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壱の巻 天誅でござる!
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しおりを挟む「ぁ…ン
カガヤっ‥──!‥ッ」
「‥ミナはココが一番弱いんだな……」
「ヤダッ……//‥」
「──…っ!…」
今日はどのクラスも使う予定のない第2化学室で、
千納寺 輝は同じクラスのマドンナ的存在のミナとお楽しみ中、これからって時に背後から人の気配を感じていた‥
「……悪い、ミナ‥ちょっとごめん」
‥アイツ──
一番いいとこで邪魔しやがってッ…
「…え?どうしたの、カガヤ‥」
セーラーの中に潜り込ませていた手をふいに止めたカガヤにミナは潤んだ瞳で不思議そうに尋ねる
「ミナ‥悪いね…
タダ見物のお客サンが居るみたいだ──
続きはまたにしよう」
「え?何それ?ちょ‥っと
‥‥ん‥ぁ‥ッ‥//」
何か言いたげなミナをカガヤは優しく見つめ返す‥
そして、ミナの首筋に顔を埋め柔らかく吸い付いた──
「アァ‥‥ハァッ‥‥やぁッ…」
細く白い肌に吸い付く音と、脈打ち痺れるような感覚にミナは少しづつ呼吸が乱れ始める‥
キレイな金髪に染め上げたラフなショートにグリーンのカラコンがすごく似合っていて、ミナはカガヤの妖しく微笑する綺麗な唇にうっとりと釘付けになっていた──
・
カガヤはミナの華奢な腰を両腕で引き寄せ首を傾げると、ミナも自然と交差するように顔を傾け瞼を伏せる‥
カガヤはミナを熱い眼差しで射るように見つめ、軽く何度も唇を重ねた――
「ぁっ‥‥‥カ‥ガヤッ‥」
もっと深いキスをして欲しいッ‥
言葉にする前に身体が求めてしまう――
ミナは自分からカガヤの首に腕を回す‥その途端カガヤは顔を放しクスッと笑んだ‥‥‥
半開きのまま物欲しそうに濡れた唇にカガヤは視線を落とすと、ミナの気持ちに答えるように今度は深くゆっくりとミナの唇をくわえ込む‥
熱を帯びたミナの口腔の中を弄ぶようにカガヤは熱い舌でねっとりと掻き乱した‥
「ハァ―――‥ッ‥ン‥」
離れ難いかのように唇を放すと互いの熱い吐息が漏れ交ざりあう‥‥
そして、カガヤはおねだりするように見つめてくるミナに優しく艶のある声で言い聞かせた…
「ミナ…」
耳元に唇をつけ吐息交じりに囁く‥
「お楽しみは後回しの方が燃えるだろ‥‥
欲しいんだったらまた放課後ココにおいで‥‥‥」
「あぁッ‥//‥」
一瞬、うっとりとしたミナの口から高い声が漏れる―――
カガヤはそう言葉を洩らすなりミナの耳たぶを甘く噛むと首筋に舌を這わしていた‥‥‥
・
「またね!」
後ろを振り返りながら立ち去るミナに愛想を振り撒き見送ると、教室に背中を向けたままカガヤは話かけた‥
「──イイとこ邪魔する程のネタなんだろうな‥‥
あぁ?‥魅月!?」
「よく言うな!?
気づいてからが長いんだよお前はっ!」
いつの間にか、化学室の机にドカッ!と腰掛け長い足を組みながらミツキが愚痴を溢す
そんなミツキにカガヤは悪びれることなくヘラヘラっと答えた
「まぁ、そぅ怒んなよ!
だって礼儀ってのもあるだろ?
あそこまでその気にさせて簡単にポイッ!とは出来ねぇって。
一応、まだ続きはあるって教えといてあげなきゃな!」
「‥‥バカじゃん、アレじゃ余計に中途半端だろ?」
カガヤと同じ様なヘアスタイル。そして漆黒の濃紺を帯びた髪をクシャっと掻き上げながら呆れ顔でミツキはカガヤをけなした。
そんなミツキにカガヤは余裕の笑みを浮かべ答えた──
「フフン‥中途半端?
だから、イイんだろ?
たぶん、今頃‥身体が疼いて疼いてジュルンジュルンっ‥て」
「‥ジュルンジュルンはやめろって…」
身振り手振りでくねくねしながら楽しそうに話すカガヤをミツキは牽制していた。
・
「んで、なんの話しなんだ?」
カガヤはミツキに聞き返す
「あぁ、親父から矢文が届いた。
中間報告を急げってジジイ(長老)がわめいてるらしい…
学園に潜入して二ヶ月になるがいったいどーなってんだ!?ってさ…」
ミツキは肩をすくめながら語っている
「二ヶ月か‥
いゃー実際、学園生活って楽しいんだよな!
一族の女達よりこっちの方が女もサバけてっから俺から誘わなくても向こうから寄ってくるし」
「お前、本来の目的忘れてるだろ?」
「あぁ?忘れてねぇよ!
てか、お前はどうなんだ?一応、標的と同じ部活に入って接近出来てんだろ?
しかし、ダセーよな‥
今時、新聞部なんてよ‥」
カガヤはそう言いながら乱れたブレザーのネクタイを締め直し、シャツを正すと上着のポケットから一枚の写真を取り出した。
「この写真なら何回でもイケるんだけどなぁ~
なんでこの人からあんなのが生まれてきたんだ?」
「‥‥親父似だよ‥完全な‥」
カガヤのボヤキにミツキはそう答える。そしてある方向へ視線を向けた‥
「見てみろよ‥ターゲットがコッチに向かって来るぜ」
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