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── 1章 アルト編 ──
059.魔王の要求
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「セリスを返してもらおうか」
「……それだけですか?」
「ああ。強いていうなら我が国にちょっかいをかけないでほしくはあるが。セリスを返してもらえれば問題ない」
アルセリアの目的はセリスだけみたいだ。アルトたちからしてみれば侵略されているのだからその要求は意外だったみたいだね。
アーサーがアルセリアに近づいてくる。
「それならなぜトロン王国に侵略しようとした!?」
「お主とは話していないが? まあいい。はっきりいうと我はトロン王国に興味はない。もちろん侵略しようともしておらん。そもそも本気で侵略しようとしていれば既にトロン王国は滅んでいる」
「だが現に魔人族は襲撃を繰り返している。ここ10年以上ずっとだ。それはどう説明するつもりだ!」
「知らんな。我はそんな命令を出した覚えはない。11年前からそちらの国のダンジョンに入れるよう要求をしてきただけだ。魔王の名にかけて誓ってもよい」
「魔王、だと」
ああ、そうだよね。アーサーは知らないよね。テレジアとセラフィナも驚愕の顔をしているみたい。そうなんです。目の前の男の娘(?)は魔王です。
「だけど魔人族の襲撃は確かにある!」
「そうです! わたしも結界で侵略を阻んできましたがあれは魔人族でした!」
「それは本当に魔人族だったのか?」
「当たり前です」
「きちんと確認をとったのか?」
「……どういう意味です?」
「まあ、そちらの国の内情をとやかくいうつもりはない。ともかく我の要求はセリスだけだ」
アルセリアはこれ以上話を続けるつもりはないようだ。
「アーサーさん。セリスを連れてきてもいいですか?」
「ダメだ! 何をされるかわからない」
「大丈夫ですよ。セリスは魔王の子なので何かされることはないと思います」
「は?」
あー。これも言ってなかったよね。セリスは魔王の子です。ついでにアルトも魔王の子です。
「とにかくだめだ! 魔王の言いなりになるなんて」
「そうですか。それじゃあぼくが連れてきます。スペイシャルゲート」
「えっ?」
アルトが転移扉を召喚した。アーサーは自分の魔法を使われたことに驚いているね。
実は宿屋でアーサーと話した後〈英雄模倣〉でアーサーの技能と魔法を模倣できるようになってたんだよね。一度使うと1日のクールタイムがあるから本当はアーサーに連れてきてもらう方がいいんだけどアーサーがダメだというのだからしょうがない。
アルトが扉を開いてセリスを連れてくる。アルトがきてくれたことが嬉しいのかセリスはニコニコ顔でご機嫌だ。
「セリスを連れてきました」
「おとうさん?」
「ああ、我が父だ」
セリスは一発でアルセリアが父親だと見抜いた。アルトの時もそうだけどなんで男だって見抜けるのかな?
それにしてもアルトに手を引かれるセリスは天使だね。アルセリアの目元も緩んでさっきまであった威厳がなくなっちゃってるよ。
テレジアとセラフィナはそれを見て微妙な顔をしてるけど。なんで? 可愛かろう?
