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第三章 恋愛編

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馬の軽快な足取りに揺れながらアルが話始めた


「そー言えば今日ジェシカ達と買い物行ったらレオと会ったよ !」


「レオ!?・・・まさか又何かされたのか!?」


「うぅうんっ…何もしてこなかったよっ?相変わらずハッスルはしてたけど💧……」


「…っ…そ、そうか…ならよかった💧アイツは約束は守るからな....何もなかったんならよかったじゃないか....」


見ていなくてもまた、あんな事されたなんて聞けば
もう抑えが効かない.....

レオの名前を聞かされただけでロイドは過剰に反応してしまう

「そーだね! 案外信用できる奴だよね?
実はフェスティバルの時にも会ってるんだけど、やっぱり何もしてこなかったよ!」


「そうか…」

…アイツなりに耐えてんだな💧


そうこう、しているうちにいつの間にかアルの家まで辿りついていた


「じゃあ、ありがと!」

アルがうんしょっ、と馬から降りようとするのを無言で止めて、ロイドは自分が先に馬から降りる。


そしてアルに向かって両手を広げた──


「…!?」


「おいでアル…

安心しろよ。ちゃんと受け止めるから」


どんなにゆっくり歩いてもアルとの二人きりの時間は瞬く間に過ぎてしまう....



ロイドはできるだけアルとの時間を長く過すために愛馬の足並みが速まらないよう、しっかりと手綱で調整していた


それでもやっぱり足りないっ!…

ロイドはアルに惚れて初めて自分がいかに貪欲かを知ってしまった



「ホントに大丈夫?いきなり逃げないでよ!?」


疑うアルに“大丈夫だから…”とロイドは微笑み返す
アルは意を決してロイドの腕に飛び込んだ


自分の腕に飛び込んできたアルをロイドはしっかりと抱き止める。


そして―――..


離さない....



「…//!?──…ちょっとロイド!?」


また発作っ!?


背中に回した腕に一段と力を込めて一向に離してくれる様子のないロイドにアルも焦り出した


そして、抱きしめたままロイドはアルの耳元で懇願する


「アル…しないからっ

これ以上は何もしないから…

だからもう少しだけこのままで……っ…」


ぎゅっと抱きしめてくるロイドの熱い吐息が耳元にかかる…

ロイドの切ない声にアルはもがき掛けた腕の力をゆっくりと抜いた


たった一.二分の事がえらく長く感じ、アルは困惑する

…ど、どうしようっ

そう思うと同時にアルを抱きしめるロイドの腕の力が緩みアルは解放された




背中を抱きしめていたロイドの両腕はいつの間にかアルの腰に回されている。
ロイドは戸惑うアルの腰を抱き寄せ愛しそうに見つめた。

アルの腰から手を離し別れを惜しむようにアルの頬を撫で、唇をなぞる。

柔らかな口元に刻みたい熱い想い…

ロイドは拳を握りその感情を抑え込む


「明日も送ってく…

今日と同じ場所で待ってるから……」


そして、馬に乗り走り去った


――っ…💧

明日も!?……///
明日もこーなっちゃうの!?

どうすればいいのあたしは!?



アルは混乱しながらフラフラと賑やかな我が家へ姿を消した💧



「クソっ!!」


アルが家に入ると同時に低い声と何かを殴りつける音が聞こえる


ダメージを受けた木の幹がミシっと軋み倒れた影から筋肉質な姿が浮き彫りになる

…あの野郎っスカした顔してやってくれんじゃねぇか!──

男のケツも掘れねぇインポ野郎のくせにっ!!



野獣は怒りに満ちた眼光でロイドの立ち去った後を睨みつけた


…あれは俺様のモンだ!!
誰にも渡すつもりはねぇ!!


野獣の握り締めた拳には一輪の赤いバラと…アルがアキバーで目を奪われていた

*展示商品*
“マグナムおじさんとマックスバニー”

なるものに、可愛いリボンがあしらわれていた💧

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