風俗嬢の姉と腐女子の妹

ふくちろ

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姉の天敵

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姉「ちろぉぉぉー!!」


姉は虫が大の苦手だ。


姉「ちろちろちろちろちろちろ!早く!はぁやぁくぅー!」


虫が平気な私は我が家では虫退治係である。
正直、心の底からめんどくせぇ。


姉「あー!動いた!ちろ!早く!」


かと言ってこのまま放っておくのもうるさいので呼ばれたら行くしかないのだ。


私「どこですかー。」

姉「そこぉ、電気の横ぉ…」


指差す先は天井の照明の横。
小さな黒い点が見える。


私「…………」


いきなりですが、ここで私の身長を公開します。
147㎝
成人女性の平均身長を大きく下回る私には、天井の虫は椅子に上っても届かないのです。


私「ムリ♡」

姉「姉を見捨てるのかぁ!!」

私「だって届かないもーん。下りてきたら教えて。」

姉「ムリムリムリムリ。だってあいつ飛ぶよ!?」

私「羽ついてるね。」

姉「飛んだらどうすんの。お姉ちゃん死んじゃう。」

私「飛んだだけではお姉ちゃん死なない。」

姉「精神が死ぬ!!いいから早くとってー!」

私「んじゃこれ(長い棒)で一回飛ばすから、行き先見ててね。」

姉「話聞いてた!?飛んだら死ぬって!」

私「だからあの位置じゃ届かないの!いくよ!」

姉「あー!!待って!ギャー!!」


騒ぐ姉は無視して、棒で虫を軽く刺激して飛ばした。
すると虫は上手い事壁の中腹あたりにとまり、無事に捕獲。可哀想だがプチッと駆除させてもらった。


私「はい、おわり。」

姉「バカ!ちろ!私の方に飛んできたしょバカ!」

私「……………じゃあ今度から虫は自分で駆除して下さい。」

姉「ごめんなさい、ありがとうございます。ちろちゃん大好き。またお願いします。」


物心ついた頃からこのやり取りを数えきれない程してきた。
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