不思議小話 ピンキリ

そうすみす

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第40話 創世記でツッコミを入れた件

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 新作の調べ物も兼ねてよく聖書を読んでいる。

 でも初っ端しょっぱな創世記そうせいきでいきなり疑問が湧いた。

 アダムとイブは禁断のフルーツを食べたことで神の怒りに触れ、エデンの園を追放されたというストーリーは皆さんもご存知だろう。

 だがそもそも、食べてはいけないフルーツなら、なぜアダムとイブの視界に入る、簡単に採れる場所に置いたのだろうか? そんなに食べてほしくないなら、別の場所に置けば良いものを。

 我々でさえ、もし小さな子供がいれば、危険な物やいじられたくないものは子供の見えない場所や手の届かない所に保管する。もし何か事故が起これば、『そんな所に置いておくからいけないんだよ』と言われるだろう。

 神様、そんな危険予測もできなかったんですか? アナタ全能なのに。と皮肉を言いたくなる。

 
 話は変わるが、浦島太郎の物語でも、乙姫様が『絶対に開けてはいけません』と念を押しながら浦島太郎に玉手箱を渡すが、開けてはいけないなら始めから渡さなければ良かろうに。

 しかしこれに関しては、実は乙姫様は浦島太郎が必ず玉手箱を開けると予知していた、という説もある。

 亀を助けてくれた人に対し恩をあだで返すとは、もはや人間性を疑いたくなる。

 
 話を戻すが、そうなると、神様もアダムとイブが禁断のフルーツを食べると予知していた可能性もある。いや、絶対分かってたでしょ。なんてったって全能なんだから、、、、、、、(嫌味)。


 この際、神様や乙姫様の性格云々うんぬんは置いておくとして、普段、皆さんは物語を創作する時、どんなことに気を付けているか?

 キャラクターの魅力、ストーリーの面白さ、表現力、読みやすさや分かりやすさ等々あるが、やはり辻褄つじつまが合うように構成することに骨を折ることだろう。特に私のように十中八九ノリと勢いと行き当たりばったりで書いたりすると……(-_-;)

 だってしょーがないじゃん。あらかじめ設定やプロットを決めても、気が付くと半分も書かないうちにれ散らかしちゃうんだから。

 ……と、まあ言い訳はともかく、皆さんはこんなことわざをご存知だろうか?

 ⦅事実は辻褄が合っていなくても良いが、小説は辻褄が合っていなくてはいけない⦆

 この諺が正しいなら、理不尽さ満載の聖書も浦島太郎物語も創作ではないかも?
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