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40 マーク王子視点 ③
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パーティを楽しんでいる僕のところに、僕が王国から連れてきた影から連絡が入った。
「捕まえた? よし、良くやった」
連絡のメモを確認し、僕の相手をしてくれていた令嬢達に席を外す断りを入れる。
そして、影に伝えられたパーティの休憩室に向かった。
休憩室に入るとすぐにドアに鍵を閉める。
このようなパーティでは、休憩室が何室も準備されており、パーティでいい雰囲気になった男女が、暗黙の了解でこのような休憩室を使うことがあるのだ。
部屋の中に入り周りを見回すも、誰もいない。
ベッドルームか?
そう考えた僕は、部屋の奥にあるベッドルームに向かった。
ベッドルームのドアを開けると、ベッドに横になっている人影が見える。
中はうす暗く、背を向けて横になっているため顔は見えないが、パーティで着ていたあのドレスは、確かにルナリアで間違いないだろう。
そう。
僕は初めから、ルナリアを僕のものにしてから王国に連れて帰るつもりだった。
話し合いなど生温い。
無理に連れ去ろうとすれば、あのルイジアスがきっと邪魔をするだろう。
だが僕と関係を持ったとなれば、ルナリアもこの帝国に居づらくなる。
未婚のまま、男と関係を持つふしだらな女のレッテルを貼られては、まともな縁談も来ない。
関係を持った僕が責任を取る形で、堂々と王国に連れ帰ればいいのだ。
アイーシャより先にこの女を抱くのは嫌だが仕方ない。
「ルナリア」
声を掛けるも返事は無い。
メモに薬で眠らせてあると書いていたな。
騒がれては面倒だから、好都合だ。
今のうちに、事を済ませておこう。
「ルナリア、まだ僕の事が本当は好きなんだろう?
王国にも連れて帰ってやるんだから、僕に感謝しろよ」
そう言って、上着を脱いでからベッドに手を付ける。
ルナリアに近づいて、ドレスを脱がそうと肩に手をかけた。
「そこまでだ!」
突然ベッドルームのドアが開き、数人の騎士達と共にルイジアスが入って来た。
「何だお前ら! 勝手に入ってきて失礼だろう!」
僕の叫びにルイジアスは言い返してくる。
「無理やり拉致して襲おうとするのは犯罪だろう! 自分が何をやっているか分かっているのか!?」
「ルナリアが酔っていたから、休憩室に誘ったら付いてきたんだ! 同意の上だ!
お前らこそ、何を根拠にそんな言いがかりをつけてくるのだ! 他国の王子を侮辱するつもりか!」
僕は強気で叫んだ。
ルナリアは今、寝ているし、ここに来た経緯などバレるわけが無い。
万が一無理やりだと言われても、男と2人で密室に居たのだ。
この時点で既に、ふしだらだとされるからな! ふっ。勝ったぞ!
「その女性がルナリアだと?」
ルイジアスめ。
ドレスを見ても信じないつもりか。
「そうだ。僕が酔った彼女を介抱しながら一緒にこの部屋に来たんだ」
そう言った時、薬で眠らされていたはずのルナリアが身体を起こした。
「……えっ?」
ベッドに座った状態で、僕をしっかり睨んでくるその女性は、僕の知らない女で……。
「えっ? 誰だお前?」
戸惑う僕にルイジアスは、にやりと笑う。
「よくもまぁ、堂々とそんな出鱈目が言えたものだ。お前が使った影は、すでに帝国側で捕まえてある。証拠は上がってるんだ。
お前は他国で婦女暴行を犯した、愚かな王子として、自国へ強制送還される」
ルイジアスがそう言うが、理解が追いつかない。
どういう事だ?
影からルナリアを捕まえたと聞いていたんだ。
この部屋に来るまでは順調だったはずなのに……。
ルナリアは何処だ? 目の前の女は誰なんだ? なんでこんな事になってる?
