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9章 鍛冶屋とバグ(チート)
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しおりを挟む門番の突然の提案に金田は少々黙ってしまった。
金田「・・・・・・・・・。」
門番「直ぐにとは言わない。だが、この向こうの人民たちは希望を失いつつある。」
金田「・・・だから魔王を倒した俺なら、この先の魔物達にも対抗できると?」
門番「あぁ・・・、出来るならお前の奥さん・・・元魔王にも行って貰いたい。
2人でならもっと早くなるかもしれないからな・・・。」
金田「・・・まぁ、こっちではほぼ平和だったからな・・・。争い事があったとしても問題無い・・・か。」
門番「引き受けてくれるのか?」
金田「それは嫁に聞いてみないとわからない。だがあいつの事だ・・・常に戦いを欲していた程だ、
真っ先に突っ込んでいきそうだな・・・。」
金田はそう言いながら深い・・・とても深いため息をついた。
門番「決してこっちの世界に戻って来れない訳じゃ無い。
この門を開けてしまえば自由に行き来出来るようになる。」
金田「それは・・・向こうも同じって事だよな?もし、魔物が迷い込んだらどうするんだ?」
門番「それはこっちの世界の共和国軍に任せる。だが、それでも突破しようものなら俺が相手になる。
別の世界に介入する魔物の討伐については許されているからな。」
金田「・・・あと一つ最後に聞きたい事がある。」
門番「・・・何だ?」
金田「この世界・・・この場所にやって来る人間達はどうやって選ばれているんだ?
何か基準でもあるのか?」
門番「・・・死の直前まで・・・、志半ばで死んでいった者達が選ばれる。
まだ事を成していない者、まだその道の途中である者・・・様々だ。」
金田「・・・と言う事は、現実に絶望し自ら命を断ったものに対してはどうなる?」
門番「論外だな。そう言った者が来たとすれば永遠に死のうとする。
そうなると周囲に良い影響はない。だがまぁ・・・、そう言った者達が行きつく場所があるとも聞くがな?」
金田「自ら命を断った者達だけの世界・・・、想像しただけでゾッとするな・・・。」
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