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#Ωの体

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「コンビニ行って来る」
「ゴム、買いに行かなくていいよ」
 れいは立ち上がりかけたまま、そんなことを言う幸真ゆきまさを、真顔で見返して聞いた。
「何か欲しいもの、ある?」
「お前、スーパーの方が安いって、絶ッ対ぜってえ、コンビニ行くの、ヤがるじゃんよ。――俺、避妊薬ピル、飲んでるから」
「何でっ?!」
 黎は声を引っくり返して、目玉がこぼれ落ちそうなほど見開いた。

 幸真は、ため息をついた。
「母ちゃんが『毎日、飲みなさい』って送って来るサプリの、真っ赤なヤツ。写真、撮って、スマホで調べりゃ、わかるっつの」

 未だに幸真の母親は、抑制剤を『サプリ』と言い張っている。

「あっちの音楽院は、αばっかだから、発情期でサカった俺が、ヤられるか、ヤッちまった時の、予防だろ」
「でも、だからって、やっぱり、」

 もごもご、言っている黎は放っておいて、幸真はソファーの上、腰を上げ、自分でパンツとジーンズをまとめて引き下げると、すっかりモノは萎えていた。幸真は膝を折り、ジーンズとパンツから足を引き抜き、片脚をソファーの背もたれに掛け、もう一方の足はカーペットに着けて、黎の前に、ためらいもなく大きく脚を開いた。

――大輪の華が開く瞬間のように、強く濃く甘い匂いが、黎に押し寄せた。


 幸真のソコは、甘い蜜を垂らして、ひくひく、喘いでいた。


「すごい、ひくひくしてる…」
 黎が言うと、ソコは、きゅっとつぼまった。黎は笑う。
「ふふっ。かわいい」
「それっ、黎っ、わざとっ?」
 幸真は顔だけじゃなく、全身も真っ赤にして、ソコに両手を重ね合わせて、隠した。黎は小首を傾げる。
「自分で開いて見せたくせに、隠すの?」
「そうやって、恥ずかしいこと言うの、わざと?」
「『恥ずかしいこと』?何か言った?俺?」
「無自覚だった!!」

 幸真は片手で隠したまま、片手で黎の腕を掴む。
「俺だけじゃなく、黎も、見せろ」
「ん…。まだ勃ってねえぞ。見て笑うなよ」

 黎はズボンのボタンを外し、ファスナーを下ろし、パンツの前だけを引き下げて、出した。リビングルームに黎の母が、いつ入って来るか、わからない。白いワイシャツも脱げなかった。

 茂み陰毛の下に垂れ下がった黎のモノは、大きさも長さも、俺とそんな変わんない!と幸真は思っているが、張り出した亀頭が鋭角っぽくて、丸みのある自分のよりは、カッコいいのが、くやしかった。

 黎は片膝をソファーに乗せる。幸真に、聞いた。
「触って、いい?」
「うん……」

 幸真は、ソコを隠していた手を外した。黎は、挟み込むように、まだ勃っていない自分のモノを、ひたんと当てた。幸真の甘い蜜は、ねっとりと、熱い。
「ぅぅんっ」
 幸真が声を上げ、まるでくちづけるように、ソコが黎のモノに吸い付いた。

「触る」って、指じゃなく、ソレで?!

 黎は、蜜をスティックビスケットに絡めるみたいに、なすり付け、動かす。

「ふぅっ、っん、ぅっ、っは、ぁっ、」
 ソコをこすられるたび、幸真は声を上げてしまう。確実に黎のモノが、重みを、熱を、硬さを、増しているのをじかに感じる。

「幸真……」
 黎に名前を呼ばれただけで、幸真は全身が震える。次の言葉は、わかっている。
「挿れて、いい?」
 こくんと、幸真はうなずいて、答えた。
「挿れて」


 黎のモノの先端が、幸真のソコに押し当てられた。熱い。


「挿れるよ」
 黎が言って、ぬぷっと先端が、そこを押し開いた。
「っは、ぁ、」
 ぶわっと、幸真の両瞳から涙があふれた。
 痛いからじゃない。黎と、つながれたことが、うれしかっ

