ハイスぺ副社長になった初恋相手と再会したら、一途な愛を心と身体に刻み込まれました

第三章

１０

シャワーノズルからお湯が吹き出し、全身を濡らす。

「洗ってあげる」

彼はボディソープを泡立てて、おもむろに私の身体に手を伸ばした。
泡だらけの大きな手が肩から腕を撫でまわす。

「洗って欲しい場所、ある？」
「……っ、大丈夫……自分で洗えるよ」

両腕を隅々まで丁寧に洗われて、さらに彼は腰を下げて私の足に手を伸ばす。
太ももを両手を使って撫でられてたまらず目を瞑る。
彼の手の動きはあまりにも官能的だった。
足の付け根や内腿を撫でつけられると自然とくぐもった声が漏れる。

「んんっ……」

くすぐったくてたまらず身を引くと「ダメ、逃げんな」と優しく腕を掴まれる。
普段は優しい彼が時折見せるちょっと強引な言葉に男を感じて、胸がキュンッと高鳴る。
再び立ち上がった彼は伏し目がちに私を見下ろす。濡れ髪の彼はいつもよりもさらに色っぽい。

「ごめん、俺余裕ないかも」
「えっ、なに？」

ぼそぼそと何かを呟いた彼の声はシャワー音にかき消される。
何て言ったのか聞き返そうとした私の声は、激しいキスに喰われた。
獲物を仕留めるような荒々しい口づけだった。あっという間に口内に肉厚の舌を押し込んでくる。
息つく暇もなく舌先で歯列をなぞられ、口内を蹂躙される。
息苦しくなって口を開くも、彼は歯列から口蓋まで余すことなく舐め回した。

「結乃……はぁっ、はぁっ……」

一度唇を離して私の顔を見つめる彼の目には確かな欲情が沸き上がっていた。
興奮気味に荒い呼吸を繰り返した後、彼は再び私の唇を奪う。
立っていられなくなった私の身体を彼は浴室の壁に押し付けた。
荒々しいキスと同時に、唐突に胸を鷲掴みにされた。

「ああっ」

彼は強弱をつけて胸を揉みしだく。彼の手のひらで擦られ、胸の先端が固く尖る。

「綺麗だ。この前は暗くてよく見えなかったから、今日はよく見える」
「やっ……、見ないでっ……」
「今日は結乃の全部見るから。覚悟してて」

彼はシャワーで体についた泡を洗い流し、腰を屈めて私の胸の頂きに食いついた。

「あっ……あぁっ」

胸の先端を舌先で刺激されて嬌声を上げる。
恥ずかしくてたまらないのに、私は夢中になって胸を舐る彼の頭を抱き寄せる。
まるでもっとしてくれとおねだりをしているみたいだ。