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水分を充分に蓄えたあたしは素っ裸で取り合えずボーッとした。

夏希ちゃんになんて言おう──

てか…

言うべきなんだろうか──


「………」

隠し通すのが妥当だよね?

わざわざ言っても傷つけるだけだ──

「うげ!?コーンポタージュとしるこしかないっ…相変わらずなセンスしてんなここはっ?──」

ここは高校の時に二人で使ってたお馴染みのラブホだ。

冷蔵庫のストック飲料が嫌がらせかと笑えるってのが話題の懐かしいラブホテル…

高槻は傍にきてあたしの飲み残しのスポーツドリンクを飲み干した。

「何考えてんだ?」

ベットに腰掛けて黙ったままのあたしを覗き込む。

まだ、大学でバスケをしているのだろうか?目の前の高槻の体はガッチリと鍛えられた肉体美だ──

「エッチ」

「バカじゃない?」

躰をくねらせて庇う高槻に一言言うとあたしはそのままベットに横にパタリと倒れた。

高槻はそのまま上に乗ってくる。

若いなりの朝の猛りだろうか──

横になったあたしの背中に密着すると硬くなった異物をお尻に擦り付けながら高槻は背中にキスをした。



「しかし、すごいよなこのキスマーク…」

改めて眺めながらそう呟く。

前も後ろも夏希ちゃんのマーキングだらけ…

「今日帰るんだろお前…」

「うん」


背中に舌を這わせる高槻に一言だけ返す。

途端に背中に軽く何度も押し充ててられていた高槻の唇が急に強く吸い付いてきた──


「ちょっ──…バカッやめてよ!?」

痕を付けられまいとあたしはもがいた。

強い力に押さえ点けられて肩が外れそうだ──

「は──…付いた…」 

唇を離した高槻は満足そうな言葉を漏らした。

「背中の真ん中ってキスマーク付き難いからな…結構、口痛いわ…」

「じゃあ付けないでよっ!」

怒るあたしを無視して高槻は同じ場所に唇を押し充てる。

「こんだけあちこちに付けてあるから一個増えたってバレないって…」

悠長に言ってのける。

高槻は背中を向けたあたしを仰向けにすると再び覆い被さってきた。

朝の猛りは太陽の位置を指すように上をしっかりと向いている──

「晶……」

名前を囁きながら両足を抱えると高槻は顔を下にずらした──

「うわっ…お前血がっ…!」

「──!?」

言われて顔をあげた──

高槻が覗き込んだそこを見ると確かに血が滲んでる──

シーツを捲れば薄い血痕が所々微かに付着していた。
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