一話完結ミステリー

みかん

文字の大きさ
上 下
10 / 13

告白文となった遺書

しおりを挟む
「社長が……社長が……」

 通報を受け、オフィスビルの前に、警察車両が到着した。
 警部がオフィス内に入ると、そこには、倒れている男性とその周りに三人の男性がいた。

 警部は男性に事情聴取を始めた。
「遺体発見時の状況を話していただけませんか?」
「はい、私は伊藤健太郎といいます。私がオフィス内に入った時、床に倒れている社長を見つけ、驚いて悲鳴を上げて、その悲鳴をきいて、一緒に働いている、こちらの安田拓也と森本健が駆けつけてきて、社長が亡くなっていることを確認して、警察に通報したということです」
「なるほど……」

「警部!」
 刑事が鑑識から聞いたことを警部に話しだした。
「亡くなったのは、この会社の社長、依田明彦さん、死因は、首を絞められたことによる窒息死のようです」
 すると警部は森本健の手が赤くなっていることに気づいた。
 鑑識が警部に話しかけた。
「用具入れの縄に、血痕が付いており、その縄から、依田明彦さんの血液反応と、森本健さんの指紋が検出されました」

「どういうことですかな?」
 警部が森本健の方向を向いて、近づいた。
 森本健は引きつった顔をした後、話し出した。
「私には、息子がいました……でも、半年前その息子は自宅で首をつって自殺しました……でも、周りに遺書などがなく、原因がわかっていませんでした……でも、社長のディスク周りを掃除しているとき、遺書と書かれた封筒を見つけ、気になり、見てみたらそこには息子の名前が書かれていました……その遺書の内容は息子は、社長に弱みを握られ、脅されており、それに耐えれなくなり、自殺することにしたという内容が書かれていました……その後私は、社長に問い詰めましたが、知らないの一点張りで、しらを切られたため、耐えられなくなって、息子と同じ亡くなり方で、社長を殺したということです……」

 こうして森本健は逮捕された……
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話【短編集】

本田 壱好
ホラー
意味が分かると怖い話。 つまり、意味がわからなければ怖くない。 解釈は読者に委ねられる。 あなたはこの短編集をどのように読みますか?

【Vtuberさん向け】1人用フリー台本置き場《ネタ系/5分以内》

小熊井つん
大衆娯楽
Vtuberさん向けフリー台本置き場です ◆使用報告等不要ですのでどなたでもご自由にどうぞ ◆コメントで利用報告していただけた場合は聞きに行きます! ◆クレジット表記は任意です ※クレジット表記しない場合はフリー台本であることを明記してください 【ご利用にあたっての注意事項】  ⭕️OK ・収益化済みのチャンネルまたは配信での使用 ※ファンボックスや有料会員限定配信等『金銭の支払いをしないと視聴できないコンテンツ』での使用は不可 ✖️禁止事項 ・二次配布 ・自作発言 ・大幅なセリフ改変 ・こちらの台本を使用したボイスデータの販売

このブラジャーは誰のもの?

本田 壱好
ミステリー
ある日、体育の授業で頭に怪我をし早退した本前 建音に不幸な事が起こる。 保健室にいて帰った通学鞄を、隣に住む幼馴染の日脚 色が持ってくる。その中から、見知らぬブラジャーとパンティが入っていて‥。 誰が、一体、なんの為に。 この物語は、モテナイ・冴えない・ごく平凡な男が、突然手に入った女性用下着の持ち主を探す、ミステリー作品である。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

カフェ・ノクターンの吸血鬼探偵 ~夜を統べる者は紅茶を嗜む~

メイナ
ミステリー
——夜の帳が降りるとき、静かに目を覚ます探偵がいる。 その男、ノア・アルカード。 彼は 吸血鬼(ヴァンパイア)にして、カフェ『ノクターン』のオーナー兼探偵。 深夜のカフェに訪れるのは、悩みを抱えた者たち——そして、時には「異形の者たち」。 「あなたの望みは? 夜の探偵が叶えてさしあげましょう」 神秘の紅茶を嗜みながら、闇の事件を解き明かす。 無邪気な黒猫獣人の少女 ラム を助手に、今日もまた、静かに事件の幕が上がる——。 🦇 「吸血鬼×探偵×カフェ」ミステリアスで少しビターな物語、開幕!

彼女が真実を歌う時

傘福えにし
ミステリー
ーー若者に絶大な人気を誇る歌手の『ヒルイ』が失踪した。 新米刑事である若月日菜は『ヒルイ』と関わりのあった音楽療法士の九条凪とともに『ヒルイ』を見つけ出そうとする。 ヒルイの音楽に込められた謎を解き明かしていく中で日菜たちが見つけた真実とは。 愛、欲望、過去、そして真実が交差する新感覚音楽ヒューマンミステリー。 第8回ホラー・ミステリー小説大賞にエントリーしております。

バレー部入部物語〜それぞれの断髪

S.H.L
青春
バレーボール強豪校に入学した女の子たちの断髪物語

若月骨董店若旦那の事件簿~満開の櫻の下に立つ~

七瀬京
ミステリー
梅も終わりに近付いたある日、若月骨董店に一人の客が訪れた。 彼女は香住真理。 東京で一人暮らしをして居た娘が遺したアンティークを引き取って欲しいという。 その中の美しい小箱には、謎の物体があり、若月骨董店の若旦那、春宵は調査をすることに。 その夜、春宵の母校、聖ウルスラ女学館の同級生が春宵を訪ねてくる。 「君の悪いノートを手に入れたんだけど、なんだかわかる……?」 同時期に持ち込まれた二件の品物。 その背後におぞましい物語があることなど、この時、誰も知るものはいなかった……。

処理中です...