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そこまでして、見たい
しおりを挟む私がBLの本を買う時は専ら電子書籍だ。
というのも、保存場所に困らない。これに限る。
BL以外にも漫画・小説、ジャンルを問わず『本』が好きな私は、基本的に部屋が本だらけだ。
新しい本を買っては、置場所が無いので古い本を泣く泣く売り、また買ってきては売り、の繰り返し。
学生時代、積み重なる本の山を見かねた母が
「読まない本は売っちゃいなさい!」
と手をかけた本の山にはBLの本(軽め)が紛れていた。
幸い見られる事はなかったが、こんなホラーは1度で十分だ。
それからというもの、以前にも増して細心の注意をはらっていた。
そして数年、電子書籍なる物が浸透するにつれ、種類も豊富、紙書籍同時販売等々…
私は歓喜した。
これで堂々と表紙ヤバめの本も買える!!
そして増え続ける私のデジタル本棚。
我が家で唯一その存在を知る姉には
「そこまでして見たいの?」
と嘲笑されたが、そんな事は気にしません。
そんなある日。
私が部屋で激しめBLを読んでいた。
姉「ちろちろ~?」
私「なんじゃい。」
姉「今暇でしょ?」
私「忙しい。」
姉「嘘だぁ、ゲームしてんじゃん。」
私「ゲームじゃないですー。本読んでるんですー。」
姉「じゃあなおさら後でもいいじゃん!」
私「待望の新刊なんじゃー。」
姉「漫画?BL?」
私「んだ。」
姉が私のスマホを覗きこんできた。
ちょうど『あはーん♡』な場面だったが、姉だし気にせず読んでいた。
姉「あんた…よくそんな無表情で見れるね…。」
私「街中でイチャつくメンズをガン見する為に鍛え上げられた表情筋なめんな。」
姉「うん。気持ちは解るけど、真顔だとしても他人をガン見しちゃダメだよ。」
私「大丈夫。焦点ぼかして見てるから、ただボーッと虚空を見つめてる人にしか見えないはず。」
姉「そこまでして見たいの!?」
私「見たいでしょ!」即答
私は好きなものの為ならどんな努力も惜しまない。
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