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── 1章 アルト編 ──
024.アルトへの疑惑
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アルトは無事ダンジョンの外に送られた。他の冒険者たちも同様のようで皆一様にダンジョン攻略の達成を祝っているようだ。
あ。セイソンがこちらにやってくる。
彼もダンジョン攻略達成を祝いに来たのかな? いや、もしかするとアルトを褒め称えに来たのかも?
しかしそれは違ったみたいだ。
わたしの想像を覆して物凄い形相でセイソンが迫ってくる。
「アルト! あれは一体どう言うことだ!」
「あれとはなんですか?」
「あの魔法だ! わかってるだろう!」
「わかりません。きちんと言ってください」
すごい剣幕のセイソンの言葉をアルトは否定する。いやでもこれは薄々わかっている時の顔のような気がするけど。
「セイソン! どうしたの?」
「ん。セイソン。こわ」
アリアとノーアが近づいてきてセイソンに問い詰める。
「アリア。お前は見てなかったのか? アルトが冥魔法を使った」
「え? なんですって? ……アルト? 本当なの?」
「セイソンさんの言うことがわかりません。あれは火魔法です」
ん? あれは確かに冥属性の魔法だけど? アルトは何を言っているのだろう?
「そんな詭弁が通用すると思うか? あの禍々しさは明らかに冥魔法だ! それ以外にあり得ない!」
「冥魔法に火を出す魔法は確認されていなかったはずですが」
「ならここで出してみろ! 二人にも確認させる!」
「わかりました」
アルトは軽く精神集中をし、声を出さずに〈念話〉で魔法を唱えた。
『アビスファイア』
あれ? そんな高等技術どこで覚えた? ちなみに後で聞いたらウッドランドドラゴン戦で使っていたらしい。気が付かなかった。
それはともかくアルトの手元に小さな冥府の炎が生成された。
「無詠唱で魔法を? いや、それよりもこれは……」
「ん。初めて見る」
アリアとノーアは驚愕の表情で炎を見つめる。若干アリアは他のことに気を取られそうになってはいたがそれは今はどうでもいい。
「どうだ。これは冥魔法だろう」
「そう見えなくもないわね。少なくとも火魔法では見たことないわ」
「わからない。可能性はある」
「でも、アルトの言う通り冥魔法である根拠も確かにないわね」
「いや! どう考えても冥魔法だろう!」
ちなみにそもそも冥魔法を使うのが何が問題なのかわかっていないわたしはそろそろそのことに触れてほしいなと思っていたりする。
「冥魔法は魔王が使う魔法だ! 魔王と敵対しているこの国では罪。少なくとも我が国のハモニス教会は黙っていない。無論、そこに所属する俺たちもだ」
冥魔法が魔王の使っていた魔法!? 聞いてないんですが? いやノーアも少し言及してたっけ? そういえばアルトも冥魔法を使うのを躊躇っている節がみえた。わたしの確認不足か。ごめんアルト。
と言うかこの世界、魔王とか存在するんだ。やっぱりファンタジー感、ゲーム感がすごい。
「ごめんなさい。アルト。嫌疑がある以上、アルトを放っては置けないわ」
「ん。とりあえず投獄?」
「当たり前だ! それとお前の持っているものは全て没収する。武器もドロップアイテムもな」
まじか! そこまで重い罪なわけ?
アルトは大人しくセイソンたちの言う通りにするようだ。
本当に知らなかったんです。ごめんなさい。
◇◇◇
アルトは着ていた服以外を全て取り上げられて、教会にある牢獄へと連れて行かれた。牢獄に入れられるまでの道のりでアリアが教えてくれたんだけど、ここは教会にとっての異端者や疑わしい行動を取った者などが拘束・収容される場所らしい。厳格な管理体制のもとで運営され、脱獄したことがある人はいないのだとか。
ただ、牢獄というわりには粗雑ではなく小綺麗としていて、むしろ神聖な空気に包まれている気さえする。教会の牢獄というだけあって普通の牢屋とは訳が違うということなのかな?
今、アルトは奴隷が着ていそうなワンピースに似たボロのサッククロスに着替えさせられ、手枷をつけられた状態で牢獄の床に座らされている。
手枷を〈天眼〉で確認してみると魔法の発動を妨げる効果があるらしい。脱獄者がいないというのは伊達じゃないみたいだ。
そしてわたしはというと……アルトに平謝りしていた。
『ごめん。アルト。冥魔法が罪になるなんて知らなくて』
『別に大丈夫です。ぼくも牢屋に入れられるほどだとは思っていませんでしたし』
『でも、最初に確認しておけばこんな事にはならなかったかもしれないのに』
『過ぎたことはしょうがないです。それに』
『それに?』
『セイさんのことを信じてますから。ぼくを無事にここから出してくれるんですよね?』
『! もちろん! 任せてよ!』
なんか、アルトに言いくるめられた気もするけど良しとしようじゃないか! わたしはアルトに信じてもらえてるからね!
そんな話をしていると一人の女性がアルトの前に現れた。
白銀の髪をした金色の瞳のすごい美人だ。白いローブを身にまとっており、そのローブは清潔で神聖さが際立っている。その生地は柔らかく、光に透けるような軽やかな質感を持ち、袖口や裾には金や銀の刺繍や模様が施され、どことなく高貴さが滲み出ている。
────────────────────
名前:ソフィア
種族:人族
技能:真実の眼
魔法:聖
恩恵:調和神の元聖女
────────────────────
ソフィアという名前らしい。
アルト以外で恩恵がある人は始めて見た。もしかするとすごい偉い人なのかな?
「久しぶりね。と言っても1ヶ月ちょっとくらいかしら?」
「お母さん……」
アルトのお母さんだった。そう言われてみればどことなく顔立ちが似ている気もする? そして何よりアルトの白銀髪の部分とソフィアさんの髪の色は全く同じだね。
「どうしてここに?」
「アルトが投獄されたと聞いてきたの」
「……」
アルトの母、ソフィアさんは心配そうにそう言った。子供を心配するなんていい母親だなぁと思うけどアルトはソフィアさんを見つめ返すだけ。あんまり仲はよくないのかもしれない。
「冥魔法を使ったというのは本当なの?」
「……ぼくは使ってません」
「それは神様に向かってでも同じことが言えるのかしら?」
「それは……」
ソフィアさんに詰め寄られるアルト。だけどそれはアルトのせいじゃないんです。嘘を吐かせてしまっている原因がわたしなだけに頭が痛くなってくる。
「アルト。わたしはあなたに謝らなくてはならないわ」
「……なにをですか?」
「あなたの父親は死んだと言ったわよね?」
「はい」
「あれは嘘なの」
「そうですか」
「驚かないのね?」
「いえ。驚いてはいます」
あれ? 何か雲行きが怪しくなってきた。
ふふっと笑いながらアルトの母は話を続ける。
「面白くないわね? じゃあ。これはどうかしら? あなたの父親は……魔王なの」
「……は?」
「だから、あなたが冥魔法を覚えるのは自然なことなのよ」
「ちょっと待ってください! 訳がわかりません!」
「そのままの意味よ?」
いや、わたしもわからない。ソフィアさんは元聖女だって話だよね? それがハモニス教会が敵視しているという魔王の……お嫁さんってこと? それってバレたら大事件になるんじゃないの?
「だから、冥魔法が使えるからといって悲嘆しないで? それだけでも伝えようと思ってここにきたの。あと、このことは内緒よ?」
「……」
ソフィアさんは茶目っ気を出すように最後にそう付け足した。
しかし突然のカミングアウトにアルトは固まってしまっているようだ。何も喋らずに唇を噛んでいる。
「そうだ。ごめんなさいついでに一つお願いをしてもいいかしら?」
「……なんですか?」
「いつかヴァーディアンのダンジョンに行ってほしいの」
「どうして?」
ヴァーディアンって確か隣のダンジョン迷宮都市のことだよね? 何かあるのかな?
「ダンジョンに囚われたあなたの妹を救って欲しいのよ」
「どういうこと、ですか?」
「それは……、人が来るみたいね。お話はここまでにしましょうか」
意味深な言葉を残してソフィアさんはこの場を去っていった。
あ。セイソンがこちらにやってくる。
彼もダンジョン攻略達成を祝いに来たのかな? いや、もしかするとアルトを褒め称えに来たのかも?
しかしそれは違ったみたいだ。
わたしの想像を覆して物凄い形相でセイソンが迫ってくる。
「アルト! あれは一体どう言うことだ!」
「あれとはなんですか?」
「あの魔法だ! わかってるだろう!」
「わかりません。きちんと言ってください」
すごい剣幕のセイソンの言葉をアルトは否定する。いやでもこれは薄々わかっている時の顔のような気がするけど。
「セイソン! どうしたの?」
「ん。セイソン。こわ」
アリアとノーアが近づいてきてセイソンに問い詰める。
「アリア。お前は見てなかったのか? アルトが冥魔法を使った」
「え? なんですって? ……アルト? 本当なの?」
「セイソンさんの言うことがわかりません。あれは火魔法です」
ん? あれは確かに冥属性の魔法だけど? アルトは何を言っているのだろう?
「そんな詭弁が通用すると思うか? あの禍々しさは明らかに冥魔法だ! それ以外にあり得ない!」
「冥魔法に火を出す魔法は確認されていなかったはずですが」
「ならここで出してみろ! 二人にも確認させる!」
「わかりました」
アルトは軽く精神集中をし、声を出さずに〈念話〉で魔法を唱えた。
『アビスファイア』
あれ? そんな高等技術どこで覚えた? ちなみに後で聞いたらウッドランドドラゴン戦で使っていたらしい。気が付かなかった。
それはともかくアルトの手元に小さな冥府の炎が生成された。
「無詠唱で魔法を? いや、それよりもこれは……」
「ん。初めて見る」
アリアとノーアは驚愕の表情で炎を見つめる。若干アリアは他のことに気を取られそうになってはいたがそれは今はどうでもいい。
「どうだ。これは冥魔法だろう」
「そう見えなくもないわね。少なくとも火魔法では見たことないわ」
「わからない。可能性はある」
「でも、アルトの言う通り冥魔法である根拠も確かにないわね」
「いや! どう考えても冥魔法だろう!」
ちなみにそもそも冥魔法を使うのが何が問題なのかわかっていないわたしはそろそろそのことに触れてほしいなと思っていたりする。
「冥魔法は魔王が使う魔法だ! 魔王と敵対しているこの国では罪。少なくとも我が国のハモニス教会は黙っていない。無論、そこに所属する俺たちもだ」
冥魔法が魔王の使っていた魔法!? 聞いてないんですが? いやノーアも少し言及してたっけ? そういえばアルトも冥魔法を使うのを躊躇っている節がみえた。わたしの確認不足か。ごめんアルト。
と言うかこの世界、魔王とか存在するんだ。やっぱりファンタジー感、ゲーム感がすごい。
「ごめんなさい。アルト。嫌疑がある以上、アルトを放っては置けないわ」
「ん。とりあえず投獄?」
「当たり前だ! それとお前の持っているものは全て没収する。武器もドロップアイテムもな」
まじか! そこまで重い罪なわけ?
アルトは大人しくセイソンたちの言う通りにするようだ。
本当に知らなかったんです。ごめんなさい。
◇◇◇
アルトは着ていた服以外を全て取り上げられて、教会にある牢獄へと連れて行かれた。牢獄に入れられるまでの道のりでアリアが教えてくれたんだけど、ここは教会にとっての異端者や疑わしい行動を取った者などが拘束・収容される場所らしい。厳格な管理体制のもとで運営され、脱獄したことがある人はいないのだとか。
ただ、牢獄というわりには粗雑ではなく小綺麗としていて、むしろ神聖な空気に包まれている気さえする。教会の牢獄というだけあって普通の牢屋とは訳が違うということなのかな?
今、アルトは奴隷が着ていそうなワンピースに似たボロのサッククロスに着替えさせられ、手枷をつけられた状態で牢獄の床に座らされている。
手枷を〈天眼〉で確認してみると魔法の発動を妨げる効果があるらしい。脱獄者がいないというのは伊達じゃないみたいだ。
そしてわたしはというと……アルトに平謝りしていた。
『ごめん。アルト。冥魔法が罪になるなんて知らなくて』
『別に大丈夫です。ぼくも牢屋に入れられるほどだとは思っていませんでしたし』
『でも、最初に確認しておけばこんな事にはならなかったかもしれないのに』
『過ぎたことはしょうがないです。それに』
『それに?』
『セイさんのことを信じてますから。ぼくを無事にここから出してくれるんですよね?』
『! もちろん! 任せてよ!』
なんか、アルトに言いくるめられた気もするけど良しとしようじゃないか! わたしはアルトに信じてもらえてるからね!
そんな話をしていると一人の女性がアルトの前に現れた。
白銀の髪をした金色の瞳のすごい美人だ。白いローブを身にまとっており、そのローブは清潔で神聖さが際立っている。その生地は柔らかく、光に透けるような軽やかな質感を持ち、袖口や裾には金や銀の刺繍や模様が施され、どことなく高貴さが滲み出ている。
────────────────────
名前:ソフィア
種族:人族
技能:真実の眼
魔法:聖
恩恵:調和神の元聖女
────────────────────
ソフィアという名前らしい。
アルト以外で恩恵がある人は始めて見た。もしかするとすごい偉い人なのかな?
「久しぶりね。と言っても1ヶ月ちょっとくらいかしら?」
「お母さん……」
アルトのお母さんだった。そう言われてみればどことなく顔立ちが似ている気もする? そして何よりアルトの白銀髪の部分とソフィアさんの髪の色は全く同じだね。
「どうしてここに?」
「アルトが投獄されたと聞いてきたの」
「……」
アルトの母、ソフィアさんは心配そうにそう言った。子供を心配するなんていい母親だなぁと思うけどアルトはソフィアさんを見つめ返すだけ。あんまり仲はよくないのかもしれない。
「冥魔法を使ったというのは本当なの?」
「……ぼくは使ってません」
「それは神様に向かってでも同じことが言えるのかしら?」
「それは……」
ソフィアさんに詰め寄られるアルト。だけどそれはアルトのせいじゃないんです。嘘を吐かせてしまっている原因がわたしなだけに頭が痛くなってくる。
「アルト。わたしはあなたに謝らなくてはならないわ」
「……なにをですか?」
「あなたの父親は死んだと言ったわよね?」
「はい」
「あれは嘘なの」
「そうですか」
「驚かないのね?」
「いえ。驚いてはいます」
あれ? 何か雲行きが怪しくなってきた。
ふふっと笑いながらアルトの母は話を続ける。
「面白くないわね? じゃあ。これはどうかしら? あなたの父親は……魔王なの」
「……は?」
「だから、あなたが冥魔法を覚えるのは自然なことなのよ」
「ちょっと待ってください! 訳がわかりません!」
「そのままの意味よ?」
いや、わたしもわからない。ソフィアさんは元聖女だって話だよね? それがハモニス教会が敵視しているという魔王の……お嫁さんってこと? それってバレたら大事件になるんじゃないの?
「だから、冥魔法が使えるからといって悲嘆しないで? それだけでも伝えようと思ってここにきたの。あと、このことは内緒よ?」
「……」
ソフィアさんは茶目っ気を出すように最後にそう付け足した。
しかし突然のカミングアウトにアルトは固まってしまっているようだ。何も喋らずに唇を噛んでいる。
「そうだ。ごめんなさいついでに一つお願いをしてもいいかしら?」
「……なんですか?」
「いつかヴァーディアンのダンジョンに行ってほしいの」
「どうして?」
ヴァーディアンって確か隣のダンジョン迷宮都市のことだよね? 何かあるのかな?
「ダンジョンに囚われたあなたの妹を救って欲しいのよ」
「どういうこと、ですか?」
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