魔の囁き? 知らんがな。
わたしはいまだにミニックに声をかけていない。だってこういう弱気でメソメソした子ってわたし苦手なんだよね。言ってしまうと嫌いまである。見ててイライラしてきちゃうんだよね。心が狭い? うん。自分でもわかってるんだけどね。
だけどわたしはミニックについていくしかない。なぜなら50メートル以上離れられないから。わざわざ引っ張られるのも癪なので大人しくついていっている。
まあそういう理由でわたしはミニックに喋りかけずにただついていく。傍目から見たら守護霊みたいな感じ? えっ? 幼児を狙う不審者みたい? そのレッテル貼りだけはやめれ。洒落になってないから。
そういえば話は変わるけど、〈天の声〉に新しい副技、〈天秤〉が追加されていた。
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副技:天秤
〈天の声〉保持者の持ち物と同等の価値と交換する。1度交換したものは再度〈天秤〉にかけることはできない。
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物々交換をしてくれる副技みたいだね。もし、いらないものができたら試してみてもいいのかもしれない。
それと祝福で表示されたステータス画面と〈天眼〉で表示されたステータスでは情報が違うみたいだよね。祝福時のステータスには〈天の声〉はなかったし恩恵も表示されていなかった。そう考えるとやっぱり〈天眼〉は優秀な副技なのかもしれない。
そんな割とどうでもいいことを考えながらついていくと一軒の小さな家に到着した。あっ、小さいというのは揶揄っているわけじゃなくて本当にスケールが小さいという意味だよ。扉の高さは多分1メートルちょっとくらいしかないし屋根の位置も低い。全体的に普通の人族の家を半分くらいにミニチュア化されたことを除けば普通の家だ。
ここがミニックの家みたい。だけど家の中に入ろうとしたとき髭を生やした小さな男が待ち構えていてミニックが中に入るのを妨害する。
「祝福はどうだったんだ?」
「……技能は〈全銃技〉だったのです」
「〈全銃技〉? 聞いたことないな。どうせ大したことのない技能だろう。やはり使えないな。それで魔法は?」
「……無しです」
「無しだと。……ふはは! 落ちこぼれにはふさわしいじゃないか! みんな聞いたか。魔法なしだとさ。忌子じゃないか!」
家の中からも笑い声や嘲笑が聞こえてくる。ミニックのことを庇うわけじゃないけどアルトを馬鹿にされたように感じてなんかムカついてくるね。
「……中に入れてくださいなのです」
「何を言っている。落ちこぼれで忌子のお前を家に入れるわけないだろう。落ちこぼれは我が家にはいらん。この家から出ていけ。二度とその顔を見せるんじゃない。なに、冒険者になれば食いつなぐことはできるだろう? お前でも薬草摘みくらいはできるだろうからな」
「そんな! お父様! 待ってくださいなのです!」
「うるさい。待たん! むしろ奴隷落ちにしないのだから感謝して欲しいくらいだ」
あの髭男、父親だったんだね。その父親がミニックを押し出して扉を乱暴に閉める。ミニックが道の真ん中で転げている。
あ、また泣き出した。
察するにミニックは家から破門?みたいな感じに今なったらしい。ミニックのことはまだ好きになれないけど、流石にちょっとかわいそうだと感じてしまう。
『それでこれからどうするの?』
「だ、だれなのです?」
『キミの技能の天の声だよ』
「てんの、こえ?」
『そう。キミを導くことになるみたいだね。不本意ながら』
ミニックの頭にはまだはてなマークが浮かんでいるようだ。だけど、わたしは気にしない。ミニックの事情なんてわたしには知ったことではない。
『急がないと今日の寝るところもないんじゃないの?』
「そうなのです! 誰だかわからないけどぼくを助けてくださいなのです!」
なんでいきなり助力を乞うのかな。甘えん坊か? やっぱりちょっとイラっとする。
こういう時は深呼吸だ。ふー。はー。ふー。うん。ちょっと落ち着いた。
わたしは頭の中でごちゃごちゃとしていた思考を整理した。
この際はっきり言おう。わたしの今の最優先事項はアルトを見守ることだ。そしてその次にケイから提示された報酬。ミニックについてはぶっちゃけどうなろうと知ったことではない。
だけど気がついてしまったんだよね。またアルトに会う方法を。
わたしはない頭でもう少し他の方法はないかと考えてみた。だけど他の方法は見つからない。どうにかアルトに会えないかと考えたけどこれしかないなら仕方がない。ケイはこうなることまで予測していたのかもしれないと思うとちょっと癪に触るけど。
でも、わたしは決めた。
どちらにしろわたしはミニックに着いていくしかない。ないのだからミニックにアルトのところに連れて行って貰えばいい。そうすればまたアルトに会える。
『助けてあげてもいいよ』
「本当なのです!?」
『でもその代わりわたしの願いを叶えてもらうよ』
「願い、なのです?」
なんか悪魔の契約みたいになっちゃってるけどこの際気にしない。アルトに会うためなら悪魔にだってなってやるよ。
『そう。まずはそうだね。冒険者登録してもらおうかな』
ミニックにアルトを探してもらうには冒険者になってもらうのが一番だと思う。冒険者になれば都市間の交通に税がかからないとアルトに聞いたから人探しにはちょうどいいし、ギルドに所属していた方が情報も集めやすいはずだからね。
それにアルトと一緒にいたときの傾向を考えるとわたしの能力は戦闘向きな気がするんだよね。戦闘技能の強化という意味で。だからわたしがミニックを助けると言う観点でも冒険者はちょうどよく感じる。
わたしの計画はミニックに冒険者になってもらって暮らせるだけの技術をわたしが教え込む。その代わりわたしはアルトのところに連れて行ってもらう。ギブアンドテイクの関係だ。
「冒険者登録なのです?」
『そう。キミは冒険者になってとりあえず強くなってもらおうか』
「ぼくがですか? 無理だと思うのです」
『やる前から諦めるな!』
「はっ、はい、なのです!」
『じゃあ早速冒険者ギルドに行こうか。この街に冒険者ギルドはある?』
「あ、あるのです」
よし。この街に冒険者ギルドがあるなら登録できないということはないはずだ。
他に冒険者登録に必要なものを思い出す。アルトから聞いたところによると登録料が300ニクル必要になるはずだ。
『キミお金持ってる? 300ニクルでいいんだけど』
「……ないのです」
いきなり頓挫した。まじか。
『一銭もないの?』
「いっせんって何なのです? 1ニクルも持ってないのです」
『……魔物を狩ってお金にするか』
「む、無理なのです!」
またやる前から否定! だったら代案を出してもらおうか?
『だったら何ができるの?』
「ぼくは落ちこぼれなので何もできることはないのです」
『はあ。じゃあどうするの? 親父さんが言ってたみたいに薬草摘みでもする?』
「嫌なのです! 魔法も武器もなしに街の外に出たら死んでしまうのです!」
まあ確かに今の格好だと魔物の一撃で死んでしまってもおかしくはない。だけど思うにミニックは魔法を使えると思うんだよね。まあ本当のことは教えてあげないんだけど。
『わたしの言うことを聞けば魔法を使えるようにしてあげるけど』
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