「痛い?」
 黎に聞かれて、幸真は、ひたすら首を横に振る。
「痛くないように、ゆっくり、挿れるね…」
「ゃ、っあ、っあ、っぁあ、ぁあっ、っあ、」
 熱くて、硬くて、大きいものが、幸真の中を、ゆっくりと開いてゆく。進んで来る。黎と、つながっている、深く深く深く。

 挿入と同時に、黎は幸真に体を重ねてゆく。
「すっげ、お前ん中。めっちゃ呑み込まれる。どこまであんの……」
 熱い息を吐いて黎は、幸真の唇に唇を重ね合わせた。喘ぐ舌に舌を重ねる。
「んんんっ」
 幸真は黎の顔を掴み、押しのけた。
らめぇだめぇいきれきらひぃできないぃ――ひぃっ、」
 いきなり黎が腰を引き、幸真の中は、逆撫でられた。

 今まで感じたことのない感覚に、全身に鳥肌が立ち、頭が、チカチカする。

「ぁくんっ、」
 そして、一気に貫かれる。勝手に腰が浮き上がり、もっと深くへと黎のモノを受け挿れようとする。

「ふふっ」
 黎が笑う。
「幸真のちんちんも、俺の腹、突いてる」
 黎は着ている白いワイシャツの裾を掴んで上げて、自分の腹を突き上げている幸真の勃ち上がったモノを見せた。
「俺のお腹、気持ちいい?」
 そう言って、ぬるぬると、お腹を幸真のモノにこすり付ける。幸真も腰を上げ、擦り付ける。
ぃもちぃぃ気持ちいい
「じゃあ、両方、いっしょにシてあげるね」

 黎のモノに繰り返し、繰り返し、中を逆撫でられ、突き入れられて、幸真は腰を反り返らせ、声を上げる。そのたび、幸真のモノは黎のお腹にこすり上げられる。
「ぃやぁぁぁ……ひぐぅっ、ん、ぁぁぁぁぁぁ……ひあっ、ああああああ……ひぎっ、やああああああああああ、ひぎぃっ、」
 俺、もっとイイこえ、出せよ!と思うのに、濁ったこえしか出て来ない。

 自分の濁った声と、
 ……ぱちゅっ……ぱちゅっ……ぱちゅっ……ぱちゅっ、
 黎が腰を打ち付ける音と、
 ぢゅぷぷぷぷぷ、ぢゅぷっ、ぢゅぷぷぷぷぷ、ぢゅぷっ、ぢゅぷぷぷぷぷ、ぢゅぷっ、ぢゅぷぷぷぷぷ、ぢゅぷっ、
 自分のソコが上げている音が奏でている不協和音を、黎に聴かれていることが、幸真は恥ずかしくてたまらなかった。

 不協和音に、黎の声が重なる。
「中、とろとろなのに、すげえ締め付けて来る」
 目の前にある黎の顔は、真っ赤で、喘ぐ口から、涎を垂らしている。幸真の顔は、もっと真っ赤で、涙と涎で、ぐちゃぐちゃだった。

 幸真は両腕を黎の首に掛け、両脚を黎の腰に絡み付かせる。
「もっと突いて、奥まで突いて、激しく突いて、ぅぅうんっ、」
 黎が腰を振り立て、幸真は揺さぶられて、ソファーはキシキシと軋む。
「ぁあっ、あ、あっ、あぅっ、んっ、ぁ、ああっ、あ、」

 黎のモノが、大きさを、熱を、硬さを、ますます増して、幸真の中を押し広げ、擦り、かき混ぜる。幸真のモノも、黎の腹に擦られて、膨れ上がり、熱く、硬く、雫を垂らしている。幸真の甘い匂いが、ますます強く濃く匂い立つ。
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