ゾンビ世界侵略

十二話 政府機関 施設

　五人はヘリに乗った。
　それから五時間ほどたった。
「あれは？」
　大きな施設が見えてきた。
　中央に建物があり、石壁で周りが囲まれているのが分かった。
「すごい……」
　ヘリは徐々に降下し、ヘリポートに着陸した。
「ヘリから降りるんだ」
　隊員は五人に言った。
　ヘリから降りるや否や隊員は口を開いた。
「ここが政府関連施設だ」
　階段を降り、、建物を出て開けた場所に出る。
「ここには国にとって重要な人材がたくさんいる。政治関係者のもの、また、重要な功績を成した研究者もここにはいる」
　隊員は淡々と言った。
「来るんだ」
　隊員についていくと、一人の隊員のもとに来た。
「今日はこいつに案内をしてもらう」
　そこには顔が暗い男性がいた。
「どうも……」
　浩たちは挨拶をした。
　だが男性からあいさつはかえって来なかった。
「まあついていくんだ」
　隊員は言った。
「あの……どちらに向かっているのでしょうか？」
　静かな間に耐えられなくなった浩が男性に聞いた。
「牢獄だ」
　男性はぼそっと言った。
「牢獄！？」
　浩たちは驚き、声を上げてしまった。
　階段を下りた先の扉についた。
　隊員が扉を開ける。
　そこにはボロボロになった牢屋に入った人々がいた。
「うわっ」
　思わず五人は声を上げてしまった。
　すると男性は口を開いた。
「ゾンビが出て、緊急事態になったからといって、犯罪者を野放しにはしておけない。それはお前たちにもわかるだろう。だからゾンビの騒ぎに乗じて出てきた犯罪者、またその前の囚人はここで管理しているんだ」
「なるほど……」
　五人は理解した。
「そこでお前らには次の任務を与える。今、日本国内には我々が設置した防犯カメラが多数ある。お前らにはその防犯カメラの設置と、すでに取り付けられている防犯カメラの点検をしてもらう」
　急な任務と任務内容を理解するため静かな時が流れる。
「分かったら返事！」
　すると男性は大声を出していった。
「はい！」
　急な大声に驚きつつも、五人は大きな声で返事をした。