「それでは我は帰るとしよう。セリス。行くぞ」
「おにいちゃんは?」
「ぼくはまだやることがあるから行かないよ」
アルトはまだノーアにアリアを助けてもらってる最中だからね。まだ帰れない。
「じゃあセリスも帰らない」
「セリスよ。我と一緒は嫌なのか?」
「うん。おにいちゃんは守ってくれるから」
「我だって守るぞ」
「でもおとうさんは助けてくれなかった」
「ぐっ」
セリスのはなった辛辣な事実にアルセリアはダメージを受けているみたいだ。
「このまま帰れると思ってるのかい? 先ほどの話も続きを聞かせてもらうよ!」
アーサーはアルセリアを帰すつもりはないみたい。王族としてはやられっぱなしはダメということなのかな? それに魔人族が襲撃している件についても聞きたいらしい。
「面倒な。やはり消し炭にするか?」
「やめてください」
「うむ。確かにせっかく殺さずにきたのにそれでは本末転倒か。それにセリスが帰らないのであれば我も帰るわけにはいかぬしな。話くらいならしてやろう。話ができるところに連れていけ」
「いいだろう。教会に連れて行く」
一旦話はついたみたいだね。
「アーサー王子。わたしは兵士たちを安全なところに運びます」
「わかったよセラフィナ嬢。頼んだよ。スペイシャルゲート」
「ありがとうございます」
アーサーが転移扉を出現させる。セラフィナがその扉の中に兵士たちを移動させている。どこかの屋内とかに続いているみたいだ。
兵士たちを助けているセラフィナを除いた五人が転移扉で教会に転移した。
「そういえばシルヴァさんはどうしました? 魔王城に行くと言ってましたけど」
「シルヴァ? ああ。あの龍か? 会ってないな。ダンジョンが崩壊しそうだという知らせを聞いた時には移動していたゆえな。すれ違ったのだろう」
「そうですか。シルヴァさんはすぐ戻ると言っていたんですが戻ってきていないので何かあったのか心配してたんですが」
「おおかたセリーナにでも捕まっておるのだろう」
「セリーナ、ですか?」
「ああ、セリスの母だ」
へー。セリスのお母さんはセリーナって言うんだね。きっと美人の龍人さんなんだろうね。
「そこの魔王がアルトのことを息子だと言っていたけど本当なのかい?」
アーサーがアルセリアから奪うようにアルトに話しかける。アルセリアは特に気にしてはないみたいだけど。これ幸いとセリスとおしゃべりを始めてるし。
「そうみたいです」
「そうなのか。だとするとぼくは神敵に肩入れしていることになってしまうのかな? テレジア嬢はどう思う?」
「はい。人族と魔王の子供など初めて聞きますが、この国ではそのように解釈する方が多いかと」
「その言い方だとそうじゃないと考える人もいると言うことかい?」
テレジアが頷く。
「はい。アルトさんは強力な聖魔法を使える様子。それを見せれば勇煌派はアルトさんを勇者とみなすでしょう。というかあれはなんですか。ホーリーヒール? 初代聖女が使ったとされる伝説の魔法ですよ! それをバンバンと使って! しかも挙げ句の果てにはホーリーサンクチュアリ! 2代目勇者様が使ったとされるこれも伝説級の魔法です! なんでそんなに強力な魔法が使えるんですか!!」
テレジアさんが荒れていらっしゃる。聖女のお淑やかなイメージが台無しです。
……いや残念聖女もありといえばありかも。
『アルト。知ってた?』
『知りませんでした』
アルトも知らなかったみたい。それにしてもホーリーサンクチュアリは天声ポイントを100ptも使ったから強いのはわかってたけど、ホーリーヒールは結構簡単に取得してたよね? そんなすごい魔法だったなんてね。やっぱり〈魔力操作〉のおかげ? 〈魔力操作〉ってチートでは?
