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第三章 恋愛編

5話 マイフェアレディ【R18】

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レオの夜這い未遂事件から数日がたったある日、スタンレー家に一通の招待状が届いていた…



*~~*~~*~~

〇月〇日
ルバール城にて仮面舞踏会を開きます。
紳士淑女の皆様方のご参加をお待ち致しております。
PS
アル達は〇時にあたしくしの部屋に来てちょうだい(ハート)




…っ…仮面、舞踏会だったんだ…
でも、なんとなく面白そう! 


アルはちょっとだけウキウキした…


最近は肖像画のモデルの仕事も落ち着いて、ジェシカ達と城でお茶をしながらのお喋りが日課になりつつある。


ここ何日か思ったより平穏な毎日が続いている‥



ただ、出窓に置かれていく花が一輪から一束に変わった以外はレオの動きも大人しいもんだ。




そして‥
ロイドとはあれ依頼、顔を合わせていない‥‥


… しょうがないよね💧
顔を見たくないって言われたら見せないようにするしかないし……

仮面舞踏会か──
それならドレス着ても誰にもあたしだってバレないよね?

アルは鏡を覗き込む。レオのマーキングは跡形もなく消えていた。


…どんなドレスを着るんだろう……

・・・まさかメイド服じゃないよね💧

アルはちょっぴり不安になった。



◇◇◇


「ねぇロイド...

ワタシちょっと飲みすぎたみたいだわ...奥の部屋で少し休みましょう...」

「‥‥あぁ、先に行っててくれ‥コレ飲み干したら行く‥‥」


「えぇ‥‥シャワー浴びて待ってる‥」



ロイドにしなだれかかり、貴族の娘は鼻にかかった声で甘えて言った…





… ロイの奴💧…


一体どうしたってんだ!?




ルイスは様子のおかしいロイドが気に掛っていた


…つい数日前にはアルのことで怒りまくり独房室で

“アイツは誰にも渡さない!”

なんて吠えてたくせに…

その日の夜には

“もう、どうでもよくなった…”

そう言うなり

“久しぶりに遊びに行くぞ!”

ときたもんだ──で、街に繰り出したかと思えば、それから1日と空けず毎晩ハーレム状態💧


まぁ…アイツなりに色々考えた結果なのかもしれないが………

はっきり言ってヤケクソなのがみえみえで、どうも気に掛かる💧




アルと何かあったんだろうか‥‥‥💧




告ってフラレたとか?💧…



まぁ、女と遊ぶ方が健全的ではあるが……しょうがない、気が済むまで付き合ってやるか…💧


“無二の真友”だしな💧




ダブルのバーボンを一気に飲み干し奥の部屋へ消えて行くロイドを見送りながら、ルイスも酒をあおった…

ここでは毎夜毎晩、紳士淑女達が集い他愛もないお喋りや自慢話しに花を咲かせている。男と女の駆け引きやゲームなど、貴族達の退屈しのぎのパーティーが開かれている社交場でもあった……


立場的にも容姿にも恵まれているルイス達はここに来れば必ず遊びたい盛りの貴族の娘達が寄って来る。



はっきり言って女を口説かずとも簡単にイイ思いをすることができるのだった



…さてと、‥俺はどの子にしようかな?



シャンパンを片手にフルーツを摘むルイスに貴族の娘達はしきりに視線を投げかけてくる…



ルイスが物色しているとふと、後ろから艶っぽい声の女が語りかけてきた



「お連れの殿方はお相手が決まったようね‥‥‥」



振り返ればそこにはお色気ムンムン。エロモン臭プンプンの、まさにルイス好みの女が妖艶な眼差しで微笑んでいた………



…おっ、久々にストライクゾーンだ!


ルイスの狙いは定まったようだ💧



と言ってもお互い目的は同じ……あとは言葉遊びで駆け引きを楽しみながら誘うだけだった…




「貴方ももう、お相手はお決まりかしら?」


女は色目を使いルイスに挑んでくる


「えぇ‥私は一途ですから
最初から決めております」

紳士的な口調で優雅に語るルイスに女は一瞬表情を曇らせた


そして続けてルイスは言った

「私は最初に一目逢って心奪われた女性しか受け入れません‥‥‥」


不敵な笑みを浮かべるとルイスは女の手を引き寄せ耳元で囁きかける…


「貴方ですよ‥


……マドモアゼル‥…」


耳元で囁く。その言葉を聞いた途端、女はルイスに魅了されうっとりと微笑んだ



そして、他の貴族の娘達を尻目にお色気カップルも奥の部屋へと消えて行くのだった‥‥‥‥













「ロイド…っ…あなたって変わらないわ……すごく素敵‥」



娘は自分に覆い被さるロイドの厚い胸板を指先でなぞり言った



ロイドはその手を邪魔くさそうに払い退け娘と密着し首筋に食らいつく


ロイドと娘は昔ながらの付き合いだった‥

ただ、お互いにこの行為の為だけの付き合いで、そんな関係も慣れてくればロイドにとってとてもつまらないものでしかなく、次第にロイドはこの遊びから遠のいていった……




だが、娘はロイドの体を忘れることができなかった…


だからこそロイドが再びこの社交場に顔を出し始めたと知って、娘はロイドに猛アタックしたのだ…

ルイスと同様にロイドとイイ仲になりたがっている娘達はいっぱいいる…


ただロイドにとっては自分の欲求を満たしてくれるならこの娘でなくても誰でもよかった‥‥‥‥




娘はロイドにしがみつき唇を求める。たが、ロイドは義理でのキスしかしできない…

…好きでもない相手とのキスほどつまらないものはない‥


本気の愛を知ってしまったロイドにとって気持ちのない行為は単純に体の快楽を貪るだけのものでしかなかった


ロイドはただ無心に快楽を求め腰を動かす‥‥
娘は絶え間なく悦びの悲鳴をあげ、ロイドを貪った…


抱きついてくる娘にうっとうしさが沸く。ロイドは行為を一旦やめて娘を後ろから攻めたてた


そんなロイドの心中も知らずロイドの激しい攻めに娘は喘ぎ声を張り上げる


押し寄せる快楽の波に体が身震いを起こし、そしてロイドも一気に果てていた‥

‥‥荒い呼吸を繰り返しながらロイドは思う…

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