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1章 裏の開門
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しおりを挟むそう言った途端、開放された裏ダンジョンの入り口から霧が現れ、霧は爆破させた男の方へ向かう。
???「な・・・何だこれは!?や・・・やめろまとわりつくなぁ!!」
その霧は男の体を囲み、男はその霧を振り払おうとするが意味を成していなかった。
加治屋「・・・何をするつもりだ・・・あいつ?」
その様子を見ていた加治屋は己に危険はないと知りつつも、言いしれない不安を感じ少し距離を取っていた。
???「う・・・うわぁ!ま・・・前が見えない、な・・・なにも・・・み・・・」
徐々に霧に飲み込まれて姿も見えなくなって来たと同時、男の何かを訴えるかのような声も聞こえなくなっていた。
加治屋「・・・・・・・・・」
そしてその変化は意外に早く現れた。
主「・・・ようやく外の世界に出ることが出来た・・・永かった」
加治屋がすぐ後に聞いた声は、先ほどの男の声とは全く違う、高い声に聞こえていた。
加治屋「・・・誰だ?」
主「誰だとは遺憾だな?せっかく私がお前たちのサイズまで縮めて出てきたというのに?」
加治屋「俺の知り合いにそんな声の高い知り合いはいない。」
主「そりゃあ私も知っているよ。だからこうして紅一点を私が務めようとしているのではないか?」
その声と共に男を覆っていた霧が薄れ・・・というより体に吸収されているようにも加治屋には見えていた。
加治屋「・・・お前・・・女だったのか?」
主「いや、私たちに厳密な性別は存在しない。だから柔軟に己の存在を変化させる事が出来る、このようにな?」
霧が完全に消えた後に立っていたのは、先ほどの男の姿とは似ても似つかない、銀色の長髪をなびかせた、
女性にしか見えない容姿の人間がそこにはいた。
加治屋「・・・・・・・・・。」
主「どうした?私の顔に何かついているか?」
加治屋「・・・いや、何でもない。色々頭が追い付いていないだけだ。」
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