「テレジア嬢。落ち着いて」
「……すみません。取り乱しました」
「でもやはりそうなんだね。そうなると魔王の言っていたことが重要になるんだけど」
「そうなりますね」
アーサーとテレジアは二人で納得しているみたいだね。何が重要になるんだろう。わたしにはわかりません。
「魔王。いやなんと呼んだらいいかな?」
「アルセリアだ。好きに呼んで構わんよ」
「ではアルセリア殿と。ぼくのことはアーサーと呼んでほしい」
「アーサーだな。わかった」
アーサーはアルセリアが大人しくついてきたことで口調を緩めたみたい。
「まずはアルセリア殿が今回襲撃した件だけど」
「ああ。もともとダンジョンに入れるよう要求していたのだが梨の礫でな。そこにセリスが囚われているダンジョンが崩壊したと言う知らせを受けて飛んできたというわけだ」
「よくわからないな」
「それは──」
わかっていないアーサーにアルトがセリスがダンジョンに囚われた経緯を補足した。
「そんなことが」
「セリスはダンジョン主にされていました。もしかすると他のダンジョンも同じく〈創造神への嫁入り〉でダンジョン主にされているのかもしれませんね」
「まさか。いやあり得るのか」
セリスがダンジョン主にされていたことにはアルセリアも驚いているようだ。だがすぐに話を本筋に戻す。
「ともかく我は今回のことについて謝罪はせぬ。11年もの間要求を無視し続けたことの報いだと思うのだな」
アーサーは何事かを考えているようだったが飲み込んだようだ。
「それは後で話すことにしよう。それより先ほどの話を教えてほしいのだけど」
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アーサーがアルセリアに近づいてくる。
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「だけど魔人族の襲撃は確かにある!」
「そうです! わたしも結界で侵略を阻んできましたがあれは魔人族でした!」
「それは本当に魔人族だったのか?」
「当たり前です」
「きちんと確認をとったのか?」
「……どういう意味です?」
「まあ、そちらの国の内情をとやかくいうつもりはない。ともかく我の要求はセリスだけだ」
アルセリアはこれ以上話を続けるつもりはないようだ。
「アーサーさん。セリスを連れてきてもいいですか?」
「ダメだ! 何をされるかわからない」
「大丈夫ですよ。セリスは魔王の子なので何かされることはないと思います」
「は?」
あー。これも言ってなかったよね。セリスは魔王の子です。ついでにアルトも魔王の子です。
「とにかくだめだ! 魔王の言いなりになるなんて」
「そうですか。それじゃあぼくが連れてきます。スペイシャルゲート」
「えっ?」
アルトが転移扉を召喚した。アーサーは自分の魔法を使われたことに驚いているね。
実は宿屋でアーサーと話した後〈英雄模倣〉でアーサーの技能と魔法を模倣できるようになってたんだよね。一度使うと1日のクールタイムがあるから本当はアーサーに連れてきてもらう方がいいんだけどアーサーがダメだというのだからしょうがない。
アルトが扉を開いてセリスを連れてくる。アルトがきてくれたことが嬉しいのかセリスはニコニコ顔でご機嫌だ。
「セリスを連れてきました」
「おとうさん?」
「ああ、我が父だ」
セリスは一発でアルセリアが父親だと見抜いた。アルトの時もそうだけどなんで男だって見抜けるのかな?
それにしてもアルトに手を引かれるセリスは天使だね。アルセリアの目元も緩んでさっきまであった威厳がなくなっちゃってるよ。
テレジアとセラフィナはそれを見て微妙な顔をしてるけど。なんで? 可愛かろう?
「それでは我は帰るとしよう。セリス。行くぞ」
「おにいちゃんは?」
「ぼくはまだやることがあるから行かないよ」
アルトはまだノーアにアリアを助けてもらってる最中だからね。まだ帰れない。
「じゃあセリスも帰らない」
「セリスよ。我と一緒は嫌なのか?」
「うん。おにいちゃんは守ってくれるから」
「我だって守るぞ」
「でもおとうさんは助けてくれなかった」
「ぐっ」
セリスのはなった辛辣な事実にアルセリアはダメージを受けているみたいだ。
「このまま帰れると思ってるのかい? 先ほどの話も続きを聞かせてもらうよ!」
アーサーはアルセリアを帰すつもりはないみたい。王族としてはやられっぱなしはダメということなのかな? それに魔人族が襲撃している件についても聞きたいらしい。
「面倒な。やはり消し炭にするか?」
