超常はびこるこの世界をただの?身体強化で生きていく〜異能力、魔法、怪異、陰陽師、神魔、全て力で捩じ伏せる!〜

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第1章 何でも屋を営む少年

第8話 危険な来訪者

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 もう時期、夏休みが近づいて来ているある日、俺ことカケルは学校で補習を受けていた。

 「あぢぃ~、帰りでぇ~」
 「まぁまぁ、そう言わずに後少しですから頑張りましょうよ」
 「だいたいさテストで赤点取ったら夏休み返上で補習ってなんだよ!しかもそうならない為にさらに補習を事前にやるって、学校の嫌がらせじゃねーかよ!」
 「そんなこと言ったってカケルさんが勉強しなかったのが悪いんじゃないですか」

 俺の隣にいるのはこの学校で一年の頃からの友達である翼だ。黄色のスカーフを毎日身につけて来ている変わり者だ。成績は優秀で別に補習なんて受ける必要もない奴なんだが何故ここにいるのかと言うと

 「あのそろそろ僕帰っても良いですか?カケルさんが勉強教えてくれって言うから先生に頼んでカケルさんの勉強手伝ってるのに全く終わる気配ないじゃないですか!」

 こうゆうわけで勉強を見てもらっていたんだが、いかんせん勉強と言うのは苦手だ。誰かと戦う方がまだ楽だと個人的には思う。

 「じゃあ僕帰りますからね」
 「じゃあ俺も帰るか」
 「帰らせるか馬鹿」
 「あー、先生お疲れさん。行くぞ翼!」
 「え、あ、ちょ、こ、ここ二階何ですけど!?」

 どうやら帰ろうとしたことが先生にバレたようなので俺は翼のスカーフを掴み二階から飛び降りて学校を後にした。

 「もう、後で怒られても知りませんからね」
 「そん時はそん時だよ」

 その後、補習の礼としてカケルは翼を黄昏荘に招待して夜ご飯を食べようと家に帰って来た。

 「ただいまってお前ら何してんの?」
 「お、カケルじゃん。見てくれよアレ」

 帰って来たカケル達の前には玄関からリビングを除く黄昏荘の住民達がいた。
 ガガに言われるがままカケルもリビングを玄関から覗くとリビングにはカケルの幼稚園の頃からの幼馴染でもあり、共に黄昏荘に住み部屋中にエロ本を飾っている変態ダイと見知らぬ女性がお茶を飲みながら仲良く話をしていた。

 「はははっ、全く君といると時間を忘れてしまうよ。やれやれ罪な女性だ」
 「ふふ、私も大変楽しい時間を過ごさせていただきました」
 「アレ誰だ?」
 「さぁ?俺らも知らないんだよでもなんか入りづらさてよ」
 「めんどくせぇ、直接聞くわ」

 そう言ってカケルがリビングに入ろうとした瞬間、ダイがカケルに気がついて立ち上がった。
 そして行きよいよくカケルに向かって走り出した。

 「帰って来やがったか邪魔者が!」
 「うるさい」
 「ぐへっ!?」
 
 ダイに蹴りを決め込んだカケルはその後、ダイを磔にして何故知らない女といるのかを黄昏荘の全員で拷問することにした。

 「ダイ、今から質問することを全部正直に答えろ。いいな?こっちには嘘発見器もあるからな?頼んだぞ葵」
 「めんどくさい」
 「今度欲しがってた新作小説買ってあげるから」
 「直ぐに始めましょう」

 読んでいた本を閉じた葵はダイの向かい側にカケルと共に座り拷問が始まった。

 「まず、お前は何でこの人といるんだ?」
 「はっ、そんなんわかってるはずだぜ?俺がイケメンだからだよ。ナンパしたら一発でな」
 「嘘」
 「よし次嘘ついたらお前の部屋にあるエロ本一冊一冊燃やしてくからな?」
 「クソ!卑怯だぞ!分かったよ答えればいいんだろ答えれば!俺が学校から帰ってる時に黒い服とサングラスの変な男共にこの人が追われてたんだよ」
 「本当」
 「なるほどな、それで助けて連れて来たと」
 「そう」
 「お前・・・それ絶対めんどくさい事になる奴だろ・・・」
 「まぁそうなっても俺とお前は運命共同体だろ?一緒に頑張ろうぜ」
 「知るか、お前一人でとっととくたばれ」