「僕は何もしていない! こんな女知らないぞ!」
そう叫ぶが、騎士達が僕を拘束する。
「自国に帰りながら、ゆっくり考えるんだな。国に着くまで時間はたっぷりとある」
ルイジアスはそう言うと、
「一旦、牢に入れとけ」
と、背を向けた。
「待て! 本当にこの女とは何もしてない!
婦女暴行なんて言いがかりだ!」
必死で叫ぶが、誰も耳を貸さず、そのまま僕は城の地下牢に入れられた。
「こんな所に正式訪問した一国の王子を閉じ込めるなんて! これは明らかに国際問題になるぞ!」
僕は牢の中からそう叫ぶが、牢番の者がチラリと視線を寄こして鼻で笑うだけで、何も言ってこない。
くそっ! なんでこんな事になった!
これでは、ルナリアを連れて帰るどころか、支援もしてもらえないではないか!
このまま国に強制送還されれば、僕の立場がますます悪くなる。
本当に廃嫡されてしまうではないか!
そうだ! ルナリア!
ルナリアに僕を助けるよう言ってもらおう!
あいつだって、まだこの国に来たばかりで、祖国に未練タラタラのはず!
嫌だが、ここは僕が折れて謝れば、あのルナリアの事だ。すぐに僕を許して一緒に王国に帰ると言うはずだ。
始めからそうすれば良かったけど、謝りたくなかったから、まぁ仕方ない。
アイーシャに酷いことをしたと心から反省していれば、今回ばかりは許すしかないからな。
「おい! 牢番! ここにルナリアを呼んでくれ!」
僕は牢番にそう叫ぶと、
「とんでもない! そんな事したら、殿下にわしの首が物理的に飛ばされてしまうわぃ!
静かに入ってろ!」
と、怒鳴り返された。
他国の王子によくもそんな口が聞けるものだ。
まぁ、その内僕の事が気になってルナリアの方からここに来るだろう。
僕がここから出た時は、この牢番は処罰してくれるわ!
「捕まえた? よし、良くやった」
連絡のメモを確認し、僕の相手をしてくれていた令嬢達に席を外す断りを入れる。
そして、影に伝えられたパーティの休憩室に向かった。
休憩室に入るとすぐにドアに鍵を閉める。
このようなパーティでは、休憩室が何室も準備されており、パーティでいい雰囲気になった男女が、暗黙の了解でこのような休憩室を使うことがあるのだ。
部屋の中に入り周りを見回すも、誰もいない。
ベッドルームか?
そう考えた僕は、部屋の奥にあるベッドルームに向かった。
ベッドルームのドアを開けると、ベッドに横になっている人影が見える。
中はうす暗く、背を向けて横になっているため顔は見えないが、パーティで着ていたあのドレスは、確かにルナリアで間違いないだろう。
そう。
僕は初めから、ルナリアを僕のものにしてから王国に連れて帰るつもりだった。
話し合いなど生温い。
無理に連れ去ろうとすれば、あのルイジアスがきっと邪魔をするだろう。
だが僕と関係を持ったとなれば、ルナリアもこの帝国に居づらくなる。
未婚のまま、男と関係を持つふしだらな女のレッテルを貼られては、まともな縁談も来ない。
関係を持った僕が責任を取る形で、堂々と王国に連れ帰ればいいのだ。
アイーシャより先にこの女を抱くのは嫌だが仕方ない。
「ルナリア」
声を掛けるも返事は無い。
メモに薬で眠らせてあると書いていたな。
騒がれては面倒だから、好都合だ。
今のうちに、事を済ませておこう。
「ルナリア、まだ僕の事が本当は好きなんだろう?