「やめてください」
「うむ。確かにせっかく殺さずにきたのにそれでは本末転倒か。それにセリスが帰らないのであれば我も帰るわけにはいかぬしな。話くらいならしてやろう。話ができるところに連れていけ」
「いいだろう。教会に連れて行く」
一旦話はついたみたいだね。
「アーサー王子。わたしは兵士たちを安全なところに運びます」
「わかったよセラフィナ嬢。頼んだよ。スペイシャルゲート」
「ありがとうございます」
アーサーが転移扉を出現させる。セラフィナがその扉の中に兵士たちを移動させている。どこかの屋内とかに続いているみたいだ。
兵士たちを助けているセラフィナを除いた五人が転移扉で教会に転移した。
「そういえばシルヴァさんはどうしました? 魔王城に行くと言ってましたけど」
「シルヴァ? ああ。あの龍か? 会ってないな。ダンジョンが崩壊しそうだという知らせを聞いた時には移動していたゆえな。すれ違ったのだろう」
「そうですか。シルヴァさんはすぐ戻ると言っていたんですが戻ってきていないので何かあったのか心配してたんですが」
「おおかたセリーナにでも捕まっておるのだろう」
「セリーナ、ですか?」
「ああ、セリスの母だ」
へー。セリスのお母さんはセリーナって言うんだね。きっと美人の龍人さんなんだろうね。
「そこの魔王がアルトのことを息子だと言っていたけど本当なのかい?」
アーサーがアルセリアから奪うようにアルトに話しかける。アルセリアは特に気にしてはないみたいだけど。これ幸いとセリスとおしゃべりを始めてるし。
「そうみたいです」
「そうなのか。だとするとぼくは神敵に肩入れしていることになってしまうのかな? テレジア嬢はどう思う?」
「はい。人族と魔王の子供など初めて聞きますが、この国ではそのように解釈する方が多いかと」
「その言い方だとそうじゃないと考える人もいると言うことかい?」
テレジアが頷く。
「はい。アルトさんは強力な聖魔法を使える様子。それを見せれば勇煌派はアルトさんを勇者とみなすでしょう。というかあれはなんですか。ホーリーヒール? 初代聖女が使ったとされる伝説の魔法ですよ! それをバンバンと使って! しかも挙げ句の果てにはホーリーサンクチュアリ! 2代目勇者様が使ったとされるこれも伝説級の魔法です! なんでそんなに強力な魔法が使えるんですか!!」
テレジアさんが荒れていらっしゃる。聖女のお淑やかなイメージが台無しです。
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アルトも知らなかったみたい。それにしてもホーリーサンクチュアリは天声ポイントを100ptも使ったから強いのはわかってたけど、ホーリーヒールは結構簡単に取得してたよね? そんなすごい魔法だったなんてね。やっぱり〈魔力操作〉のおかげ? 〈魔力操作〉ってチートでは?
「テレジア嬢。落ち着いて」
「……すみません。取り乱しました」
「でもやはりそうなんだね。そうなると魔王の言っていたことが重要になるんだけど」
「そうなりますね」
アーサーとテレジアは二人で納得しているみたいだね。何が重要になるんだろう。わたしにはわかりません。
「魔王。いやなんと呼んだらいいかな?」
「アルセリアだ。好きに呼んで構わんよ」
「ではアルセリア殿と。ぼくのことはアーサーと呼んでほしい」
「アーサーだな。わかった」
アーサーはアルセリアが大人しくついてきたことで口調を緩めたみたい。
「まずはアルセリア殿が今回襲撃した件だけど」
「ああ。もともとダンジョンに入れるよう要求していたのだが梨の礫でな。そこにセリスが囚われているダンジョンが崩壊したと言う知らせを受けて飛んできたというわけだ」
「よくわからないな」
「それは──」
わかっていないアーサーにアルトがセリスがダンジョンに囚われた経緯を補足した。
「そんなことが」
「セリスはダンジョン主にされていました。もしかすると他のダンジョンも同じく〈創造神への嫁入り〉でダンジョン主にされているのかもしれませんね」
「まさか。いやあり得るのか」
セリスがダンジョン主にされていたことにはアルセリアも驚いているようだ。だがすぐに話を本筋に戻す。
「ともかく我は今回のことについて謝罪はせぬ。11年もの間要求を無視し続けたことの報いだと思うのだな」
アーサーは何事かを考えているようだったが飲み込んだようだ。
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