上 下
24 / 92
第一章

23

しおりを挟む

「苦しい?大丈夫?」
「……ううん、大丈夫」
「今日は初めてだし、気持ちいい感覚だけ知って」

乱れた私の前髪を整えておでこにチュッとキスを落とす。

「ゆっくりするから」

陽介くんはそっとしなやかな指先を感度の高まった蜜口に当てがった。
外まで溢れる蜜を指の腹で掬いとって何度か上下させた後、指に力を込めた。

ぬぷっという音を立てて、私の中に彼の指が入り込んできた。
今までとは違う感覚に自然と両足に力がこもる。

「痛かったら言って?」

私はこくこくと小刻みに頷く。
彼は私を熱っぽく見つめながら指を進める。
私は未知なる感覚を受け入れようとギュッときつく目を瞑る。
彼はゆっくりと指の出し入れを繰り返す。私に痛みがないように労ってくれている彼の優しさに胸が熱くなる。陽介くんはたっぷり時間をかけて指を私の奥まで挿し込んだ。
すべてを呑み込むと違和感は消え、ようやく足から力が抜けた。
それを見抜いたように、彼はぐるりと探るように蜜壺をかき混ぜた。

「あっ」

そして、ある部分に触れた途端、トントンッと小刻みに指を揺らした。

「ああっ……!」

まるで身体に電気が走ったみたいだった。脳を突き抜ける快感に、喘ぎ声を上げる。

「ここか」

激しく指を出し入れされているわけではない。ただ、ゆらゆらと優しく手首を揺らしているだけなのにその刺激は強烈だった。
そこは間違いなく私自身の性感帯なのだと、本能が訴えかけてくる。透明な蜜がお尻の下まで滴っているのがハッキリわかった。彼の指の動きに合わせてグチュグチュという淫らな音が静かな室内に響く。

「あぁっ、あああ!」

内壁を刺激されながら親指の腹で膨らんだ陰核をすりつぶされ、チカチカと目の前に星が飛ぶほどの官能が一気に押し寄せてくる。

「やっ、あぁ……それダメなの……っやぁっ!」

「これが、気持ちいいっていうんだよ」

色っぽい彼の声に気持ちが昂る。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

副社長氏の一途な恋~執心が結んだ授かり婚~

真木
恋愛
相原麻衣子は、冷たく見えて情に厚い。彼女がいつも衝突ばかりしている、同期の「副社長氏」反田晃を想っているのは秘密だ。麻衣子はある日、晃と一夜を過ごした後、姿をくらます。数年後、晃はミス・アイハラという女性が小さな男の子の手を引いて暮らしているのを知って……。

身代わりお見合い婚~溺愛社長と子作りミッション~

及川 桜
恋愛
親友に頼まれて身代わりでお見合いしたら…… なんと相手は自社の社長!? 末端平社員だったので社長にバレなかったけれど、 なぜか一夜を共に過ごすことに! いけないとは分かっているのに、どんどん社長に惹かれていって……

絶倫彼は私を離さない~あぁ、私は貴方の虜で快楽に堕ちる~

一ノ瀬 彩音
恋愛
私の彼氏は絶倫で、毎日愛されていく私は、すっかり彼の虜になってしまうのですが そんな彼が大好きなのです。 今日も可愛がられている私は、意地悪な彼氏に愛され続けていき、 次第に染め上げられてしまうのですが……!? ※この物語はフィクションです。 R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。

【R18】国王陛下はずっとご執心です〜我慢して何も得られないのなら、どんな手を使ってでも愛する人を手に入れよう〜

まさかの
恋愛
濃厚な甘々えっちシーンばかりですので閲覧注意してください! 題名の☆マークがえっちシーンありです。 王位を内乱勝ち取った国王ジルダールは護衛騎士のクラリスのことを愛していた。 しかし彼女はその気持ちに気付きながらも、自分にはその資格が無いとジルダールの愛を拒み続ける。 肌を重ねても去ってしまう彼女の居ない日々を過ごしていたが、実の兄のクーデターによって命の危険に晒される。 彼はやっと理解した。 我慢した先に何もないことを。 ジルダールは彼女の愛を手に入れるために我慢しないことにした。 小説家になろう、アルファポリスで投稿しています。

クソつよ性欲隠して結婚したら草食系旦那が巨根で絶倫だった

山吹花月
恋愛
『穢れを知らぬ清廉な乙女』と『王子系聖人君子』 色欲とは無縁と思われている夫婦は互いに欲望を隠していた。 ◇ムーンライトノベルズ様へも掲載しております。

王女、騎士と結婚させられイかされまくる

ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。 性描写激しめですが、甘々の溺愛です。 ※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。

【完結】鳥籠の妻と変態鬼畜紳士な夫

Ringo
恋愛
夫が好きで好きで好きすぎる妻。 生まれた時から傍にいた夫が妻の生きる世界の全てで、夫なしの人生など考えただけで絶望レベル。 行動の全てを報告させ把握していないと不安になり、少しでも女の気配を感じれば嫉妬に狂う。 そしてそんな妻を愛してやまない夫。 束縛されること、嫉妬されることにこれ以上にない愛情を感じる変態。 自身も嫉妬深く、妻を家に閉じ込め家族以外との接触や交流を遮断。 時に激しい妄想に駆られて俺様キャラが降臨し、妻を言葉と行為で追い込む鬼畜でもある。 そんなメンヘラ妻と変態鬼畜紳士夫が織り成す日常をご覧あれ。 ୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧ ※現代もの ※R18内容濃いめ(作者調べ) ※ガッツリ行為エピソード多め ※上記が苦手な方はご遠慮ください 完結まで執筆済み

性欲の強すぎるヤクザに捕まった話

古亜
恋愛
中堅企業の普通のOL、沢木梢(さわきこずえ)はある日突然現れたチンピラ3人に、兄貴と呼ばれる人物のもとへ拉致されてしまう。 どうやら商売女と間違えられたらしく、人違いだと主張するも、兄貴とか呼ばれた男は聞く耳を持たない。 「美味しいピザをすぐデリバリーできるのに、わざわざコンビニのピザ風の惣菜パンを食べる人います?」 「たまには惣菜パンも悪くねぇ」 ……嘘でしょ。 2019/11/4 33話+2話で本編完結 2021/1/15 書籍出版されました 2021/1/22 続き頑張ります 半分くらいR18な話なので予告はしません。 強引な描写含むので苦手な方はブラウザバックしてください。だいたいタイトル通りな感じなので、少しでも思ってたのと違う、地雷と思ったら即回れ右でお願いします。 誤字脱字、文章わかりにくい等の指摘は有り難く受け取り修正しますが、思った通りじゃない生理的に無理といった内容については自衛に留め批判否定はご遠慮ください。泣きます。 当然の事ながら、この話はフィクションです。

処理中です...