71 / 92
第五章~早瀬陽介side~
3
しおりを挟む「なかなか便利なものだな」
網の上にカマンベールチーズやオイルサーディンを並べていると、ソランツェが焚き火台を見ながら感心している。
網が乗せられるこういう器具はないそうで焚き火は地面に直で火!らしい。そして、焼きたい肉や鍋は三脚(トライポッド)で吊り下げる。土魔法が使える人は簡易的なかまどを作ったりするみたいだけど。
へえ、そうなんだと言いながら、網付きの小さい折り畳み焚き火台とメスティンやシェラカップをセットにしてここで売ったらソロ冒険者に売れそうじゃない?とかもっとシンプルにトライポッド用に吊り下げられる網の製造販売を考えたけど、どう作ればいいんだろう?鍛冶?魔法でいけるかな?
今後考えてみようと思った所で、チーズやオイルがぐつぐつして来たので火力の弱めの所へ移動し、空いた場所にステーキ肉とウインナーを置く。美味しく焼けろよ~。
「リヒト、袖が危ない。今、火が付きそうだった」
「火に油だもんな」
どうも肉の油で火が燃え上がり袖がやばかったらしい。無駄に袖口広いからひらひらしてるんだよな、この派手な上着。
「ほら、脱げ。椅子に置いておくから」
「ん、ありがと」
ソランツェに脱がせてもらいながら、オイルサーディンの味付けをしたりチーズをかき混ぜる。うーん、美味しそう。
皿にチーズを付けたパンとウインナーを取ってソランツェに手渡す。
「はい。ソランツェ、これ先に」
「この白っぽいのは何だ?」
「チーズだよ。判る?」
「固形の物は知っている。……食べた事はないが」
「これね、チーズフォンデュっての。熱で溶かしたチーズにパンやウインナーとか付けて食べると美味しいんだよ」
「ウインナー?」
「あ、ソーセージって言った方がいいのかな?判る?お肉といえばお肉かなあ」
「ソーセージとやらも聞いた事はないが……」
「じゃあ、パンから食べてみて。ほい、あーん」
ちょっとふざけてあーんとしてみたら素直に口を開けるソランツェにそのままチーズの付いたパンを食べさせる。と、耳が横にぺたんとしてしっぽをブンブン振りだした。
「美味い」
「あは。よかった。じゃあ、次はこれ」
あーん、とウインナーも口へ入れると、これまたブンブンしっぽが揺れている。
喜んでくれているんだなって嬉しくなるね。こんなのステーキ肉食べたらどうなっちゃうんだろう?しっぽ千切れるんじゃない?
さて、そんなソランツェを見ながら俺は椅子に腰を下ろしオイルサーディンとビールで一杯!美味~い!
ソランツェにもビール勧めたけどお酒飲まないんだってさ。気にせず飲めと言われたので気にせず飲んでやる。
「そろそろお肉もいい感じ~!」
「っ、リヒト?!」
肉はいい感じで焼けたかなと思って、勢いよく椅子から立って肉の様子を見ようと少し中腰になっていたら何やら横からソランツェの慌てる声がする。
何だ、どうした?と顔を向けてみれば顔を赤くしたソランツェが一点を見つめ固まっている。
「え?どうし――」
ソランツェは俺の横で小さい折り畳み椅子に座っていたので、目線の位置が中腰で立つ俺の下半身に……おっと?俺の脚……
「わあああああ!!」
「すまない!見るつもりはなかった!!」
「あああああああ!!!」
さっき立ってた時に、すっかり忘れて上着脱がせてもらったけど、あれは脱いじゃ駄目なんだった。Oh……。
ソランツェにはアシュマルナにやられた無駄に開いたスリットから俺の下半身が見えたようで……、どこがどう見えたかは怖くて聞けない。
慌てて脱いでいた上着を腰に巻き羞恥にぷるぷる震えていたら、顔は未だ赤いが我に返ったソランツェから
「……そんな扇情的な服と下着は止めた方がいいぞ」
と、有難いご忠告を頂いた。
「そこに俺の意思はないんだよ……」
俺、泣きそう。
++++++
その後、お通夜みたいな雰囲気の中ご飯を食べた。
ソランツェがこの肉美味しいなって一生懸命盛り上げてくれたけど俺のテンションは暖簾に腕押し糠に釘状態だった。ごめん、変なもの見せて。
片付けも終え、今日はしっかりシャワーテントも用意してのお風呂を準備する。ゆっくり浸かって傷を癒やしたい……。ポータブル浴槽は小さいからそんなにゆったり出来ないけども。
「貴重な水なんだがなあ……」
