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── 0章 序章 ──
000.転生?
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気がつくとそこは雲の上だった。
見渡す限りどこまでも白く柔らかなそれが広がり、水平線で隔てられた上空には透き通るような淡い青が白い光で照らされている。
「……どういう」
こと?
思わずそう言葉をもらし、明るく、しかしどこにも光源の見当たらない空を見上げる。
あー、死んだのかな?
少し考えてそう思った。おぼろげに思い出すのは目の届く限り広がる炎、衣服や肉が焼け付く臭気、痛みとも熱さともわからない皮膚の感覚、燃え盛る轟音とそれをかき消すほどの怒声や叫声。
「お察しの通り。死んだよ。ご愁傷さま」
突如聞こえた声に思考は中断された。誰だろう?と声の聞こえた方に目を向けると、いつからそこにいたのか、少年、と言っていいかわからないほどには幼い姿の子供が目の前に立っていた。10才にもなっていないんじゃないかな? 漆黒の髪、スカイブルーの瞳。ちょこんと申し訳程度の小さな鼻と唇が置かれた陶器のように白い顔。そんな見惚れるくらい可愛らしい子がこちらを見つめている。
「キミは誰?」
ちょっと見ているのが恥ずかしくなったから視線を下げて、そう聞いてみた。外套……というにはボロい、黒く大きな布ようなものを羽織っているのが見える。白い肌の色と合わさって、なんとなく不気味。もしこれで大鎌を持っていたら死神みたいだなぁ。そんなどうでもいいことを考えてしまう。
「残念。ボクは死神じゃないよ。まあ、死ぬのを待っていた、という意味では同じようなものなのかもしれないけどね」
「あれ? 思考を読まれてる?」
さっきから考えているだけのことに的確に答えられてる気がする。だとするとちょっと、いや、結構恥ずかしいんだけど……
「うん、大体わかるよー。まああまり気にしない方向で?」
いや、無理だよ! 思考ダダ漏れだよ? 乙女には知られたくない秘密というものが一つや二つ、いや十くらいはあってだね。
「大丈夫大丈夫。もし、脳内ピンクなこと考えてたとしても気にしないし、誰にも言うつもりもないし」
わたしのプライバシーはどこかに置いてかれてしまったようだね……。
「そうそう、ボクのことだよね。そうだなぁ。とりあえずケイとでも呼んでもらえればいいかな。天野セイさん」
「名前までわかるの?」
「ふふ。さっきも言った通り、キミのことを待っていたからね。だから大体のことは知ってるさ」
「ストーカー?」
「いやいや。ただの事前調査だよ。事前に会う人のことを調べておくのは常識でしょ? それにキミ、なかなかの……いやそれはどうでもいいことだね」
いやいやどこの常識よ? ビジネスマン? さいですか。いやそれよりも重要なのは名前、そしてそれ以上に多くのことを知られてしまっているらしいこと。さらには、とても不可解なことに、声に出していない声を聞き取られてしまうらしいこと。これでは隠し事もできない。対して、少年についてわかっていることはケイという名前、しかもおそらく本名でないであろう自己申告のそれのみ。これが情報格差か。
「まあ、色々と警戒しているようだけど一旦置いておこうか。それは重要なことではないし、これで結構急いでるからね。単刀直入に言うとキミにはさっきまでいた場所とは違う世界、つまり異世界に行ってもらいたい」
「はあ」
警戒を置いておくってどういうこと? それに異世界ってなに?
「異世界には記憶を保ったまま転移することになる」
あー無視ですか。
「転移した後は基本自由、と言いたいところだけど、その世界にいる子達と一緒にいてもらうことになるかな。あと必要なさそうな心の声は拾わないからね?」
うん。横着失敗。
「その人たちの手助けをする、ということですか?」
今更だけど上位存在っぽいケイに対して敬語を使ってみる。
「いや?一緒にいるだけでいいよ。あと敬語は気持ち悪いからやめてね」
気持ち悪いとはなんだ! というか一緒にいるだけでいいってどういうこと?
