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発覚と迫られる判断
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マサトとライトは机の中央に、そっと手帳を置き、向かい合って椅子に座った。
「どうしようか……おそらくこの手帳の持ち主は、今日、僕たちの働いている店に来て、さっき、ニュースで突然死したという、政府の人のもので間違いないだろう……」
先に口を開いたのはライトだった。
マサトは手帳のページをパラパラとめくった。
「あった! 名前は……ジャースト・タイガー……ニュースで流れていた名前と同じだな」
「タイガーは仕事の途中に寄った僕たちが働いている店で手帳を落とし、その罰か何かで政府に殺されてしまったと……」
「たぶん……」
「それで、それほど大事な手帳の中身に書かれていたことがこの……この町がもう存在していないということなのか……」
「そうだな……」
ライトは少し早口で言った。
「だったらこのことにも説明がつかねえか?」
「どういうことだ?」
「魔物と、記憶だよ」
「え?」
「記憶は、このことを隠蔽するため、何かしらの方法を使って政府が一人ずつ消している。そして、その原因を魔物のせいにすることにより、人為的に起こったものだと、悟らせないようにしているんじゃないか? こんなこと、政府なら容易いのかもしれない……」
「なるほどな」
マサトは立ち上がって電話機を手に取った。
「どうしたんだ?」
「この前、知り合いになった研究者がいるんだ……その人に話せばもしかしたら……」
「よせ! ……その研究者も、僕たちもこのことを言えば消されるかもしれないんだぞ!」
「じゃあなに? どうするの? この惨状を知ってもなお、黙ってみているだけなの? 僕にはそんなの……できない……大丈夫……安心して……今から連絡する研究者には、ほかにはない強い信念がある……」
その後、マサトはその研究者に電話で一部始終を話した。
「明日、時間があるから会いに来てだって」
「でも明日はシフト……は、なかったか……」
「うん!…………ライト」
「え?」
マサトはライトに迫り寄った。
「一緒に世界を、救おう」
「どうしようか……おそらくこの手帳の持ち主は、今日、僕たちの働いている店に来て、さっき、ニュースで突然死したという、政府の人のもので間違いないだろう……」
先に口を開いたのはライトだった。
マサトは手帳のページをパラパラとめくった。
「あった! 名前は……ジャースト・タイガー……ニュースで流れていた名前と同じだな」
「タイガーは仕事の途中に寄った僕たちが働いている店で手帳を落とし、その罰か何かで政府に殺されてしまったと……」
「たぶん……」
「それで、それほど大事な手帳の中身に書かれていたことがこの……この町がもう存在していないということなのか……」
「そうだな……」
ライトは少し早口で言った。
「だったらこのことにも説明がつかねえか?」
「どういうことだ?」
「魔物と、記憶だよ」
「え?」
「記憶は、このことを隠蔽するため、何かしらの方法を使って政府が一人ずつ消している。そして、その原因を魔物のせいにすることにより、人為的に起こったものだと、悟らせないようにしているんじゃないか? こんなこと、政府なら容易いのかもしれない……」
「なるほどな」
マサトは立ち上がって電話機を手に取った。
「どうしたんだ?」
「この前、知り合いになった研究者がいるんだ……その人に話せばもしかしたら……」
「よせ! ……その研究者も、僕たちもこのことを言えば消されるかもしれないんだぞ!」
「じゃあなに? どうするの? この惨状を知ってもなお、黙ってみているだけなの? 僕にはそんなの……できない……大丈夫……安心して……今から連絡する研究者には、ほかにはない強い信念がある……」
その後、マサトはその研究者に電話で一部始終を話した。
「明日、時間があるから会いに来てだって」
「でも明日はシフト……は、なかったか……」
「うん!…………ライト」
「え?」
マサトはライトに迫り寄った。
「一緒に世界を、救おう」
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