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第一章
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しおりを挟む「あっ、ああぁっ、ん……っああぁ!!」
「くっ……きつっ……。そんな締めるなって……」
愛する陽介くんに抱かれているという愉悦に心と体が満たされる。
下半身はすでにぐずぐずに蕩けて気持ち良くてたまらない。初めてのセックスで快感を得られるなんて考えてもいなかった。きっと相手が陽介くんでなければ、こうはならなかっただろう。
「あっ、ああっ……!」
律動は激しさを増し、最奥をゴンゴンッと突き上げる。
「くっ、はぁ……はぁ……」
彼の息遣いが荒くなり、目の奥にぎらついた男の欲望が垣間見えた。
理性を半分手放して本能で腰を振るその姿に、悦びに打ち震える。
「ああぁっ……、だっ……ダメっ、あぁぁ!!」
今までよりもさらに強烈な陶酔と快感にひと際大きな声で喘ぐと、彼が苦悶の表情を浮かべた。
「……っ」
絶頂が近いのかもしれない。腰を振りたくり、呼吸を速くする。
彼はベッドの上に投げ出された私の指に自身の指を絡め、シーツに押し付ける。
心も体も彼と繋がっている。痺れるような快感が全身を満たす。
「くっ……」
低く唸るのと同時に彼はぶるりと身体を震わせて、避妊具越しに大量の精を私の中にが放った。
荒い呼吸を整え、自身をずるりと引き抜く。その先端には、白濁した液がたっぷりと注がれた液溜まりがぶら下がっている。
心地の良い疲れと多幸感に満たされて頭がぼんやりする。
素早く避妊具の処理を終えた彼は、自分でやるからいいと断る私を押し切って、濡れた下半身を綺麗に拭ってくれた。
「おいで」
私の横に寝転び、彼は私の身体を抱き寄せておでこにチュッとキスを落とした。
彼と結ばれたという事実にこの上ない幸せに満たされ、目から涙が零れ落ちる。
「ごめんな、初めてなのに無理させた」
彼は申し訳なさそうに私の目の下の涙を指で拭う。
「違うの、陽介くんとこうなれたことが嬉しくて……。今も信じられない。まるで夢みたい」
「それは、こっちの台詞。今、俺の腕の中に結乃がいるって思うだけで、たまらない気持ちになる」
「陽介くん……」
目が合い、私たちは互いの気持ちを確かめ合うように唇を重ね合わせた。
「これからは、ずっと一緒にいよう」
「うん」
彼の言葉に私は大きく頷いた。
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