「それって必要あるの?」
それって必要ないよね、わたし。よくわからない世界へ行って、よくわからない人たちに同行する。そこまではまあわかる。あんまり分かりたくないような気もするけど。でも一緒にいるだけでいいというのはもっとよく分からない。
「必要かどうか、でいうとどうだろうね?」
「じゃあ──」
「だけど」
「だけど?」
「とても楽しいと思うよ。少なくともボクにとってはとても楽しい」
あーそういう系? ボクが楽しければいいだろう的な? そういうのはわたしには逆効果だと思うけどな。
「わたしは人間不信だよ」
「もちろん知っているよ。だからセイには報酬を用意した」
「報酬?」
「うん。一緒に行ってもし、ボクが楽しめたら何でも一つ願いを叶えてあげよう。例えばキミを元の世界に戻す、とかね」
「いや、それはいらないけど」
「知ってる。たとえばの話だよたとえばの」
「……」
「どう? 結構いい条件だと思ってるんだけど」
「わかった。行くことにする」
「うんうん。物分かりが良くて助かるよ」
まあ、ちょっとめんどくさそうなこともありそうだけど、もう一回生きられるなら儲け物かな? それに報酬もそれなりに、いや、実はかなり興味ある。
「ちなみに、同行者がいるという話だけど」
「うん?」
「そりが合わなければ見捨てても文句は言わないでね?」
「あはは、それは面白いね」
「割と本気で言ってるけど?」
「できるならいいよ。どうせキミを送った後、ボクは干渉できないし」
「言質はとったよ」
何てったって人間不信だからね。
「まあ、交渉成立ということで。じゃあちょっと後ろ向いて?」
そう言いながらケイは目の前で浮いた。うん。もう、ちょっとのことじゃ驚かないよ。
わたしは後ろを向いて何が起こるのかを待った。
「ちょっと衝撃が走るかもしれないけどじっとしててね?」
そういうや否や、頭にハンマーで叩かれたような衝撃が走った。いや、実際叩かれたことはないんだけど多分それくらい痛い。
「ちょっ、何すんじゃ──」
「よし、これでスキルの継承とかもろもろ終わったから」
あーまだじんじんする。いやガンガンか。
「すごい痛いんだけど。そういうことは最初に言ってもらえません?」
「ごめんごめん。でも時間が無くなってきたから」
「まあいいか。それで異世界のこととかスキルのこととか教えてくれるんだよね?」
教えてくれないと困るよね。何も分からないままはちょっと。
「教えたいことは山々なんだけど、時間が無くなってきたから」
「えっ、じゃあ知らないと困ることとか?」
「時間が無くなってきたから」
「重要なことだけでも」
「時間が無くなってきたから」
「でも」
「時間が無くなってきたから」
「……」
壊れた時計ごっこやめい! というかそれやってる間にちょっとでも話できるでしょ!!
「てへ? じゃあさっさと転生しちゃうね?」
ケイはそういうと同時にわたしはとても暗い光に包まれた。てへじゃねーわ、てへじゃ。
「あっ、向こうに行ったら身体はなくなっちゃうけど心配しないでね」
「え?どういう……」
だから、重要なことは言ってよ。いや一応言ってるけども。そうじゃないでしょ。身体はなくなっちゃうってどういうこと。考えてもよく分からん!
「ちゃんと説明しt──」
ケイの不穏な言葉を耳に残しながらわたしは不吉な光に飲み込まれてったのだった。
見渡す限りどこまでも白く柔らかなそれが広がり、水平線で隔てられた上空には透き通るような淡い青が白い光で照らされている。
「……どういう」
こと?
思わずそう言葉をもらし、明るく、しかしどこにも光源の見当たらない空を見上げる。
あー、死んだのかな?
少し考えてそう思った。おぼろげに思い出すのは目の届く限り広がる炎、衣服や肉が焼け付く臭気、痛みとも熱さともわからない皮膚の感覚、燃え盛る轟音とそれをかき消すほどの怒声や叫声。
「お察しの通り。死んだよ。ご愁傷さま」
突如聞こえた声に思考は中断された。誰だろう?と声の聞こえた方に目を向けると、いつからそこにいたのか、少年、と言っていいかわからないほどには幼い姿の子供が目の前に立っていた。10才にもなっていないんじゃないかな? 漆黒の髪、スカイブルーの瞳。ちょこんと申し訳程度の小さな鼻と唇が置かれた陶器のように白い顔。そんな見惚れるくらい可愛らしい子がこちらを見つめている。
「キミは誰?」
ちょっと見ているのが恥ずかしくなったから視線を下げて、そう聞いてみた。外套……というにはボロい、黒く大きな布ようなものを羽織っているのが見える。白い肌の色と合わさって、なんとなく不気味。もしこれで大鎌を持っていたら死神みたいだなぁ。そんなどうでもいいことを考えてしまう。
「残念。ボクは死神じゃないよ。まあ、死ぬのを待っていた、という意味では同じようなものなのかもしれないけどね」
「あれ? 思考を読まれてる?」
さっきから考えているだけのことに的確に答えられてる気がする。だとするとちょっと、いや、結構恥ずかしいんだけど……
「うん、大体わかるよー。まああまり気にしない方向で?」
いや、無理だよ! 思考ダダ漏れだよ? 乙女には知られたくない秘密というものが一つや二つ、いや十くらいはあってだね。
「大丈夫大丈夫。もし、脳内ピンクなこと考えてたとしても気にしないし、誰にも言うつもりもないし」
わたしのプライバシーはどこかに置いてかれてしまったようだね……。
「そうそう、ボクのことだよね。そうだなぁ。とりあえずケイとでも呼んでもらえればいいかな。天野セイさん」
「名前までわかるの?」
「ふふ。さっきも言った通り、キミのことを待っていたからね。だから大体のことは知ってるさ」
「ストーカー?」
「いやいや。ただの事前調査だよ。事前に会う人のことを調べておくのは常識でしょ? それにキミ、なかなかの……いやそれはどうでもいいことだね」
いやいやどこの常識よ? ビジネスマン? さいですか。いやそれよりも重要なのは名前、そしてそれ以上に多くのことを知られてしまっているらしいこと。さらには、とても不可解なことに、声に出していない声を聞き取られてしまうらしいこと。これでは隠し事もできない。対して、少年についてわかっていることはケイという名前、しかもおそらく本名でないであろう自己申告のそれのみ。これが情報格差か。
「まあ、色々と警戒しているようだけど一旦置いておこうか。それは重要なことではないし、これで結構急いでるからね。単刀直入に言うとキミにはさっきまでいた場所とは違う世界、つまり異世界に行ってもらいたい」
「はあ」
警戒を置いておくってどういうこと? それに異世界ってなに?