 カケルとダイが掴み合いの喧嘩を始めた時、翼達はイリスに何故追われていたのかの事情を聞いた。

 「ああ、そうでしたすっかり忘れていました」
 「わ、忘れていたって・・・」
 「実は私、ある方に依頼をしたくて今日この街に来たんです」

 先程までにあった柔和な笑みが消え、打って変わって真剣な表情と声に変わったイリスと名乗った女性はある人物の名前を口にした。

 「カ・ケ・ル・さんと言う方を知っていますか?」
 「え?カケルさんって」
 「何だやっぱり運命だったんじゃあないか、カケルは俺だぜ?」

 先程まで掴み合いの喧嘩をしていたダイが突然イリスの前に現れた。

 「何を隠そう俺こそが何でも屋カケちゃんを営む男、カケルだぜ!!!」
 「そうだったんですね!あなたが噂のカケルさんでしたか」

 ダイがカケルと自分を言い張っているのを不思議に思い後ろを見てみるとカケルはいつの間にか縛られて口を塞がれていた。

 「カケ、」
 「黙れ」

 ギギ達が名前を言おうとした瞬間、ダイによってそれは塞がれた。

 「何のつもりだよお前」
 「そんなん決まってんだろ!あんな可愛い子をカケルに渡してたまるかよ!」
 「お前なぁ~」
 「あ、あの!貴方がカケルさんだったんですね。気がつかなくて申し訳ございません」
 「改めまして、私の名前はイリスと申します。現日本総理大臣荒神宗一郎の隠し子です」
 「え?」「は?」「!?」

 現日本総理大臣荒神宗一郎の隠・し・子・?
 その一言によって黄昏荘の住民と翼は凍りついてしまった。

 「え、え、か、隠し・・・子?」
 「はい、隠し子です」
 「あの人の?」「はい」

 その時だった。突如、窓を突き破り手のひらサイズの丸い機械が投げ付けられた。そしてその機会はプシューという音を立てながら部屋中にガスを充満させた。そして

 「突入!」

 その一言と共に玄関のドアを強引に開け、重装備した数人の武装集団が入って来た。

 「目標を探せ」
 「なんだ?なんあばばばば」
 「ガガばばばばは」

 侵入して来た武装集団によってガガ達黄昏荘の住民は次々とスタンガンによって気を失っていった。そしてガスが晴れた頃、部屋には数人の武装集団とイリスが立っていた。

 「皆さん!?」
 「一緒に来てもらうぞ」
 「丁重にお断りさせていただきます。私を捕らえてお父様を思い通りにしようとしているのでしょうが、無駄ですよ」
 「その通り!」
 
 床で気を失っていたはずのダイが起き上がり、イリスに近づいて来た男を蹴り飛ばした。

 「貴様、何故起きている」
 「さぁ?何でだろうな?」
 「まぁいい。我々の姿を見たのだ死ね」

 武装集団が銃を構えた瞬間、ダイはイリスを担いで窓を割って外へ逃げ出した。
 直ぐに何人かの男は窓に向かい銃を構えたがリーダーらしき人物がそれを静止した。

 「やめろ、あの女に当たったらまずい。直ぐに車で追え」
 「こいつらは」
 「縛り付けて人質として捕えろ」

 カケル達は武装集団に縛られた後、背負われ車に乗せられそのまま姿を消した。
 ダイとイリスは近くの橋の下に身を隠し橋を走り去る何台かの黒い車が走り去っていった。

 「あの見るからな怪しい車だな。とりあえず撤収したっぽいな」
 「申し訳ございません。皆さんを・・・」
 「ああ、それなら気にしないでくれ。あいつらそう簡単にやられる様な玉じゃねーよ」

 ダイは焦りよりもむしろこの状況を楽しんでいる様にさえイリスには見えていた。

 「にしてもあいつら何者なんだよ」
 「私にもわかりません。ですが恐らく父に関係している事だと思います。今の日本の社会情勢は東と西で分かれているのはカケルさんも知っていますよね?」
 「そりゃ勿論。確か今の東で頭はってる野郎が確か第三次世界大戦の英雄って言われてる奴だろ?」
 「はい。当時の日本政府には既に世界の戦えるほどの力は残っていなかったのです。そんな時に現れたのが"アーサー・アルグレイアス"です」
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