早く入りたいなと思いながら浴槽にお湯の準備をしているとソランツェが横に来てちょっと難しい顔している。アシュマルナのおかげと理解はしていても複雑らしい。
この世界、聞く限り水路はあるが日本みたいな便利な水道設備はない。水路と言っても排水用で、生活用水や飲用出来る水は井戸からか魔法で生み出す。
しかし、そもそも魔力と引き換えに水を生み出せる水魔法が使える人はごく少数しか生まれないらしく、十歳の時に行われる適性判定で水属性が使えると認められるとすぐに国や貴族に連れて行かれる。衣食住面倒見てやるので高貴な我らの為に常に水を生み出せって話らしい。
で、自分達はそれで水は確保出来ているので平民たちの為の生活用水・飲用水の水路整備がなかなか進まない。やってはいるらしいけど。だから、現時点での平民の水は基本的に井戸からで貴重なもの。
お風呂なんかは水が豊富に使える王族とか金持ち貴族のもので、水が貴重な平民は体を濡らした布で拭くのがメイン。冒険者の人とかは綺麗な泉や川があればそこで水浴びしたりするらしい。なんつーか、衛生環境大丈夫なん?て思うわ。
まあ、そんなんだから、ソランツェはこの車内の簡易キッチンの蛇口から飲用もできる綺麗な水が延々と出る仕組みには一番驚いていた。
その時に俺自身も水魔法使えるよって目の前で水球を何個か作ったら、人前で水魔法は使わないようにと注意された。連れて行かれたくないから守りましょう。
「ソランツェも入るだろ?」
「は?!」
湯の準備も出来たし、ボディソープとかタオルやら着替えを出しながら訊くと、吃驚した声を上げて固まってしまった。
そして、みるみる内に顔が赤く――
「え? あ! ゴメッ、一緒にって訳じゃなくて、後で、俺の後でって事! 先でもいいけど!」
「い、いや、そうだな! スマン、つい……いや、あの」
夕食時の光景が思い出されたって事だよね。お互い顔を真っ赤にしてしばし見つめ合ってしまった。いい大人二人でウブかよ。
よし、風呂で泣こう。
網の上にカマンベールチーズやオイルサーディンを並べていると、ソランツェが焚き火台を見ながら感心している。
網が乗せられるこういう器具はないそうで焚き火は地面に直で火!らしい。そして、焼きたい肉や鍋は三脚(トライポッド)で吊り下げる。土魔法が使える人は簡易的なかまどを作ったりするみたいだけど。
へえ、そうなんだと言いながら、網付きの小さい折り畳み焚き火台とメスティンやシェラカップをセットにしてここで売ったらソロ冒険者に売れそうじゃない?とかもっとシンプルにトライポッド用に吊り下げられる網の製造販売を考えたけど、どう作ればいいんだろう?鍛冶?魔法でいけるかな?
今後考えてみようと思った所で、チーズやオイルがぐつぐつして来たので火力の弱めの所へ移動し、空いた場所にステーキ肉とウインナーを置く。美味しく焼けろよ~。
「リヒト、袖が危ない。今、火が付きそうだった」
「火に油だもんな」
どうも肉の油で火が燃え上がり袖がやばかったらしい。無駄に袖口広いからひらひらしてるんだよな、この派手な上着。
「ほら、脱げ。椅子に置いておくから」
「ん、ありがと」
ソランツェに脱がせてもらいながら、オイルサーディンの味付けをしたりチーズをかき混ぜる。うーん、美味しそう。
皿にチーズを付けたパンとウインナーを取ってソランツェに手渡す。
「はい。ソランツェ、これ先に」
「この白っぽいのは何だ?」
「チーズだよ。判る?」
「固形の物は知っている。……食べた事はないが」
「これね、チーズフォンデュっての。熱で溶かしたチーズにパンやウインナーとか付けて食べると美味しいんだよ」
「ウインナー?」
「あ、ソーセージって言った方がいいのかな?判る?お肉といえばお肉かなあ」
「ソーセージとやらも聞いた事はないが……」
「じゃあ、パンから食べてみて。ほい、あーん」
ちょっとふざけてあーんとしてみたら素直に口を開けるソランツェにそのままチーズの付いたパンを食べさせる。と、耳が横にぺたんとしてしっぽをブンブン振りだした。
「美味い」
「あは。よかった。じゃあ、次はこれ」
あーん、とウインナーも口へ入れると、これまたブンブンしっぽが揺れている。
喜んでくれているんだなって嬉しくなるね。こんなのステーキ肉食べたらどうなっちゃうんだろう?しっぽ千切れるんじゃない?
