乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか〜

ひろのひまり

文字の大きさ
115 / 122

115.新たな問題?発生!!

しおりを挟む


 外出届けは出していなかったけどライル先生と一緒だからかすんなりと外に出る事ができた。馬車に乗り込み町へと移動して行く。


 「ライル先生と2人なんて、いつぶりですかね!!」
 「そうだね……なんだかんだであの入学式のパーティー以来かな?」
 「そんなに経ちますか!!そう思うと時間ってあっという間に過ぎていきますね」
 「本当だよね、あの時の赤ん坊がこんなに美人に成長するなんてね」
 「えへへ」


 楽しく会話をしているとシグザールリンリンの魔導具屋に到着した。


 「リンリンさんに会うのも久しぶりな気がします」
 「リンリンから話は聞いてるよ? たまにすごいモノ作ってはシグザールにも卸しに来てるって」
 「すごくないですよ? たまたまです。ロウとかのほら、抜け毛? とかそういったモノを使うとそうなるんですよね」
 「ふふ……彼等は聖獣様だからね。普通ならそんなに簡単に手に入らない代物って事をリリィはしっかり頭に入れておかないとダメだよ?」
 「そうなんですよね、ふふ。私は恵まれてます!!」
 「うん、素直でよろしい」

 
 カランッと音をさせて扉を開くとリンリンさんとザジさんの姿が見えた。


 「……とりあえずオレ達だけでは無理だな」
 「……そうよねぇ、この案件は中央に持って行った方が……っていらっしゃいませぇ~」

 
 リンリンさんが振り返り声をかけてくる。


 「お久しぶりです! リンリンさん、ザジさん」
 「久しぶりねぇ~リリィアンタまた色々やらかしているって噂よぉ」
 「……やらかしてない……ですよ?」
 「ハハッ。リリィ痛い所つかれたね」
 「あら、ライルじゃない。何の用?」
 「何の様って、リオが私を呼んだんじゃないか」
 「んもぅ!! だからアタシの事はリンリンって呼びなさいよぉ!!」
 「リオが私を呼び出すなんてよっぽどかな? と思って来たけど帰るとするか。リリィ行こう」
 「ああんっ!! ライルったら意地悪……」


 リンリンさんがライル先生の肩をツンツンと突くとライル先生は嫌そうに指を払い退けて、話を促した。


 「──で? どうしたんだ?」
 「──まぁ、話っていうのはね……この間ハイムフェムト国の薬師から相談を受けて……」
 「ハイム? お前はそんな所とも交流があるのか」
 
 
 ハイムフェムト国はマルタン王国から北へと行った所にある閉ざされた雪の国。他国との交流がない国と言われている。


 「──ハイムで今なんだかよく分からない病が流行り始めているらしくて……」
 「病だって? そんな話は聞いていないが……」
 「ハイムって他国との交流を絶っているじゃない? 情報が出回らないようにしているらしいし」
 「──そんなハイムがリオに?」
 「そうね、というか始めはオルガの所に相談に来たのよね」
 「オルガの所に?」
 「ええ。あの子のお仲間のエルフがハイムで薬師をやっているらしくて、どうにもなりそうになくて相談しに来たらしいのよ。その時ちょうどアタシもオルガの店で飲んでたから……」
 「──成る程ね。それで私に」
 「そういう事よ」


 ハイムフェムト国で病が流行り始めているからリンリンさんは医師でもあるライル先生を呼んだって事だった。


 「病状は?」
 「──始めは黒い斑点がポツポツと出てくるだけで特に何も変化はないらしいの。だから皆放っておけば治ると思ってそのままにしていたらしくて……」
 「黒い斑点……」
 「それから暫くすると斑点が広がってきて全身を覆うようになる、その後……魂を抜かれた様に動かなくなる……」
 「──聞いた事のない病状だな」
 「その方達は亡くなっているのか分からないらしくて……そのまま安置しているらしいの」
 「どういう事だ?」
 「心臓は動いているらしいの。でも身体は動かないし意識も無い。……で一番始めに斑点が出た人が……指先から枯れて来てる……」
 「枯れて……?」
 「そう。萎びてって言えばいいのかしら」

 
 リンリンさんの話を聞いてライル先生は眉間に皺を寄せて考え始めた。


 「──わざわざ国を渡って相談に来るくらいだから浄化や回復でもダメだったという事だよな?」
 「ええ。その他にも色々と魔法も薬も投与したけど全く……」


 ふぅ……。とリンリンさんが溜息を吐いた。


 「それで、今ザジとライルにも相談するけど中央にも報告した方がいいわね、って話をしていた所なのよ」
 「ハイムの国王はこの事は?」
 「オルガの所に来たエルフが内密に……って言っていたけど黙認されて来たらしいわ……」
 「そうか。じゃあこの話は中央に持っていった方が得策だな。そこで私もどう動くかを決めたいと思う」
 「ライルありがとう! 早速王宮へ行きましょう」
 「ああ。リリィは……」
 「勿論お供します!!」
 「そういうと思ったけど……」
 「だってこんな話を聞いてしまったら、きっと私にも何か力になれる事があるはずです!!」
 「確かにね……リリィの変な力は必要になるかもしれないわね」
 「リオ! それでなくてもリリィは巻き込まれ体質なんだ、あまりそういう……」
 「ライル先生! 私のこの力使える時に使わないとです!!」
 「……ミシェルに怒られるぞ?」
 「それでもです。困っている人がいる、その人達に私の力が役に立つのであれば使わなくちゃ!! 宝の持ち腐れってやつですよ!!」


 困っている人が居るのに自分だけのほほんとはしていられない。

 そんなにお節介なタイプでは無かったと思うけど、私のこのなんだかよく分からない力やロウ達聖獣達も使える時に使わなくちゃ!!



しおりを挟む
感想 71

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

転生したら、実家が養鶏場から養コカトリス場にかわり、知らない牧場経営型乙女ゲームがはじまりました

空飛ぶひよこ
恋愛
実家の養鶏場を手伝いながら育ち、後継ぎになることを夢見ていていた梨花。 結局、できちゃった婚を果たした元ヤンの兄(改心済)が後を継ぐことになり、進路に迷っていた矢先、運悪く事故死してしまう。 転生した先は、ゲームのようなファンタジーな世界。 しかし、実家は養鶏場ならぬ、養コカトリス場だった……! 「やった! 今度こそ跡継ぎ……え? 姉さんが婿を取って、跡を継ぐ?」 農家の後継不足が心配される昨今。何故私の周りばかり、後継に恵まれているのか……。 「勤労意欲溢れる素敵なお嬢さん。そんな貴女に御朗報です。新規国営牧場のオーナーになってみませんか? ーー条件は、ただ一つ。牧場でドラゴンの卵も一緒に育てることです」 ーーそして謎の牧場経営型乙女ゲームが始まった。(解せない)

【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!

ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。 ※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】

かのこkanoko
恋愛
記憶喪失の私が強面のギルドマスターに拾われました。 名前も年齢も住んでた町も覚えてません。 ただ、ギルマスは何だか私のストライクゾーンな気がするんですが。 プロット無しで始める異世界ゆるゆるラブコメになる予定の話です。 小説家になろう様にも公開してます。

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました

iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS

himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。 えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。 ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ! アルファポリス恋愛ランキング入りしました! 読んでくれた皆様ありがとうございます。 *他サイトでも公開中 なろう日間総合ランキング2位に入りました!

処理中です...