王国にも連れて帰ってやるんだから、僕に感謝しろよ」
そう言って、上着を脱いでからベッドに手を付ける。
ルナリアに近づいて、ドレスを脱がそうと肩に手をかけた。
「そこまでだ!」
突然ベッドルームのドアが開き、数人の騎士達と共にルイジアスが入って来た。
「何だお前ら! 勝手に入ってきて失礼だろう!」
僕の叫びにルイジアスは言い返してくる。
「無理やり拉致して襲おうとするのは犯罪だろう! 自分が何をやっているか分かっているのか!?」
「ルナリアが酔っていたから、休憩室に誘ったら付いてきたんだ! 同意の上だ!
お前らこそ、何を根拠にそんな言いがかりをつけてくるのだ! 他国の王子を侮辱するつもりか!」
僕は強気で叫んだ。
ルナリアは今、寝ているし、ここに来た経緯などバレるわけが無い。
万が一無理やりだと言われても、男と2人で密室に居たのだ。
この時点で既に、ふしだらだとされるからな! ふっ。勝ったぞ!
「その女性がルナリアだと?」
ルイジアスめ。
ドレスを見ても信じないつもりか。
「そうだ。僕が酔った彼女を介抱しながら一緒にこの部屋に来たんだ」
そう言った時、薬で眠らされていたはずのルナリアが身体を起こした。
「……えっ?」
ベッドに座った状態で、僕をしっかり睨んでくるその女性は、僕の知らない女で……。
「えっ? 誰だお前?」
戸惑う僕にルイジアスは、にやりと笑う。
「よくもまぁ、堂々とそんな出鱈目が言えたものだ。お前が使った影は、すでに帝国側で捕まえてある。証拠は上がってるんだ。
お前は他国で婦女暴行を犯した、愚かな王子として、自国へ強制送還される」
ルイジアスがそう言うが、理解が追いつかない。
どういう事だ?
影からルナリアを捕まえたと聞いていたんだ。
この部屋に来るまでは順調だったはずなのに……。
ルナリアは何処だ? 目の前の女は誰なんだ? なんでこんな事になってる?
「僕は何もしていない! こんな女知らないぞ!」
そう叫ぶが、騎士達が僕を拘束する。
「自国に帰りながら、ゆっくり考えるんだな。国に着くまで時間はたっぷりとある」
ルイジアスはそう言うと、
「一旦、牢に入れとけ」
と、背を向けた。
「待て! 本当にこの女とは何もしてない!
婦女暴行なんて言いがかりだ!」
必死で叫ぶが、誰も耳を貸さず、そのまま僕は城の地下牢に入れられた。
「こんな所に正式訪問した一国の王子を閉じ込めるなんて! これは明らかに国際問題になるぞ!」
僕は牢の中からそう叫ぶが、牢番の者がチラリと視線を寄こして鼻で笑うだけで、何も言ってこない。
くそっ! なんでこんな事になった!
これでは、ルナリアを連れて帰るどころか、支援もしてもらえないではないか!
このまま国に強制送還されれば、僕の立場がますます悪くなる。
本当に廃嫡されてしまうではないか!
そうだ! ルナリア!
ルナリアに僕を助けるよう言ってもらおう!
あいつだって、まだこの国に来たばかりで、祖国に未練タラタラのはず!
嫌だが、ここは僕が折れて謝れば、あのルナリアの事だ。すぐに僕を許して一緒に王国に帰ると言うはずだ。
始めからそうすれば良かったけど、謝りたくなかったから、まぁ仕方ない。
アイーシャに酷いことをしたと心から反省していれば、今回ばかりは許すしかないからな。
「おい! 牢番! ここにルナリアを呼んでくれ!」
僕は牢番にそう叫ぶと、
「とんでもない! そんな事したら、殿下にわしの首が物理的に飛ばされてしまうわぃ!
静かに入ってろ!」
と、怒鳴り返された。
他国の王子によくもそんな口が聞けるものだ。
まぁ、その内僕の事が気になってルナリアの方からここに来るだろう。
僕がここから出た時は、この牢番は処罰してくれるわ!
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