さて、そんなソランツェを見ながら俺は椅子に腰を下ろしオイルサーディンとビールで一杯!美味~い!
ソランツェにもビール勧めたけどお酒飲まないんだってさ。気にせず飲めと言われたので気にせず飲んでやる。
「そろそろお肉もいい感じ~!」
「っ、リヒト?!」
肉はいい感じで焼けたかなと思って、勢いよく椅子から立って肉の様子を見ようと少し中腰になっていたら何やら横からソランツェの慌てる声がする。
何だ、どうした?と顔を向けてみれば顔を赤くしたソランツェが一点を見つめ固まっている。
「え?どうし――」
ソランツェは俺の横で小さい折り畳み椅子に座っていたので、目線の位置が中腰で立つ俺の下半身に……おっと?俺の脚……
「わあああああ!!」
「すまない!見るつもりはなかった!!」
「あああああああ!!!」
さっき立ってた時に、すっかり忘れて上着脱がせてもらったけど、あれは脱いじゃ駄目なんだった。Oh……。
ソランツェにはアシュマルナにやられた無駄に開いたスリットから俺の下半身が見えたようで……、どこがどう見えたかは怖くて聞けない。
慌てて脱いでいた上着を腰に巻き羞恥にぷるぷる震えていたら、顔は未だ赤いが我に返ったソランツェから
「……そんな扇情的な服と下着は止めた方がいいぞ」
と、有難いご忠告を頂いた。
「そこに俺の意思はないんだよ……」
俺、泣きそう。
++++++
その後、お通夜みたいな雰囲気の中ご飯を食べた。
ソランツェがこの肉美味しいなって一生懸命盛り上げてくれたけど俺のテンションは暖簾に腕押し糠に釘状態だった。ごめん、変なもの見せて。
片付けも終え、今日はしっかりシャワーテントも用意してのお風呂を準備する。ゆっくり浸かって傷を癒やしたい……。ポータブル浴槽は小さいからそんなにゆったり出来ないけども。
「貴重な水なんだがなあ……」
早く入りたいなと思いながら浴槽にお湯の準備をしているとソランツェが横に来てちょっと難しい顔している。アシュマルナのおかげと理解はしていても複雑らしい。
この世界、聞く限り水路はあるが日本みたいな便利な水道設備はない。水路と言っても排水用で、生活用水や飲用出来る水は井戸からか魔法で生み出す。
しかし、そもそも魔力と引き換えに水を生み出せる水魔法が使える人はごく少数しか生まれないらしく、十歳の時に行われる適性判定で水属性が使えると認められるとすぐに国や貴族に連れて行かれる。衣食住面倒見てやるので高貴な我らの為に常に水を生み出せって話らしい。
で、自分達はそれで水は確保出来ているので平民たちの為の生活用水・飲用水の水路整備がなかなか進まない。やってはいるらしいけど。だから、現時点での平民の水は基本的に井戸からで貴重なもの。
お風呂なんかは水が豊富に使える王族とか金持ち貴族のもので、水が貴重な平民は体を濡らした布で拭くのがメイン。冒険者の人とかは綺麗な泉や川があればそこで水浴びしたりするらしい。なんつーか、衛生環境大丈夫なん?て思うわ。
まあ、そんなんだから、ソランツェはこの車内の簡易キッチンの蛇口から飲用もできる綺麗な水が延々と出る仕組みには一番驚いていた。
その時に俺自身も水魔法使えるよって目の前で水球を何個か作ったら、人前で水魔法は使わないようにと注意された。連れて行かれたくないから守りましょう。
「ソランツェも入るだろ?」
「は?!」
湯の準備も出来たし、ボディソープとかタオルやら着替えを出しながら訊くと、吃驚した声を上げて固まってしまった。
そして、みるみる内に顔が赤く――
「え? あ! ゴメッ、一緒にって訳じゃなくて、後で、俺の後でって事! 先でもいいけど!」
「い、いや、そうだな! スマン、つい……いや、あの」
夕食時の光景が思い出されたって事だよね。お互い顔を真っ赤にしてしばし見つめ合ってしまった。いい大人二人でウブかよ。