「異世界には記憶を保ったまま転移することになる」
あー無視ですか。
「転移した後は基本自由、と言いたいところだけど、その世界にいる子達と一緒にいてもらうことになるかな。あと必要なさそうな心の声は拾わないからね?」
うん。横着失敗。
「その人たちの手助けをする、ということですか?」
今更だけど上位存在っぽいケイに対して敬語を使ってみる。
「いや?一緒にいるだけでいいよ。あと敬語は気持ち悪いからやめてね」
気持ち悪いとはなんだ! というか一緒にいるだけでいいってどういうこと?
「それって必要あるの?」
それって必要ないよね、わたし。よくわからない世界へ行って、よくわからない人たちに同行する。そこまではまあわかる。あんまり分かりたくないような気もするけど。でも一緒にいるだけでいいというのはもっとよく分からない。
「必要かどうか、でいうとどうだろうね?」
「じゃあ──」
「だけど」
「だけど?」
「とても楽しいと思うよ。少なくともボクにとってはとても楽しい」
あーそういう系? ボクが楽しければいいだろう的な? そういうのはわたしには逆効果だと思うけどな。
「わたしは人間不信だよ」
「もちろん知っているよ。だからセイには報酬を用意した」
「報酬?」
「うん。一緒に行ってもし、ボクが楽しめたら何でも一つ願いを叶えてあげよう。例えばキミを元の世界に戻す、とかね」
「いや、それはいらないけど」
「知ってる。たとえばの話だよたとえばの」
「……」
「どう? 結構いい条件だと思ってるんだけど」
「わかった。行くことにする」
「うんうん。物分かりが良くて助かるよ」
まあ、ちょっとめんどくさそうなこともありそうだけど、もう一回生きられるなら儲け物かな? それに報酬もそれなりに、いや、実はかなり興味ある。
「ちなみに、同行者がいるという話だけど」
「うん?」
「そりが合わなければ見捨てても文句は言わないでね?」
「あはは、それは面白いね」
「割と本気で言ってるけど?」
「できるならいいよ。どうせキミを送った後、ボクは干渉できないし」
「言質はとったよ」
何てったって人間不信だからね。
「まあ、交渉成立ということで。じゃあちょっと後ろ向いて?」
そう言いながらケイは目の前で浮いた。うん。もう、ちょっとのことじゃ驚かないよ。
わたしは後ろを向いて何が起こるのかを待った。
「ちょっと衝撃が走るかもしれないけどじっとしててね?」
そういうや否や、頭にハンマーで叩かれたような衝撃が走った。いや、実際叩かれたことはないんだけど多分それくらい痛い。
「ちょっ、何すんじゃ──」
「よし、これでスキルの継承とかもろもろ終わったから」
あーまだじんじんする。いやガンガンか。
「すごい痛いんだけど。そういうことは最初に言ってもらえません?」
「ごめんごめん。でも時間が無くなってきたから」
「まあいいか。それで異世界のこととかスキルのこととか教えてくれるんだよね?」
教えてくれないと困るよね。何も分からないままはちょっと。
「教えたいことは山々なんだけど、時間が無くなってきたから」
「えっ、じゃあ知らないと困ることとか?」
「時間が無くなってきたから」
「重要なことだけでも」
「時間が無くなってきたから」
「でも」
「時間が無くなってきたから」
「……」
壊れた時計ごっこやめい! というかそれやってる間にちょっとでも話できるでしょ!!
「てへ? じゃあさっさと転生しちゃうね?」
ケイはそういうと同時にわたしはとても暗い光に包まれた。てへじゃねーわ、てへじゃ。
「あっ、向こうに行ったら身体はなくなっちゃうけど心配しないでね」
「え?どういう……」
だから、重要なことは言ってよ。いや一応言ってるけども。そうじゃないでしょ。身体はなくなっちゃうってどういうこと。考えてもよく分からん!
「ちゃんと説明しt──」
ケイの不穏な言葉を耳に残しながらわたしは不吉な光に飲み込まれてったのだった。
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