風俗嬢の姉と腐女子の妹

ふくちろ

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くまさんと写真

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姉の職場が変わった。
同じ系列店の人員補充の為のいわば人事異動である。

今までは『人妻店』と呼ばれる、30代40代の女性が中心の店だったのに対し、新しい店の平均年齢は20代前半。


姉「ムリムリムリムリ。10も違う子達と並べられたら私完全オバサンじゃん。」

私「ちなみにお姉ちゃん何歳設定?」

姉「27歳」

私「お、私とタメじゃん(笑)」


などと話していたのも記憶に新しいが、なんとかやれているらしい。


姉「今日撮影だったさ。」

私「新しいお店用の?」

姉「それがさ、もう写真からして若いの。セットはキャピキャピしてるし、ポーズとかもさ、ピースして、とかハート作って、とか…。」


他の子の写真を見せてもらうと、ピンクと白を貴重とした部屋で、萌え袖や片足を跳ね上げるようなポーズ、カメラに指を差してドヤッ!などなど、躍動感のある写真。
前の店の写真はしっとり大人な雰囲気で、言うなれば『静』と『動』である。


私「キャピキャピって死語じゃね?」

姉「こちとらキャピキャピ世代なんじゃー。もう…要求されるポーズが恥ずかしすぎて…。」

私「いいじゃん別にー、仕事じゃん。割り切ってはっちゃければ良かったのに。」

姉「いや、熊がさ…」

私「くま?」

姉「大きい熊のぬいぐるみがあって、やたらとそれと絡むんだよ。」


たしかに。他の子の写真でも熊がやたらと写っていた。後ろに見切れていたり、女の子が抱っこしていたり、女の子に潰されていたり…。


姉「この歳で熊のぬいぐるみと絡むのはさすがに恥ずかしくて。」


精神年齢5歳児が何を言ってるんだろう。


姉「はぁ~もう今日疲れた…。精神がすり減った。」


姉よりも、
指示を出す度に
「無理です。」
「恥ずかしい。」
「早く撮って。」
などと言われながらも、やる気の無い姉を必死に褒めちぎり撮影をやりきったカメラマンさんの方が数倍疲れただろう。

うちの姉がお世話になりました。

と、どこぞのカメラマンにそっと拝む。

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