よし、風呂で泣こう。
26
お気に入りに追加
299
あなたにおすすめの小説
あなたはカエルの御曹司様
さくらぎしょう
恋愛
大手商社に勤める三十路手前の綾子は、思い描いた人生を歩むべく努力を惜しまず、一流企業に就職して充実した人生を送っていた。三十歳目前にハイスペックの広報課エースを捕まえたが、実は女遊びの激しい男であることが発覚し、あえなく破局。そんな時に社長の息子がアメリカの大学院を修了して入社することになり、綾子が教育担当に選ばれた。噂で聞く限り、かなりのイケメンハイスぺ男性。元カレよりもいい男と結婚しようと意気込む綾子は、社長の息子に期待して待っていたが、現れたのはマッシュルーム頭のぽっちゃりした、ふてぶてしい男だった。
「あの……美人が苦手で。顔に出ちゃってたらすいません」
「まずその口の利き方と、態度から教育しなおします」
※R15。キスシーン有り〼苦手な方はご注意ください。他サイトでも投稿。
約6万6千字
あまやかしても、いいですか?
藤川巴/智江千佳子
恋愛
結婚相手は会社の王子様。
「俺ね、ダメなんだ」
「あーもう、キスしたい」
「それこそだめです」
甘々(しすぎる)男子×冷静(に見えるだけ)女子の
契約結婚生活とはこれいかに。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
空から落ちてきた皇帝を助けたら近衛騎士&偽装恋人に任命されました~元辺境伯令嬢の男装騎士ですが、女嫌いの獣人皇帝から無自覚に迫られ大変です~
甘酒
恋愛
元辺境伯令嬢のビリー・グレイはわけあって性別を偽り、双子の兄の「ウィリアム」として帝国騎士団に籍を置いている。
ある日、ビリーが城内を巡視していると、自国の獣人皇帝のアズールが空から落下してくるところに遭遇してしまう。
負傷しつつビリーが皇帝の命を救うと、その功績を見込まれ(?)、落下事件の調査と、女避けのために恋人の振りをすることを命じられる。
半ば押し切られる形でビリーが引き受けると、何故かアズールは突然キスをしてきて……!?
破天荒な俺様系?犬獣人皇帝×恋愛経験皆無のツンデレ?男装騎士の恋愛ファンタジー
執筆済みのため、完結まで毎日更新!
※なんちゃってファンタジーのため、地球由来の物が節操なく出てきます
※本作は「空から落ちてきた皇帝を助けたら、偽装恋人&近衛騎士に任命されました-風使いの男装騎士が女嫌いの獣人皇帝に溺愛されるまで-」を大幅に改稿したものです。
おデブだった幼馴染に再会したら、イケメンになっちゃってた件
実川えむ
恋愛
子供のころチビでおデブちゃんだったあの子が、王子様みたいなイケメン俳優になって現れました。
ちょっと、聞いてないんですけど。
※以前、エブリスタで別名義で書いていたお話です(現在非公開)。
※不定期更新
※カクヨム・ベリーズカフェでも掲載中
お見合いから始まる冷徹社長からの甘い執愛 〜政略結婚なのに毎日熱烈に追いかけられてます〜
Adria
恋愛
仕事ばかりをしている娘の将来を案じた両親に泣かれて、うっかり頷いてしまった瑞希はお見合いに行かなければならなくなった。
渋々お見合いの席に行くと、そこにいたのは瑞希の勤め先の社長だった!?
合理的で無駄が嫌いという噂がある冷徹社長を前にして、瑞希は「冗談じゃない!」と、その場から逃亡――
だが、ひょんなことから彼に瑞希が自社の社員であることがバレてしまうと、彼は結婚前提の同棲を迫ってくる。
「君の未来をくれないか?」と求愛してくる彼の強引さに翻弄されながらも、瑞希は次第に溺れていき……
《エブリスタ、ムーン、ベリカフェにも投稿しています》
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる