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俺は言いたいことの半分も大好きな貴女に伝えることができないでいる──
晶さんと付き合うってことはこれからも多分、こんな思いを繰り返すのかも知れない──
「夏希ちゃん…」
「なに」
「夏希ちゃんは浮気する人?…」
「……ふ」
晶さんの問いに思わず皮肉気な笑いが漏れた。
「……先はわからない」
「……そか、そだね…先はわからないね」
晶さんは俺の答えを繰り返し囁く。
何もかも晶さん次第だよ──
あんまりにも辛かったら…
さすがに俺も逃げ出すかも知れないから──
だから俺をこれ以上泣かさないで欲しい…
顔を埋めた晶さんの黒髪に目尻から伝う雫が落ちる…
自分の恋人の筈なのに、腕の中にいるこの人はとても遠い存在に思え、
思わず震えた胸がひどく軋んでいた──。
・
「夏希ちゃん…」
大人しく俺に抱き締められていた晶さんの腕が俺の背中に回された──
「ごめんね」
「………」
回された腕にゆっくりと力が込められる…
この“ごめん”は何に対しての詫びなんだろう?
ただ…
ひたすらに抱き締める腕に込められる力──
このほんの少しの彼女の仕草で救われたようにホッとする俺がいる…。
「晶さん…」
「ん…」
「ごめんより愛してるって言ってくれた方が俺は何万倍も嬉しいんだけど…」
「ふふ…」
「なんでそこで笑うわけ?」
「ごめん」
「だから、ごめんよりもっ…」
「愛してる──」
「──……」
「愛してるっ…」
二回も続けて言ってくれた晶さんの声が震えていた…
これは、晶さんなりの懺悔なのだろうか?
少しでも俺に対して罪悪感というものを感じてくれてるのだろうか…
晶さんが侵してきた罪に対して何一つ追及しない俺の気持ちを晶さんはちゃんとわかってくれてるのか疑問だらけだ──
しがみつくように強く抱き締めてくる晶さんの躰を包み込む。
まだまだ手離す気はないから今は取り合えずこの“ごめんね”の言葉ですべてを忘れるしかない──
晶さんと付き合うってことはこれからも多分、こんな思いを繰り返すのかも知れない──
「夏希ちゃん…」
「なに」
「夏希ちゃんは浮気する人?…」
「……ふ」
晶さんの問いに思わず皮肉気な笑いが漏れた。
「……先はわからない」
「……そか、そだね…先はわからないね」
晶さんは俺の答えを繰り返し囁く。
何もかも晶さん次第だよ──
あんまりにも辛かったら…
さすがに俺も逃げ出すかも知れないから──
だから俺をこれ以上泣かさないで欲しい…
顔を埋めた晶さんの黒髪に目尻から伝う雫が落ちる…
自分の恋人の筈なのに、腕の中にいるこの人はとても遠い存在に思え、
思わず震えた胸がひどく軋んでいた──。
・
「夏希ちゃん…」
大人しく俺に抱き締められていた晶さんの腕が俺の背中に回された──
「ごめんね」
「………」
回された腕にゆっくりと力が込められる…
この“ごめん”は何に対しての詫びなんだろう?
ただ…
ひたすらに抱き締める腕に込められる力──
このほんの少しの彼女の仕草で救われたようにホッとする俺がいる…。
「晶さん…」
「ん…」
「ごめんより愛してるって言ってくれた方が俺は何万倍も嬉しいんだけど…」
「ふふ…」
「なんでそこで笑うわけ?」
「ごめん」
「だから、ごめんよりもっ…」
「愛してる──」
「──……」
「愛してるっ…」
二回も続けて言ってくれた晶さんの声が震えていた…
これは、晶さんなりの懺悔なのだろうか?
少しでも俺に対して罪悪感というものを感じてくれてるのだろうか…
晶さんが侵してきた罪に対して何一つ追及しない俺の気持ちを晶さんはちゃんとわかってくれてるのか疑問だらけだ──
しがみつくように強く抱き締めてくる晶さんの躰を包み込む。
まだまだ手離す気はないから今は取り合えずこの“ごめんね”の言葉ですべてを忘れるしかない──
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